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2023年5月16日 (火)

1992年登場のJR九州の787系 その1「つばめ」デビューから「リレーつばめ」になるまで

 JR九州が1992年7月15日のダイヤ改正で博多~西鹿児島間に由緒ある列車名「つばめ」を復活させ、同区間の航空機、高速バスに対抗すべく打ち出したのが787系交流特急電車でした。技術的には783系811系のサイリスタ位相制御、発電ブレーキ併用電気指令空気ブレーキ、DT400K、TR400K台車を装備し、4時間近い長距離列車に投入しても、競争力を持つ車両としての位置づけでした。車両デザインのみならず客室乗務員の接客水準、車内販売グッズ、提供される食材まで水戸岡鋭治氏が全面的にタッチしました。同氏のJR九州関連への関与は新製・鉄道車両はキハ200系気動車「赤い快速1991年、改造・鉄道車両はキハ58系7000番台気動車「アクアエクスプレス1988年、建築物では熊本駅1991年、鉄道以外ではジェイアール九州バス「レッドライナー1990年です。

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2002/3/15 博多 

 787系は1992年から2002年にかけ日立製作所、近畿車輛にて140両が製造され、1993年第36回鉄道友の会ブルーリボン賞、通商産業省グッドデザイン賞、1994年第5回ブルネイ賞を受賞しています。尚、787系のブルネイ賞受賞(長距離旅客列車部門)は我が国の鉄道車両では初めてのことでした。

主要諸元
最高運転速度 130 km/h
編成定員 189・193人(4両)276人(6両)340人(7両)404人(8両)
全長 20,500 mm 21,600 mm (先頭車)
全幅 2,944 mm
全高 3,670 mm
車体 普通鋼
台車 ボルスタレス台車(ヨーダンパ付)コイルばね+円錐積層ゴム式 DT400K・TR400K SUミンデン式
(試作台車・一部)DT901K・TR901K
主電動機 MT61QB型直流整流子電動機
主電動機出力 150 kW × 4 / 両
駆動方式 中空軸平行カルダン撓み板継手方式
歯車比 3.50
編成出力 2,400 kW 1,200KW (4M3T/4M2T) (2M2T)
制御方式 サイリスタ位相制御・弱め界磁制御
制御装置 CS404K形制御装置
制動装置 電気指令式ブレーキ (発電ブレーキ併用)
保安装置 ATS-SK、ATS-DK

787-100320 787-100320-2 2010/3/20 熊本

車体は普通鋼製、屋根上等の腐食しやすい箇所はステンレス鋼に、乗降扉は900mmとし、バリアフリー関連設備の設計変更以降は1000mmとなりました。塗装はグレー濃淡のツートンカラーで各所に「TSUBAME]のロゴが入れられました。

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2012/6/5 門司

車体側面の車両形式・番号表記に「数字または文字を1文字毎に四角で囲む」方式が採用されたのも787系からでした。

内装は側面化粧板はダークグレー、床はカーペット敷きとし、グリーン車の座席は2+1列のリクライニングシートで、座席の前後間隔は783系と同じ1,200mmとなりました。背もたれ自体の角度と背もたれ上部の角度を別々に調節でき、サロンコンパートメントは4人用の個室となっており、開放室と同じ1人掛けのリクライニングシート1台と3人掛けのソファーが配置されています。普通車は一般的な2+2列配置のリクライニングシートで、座席の前後間隔は783系から40mm拡大され、1,000mmとなりました。背面部に収納式のテーブルを設置しているほか、簡易式フットレストを設置しています。サハシ787形のセミコンパートメントは、前後幅で2,010mmのコンパートメント内に2人掛けの座席を向かい合わせに配置しています。

運転台は左にT字形横軸マスコンハンドルと、右に縦軸ブレーキハンドル(常用7段+非常)で構成され、JR九州の電車として初めて本格的な乗務員支援モニタが採用されました。制御方式は783系と同様のサイリスタ位相制御方式ですが、本系列はMM'ユニット方式で電動機は直流直巻き電動機で電動車ユニットの偶数形式が門司港よりと従来とは逆向きになりました。パンタはクモハ786、モハ786形式にPS400K形下枠交差式が搭載されました。

787
鹿児島運転所単独配置時代の787系

1992年7月15日のダイヤ改正時期に合わせ、クモロ787-1~6、クモハ786-1~6、モハ786-1~6,-101~106、モハ787-1~12、サハ787-1~6、-101~104、サハシ787-1~6 52両が第1次車として登場し、鹿児島運転所に配置されました。

MscM'1TbMM'(T1T)MM'c 9両編成5本 が「つばめ」7往復、「有明」1往復に投入されました。
T1Tを欠いた7両編成1本が臨時「つばめ」に投入されました。

1993年2月にはクモロ787-7,8、クモハ786-7,8、モハ786-201,202,301,302(バリアフリー対応で乗降扉が拡大)、モハ787-13~16、サハ787-7~10、105,106、サハシ787-7,8の20両が2次車として製造され、1993年3月18日のダイヤ改正からは

MscM'1TbMM'[T1T]MM'c 9両編成8本体制(総数72両)体制となり、「つばめ」7往復(臨時+1)、「ドリームつばめ」1往復、「にちりんシーガイア」2往復、「ドリームにちりん」1往復に投入されました。783系の記事でも触れましたが、「ドリームつばめ」「ドリームにちりん」「にちりんシーガイア」は787系投入のために設定された名称でもありました。

