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2024年9月30日 (月)

2023年晩夏の関西旅行 JR西日本編 その5 「きのさき」「こうのとり」そして「くろしお」用に投入された287系

2011年3月12日、東日本大震災の翌日で九州新幹線(鹿児島ルート)の全面開業が目玉のダイヤ改正でしたが、近畿地区では新大阪~福知山・豊岡・城崎温泉間の特急列車が「北近畿」から「こうのとり」に改称され、京都~福知山・豊岡・城崎温泉間の「きのさき」・京都~天橋立間の「はしだて」・京都~東舞鶴間の「まいづる」に新型の287系が投入されました。

このときに投入された287系は4連7本、3連6本の計46両で翌年の3月17日ダイヤ改正では南紀方面の特急「くろしお」に6連6本、3連5本の計51両が投入されました。製造は川崎重工業・近畿車輛が担当しました。

683系4000番台の設計思想が踏襲され、全車電動車編成(但し、全車1Mではなく0.5M方式)とすることで車両構体の共通化によるコスト削減が図られ、パンタグラフの搭載スペースは全車種に2か所設けられ、車両制御装置・CP・BATTもいずれの車種にも搭載可能となっています。

主要諸元

最高運転速度 130(曲線通過+15 km/h)km/h
設計最高速度 130 km/h
起動加速度 1.6 km/h/s
減速度(常用) 4.6 km/h/s
減速度(非常) 5.2 km/h/s
編成定員 345名(普)+15名(グ)=360名 (6両編成時)
編成重量 236.8 t (6両編成時)
全長 21,100 mm
車体長 先頭車:20,670 mm
中間車:20,600 mm
全幅 2,915 mm
全高 先頭車:4,090 mm
中間車:3,855 mm
集電装置折畳高:3,970 mm
車体高 3,490 mm
車体 アルミニウム合金
台車 軸梁式ボルスタレス台車(ヨーダンパ付)
動力台車:WDT67
付随台車:WTR249・WTR249A
主電動機 かご形三相誘導電動機 WMT106-G1
主電動機出力 270 kW
駆動方式 WNドライブ
歯車比 5.65
編成出力 6両編成:270kW×2×6=3,240kW 4両編成:270kW×2×4=2,160kW 3両編成:270kW×2×3=1,620kW
制御方式 2レベルIGBT-VVVFインバータ制御
制御装置 WPC15A-G2(静止形インバータ一体型)
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ(応荷重・遅れ込め・直通・救援・抑速・耐雪ブレーキ付き)
保安装置 ATS-SW2・ATS-P3、列車防護無線装置 EB・TE装置

0.5M方式を採っているため、287形と286形の区別は主制御器の有無ではなくパンタグラフとCPの有無で287形と286形を区別しています。

編成

吹田総合車両所福知山支所

←京都・新大阪/天橋立/東舞鶴                          城崎温泉・宮津→
         (>>)                (< >)                 
FA01-07編成 クモハ287-0(Mc)+モハ286-0(M')+モハ287-100(M)+クモロハ-0(M'sc)
         (>>)
FC01-06編成 クモハ287-0(Mc)+モハ286-100(M'1)+クモハ286-0(M'c)

吹田総合車両所日根野支所

←京都                                            新宮・奈良→
 ( >)                         ( >)    
クモハ287-0(Mc)+モハ286-0(M')+モハ286-200(M'2)+モハ287-200+モハ286-0(M')+クモロハ286-0(M2) HC601-606編成
 ( >) 
クモハ287-0(Mc)+モハ286-100(M'1)+クモハ286-0(M'c)            HC631-635編成

287-fa02-120316287-fa02-120316-4
2012/3/16 天橋立 287系 FA02編成 上の写真がクモハ側、下の写真がクモロハ側


287-fc01-111226-2 287-fc01-111226-3 2011/12/26 島本 FC01編成 上の写真がクモハ287側、下の写真がクモハ286側

287-hc606-160903 287-hc606-160903-2 2016/9/3 野田 「くろしお」 287系 HC606編成 上の写真がクモハ側、下の写真がクモロハ側

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2024年9月27日 (金)

世界で一番多い保有数を誇ったJALのBoeing747 その85 25機目の-446 新世代ジャンボ初号機、JA8913

cn26359/ln1153として製造、1998年4月17日に初飛行、4月30日にJALに納入された機体がJA8913でした。JA8912の納入後、4年11か月振りのデリバリーでした。

JA8914とともに新機内エンターテインメントシステムMAGIC-Iを搭載し、新ファーストクラス・ソロを備えた「新世代ジャンボ機」としてJL005、JL006便を中心に就航しました。K25コンフィグでは最前部のAゾーンに一人掛けシートを千鳥配置したSOLOとし、12席、Cクラスはヘッドレスト内蔵の読書灯付きのJALスカイラックスシート改良タイプとし、112席、Yクラスは201席としました。ロンドン線ではK24コンフィグでUpperデッキをCクラス、DゾーンをYクラスとしました。

