2023年夏と2024年冬の名古屋旅行 その37 豊明検車支区にてEL120形を撮影
名鉄では1000両を越える車両の日常検査や定期検査、車両留置のために舞木、犬山の2つの検査場の他、茶所、新川、豊明、猿投、尾張旭の5つの検査支区があります。
舞木検査場は名鉄最大の検査場で全般検査、重要部検査が行われており、1997年の鳴海駅高架化の際に鳴海工場が移転するという形で同年3月12日に開業しました。名古屋本線の名電山中駅と藤川駅の間にあり、名電山中駅側から入出場が行われます。
2022/8/3 広見線から犬山検査場方面分岐
犬山検査場は1985年9月15日、新川工場の月検査業務を引き継ぐ形で広見線の犬山駅と富岡駅間に開設されました。犬山線、常滑線、河和線用の150両を収容可能で犬山駅側から入出場が行われています。
茶所検査支区は当時の新岐阜駅から名古屋本線で2駅目の茶所駅の岐南駅寄りに1956年12月28日に開設され、開設時から優等列車の検査を担当し、7000系パノラマカーや5500系の日常検査が実施されてきました。
2022/8/3 須ヶ口 新川検査支区
新川検査支区は1929年、当時の名古屋鉄道須ヶ口駅に併設された車両工場で名岐鉄道時代を通じ名古屋に最も近い車両工場として重要な役割を担ってきました。2005年1月29日の空港線開業に伴い、収容能力の向上や施設の更新がなされ、名鉄名古屋駅に最も近い車両基地として活用されています。
2024/1/5 豊明 豊明検査支区
豊明検査支区は1997年の鳴海駅高架化工事に伴い、鳴海検車区が豊明駅隣接後に移転したもので1999年に開設されました。
2022/8/4 猿投 猿投検査支区
猿投検査支区は1979年7月29日の豊田線開業に合わせ、同年6月三河線の猿投駅構内に新設されました。
尾張旭検査支区は2007年瀬戸線喜多山駅付近の高架工事に伴い、同年6月30日、喜多山車庫が尾張旭駅隣接後に移転し、新たに開設された車両基地です。
2022年夏の名鉄全線ほぼ乗りつくしの旅で撮影出来なかったEL120形が普段は豊明検査支区に常駐しているとのことなので豊明駅に行ってみることにしました。
EL120形は名鉄が保線作業や新製あるいは除籍された車両の甲種輸送用にそれまで使用していた旧型電機の置き換え用として2015年に東芝に発注した電気機関車で名鉄としては72年振り、受注した東芝としても45年振りの私鉄向け電機の製造となりました。
主要諸元
軸配置 B-B
軌間 1,067 mm
電気方式 直流1,500V (架空電車線方式)
最高速度 100 km/h(単独走行時)45 km/h(牽引時)
起動加速度 3.0 km/h/s(単独走行時)
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.0 km/h/s
自重 39.8 t
全長 12,000 mm
車体長 11,660 mm
全幅 2,731 mm
車体幅 2,600 mm
全高 4,095mm
車体高 3,388.2 mm
台車 新日鐵住金 FS571MB
車輪径 860 mm
固定軸距 2,100 mm
軸重 10t
主電動機 全閉自冷式かご形三相誘導電動機 (架空電車線方式)
主電動機出力 190 kW (1,780 rpm) × 4基
端子電圧1,100V(127A・60Hz)
駆動方式 歯車型継手式平行カルダン駆動方式 (WN継手式並行カルダン軸駆動方式)
歯車比 98:15=6.53
出力 760 kW
定格出力 500V
定格速度 55km/h
制御方式 3レベル方式電圧形PWM IGBT-VVVFインバータ制御
制動装置 電気指令式回生・電空併用ブレーキ (留置ブレーキ・耐雪ブレーキ・滑走防止制御付き)
電気指令によるBP管自動空気ブレーキ(貨車用)
保安装置 M式ATS
形式の120は名鉄創業120周年にちなんだものです。構造的にも、運転操作的にも電車と共通である点が特徴です。EL121とEL122の2台が製造され、導入と同時に貨車にも制御線が引き通されており、2台の機関車を貨車の前後に連結し、前位側の機関車の運転台から後位側の機関車を総括制御することも可能となりました。
EL122 2枚とも 2024/1/5 豊明
車体番号は側面に121,122と表記されており、妻面はどちらもEL120となっているようです。
豊明検車支区に配置され、、走行試験・性能確認試験、乗務員訓練が行われた後、2015年5月から本格稼働に就きました。
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