世界で一番多い保有数を誇ったJALのBoeing747 その73 湾岸戦争後の航空不況でアメリカに留め置かれた JA8901
JALは1987年9月21日にB747-400を5機、これらは1970年代前半に導入されたB747のリプレイス用として発注、さらに1988年5月30日に順調に増加を続ける航空需要に対応するためB747Classicの置き換え用に15機を発注しました。これらがJA8071からJA8090までの20機となるわけですが、この20機の中にはSRシリーズの後継となる-446Dが6機含まれる予定でしたが、実際にはJA8093,JA8094, JA8090の3機でした。
cn26343/ln918として製造、1992年5月11日に初飛行、6月1日にJALに引き渡されたのがJA8901でした。1992年のこの頃は折しも湾岸戦争後の航空不況に航空業界は包まれており、日本にフェリーしても就航の予定は立たず、さらに駐機スペース、費用の問題もあるため、カンザス州の「空都」ウイチタにストアされることになりました。約1年半のストアの後、1994年2月19日、日本にフェリーされました。1996/7/6 NRT
1997/11/24 NRT
2004/4/14 NRT
国際線用機材として就航後は成田~ニューヨーク、ロンドン線専用機「ビッグエクスプレス」として活躍、1998年以降は2クラス機に改修されMAGICI-II装備機となり、アムステルダム線、ラスベガス線、一部東南アジア線、ホノルル線に就航、2010年9月に退役しました。退役後、
貨物機への改修が行われ、型式も-446BDSFとなりました。-400BDSFはイスラエルのイスラエル航空工業(IAI) Bedek Aviation Groupが提供する改造プログラムで、Bedek Special Freighterの略称です。同プログラムで貨物機に改修された機体は中国国際航空、アシアナ航空、エバー航空などが導入しました。
レジはN364ASとなり、Aersaleの管理下に置かれ、2012年8月19日から2022年4月まではAersaleからのリースという形でAsiana AirlinesのフリートにレジはHL7618に、2022年7月20日から10月まで同じくAersaleからのリースという形ではAir Atlanta Icelandのフリートに、レジはTF-WFF、2022年10月12日からはAir Atlanta Icelandが運航するFly Metaで活躍中です。レジは同じくTF-WFFです。
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