Ja8913-jal-b747446-cn26359-ln1153-980926 1998/9/26 NRT

Ja8913-jal-b747446-cn26359-ln1153-981113 1998/11/13 NRT

退役前の2009年には”One World”塗装にもなっています。

2010年5月に退役、航空機リース会社ウェルズ・ファーゴ・バンク・ノースウェストに売却され、N913UNにリレジされ、同年12月21日からEI-XLBのレジでロシアのTransaero Airlinesのフリートメンバーとなりましたが、2015年1月から保管状態となっています。

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2024年9月26日 (木)

2023年晩夏の関西旅行 JR西日本編 その4 大阪駅うめきた地下口とホーム 

2023年3月18日のダイヤ改正、関西地区の目玉は何といっても大阪駅うめきた地下口とホームの開設かと思います。これは従来、吹田貨物ターミナル駅から梅田貨物駅(2013年3月限りで廃止、現在は梅田信号場)を経由し、桜島線の安治川口駅を結ぶ梅田貨物線のうち、大阪駅北地区を通過するルートを同地区の再開発に合わせ地下化し、大阪駅の地下ホームを新設したものです。現時点では2031年度春開業予定のなにわ筋線も大阪駅(うめきたエリア)に乗り入れる予定です。

梅田貨物線の地下化は2023年2月13日に完了し、同日から貨物列車の運転が始まりましたが、同区間には最大23.5‰の勾配区間となったため、長大編成のコンテナ貨物列車にはEF210-300形による補助機関車が編成最後部に連結されることとなりました。

吹田機関区EF210-300補機関連運用(安治川口)(2024/3改正)

仕業番号
A251  吹貨西14:00 後59レ 安治川口14:21
A252  安治川口22:05 58レ 新鶴見 ヨ5:05
A253  新鶴見5:45  59レ 安治川口14:21
A254  安治川口22:05 後58レ 吹貨西22:25
A255   吹貨西5:53 後3061レ 安治川口6:14/18:05 後3060レ 吹貨西18:26
A256  吹貨東6:55 65レ  大阪タ7:05/8:06 次単1484 吹貨東8:16

Dsc06351

2023/8/30 新大阪駅 1番線を出発 右隣の線路は吹田貨物ターミナルからの梅田貨物線

Dsc06352281系 特急「はるか」とすれ違い

Dsc06353 Dsc06354 上淀川橋梁を渡ります。

Dsc06356

大阪駅に向かう東海道線と別れ、右にカーブし、トンネルへ

Dsc06357 今度は左へカーブ

Dsc06359 トンネルへ

Dsc06360大阪うめきた地下ホームの駅名標
(写真の画質が悪いのは早朝の貨物撮影の際にISO感度を上げておいて、通常のISO400に戻すのを忘れたためです。)

新大阪駅を出発して大阪駅地下ホームに到着するまでの写真です。

Dsc06362_20240925082701うめきた地下ホームに停車中の大阪東線 221系 NC610編成

このホームの開業で大阪東線の終点も新大阪から大阪になりました。

Dsc06363_20240925083501

乗り場は21~24番線の2面4線でこれまで大阪駅には停車しなかった(できなかった)特急はるか、特急くろしおなども停車するようになりました。

Dsc06365

うめきたエリアの地下改札にはマスコミなどが取り上げた顔認証機能付きICカード専用改札機も設置されています。


Dsc06369 大阪駅高架ホームとの連絡は案内に従って進めば数分で到着します。東京駅と京葉線東京地下駅程、遠くはありません。

Dsc06374
高架ホームの神戸方先頭付近にうめきたエリアへの連絡口があります。

 

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2024年9月25日 (水)

2023年晩夏の関西旅行 JR西日本編 その3 683系から289系へ M-Tpユニットのメリットを生かした転換

683系基本番台は北陸地方で運用されていた485系の置き換え用として2001年から6両基本編成6本、3両付属編成6本が製造され、2001年3月3日のダイヤ改正から、681系の増備車として特急「サンダーバード」での運用が始まりました。2002年には「しらさぎ」「加越」用として、683系2000番台、5両編成12本、3両付属編成9本が川崎重工、近畿車両、日立製作所、日本車輛製造にて製造されました。当初はShirasagi、Kaetsuのロゴが車体に入れられていましたが、2003年10月1日のダイヤ改正で「加越」は「しらさぎ」に統合されたため、消されました。

6832000-53-6822000-050705-2 2005/7/5 枇杷島 クロ682-2000を最後尾に基本編成5連と付属編成3連の併結8連

6832000-35-6833500-050705-5_20240924090201 2005/7/5 枇杷島 名古屋に向かう683系2000番台8連の特急「しらさぎ」

6832000-5-6833500-080905-1_20240924090401 6832000-5-6822000-080905-1 2008/9/5 芦原温泉 こちらは基本編成のみの5連

