久しぶりの羽田空港 その5 JAL One World csとなった787-9
1970年からDC-8に代わってJALのフラッグシップだったB747が2011年に退役し、その後を継いだのがB777とB787でした。ファーストクラス需要の高い欧米主要路線はB777-300ERが担い、欧米の中規格路線と東南アジア路線などの中・短距離国際線、国内線の一部をB787が担うという役割分担になっています。B787はこれまでの中型機では不可能だった東京~ニューヨーク間のような長大路線やB747やB777では採算的に難しかったボストン線やサンディエゴ線などの中規模ノンストップ長距離路線の開拓にも成功しました。
JALがB787の導入を発表したのは2004年12月22日、当時はまだ7E7でしたが、2005年11月24日にはGEnx1Bエンジンを選択、同機のローンチカスタマーとなりました。その後は昨日の記事にあるような開発の難航で初飛行は2009年12月15日に、その頃、JAL自身が負債総額2兆3000億円の経営破綻に陥りました。機材面では747-400、JASから引き継いだA300-600R,MD-90は退役に追い込まれ、中型機は767のみとなり、発注していた777はキャンセル、経済性の高い787と737-800のみが当初の計画通り導入されることになりました。
JA822JとJA825Jの2機は当初、アーク塗装でロールアウトしていましたが、新生JALの象徴として鶴丸塗装にレペイントされ、2012年3月、デリバリーされました。2012年4月22日、JA822Jが成田~ボストン線に就航、以降、モスクワ、デリー、シンガポールと中距離路線に進出して行きました。しかし2013年1月7日、ボストンに到着したJA829Jが駐機中に後部バッテリーが出火するインシデントを起こし、1月16日から6月1日までバッテリー問題が解決するまで運航停止となりました。運航再開後は路線を拡大し、JAL SKY SUITEの導入、インターネット接続サービスの導入などのサービスも拡大、2015年6月にはストレッチタイプの787-9も導入されました。2019年から2023年にかけてJALが設立したZIP AIRに5機(JA822J、JA824J~JA827J)が転出しましたが、現時点で46機が在籍、45機が営業運航に就いています(リスト)。
787-8 C30Y176 国際線仕様 E06
JA821J, JA823J, JA828J~JA835J
787-8 C30Y156 国際線仕様 E12
JA836J~JA845J
787-8 F6C58Y227 国内線仕様 E21
JA846J~JA849J
787-9 C44W35Y116 国際線仕様 E74
JA861J~JA868J
787-9 C52W35Y116 国際線仕様 E91
JA869J~JA872J
787-9 C28W21Y188 国際線仕様 E92
JA873J~JA880J
787-9 C44W35Y116 国際線仕様 E71
JA881,JA882
エンジンは787-8がGEnx-1B70、787-9がGEnx-1B74/75
2018/4/9 NRT ノーマル塗装時代のJA861J
2023/4/18 HND T3 One World csになっていました。
JA861Jは787-9の3号機でGEnxエンジン搭載の初号機として試験飛行に使用された機体で2013年11月に初飛行、1年半にわたり型式証明取得のために試験飛行に使用されJALに引き渡されました。
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