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2023年2月21日 (火)

2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 59 車両編 パノラマカーシリーズ その2 7700系の登場とその不遇だった生涯

1963年12月に定速度制御、回生ブレーキなど装備した7500系が登場すると7000系は支線区直通特急としての役割を担うようになりました。当然、6両編成では長すぎるため、4連が登場しました。さらに全電動車方式のため、支線区間での変電所容量の不足時には対処可能なように2両の動力をカットするしくみが導入されました。また支線内での車両直前の安全確認のため「フロントアイ」と言われる前方下監視カメラが設置され、死角は12mから1mに減少しました。フロントアイは3次車(7015F~7024F)から設置され、それ以前に製造された1・2次車にも設置されました。

支線区への直通が多くなると次に発生した問題は2階に運転台があるモ7000形は当時、タブレット閉塞方式だった三河線、尾西線には入線できないことでした。これらの線区への乗り入れを考えて1971年秋に登場したのが7300系でした。

7300系は7000系7次車と同様の2扉クロスシートの車体で制御機構は吊り掛け駆動方式(名鉄内部の呼称でいうAL:Automatic acceleration-Line voltage (自動進段・架線電圧電源式))の車両です。当然のことながら、「似て非なるパノラマカー」「パノラマもどき」「変形」などと揶揄され、晩年には「吊り掛けパノラマ」と呼ばれていました。

7300
名鉄7300系 編成表

吊り掛け制御方式(AL車)の旧型車(3800系29両、800系1両)の機器を流用し7000系の車体と組み合わせました。

近鉄の18000系、南海の12001系、21202系などが同様の車両です。4連3本と2連9本の計30両が製造されました。当時、170両近くのAL車が存在し、その更新目的もあっての製造でしたが、完全新製車への要望が強かったこと、7700系に対する土川会長の「鶴の一声」などもあり、製造は初年度の30両に留まりました。三河線などの支線直通特急に使用されましたが、7000系、7700系の増備が進むにつれ、普通から特急(高速)まで1500V区間全域においてAL車と共通運用されるようになり、1997年4月13日のさよなら運転を最後に全廃されました。
除籍後は豊橋鉄道渥美線の架線電圧1500V昇圧のタイミングで、部品確保で廃車された2両を除き、同線に活躍の場を移し、2002年まで活躍が続きました。

7700_750102_2_3 1975/1/2 神宮前 7700系

7300系に続き、支線区直通特急用として7000系と同様の設備を持ち、2階式運転台と展望席のみを無くした系列として1973年4月に登場したのが7700系でした。こちらも4両編成と2両編成で登場し、形式は
モ7700形:両端先頭車で制御電動車(Mc1,Mc2)
モ7750形:中間電動車(M1, M2) 
と付随車は一切製造されず、全電動車方式でした。

7700
7700系 編成表

7700系は支線用、短編成のパノラマカーとして製造されましたが、明治村を視察した際に7700系に乗車したパノラマカーの生みの親である土川会長の「この車両はどこの電車か?」の一言で次の増備車は7000系タイプに戻り、展望室の無い7700系の増備は打ち切られたそうです。1982年2月、東海道本線に117系快速が登場すると名鉄でも特急車の客室設備を充実化するため7000系4連12本が座席のモケットの変更、各座席にくず物入の設置などを行い、白帯を巻いた「白帯車」を登場させましたが、7700系も1983年3月に2連4本に対し、同様の整備を行いました。そして1990年、本線特急を座席指定車・一般席併結編成とした際には中間車を7000系に組み入れ、4連を廃しました。1999年5月、白帯車による特急運用が廃止となり、一般車に格下げとなり、2001年10月、三河北線知立~猿投間、ワンマン化に際し、2両編成にワンマン対応機器を設置し、2010年まで活躍しました。

他の会社、例えば小田急電鉄のように展望室付きのロマンスカーを製造する一方で実用本位のEXEのような車両を製造した例もあり、7700系の増備も2次以降続き、一大勢力になっていたかもしれませんが名鉄は展望室付きパノラマカーへのこだわりが強い会社であったため、このような事態になったのではと推察されます。

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コメント

名鉄の吊り掛け車両で千の位が2または3にならない例外が7300系と6750系です。前者についてはパノラマカーを補完する役を演じる車両が吊り掛けであってはならなかったはずです。どうせ吊り掛けで運行するならば本線と繋がってない瀬戸線に投入するというアイデアもあったはずです。
そして後者、当時の瀬戸線で冷房車を運行するにあたってカルダン駆動にすることが重荷になる事情があったことは6750系登場時の瀬戸線唯一のカルダン駆動車両である6600系が非冷房だったことから想像がつきます。しかし、名古屋のド真ん中の栄に入る瀬戸線をこれまでの名鉄カーストのまま低い優先順位だったことはいただけません。
6750系の2次車はその気になれば車体だけ3500系の6連化用に供出して吊り掛けからVVVFへの大躍進も出来たはずで、それは7300系についても7700系の増結用に車体供出が出来たのではないのか?名鉄の株主でもないのが小生意気なことを言っても聞き入れてもらえないでしょうけど…

ねこたろうさま、こちらにもありがとうございます。
名鉄の車両、形式名に関しては去年の名古屋旅行で各形式を見た程度で、私は全く付け焼き刃ですが、・・・”名鉄の吊り掛け車両で千の位が2または3にならない例外が7300系と6750系です。” なのですね。
過去の形式でも何例か例外形式があるようですが、いずれ時間があるときにその辺をきちんと整理できたらとおもっています。

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