編成の構成は
←富山・名古屋                                        米原→   
クロ682-2000(Tpc')+モハ683-3400(M)+サハ682-2200(Tp)+サハ683-2500(T)+クモハ683-3500(Mc) 基本編成
クハ682-2700(Tpc')+サハ683-2400(T)+クモハ683-3500(Mc)                   付属編成 
でした。
編成記号は基本編成S01~S12、付属編成S21~S29で、金沢総合車両所に全車配置されました。

ちなみに681系と同様に’p’はパンタグラフ付きを意味しており、電動車(M/Mc)に直流電車相当の機器のみを搭載し、それとユニットを組む付随車(Tp・Tpc')集電装置・変圧器・整流器などの交直流対応装備が搭載されるM-Tpユニット構成が特徴です(この方式は681系量産車から)。電動車は直流電車と機器の共通化が容易となり、保守の上からも特高圧機器と高低圧機器の混在によるトラブルが防止できます。M-Tpユニット間にT車を挟むことも可能です。

68320004000-1007092010/7/9 吹田 683系2000番台 R編成 

なお、2005年に「サンダーバード」増結用として3両編成4本(R10~R13)が増備され、こちらは方向転換され、金沢総合車両所に配置されました。
←和倉温泉                     大阪・金沢→
クハ682-2700(Tpc')+サハ683-2400(T)+クモハ683-3500(Mc)

これらの編成は同じ2000番台でも編成の向きは681系と揃えられており、「しらさぎ」用とは逆向きでした。

2015年3月14日のダイヤ改正で北陸新幹線の長野~金沢間が延伸開業した際に、特急「くろしお」「こうのとり」「きのさき」「はしだて」に投入されていた381系を置き換える目的で「しらさぎ」で活躍していた683系2000番台を681系(一部、北越急行からの683系8000番台と)に置き換え、捻出し、交直両用から直流専用に改造することとなりました。

系列・形式名は289系とし、

5両基本編成12本   →  6両5本 「くろしお」              J01-J05 吹田総合車両所京都支所
              4両7本 「こうのとり」「きのさき」「はしだて」 FG401,403,406,408-411 福知山電車区

3両付属9本      →     3両3本 「くろしお」              I01-I03 吹田総合車両所京都支所
              3両6本 「こうのとり」「きのさき」「はしだて」 FH301-FH306      福知山電車区

6連化されたJ編成を組成した際、サハ683-2509、-2510が余剰となり、-2510は一旦、サハ289となりましたが、両車とも2016年7月11日付で廃車となりました。

289-fg401160903 2016/9/3 千里丘 FG401編成

289系かされた当初は交流機器が残されていましたが、2016年から2018年にかけ、交流機器が撤去されました。一方でFH301,FH306編成は交流機器の撤去はされず、2019年4月・6月に683系に復帰し、金沢総合車両所に再転属しました。これら2編成はサンダーバード増結用として2005年に製造されたR10~R13編成の続番のR14,R15編成としてサンダーバード波動用としての使命が与えられましたが、2024年3月16日付で京都支所に再転属となり、N01, N02編成となっています。

289-fg401-8 289-fg401-7 2016/9/4 新大阪 交流機器撤去前のFG401編成
「こうのとり」「きのさき」「はしだて」向け編成はダークレッドの帯となっています。

←新大阪・京都/天橋立                        城崎温泉・宮津→
クモハ289-3500(Mc)+サハ288-2200(Tp)+モハ289-3400(M)+クロ288-2000(Tpsc')   FG編成
クモハ289-3500(Mc)+サハ289-2400(Tp)+クハ288-2700(Tpc')              FH編成 

また、昨日の記事にあるようにクロ682形から改造されたクロ288形2000番台は交流機器撤去と同時期に前位より客室の普通室化が行われ、グリーン車定員15名、普通車定員18名の半室グリーン車となり、クロハ288-2000番台となりました。

289-j01-160903 289-j01-160903-2 2016/9/3 野田 289系 J01編成 サハが1両組み込まれ6連化された基本編成

289-i02-180325 2018/3/25 野田 6+3併結編成の特急「くろしお」
くろしお向けの編成は287系と同じオーシャングリーンの帯となっています。

←京都                                                  新宮→
クモハ289-3500(Mc)+サハ289-2500(T)+サハ288(Tp)+モハ289-2400(M)+サハ289-2500(T)+クロ288-2000(Tpsc) J編成
クモハ289-3500(Mc)+サハ289-2400(T)+クハ288(Tpc') I編成

JR西日本は国鉄から承継した485系を直流化改造し、183系にしたり、七尾線電化用に113系に交流機器を搭載して415系化したりとJR各社の中では最もこの手の改造を頻繁にやっているように感じます。一旦、289系化されかけ、交流機器も撤去されかけた683系が再び、683系として復帰するのを見て、まさに需要に応じた改造が出来る工場を持つ会社だと感じました。

