久しぶりの羽田空港 その2 DALのAirbus A330neo
4月18日の羽田空港での収穫、第2弾はデルタ航空のA330neoです。
Airbus社は従来のAirbus A330(A330 ceo)に対して新型軽剛体(light composit materials)を使用し、シャークレット(他社のウイングレットに相当)と呼ばれる翼端構造を持たせることでceoタイプより燃費を25%以上軽減の目指した新タイプ:A330neoの開発を2014年に開催されたファーンボロー国際航空ショーで発表しました。エンジンはロールス・ロイスのトレント7000を搭載し、騒音の軽減、環境性能向上も図り、胴体長58.82 m (193.0 ft) のA330-800と63.658 m (208.85 ft) のA330-900の2タイプをローンチしました。
燃費が向上したことで航続距離が増加、Boeing787などと同等の距離の運航が可能となりました。またシャークレットは大韓航空の航空宇宙本部がサプライヤーとなっている点も特筆されます。-900は2017年10月19日に初飛行に成功、1番機が2018年11月26日にTAPポルトガル航空に納入され、-800は2018年11月6日に初飛行し、2020年10月29日にクウェート航空に納入されました。
元々はA330の発展型としてA350が計画されましたが、初期のA350構想はAirbus社内部でのA380開発資源との調整の問題、対外的にはBoeing787との受注競争の問題もあり、計画は頓挫、やり直しとなり、A350は新たにA350XWBとして出直されました。一方でA320におけるneoタイプの発展をきっかけに初期のA350構想が復活したのがA330neoと言われています。
-900 operators (Active and Parked)
Air Belgium 2
Air Mauritius 2
Air Senegal 2
Airbus Industrie 1
Aircalin 2
Airhub Airlines 1
Azul 5
Cebu Pacific 4
Condor 5
Corsair 5
Delta Air Lines 21
Garuda Indonesia 5
Iberojet 1
Lion Air 8
Starlux Airlines 4
Sunclass Airlines 2
TAP-Air Portugal 19
Thai AirAsia 2
Virgin Atlantic Airways 4
-800 operators (Active and Parked)
Air Greenland 1
Airbus Industrie 1
Kuwait Airways 4
Uganda Airlines 2
こうやって見ると長胴タイプの-900は順調のようですが、短胴タイプの-800は伸び悩んでいるようです。
既に活躍している機体の中で4月18日、羽田空港にはデルタ航空のA330-900が2機飛来しました。
2023/4/18 HND T3デッキ DAL A330-900 N413DX cn1995 delivered Sep 2022 C29W28Y224 シアトルからのDL167便
2023/4/18 HND T3デッキ DAL A330-900 N417DX cn2000 delivered Mar 2022 C29W28Y224 ミネアポリスからのDL121便
偶々、背後には昨年4月にも見かけたJALのA350XWBが見えますが、A350XWBのキャノピーに較べるとA330neoのキャノピーは従来のスタイルを踏襲しており、あまり違和感を感じません。
デルタ航空は2005年、原油価格の高騰による燃料費の増加で収益が悪化、さらにハリケーン・カトリーナにより、アメリカ南部が甚大な被害を受けたことで経営危機に陥り、Chapter11の適用(破産申請)を行いました。しかし、自力で経営を再建し、2007年にはChapter11から脱却、2008年にはノースウエスト航空との合併を発表、当時、世界最大の航空会社となり、2010年1月31日に統合が完了しました。今でも、デルタ航空の路線は旧ノースウエスト航空から引き継いだ路線が多く残っていますが、機材的にもノースウエスト航空が発注したボーイング787-8型機に関しては、発注をキャンセルし、A350XWBやA330neoを導入している点がアメリカの航空会社としてもエアバス・フリークであることを感じさせます。
最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。
« 久しぶりの羽田空港 その1 DLHのB747-8 1950年代復刻塗装のD-ABYT | トップページ | 久しぶりの羽田空港 その3 DALのAirbus A350XWB »
「旅客機 Airbus A330」カテゴリの記事
- イタリアのフラッグ・キャリア いつのまにかアリタリア航空からITAエアウェイズになっていた その1 アリタリア航空編(2023.11.22)
- 6月7日、羽田国際線ターミナル N411DX TeamUSAを無事撮影(2023.11.16)
- 久々の京浜島で撮影したRWY22 着陸機 中国東方航空 チャイナテレコム特別塗装機(2023.11.15)
- 久しぶりの羽田空港 その2 DALのAirbus A330neo(2023.04.26)
- 2019/8/31 久しぶりの成田空港 その27 アエロフロート・ロシア航空 AirbusA330-300(2019.10.15)
コメント
« 久しぶりの羽田空港 その1 DLHのB747-8 1950年代復刻塗装のD-ABYT | トップページ | 久しぶりの羽田空港 その3 DALのAirbus A350XWB »
B767−281様 こんにちは。デルタは機材を大切に使う会社ですね。新規でエアバスをどんどん導入しているようですが、中には中古のA350XWBも含まれているようです。中古というよりは注文流れなのかもしれませんが。ノースウエストを合併した時には本当に驚きました。以前は国内線専門の会社という感じでしたが一気にのし上がっりましたね。1999年にペルーに行った時当時のMD11に乗ったことがありますが、重厚なサービスでした。隣のかなりがたいの大きなアメリカ人のお客さんが、デザートのアイスクリームにこれでもかとチョコクリームやらイチゴクリームをかけてもらっていたのを思い出します。「これぞアメリカ‼️」と驚きました。(笑い)さてご指摘の選挙での維新の「躍進」自民が変なことになると必ず巧妙な手口で補完勢力が出てきます。要注意です。でも良いニュースもあります。萩生田地元のお隣八王子では革新勢力が躍進、自民の勢力が後退しました。やはりマトモに考えれば統一教会の件が影響していると思われます。
投稿: 細井忠邦 | 2023年4月26日 (水) 16時53分
細井忠邦さま、おはようございます。
航空業界も今世紀に入って、同時多発テロ、リーマンショック、新型コロナなど度重なる危機に瀕しており、それでも生き残っている会社は凄いと思います。羽田の国際線を見ても昨年4月には殆ど国際線機は見ませんでしたが、今回はだいぶ復活したように感じました。1999年にペルーに行かれましたか、私も2000年以降に一度、ブラジルのサンパウロまで行きましたが、アメリカ乗り継ぎの2昼夜の旅はさすがに長かったですね。
今回の選挙、山口2区で、世襲の塊みたいな候補が当選しましたが、6万票程度の当選だったために、自民党安倍派に入っても厚遇はされないのではという記事を見ましたが、まさにああいう政治家か特別扱いされるようではこの国の政治もおしまいですね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2023年4月27日 (木) 04時14分