1993年7月にはクモロ787-9、クモハ787-9、モハ786-203,303、モハ787-17,18、サハ787-11,107、サハシ787-9の9両(第3次車)が新製され、編成はT9までの9本体制となりましたが、鹿児島配置で博多からの日豊本線特急の運用は問題があったので、鹿児島と南福岡に分散配置することになり、1994年3月1日付で9両編成5本が南福岡電車区に転出しました。1993年12月から1994年1月にかけ、クモロ787-10,11、クモハ786-10,11、モハ786-204,205,304,305、モハ787-19-22、サハ787-12,13,108,109、サハシ787-10,11の18両(第4次車)として新製され南福岡区に配置され、9両編成11本体制となりました。

鹿児島運転所 T1, T3, T4, T7, T8, T9 南福岡電車区 T2, T5, T6, T10, T11

南福岡区の9両編成5本は「にちりんシーガイア」2往復、「ドリームにちりん」1往復、「かもめ」5往復を担当することになり、長崎本線にも進出しました。

1994年6月にはサハ787-110,111の2両(第5次車)が鹿児島に新製配置、クモロ787-12~14、クモハ786-12~14、モハ786-306~308、モハ787-23~25、サハ787-14、112~114、サハシ787-12~14の19両(第5次車)は南福岡に新製配置され、同月末から7月頭にかけ25両が鹿児島に転属となりました。

その結果、1994年7月1日のダイヤ改正では南福岡配置車は
MscM'1T1TbTMM'c 7両編成5本とMM'ユニット2組という体制になり、「にちりんシーガイア」2往復、「ドリームにちりん」1往復、「かもめ」5往復、「有明」(臨時2)往復を担当することに、鹿児島配置車は
MscM'[MM']TbT1TMM'c 9両編成9本で「つばめ」11往復(臨時+1)、「ドリームつばめ」1往復を担当しました。

1995年4月20日のダイヤ改正では「ドリームつばめ」の運用は南福岡の783系が担当となり、鹿児島の787系は「つばめ」11.5往復、「有明」1往復を担当することになりました。この改正で編成表記がT-からBK,BMになりました。Bは787系をKは鹿児島、Mは南福岡を意味します。

1996年3月16日の改正を前にして南福岡区の787系は全車、鹿児島区に転属し、配置0となりました。

7871997

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この結果、鹿児島に集結した787系は
MscM'MM'TbT1TMM'c 9両編成 11本 BK1~11「つばめ」11.5往復、「有明」1往復
MscM'TbT1TMM'c 7両編成 3本 BK12~14 「つばめ」「にちりんシーガイア」「ドリームつばめ」「ドリームにちりん」を担当することになり、再び、鹿児島配置の車両が博多からの日豊本線特急を担当することになりました。

1997年3月22日のダイヤ改正では「つばめ」1.5往復:10,13,20号が7連、その他が9連、「ドリームつばめ」92Mは9連、91Mは7連となっています。

1999年3月13日の改正を前に「有明」用4両編成の組成のため新形式クハ787-1~6、クロハ786-1~6、計12両(第6次車)が新製され、南福岡に配置され、鹿児島からMM'6組が転出しました。

この転属で鹿児島の体制は
MscM'T1TbTMM'c 8本 「つばめ」10.5往復、「ドリームつばめ」1往復、「有明」1往復
MscM'TTbMM'c 6本 「にちりんシーガイア」2往復、「ドリームにちりん」1往復、「つばめ」4往復、「有明」1往復 
MM'5組 T1 6両 となり、「ドリームつばめ」は上下とも7両編成の担当になりました。

2000年2月、有明用4連の増備に向け、クロハ786-7~11の5両(第7次車)が新製、サハ787-102,108,112,113,114がクハ787-同番号に改造となり、MM'5組が2000年2月から3月にかけて南福岡に転出しました。

2000年3月11日のダイヤ改正では新製された車両と転属車両で南福岡の有明用4両編成、ThscMM'Tcは11本になり、「有明」19往復(併結+1)、「つばめ」(併結0.5)、「きらめき」0.5往復(併結+0.5)となりました。

2001年3月1日10月6日にダイヤ改正が行われ、3月の改正では肥前山口往復の「かもめ」運用の復帰、10月の改正では福北ゆたか線、筑豊本線の特急「かいおう」が新設となり、「かもめ」からは再度の撤退となりました。

787-tsubame-020315-3 2002/3/15 博多 セミコンパートメント(4席×6室)、立席ビュフェ、車販準備室で構成されたサハシ787形は特徴的な外観から見分けが容易でしたが、「リレーつばめ」転用でサハ787形200番台に改造となり、消滅しました。改造後も屋根のサイドが高く張り出しているスタイルは残されたので787系編成の中でもサハ787形200番台車はすぐに分かります。

2002年8月6日のダイヤ改正に向け、来る九州新幹線(新八代~鹿児島中央間)の開業に向けてのリニューアルの一環で、サハシ787-3,12のサハ787-203,212への改造、そして787系として最後の新製車、サハ787-115~117が竣工しました3両(第8次車)2002年8月から2003年3月にかけ、サハシ787-1,2,4~11,14の半室ビュッフェを普通車化する改造工事が行われ、-3、-12同様にオリジナル番号に200を加えた番号のサハ787形200番台となりました。

787系は第1次車 52両、第2次車 20両、第3次車 9両、第4次車 18両、第5次車 21両、第6次車 12両、第7次車 5両、第8次車 3両の計140両が製造され、JR各車が製造した特急車両系列では最初に100両を越えた系列となりました。

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