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2024年9月24日 (火)

2023年晩夏の関西旅行 JR西日本編 その2 明智光秀ラッピングの289系 FG401編成

千里丘にて東海道線、大阪ターミナル線(東海道貨物支線)を走る早朝の貨物列車を撮影し、引き上げようかと思っていた7:47頃

Dsc06322_20240923132201

2023/8/30 千里丘 外側線を新大阪方面に向かうゴールド基調の289系4連

外側線を新大阪方面に走って行く、ゴールドの外装にラッピングが施された289系4連が通過して行きました。一体何だろうと思い、緩行電車に乗車して追っかけると新大阪駅で出発待ちをしていました。

Dsc06323_20240923132501 Dsc06324_20240923132601 2023/8/30 新大阪 289系FG401編成
289系の城崎寄り先頭車はクロ682形2000番台から改造された当初は全室グリーン車のクロ288形でしたが、交流機器を撤去した際に連結面よりの半室は普通車化され、クロハ288となりました。683系2000番台しらさぎ」用から289系への改造に関しては明日の記事で触れます。

Dsc06325_20240923132701

新大阪 8:06発 特急「こうのとり1号」城崎温泉行

この編成は2020年のNHK大河ドラマ「麒麟が来る」で明智光秀の生涯が描かれるため、織田信長の家臣として丹波の国を平定した光秀にあやかり、新大阪と城崎温泉・福知山、豊岡を結ぶ特急「こうのとり」に使用される289系編成1本(FG401編成)に明智光秀のラッピングを施したものです。2020年8月8日の特急「こうのとり」10号から運転が始まり、当初は2021年10月末頃に終了予定だったものが、2023年9月頃まで運転されたものでした。

Dsc06326

Dsc06335 Dsc06332 Dsc06331Dsc06333 Dsc06334

Dsc06329_20240923133401

Dsc06327_20240923133301

Dsc06330_20240923134101

Dsc063282023/8/30 新大阪 FG401編成のラッピング

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Dsc06539_202409231345012023/8/30 新大阪

同編成は17:05発の特急「こうのとり」17号の運用にも入っており、夕刻にも撮影することが出来ました。

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2024年9月23日 (月)

2023年晩夏の関西旅行 JR西日本編 その1 新大阪で運転が打ち切られた上りサンライズ瀬戸・出雲

2023年8月30日、新大阪駅前のホテルを早朝に出発し、千里丘で東海道を下ってくる貨物列車を撮影しようと新大阪駅に向かうと、

Dsc06244

2023/8/30 新大阪駅 駅名標 時刻は5:02

本来なら0:52に同駅を通過し、沼津~熱海辺りを走っているはずの285系上り特急5032M「サンライズ瀬戸・サンライズ出雲」が新大阪駅のホームに停車しておりました。編成はI1とI4で、後で分かったことでしたが、「サンライズ出雲」の方が山陰本線伯耆大山付近で輸送障害に遭遇、岡山で合体後、山陽本線熊川~万富間で先行列車が動物と接触したために大幅遅延となり、新大阪で運転打ち切りとなったためでした。

Dsc06242
Dsc06243_20240922093301
乗客はまだ乗車しており、新幹線が動き出すまで車内に留まって貰っているようでした。

新幹線が動き出し、東京方面に向かう乗客が完全に下車した後、同列車は早朝の東海道を回送されました。わたしも千里丘を猛スピードで通過する同列車を目撃しました(同列車に関する情報はこちらのサイトから)。

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2024年9月20日 (金)

世界で一番多い保有数を誇ったJALのBoeing747 その84 24機目の-446 中短距離用 JA8912

cn27099/ln1031として製造、1994年5月19日に初飛行、同月31日にJALに引き渡されたのがJA8912でした。

同機はJA8910,A8911と同様、中・短距離用仕様で、引き渡し後、イリノイエアクラフトリーシングに売却され、JALがリースという形で運航されました。1994年9月3日、大阪伊丹発の国際線最終便に投入、翌日はイベントチャーター便として関西国際空港に最初の到着便となりました。

Ja8912-jal-b747446-cn27099-lln1031-98102 1998/10/25 NRT

Ja8912-jal-b747446-cn27099-lln1031-96042 1996/4/29 NRT

Ja8912-jal-b747446-cn27099-lln1031-99050 1999/5/7 NRT

Ja8912-jal-b747446-cn27099-lln1031-01082 2001/8/25 NRT

Ja8912-boeing-747446-27099-1031-030607-n

2003/6/7 NRT

JALの国際線用B747の中では最後にMAGIC-IIに改修された機体でもありました。2001年8月1日からは国際線用B747-446の中では唯一、JAL Dream Express塗装(Disney Sea号)となり、2002年7月まで、香港線、シンガポール線、ジャカルタ経由デンパサール線、上海線など就航しました。

