2023年夏と2024年冬の名古屋旅行 その49 系列名が細かい近鉄一般車 その7 大阪線用に登場した界磁チョッパ4連 1400系
近鉄においても電車の省エネルギー化の試みは1970年代から開始されており、最初は京都・奈良線に電機子チョッパ制御方式の3000系が1979年に試験的に投入されました。同系列は京都市営地下鉄烏丸線乗り入れ用にオールステンレス製車体、電気指令式MBS-2R型電力回生ブレーキを採用した画期的系列でしたが、電機子チョッパ方式は製造コストが高いため、この系列だけに留まりました。さらに1960・70年代車体の最終系列としてMM'ユニット、MGの出力電流で界磁を制御する界磁位相制御による回生ブレーキを採用した8800系が1980年に投入されました。しかし、この方式は主流とはならず、以降の省エネ方式は界磁チョッパ方式となりました。そこで1981年に登場したのが大阪線用の1400系、奈良線用の8810系でした。車体のスタイルもそれまでの丸型から断面形状を変更し、片部のRを小さくした角型となり、軽量化が図られました。標識灯、尾灯の形状も変更されました。
1400系は大阪上本町寄りからク1500形(奇数・Tc1)-モ1400形(奇数・M1)-モ1400形(偶数・M2)-ク1500形(偶数・Tc2)の4両編成4本の16両が製造され、1C8M制御の三菱電機製界磁チョッパ制御装置と回生ブレーキおよび抑速ブレーキ併用電磁直通ブレーキを採用し、主電動機は直流複巻整流子電動機のMB-3270-A、出力は160kWで定格は340Vです。歯車比は4.72で、台車は両抱き踏面ブレーキ式のKD-88形を採用しました。
2024/1/5 近鉄富田 1508
名古屋線で活躍する1400系はこの1編成のみですが、2両編成を名古屋方に連結した6連で、名古屋~鳥羽間の急行運用中心活躍しています。
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