天竜浜名湖鉄道、日帰りの旅 その10 車両編 part1 開業から、2000年代初頭にかけ活躍したTH1形式他
1987年3月に国鉄二俣線が第三セクターに転換された際に準備されたのが富士重工業製のLE-Carシリーズのレールバスタイプの気動車、TH1でした。開業時に13両、翌年に2両が追加されました。
主要諸元
車両定員 100名 (座席46名)
自重 23.5 t
全長 15,500mm
車体長 15,000mm
全幅 3,040mm
車体幅 2,700mm
全高 3,550mm
床面高さ 1,300 mm
車体 普通鋼
台車 枕ばね:上枕空気ばね 軸箱支持:軸ばね式 FU34D/T
車輪径 762 mm
固定軸距 1,800 mm
台車中心間距離 10,000 mm
機関 日産ディーゼル製PE6HT03ディーゼルエンジン
機関出力 169 kW (230 PS) / 1,900 rpm
変速機 新潟コンバーター液体式(TACN-22-1103)
歯車比 3.22
制動装置 機関、排気ブレーキ併用SME
車体長15m、全幅2440mm、前面貫通式、両運転台、乗務員扉は乗務員室のある左側だけに設けられ、客用扉は折戸式で片側2か所、両車端に設けられました。扉間には中央部に下半分が引き違い式、上半分が平面窓固定式の幅1,600 mmの窓5組と運転台がない側の扉寄りに幅820 mmm反対側に幅1,320 mmの固定式窓各1組が設けられ、トイレはありませんでした。
暖房装置はエンジン排熱を利用した温風式、冷房装置はバス用のものを流用した能力25.6 kW(22,000 kcal/h)のICPU-023が設置されました。
外部塗装は一般公募により白をベースとし、ブルー、グリーン、オレンジの配色で構成され、白は天竜川の白波、ブルーは浜名湖の湖面、グリーンは茶、オレンジはみかんを表しており、現役のTH2100形にも受け継がれています。
1989年、車内形態の差異で形式が4つに分けられ、
TH1形:セミクロスシートで車体中央部に4人掛けボックスシート4組
TH2形:TH1形と同じ座席配置で、ボックスシートを着脱式としたもの
TH3形:ボックスシートを6組としたもの
TH4形:お座敷車としても使用できるロングシートタイプ となりました。
形式を分ける際にTH1~4を反映させる形で百の位を1~4に合わせました。TH101~106 は開業前の1986年11月に引き渡され、試運転に使用されました。1988年、原谷駅と遠江一宮駅に交換設備が完成したのを受け、2両(TH414, TH115)が追加されました。
2000年3月にはTH211が牽引するトロッコ列車が導入され、TH211の塗装変更、砂撒き装置の追加といった改造が施されました。2001年からTH2000形、TH2100形が導入され、2005年までに全車廃車となり、形式消滅しました。TH106,TH211はミャンマーに輸出され、ミャンマー国鉄RBE2525(TH106)、RBR2526(TH211)となりました。
最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。
« 天竜浜名湖鉄道、日帰りの旅 その9 新所原駅 | トップページ | 世界で一番多い保有数を誇ったJALのBoeing747 その46 JT9D-7R4G2を搭載した国内線用 -346SR JA8184 »
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 2023年晩夏の関西旅行 JR貨物編 その3 彦根駅を通過する東海道線貨物列車(2024.11.14)
- 2023年晩夏の関西旅行 JR貨物編 その2 おおさか東線の貨物列車(2024.11.13)
- 2023年晩夏の関西旅行 JR貨物編 その1 安治川口駅(2024.11.12)
- 2023年晩夏の関西旅行 JR西日本編 その26 大阪環状線の323系(2024.11.11)
- 2023年晩夏の関西旅行 JR西日本編 その25 関西本線(大和路線)の201系 part3 網干からの221系の転属で終焉に(2024.11.07)
「気動車」カテゴリの記事
- 速報版 2024猛暑の夏 新潟の旅 4日目 (2024.08.22)
- 速報版 3月15日から名古屋を訪問中 帰路は中央線経由で、途中 明知鉄道を訪問(2024.03.21)
- 速報版 3月15日から名古屋を訪問中 17日は岐阜、大垣へ、樽見鉄道に乗車、東大垣、本巣、そして谷汲口から旧谷汲駅へ、そして樽見まで(2024.03.20)
- 2023年夏と2024年冬の名古屋旅行 その3 名古屋車両区のキヤ97系(2024.01.24)
- 天竜浜名湖鉄道、日帰りの旅 その14 車両編 part3 2001年に登場したTH2000形、その改良形のTH2100形と観光用バージョンTH9200形 (続編)(2024.01.11)
「三セク鉄道」カテゴリの記事
- 速報版(補遺) 2024猛暑の夏 新潟の旅 3日目 その2 直江津駅 part1(2024.08.26)
- 速報版 2024猛暑の夏 新潟の旅 3日目 その1 越後線の旅(2024.08.21)
- 速報版 3月15日から名古屋を訪問中 帰路は中央線経由で、途中 明知鉄道を訪問(2024.03.21)
- 速報版 3月15日から名古屋を訪問中 16日は藤が丘~八草間のリニモ、愛知環状鉄道 八草~岡崎間に乗車、トヨタ博物館も訪問(2024.03.19)
- 2023年8月に開業した宇都宮 Light Rail(ライトライン)を訪ねて 前編(2024.02.21)
コメント
« 天竜浜名湖鉄道、日帰りの旅 その9 新所原駅 | トップページ | 世界で一番多い保有数を誇ったJALのBoeing747 その46 JT9D-7R4G2を搭載した国内線用 -346SR JA8184 »
B767-281様お早うございます。パスとほぼ同じ車体で18年ほど使用されたのですね。結構長持ち。今関西(今日は大津)にいますが、一昨日京阪電車に乗りました。やって来てのは2400系、車内の製造プレートは昭和44年❗️まだまだ元気に走っています。いつもながら感心しています。
投稿: 細井忠邦 | 2023年12月28日 (木) 07時08分
細井忠邦さま、こんばんは。
この時期、大津とは研究会かなにかですか?ここ数日は気温が上がって過ごしやすいのではありませんか。京阪2400系、確かに登場は昭和44年、1969年、大阪万博の前年(54年前)ですね。関東の大手私鉄で1969年製はさすがに見なくなりましたね。
私も年明けに西の方に行こうかなどと考えていますが、関西旅行、エンジョイして下さい。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2023年12月28日 (木) 20時29分