2010年8月、JAL機として退役し、同年10月まではファイナンスリース会社AARの管理下にあり、レジはN744ARとなりましたが、元JAL機の中では異例のイラク航空が購入し、YI-AQQのレジで再就職しました。2022年2月以降はストア状態のようですが、解体はされていません。

JA8913がJALに納入されたのは1998年5月のことで、1991年1月から続いてきた-446,-446Dの導入もこの機のあと少し間があきました。

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2024年9月19日 (木)

2023年晩夏の関西旅行 大阪メトロ編 その3 堺筋線を走る車両 66系

天神橋筋六丁目から堺筋の地下を走り、天下茶屋に至る8.5kmの路線が堺筋線で1969年12月6日に開業しました。最初の開業区間は天神橋筋六丁目 - 動物園前間 (7.0 km)で、大阪市交通局の60系と天神橋筋六丁目で接続する阪急千里線から乗り入れる阪急3300系、それぞれ5両編成による運転が開始されました。開業時からATC・CTCが採用され、大阪の地下鉄では初めての架線集電方式の路線となりました。1979年3月4日からは編成が6連化され、翌3月5日からは阪急の乗り入れ車両に5300系も加わり、8連での運用も投入されました。1989年12月16日からは阪急側の乗り入れ車両に7300系、8300系が加わり、1990年8月1日には大阪交通局の車両として66系が登場しました。1993年3月4日、動物園前~天下茶屋間(1.5km)が延伸開業し、全線開業となりました。2014年7月9日からは阪急1300系も乗り入れるようになりました。

開業当初から活躍した60系は1970年の日本万国博覧会に合わせ、川崎重工業(第1~3編成)、日本車輛製造(4~8)、汽車製造(9~14)、日立製作所(15~18)の4社で5両編成18本が製造されました。アルミ合金製の車体で基本構造は御堂筋線等に投入された30系と共通する点が多く、前面の天井近くまである窓ガラス、その内側に行き先表示器や尾灯を納めた形態は当時としては極めて斬新で、小田急9000形などにも影響を与えたと言われています。
後年、編成両数が増加した際には新製はせずに一部の編成を取り壊し、6連化、8連化が進められ、1,2,3、11,12編成のみが冷房改造されました。
8連化時点での形式は天下茶屋下側から
6000形(Mc1)  パンタグラフや主制御器搭載の制御電動車
6100形(M2p)  解体された編成から抜き出された6300形、6500形を改番した中間電動車
6200形(Mb1)   解体された編成から抜き出された6000形、6400形を改番した中間電動車
6300形(M2e')  SIV, BATTなどを搭載する中間電動車、天神橋筋六丁目方に簡易運転台設置
6600形(T)   補助電源装置などを搭載する付随車、動物園方に簡易運転台設置 
6700形(T')   6連化時に第16~18編成を分解し、主要機器撤去・M車の電装解除して準備された付随車
6400形(M1)  パンタグラフや主制御器などの走行機器を搭載する中間電動車
6500形(Mce2) 蓄電池などの補機類を搭載する制御電動車           といった構成でした。

大阪地下鉄としては初めて床下に暖房機器を搭載、地上線での高速走行時の乗り心地確保のため、台車は住友S型ミンデン式のFS-373(T台車:FS-073/局内MS-60)を採用しました。また架線集電の特性も生かし、補助電源は当時最新鋭のSIVを採用しました。

1970年、第10回のローレル賞が授与されています。

運用開始から30余年経過した2003年11月7日を以って営業運転は終了、6014号車1両が森之宮車両管理事務所に保管されています。

1990年、60系の後継として登場したのが66系でした。冷房化が一部の編成に留まった60系を置き換え、内装及び乗客サービスの向上を目的とし、2003年までに川崎重工業と近畿車輛で8両編成17本が製造されました。実際は01-05編成までは1992年に6連で製造、1992年から1993年にかけ、中間車66100形と66700形が製造され、組み込まれて8連化、1993年に06-08編成、1994年に09-12編成が8連で製造され、60系非冷房車は淘汰されました。2002年に老朽化した60系冷房改造車の置き換えを目的に内外装や制御機器類にマイナーチェンジを行った8両編成5本(13-17)が製造され、66系に統一されました。

