2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 27 大江から太田川、そして河和へ
俗に”ミステリーライン”と呼ばれる名鉄築港線の旅を楽しんだ後は、大江から再び南へ向かいました。
2022/8/4 大江駅 常滑線、空港線、河和線方面列車案内
知多半島の西岸に沿って常滑線が開通すると、西岸地域の利便性は一気に上昇しました。これを見た東岸の人達は名古屋への電化鉄道を望むようになりました。東岸には東海道本線建設の資材を運ぶために武豊線(当時は半田線、熱田~武豊間)が1886年3月1日に開業していましたが、列車本数が少なく常滑線とは比較できないローカル線でした。醸造業で栄えた半田の住民が中心となって東岸にも電化鉄道の建設を訴え、常滑線を建設した愛知電気鉄道に支援を頼み、1927年10月14日に知多鉄道が設立されました。
折しも1929年のウオール街の株価大暴落による世界大恐慌の時期に建設が進められ、常滑線の太田川を起点に成岩までが1931年4月1日に開業、1932年7月1日には成岩~河和口間が延伸開業、1935年8月1日、河和口~河和間も開業し、全通しました。太田川~知多半田間は当初より複線電化で開業、良好な線形と道床の強化で高速運転が可能となり、愛知電気鉄道との相互直通運転が実施され、神宮前~知多半田間は最速35分で結ばれ、熱田~半田間を90分要した武豊線に大差をつけ、完全に主力交通の座を奪いました。河和まで全通した日には愛知電気鉄道と名岐鉄道が合併し、名古屋鉄道が誕生しました。戦時統制下の1943年2月1日、知多鉄道は名古屋鉄道に吸収合併となり、知多線に、1948年5月16日、東西連絡線が開通し、名古屋本線が成立したタイミングで河和線と名称変更されました。
平日朝の7時台、この辺の路線はまさにラッシュ時間で、夏休み期間中と言えども通学の高校生などで電車はかなり混んでいました。
駅名標
太田川で常滑線から分岐し、知多半島の東岸に向かいます。12月13日の記事でも紹介しましたが、複線同士の干渉を避けるため、上り線は高架で常滑線をオーバークロスしています。
終点、河和に到着
太田川を出ると、南加木屋、巽が丘、阿久比(あぐい)、住吉町、知多半田、成岩、青山、知多武豊、富貴、河和口と停車し、河和に8:34、44分で到着します。
駅名標
地図で見ると河和は知多半島がくの字に折れ曲がった場所にあり、先端まではまだ相当距離があります。今回は見るだけでしたが、河和駅からバスで河和港へ、さらにそこから日間賀島(ひまかじま)などへの離島航路もあるようです。
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