車体はオールステンレス、無塗装で同時期に製造された新20系と類似した構造となっています。

主要諸元

最高運転速度 70 km/h(堺筋線内)110 km/h(阪急線内)
起動加速度 2.8 km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.0 km/h/s
編成定員 1,108人
編成重量 225.5 t
全長 18,900 mm
全幅 2,845 mm
全高 4,080 mm
車体 ステンレス鋼
台車 SUミンデン式ボルスタレス台車 SS-120・SS-020
主電動機 かご形三相誘導電動機
第1~12編成:
三菱 MB-5037-A
日立 HS34531-07RB
東芝 SEA-322A
第13~17編成:
三菱 MB-5037-B
日立 HS34531-07RB
東芝 SEA-398 および SEA-399
主電動機出力 180 kW
駆動方式 WN駆動方式
歯車比 98:17 (5.76)
編成出力 2,880 kW
制御方式 VVVFインバータ制御
第1~12編成:
未更新車:GTOサイリスタ素子
日立 VF-HR-142 または VFG-HR1420H
東芝 SVF012-A0
三菱 MAP-184-15V24
更新車:IGBT素子
三菱 MAP-184-15V110A
東芝 SVF061-B0
日立 VFI-HR1420X
第13~17編成:IGBT素子
三菱 MAP-184-15V110
東芝 SVF061-A0
制動装置 回生ブレーキ(純電気式)併用電気指令式ブレーキ
保安装置 WS-ATC、阪急型ATS

編成の構成は 
天下茶屋
66600形(Tec1) SIV,CP、BATT搭載の制御車
66000形(Ma1) パンタグラフや主制御器などの走行機器を搭載する中間電動車
66100形(Mb1) 66000形からパンタグラフを取り除いた構造を持つ中間電動車
66700形(Tp')   CP搭載の付随車
66800形(T')    主要機器を搭載しない付随車 天下茶屋方に簡易運転台設置
66300形(Mb2) 66100形と同様の中間電動車
66200形(Ma2) 66000形と同様の中間電動車
66900形(Tec2) 66600形と同様の制御車             となっています。

登場から20年以上が経過した2012年6月からリニューアル工事が開始され、
・スカートの取り付け
・識別灯・尾灯をLED式に交換
・行先表示器を30000系と同様のフルカラーLEDに変更
・前面のVVVFマークを撤去し、車両番号表示をVVVFマークのあった位置へ移動
・30000系や新20系改造車に準じたグラデーションの帯に
・シート端のポールの2本化、床面配色の変更、バケットシートの採用など、30000系に準じた車内に
・VVVFインバータ装置と補助電源装置(SIV)の IGBT化
・種別表示設定機器に阪急京都線内の全種別を追加。行先表示設定機器に高槻市から先の長岡天神・桂・河原町・嵐山を追加
・車内照明のLED化(2014年施行車以降)

60000-66616-191018_20240918100201 2019/10/18 淡路 66616F
スカート無しの未更新編成

60000-66602-191018_20240918100301 2019/10/18 北千里 66602F
更新済みの編成

Dsc03709_20240918100401 66602Fの車内

更新によって車両のイメージが大きく変化しています。
既に10編成以上、更新工事が進んでおり、登場時のスタイルもあと数年で見納めとなるでしょう。また2024年9月の時点で淡路駅周辺の高架化工事もかなり進捗しており、京都線と千里線の平面交差もあと数年で見納めになると思います。

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2024年9月18日 (水)

2023年晩夏の関西旅行 大阪メトロ編 その2 中央線を走る車両 Part7 近鉄7020系

2006年3月27日、大阪メトロ中央線が相互乗り入れしている近鉄けいはんな線生駒~学研奈良登美ヶ丘間の延伸で増備されたのが7020系でした。2004年から2005年にかけ6両編成4本が製造され、2004年12月1日、営業運転が開始されました。

7000系との相違点は
・側窓が一段下降窓から左右一体の上下2分割式窓となり、上段は内側に開きます。
・LED式の行先表示器、側面にも設置
・正面窓のワイパー形式
・側面帯内の社名ロゴ
・車両番号のフォント
・座席が片持ち式になったこと
・妻面窓の大きさに変化 等です。

7000系も後年の更新工事で7020系同様に改造が施工されましたが、妻面窓に関しては変化がありませんでした。
7020系が製造された時期、近鉄では「シリーズ21」として9020系9820系を製造していましたが、7020系も「シリーズ21」に準拠してバリアフリー設備の設置、細部の設計変更を施しましたが、7020系は「シリーズ21」には含まれていません。

主要諸元

最高運転速度 近鉄線内: 95 km/h 地下鉄線内: 70 km/h
編成定員 790(258)人
車両定員 (Tc1・Tc2)125(39)人 (M1・T・M2・M3)135(45)人
自重 (Tc1・Tc2)34.0 t
編成重量 207.0 t
編成長 108,400 mm
全長 18,900 mm
全幅 2,900 mm
全高 3,745 mm
車体 普通鋼
台車 KD-92B・KD-92C
主電動機 MB-5104A
主電動機出力 145 kW × 4
歯車比 14:103(7.36)
編成出力 1,740kW
制御方式 IGBT素子VVVFインバータ制御
制御装置 三菱電機製
型式:MAP-154-75V131
制動装置 KEBS-21A

7000系では奇数編成と偶数編成で異なるメーカーの制御器を搭載していましたが、7020系では4編成ともに三菱電機製の制御器となっています。

7000-7121-230829 2023/8/29 九条 7121F

7020系の編成はコスモスクエア・長田寄りからク7120(Tc)-モ7220(M)-サ7320(T)-モ7420(M)-モ7520(M)-ク7620(Tc)となっています。

7000-7622-230829 2023/8/29 朝潮橋 7122F

7000-7123-230829 2023/8/29 九条 7123F

7000-7624-230829 2023/8/29 九条 7124F

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2024年9月17日 (火)

2023年晩夏の関西旅行 大阪メトロ編 その2 中央線を走る車両 Part6 近鉄7000系

2018年3月/11月の近鉄の旅でも紹介しましたが、近鉄は同社の完全子会社の東大阪生駒電鉄が整備した長田~生駒間を1986年10月1日に東大阪線として開業、2006年3月27日には生駒~学研奈良登美ヶ丘間を延伸開業し、長田~学研奈良登美ヶ丘間をけいはんな線としました。

近鉄奈良線は戦後、大阪の宅地開発の進展で混雑が激しくなり、1963年、大阪市交通局、京阪電気鉄道、近畿日本鉄道による同地区と大阪中心部を結ぶ新線の計画が都市交通審議会に提出されていました。荒本駅以西は大阪交通局が建設、京阪が八幡~交野(かたの)~星田~大和田~荒本間、近鉄が瓢箪山~荒本間を整備し、荒本駅で3社が緊密な連絡を図り、相互直通運転が可能なようにすることが望ましいと答申が出されましたが、最初に京阪が新線建設を断念、近鉄は自社線内は架線方式、地下鉄線内は第三軌条方式とする車両を開発し、相互直通する方針としたものの、大阪市が難色を示し、近鉄も新線建設を断念しました。一旦、この計画は棚上げされかけましたが、1971年に都市交通審議会が「大阪市営地下鉄中央線を延伸して生駒まで緊急に整備すべき」という答申を出し、1974年、大阪市が東大阪市長田まで地下鉄4号線を延伸、長田以東は近鉄が建設で話がまとまり、1977年、近鉄は全額出資の子会社東大阪生駒電鉄を設立、日本鉄道建設公団のP線として工事着工、1986年4月に東大阪生駒電鉄を吸収合併し、同年10月1日、長田~生駒間が東生駒線として開業しました。なお、東大阪市内の工事区間では水走(みずはい)、鬼虎川、西ノ辻、神並(こうなみ)といった遺跡が見つかっており、埋蔵文化財の調査も実施されました。

車両に関して、近鉄は当初は架線と第三軌条の両方から集電できるタイプの車両を開発する予定でしたが大阪市が難色を示したため、第三軌条方式の車両として7000系を投入することにしました。大手私鉄が地下鉄乗り入れのために第三軌条方式の車両を採用したのは初めてのケースで恐らく今後も無いのではないかと思われます。

主要諸元

編成 6両編成
軌間 1,435 mm
電気方式 直流 750 V 第三軌条方式
最高運転速度 近鉄線内: 95 km/h 地下鉄線内: 70 km/h
起動加速度 3.0 km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.0 km/h/s
車両定員 (Tc1・Tc2)125(39)人 (M1・T・M2・M3)135(45)人
自重 (Tc1・Tc2)34.0 t
編成重量 207.0 t
編成長 108,400 mm (6両編成)
全長 18,900(中間車18,700) mm
全幅 2,900 mm
全高 3,745 mm
車体 普通鋼
主電動機 MB-5011-A
かご形三相誘導電動機
主電動機出力 140 kW×4
駆動方式 WNドライブ
制御方式 VVVFインバータ制御
制御装置
奇数編成:三菱電機製
未更新車:GTO素子 SIV-V564-M-3/4(試作機器)またはMAP-144-75V03 (A·B)
更新車:IGBT素子 MAP-142-75VD339
偶数編成:日立製作所製
未更新車:GTO素子 VF-HR-104 (A·B)
更新車:IGBT素子 VFI-HR2415J
制動装置 回生ブレーキ併用
全電気指令式電磁直通空気ブレーキHRDA
保安装置 WS-ATC デッドマン装置 備考
電算記号:HL 都市型ワンマン運転に対応

スーパー・エレクトロニック・コミューターという愛称が与えられており、6両編成、9本が活躍しています。1987年、第27回ローレル賞が授与されました。近鉄では7000番台は南大阪線(狭軌:6000番台)に次ぐ番号となっています。

7000-7101-230829_20240916101101 7000-7601-230829 2023/8/29 朝潮橋 近鉄7000系 7101F
6連はコスモスクエア側から ク7100(Tc)-モ7200(M)-サ7300(T)-モ7400(M)-モ7500(M)-ク7600(Tc)という構成となっています、

1984年7月にク7103-モ7503-モ7502-ク7602の4両が東大阪生駒電鉄の車両として先行試作され、完成部分の路線にて走行試験を行いました。トップナンバーではない車両が試作車として投入されたのは開通式をトップナンバー編成で行うためと偶数車は日立製作所製、
奇数車は三菱電機製の盛業装置を使っているため、両車を試すためでした。1986年の開業時、この4両は近鉄に編入され、量産車とともに6両編成となりました。量産車は6両編成8本(7101F~7108F:試作車も含めて)まで増備され、1989年に7110Fが増備されました。7109Fが欠番となったのは7110Fは日立製作所製の制御器を搭載しているためです。所属は7101~7105Fが軌道線、7106~7108/7110Fが鉄道線となっています。

7000-7106-181130 2018/11/30 学研奈良登美ヶ丘 7106F

7000-7108-230829_20240916101901 7000-7608-230829 2023/8/29 九条 7108F

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2024年9月16日 (月)

2023年晩夏の関西旅行 大阪メトロ編 その2 中央線を走る車両 Part5 400系

2023年晩夏の旅の目的のひとつが同年6月25日より、2021年12月に導入がアナウンスされ、2023年6月25日、運行を開始した400系を撮影することでした。

同系列は御堂筋線用30000系以来、12年振り、大阪市交通局の民営化後は初となる新形式で、2025年に開催が予定される(経費の膨張、パビリオンの建設遅れ、メタンガス噴出問題等、様々な問題が指摘されている)大阪・関西万博開催に伴う中央線の輸送力増強、老朽化で引退する20系、他線に転用される24系の置き換えを目的に6両編成23本、計138両が新製導入されることとなっています。

誰もが驚かされた宇宙船のようなデザインはGMのチーフデザイナーやPorscheのシニアデザイナーを務めた後、イタリアのピニンファリーナ社に入社、フェラーリ・エンツォフェラーリ、マセラティ・クアトロポルテなどのカーデザインを担当、2006年に退社後は、自らデザイン会社を設立し、自動車、鉄道車両の他、家具、ロボットなどのデザインを行っている奥山清行氏(活動名義:Ken Okuyama)によるものです。
 同氏がこれまでデザインを担当した鉄道車両にはJR東日本の新幹線車両、E6系、E7系、W7系(JR西日本)、E8系、在来線車両では「とれいゆ」、E235系、E353系、E261系、TRAIN SUITE四季島、東京メトロ16000系、東武500系などがあります。

大阪メトロ400系は元々40000系となる予定でした。車体は前頭部も含め、アルミニウム合金製とし、トラス構造断面アルミダブルスキン構造と摩擦撹拌接合の採用で強度の強化が図られました。

主要諸元

最高運転速度 95 km/h
起動加速度 3.0 km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.5 km/h/s
車体長 18,000 mm 18,200 mm(先頭車)
車体幅 2,880 mm
車体高 3,735 mm 3,745 mm(先頭車)
車体 アルミニウム合金
台車 モノリンク軸箱支持ボルスタレス台車 SS-191M・SS-191T(メトロ形式WS-400)
主電動機 かご形三相誘導電動機 EFO-K60
主電動機出力 140 kW
駆動方式 歯車可撓継手式中実軸平行カルダン駆動方式
歯車比 6.19=99/16
制御方式 ハイブリッドSiCモジュール適用IGBT素子VVVFインバータ制御
制御装置 日立製作所製VFI-HR2415M
制動装置 FBC回生併用電気指令式空気ブレーキ

400-40601-230829

400-40901-230829

400-40901-230829-3

2023/8/29 九条 400系第一編成 
車体番号は長田・学研登美ヶ丘側から、409,402,403,408,401,406となり、各形式の後ろに-01から編成番号が付加する方式となっています。2024年、第64回ローレル賞が授与されています。

9月5日に発表された情報によると、コスモスクエアから夢洲までの3.2kmの延伸区間は2025年1月19日に開業とのことです。

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2024年9月13日 (金)

世界で一番多い保有数を誇ったJALのBoeing747 その83 23機目の-446 中短距離用 JA8911

cn26356/ln1026として製造、1994年3月22日に初飛行、3月30日にJALに引き渡されたJA8911JA8910同様、中・短距離用-446として、交替用クルーレストは未装備、ホットミールも1食分のみの提供といった構成でした。香港線、3クラスのホノルル線に投入され、MAGIC-II改修時にはFクラスが廃止され、2クラス機となりました。

 

Ja8911-jal-b747446-cn26356-ln1026-9810251998/10/25 NRT

Ja8911-jal-b747446-cn26356-ln1026-971019

1997/10/19 NRT

Ja8911-jal-b747446-cn26356-ln1026-980926 1998/9/26 NRT

Ja8911-boeing-747446-26356-1026-030725-n 2003/7/25 NRT

JAL機としては2007年12月に貨物機-446BCFに改修、2010年11月には運用離脱、2011年1月31日からN458MCのレジでAtlas Airのフリートに加わりますが、2015年8月に退役、2015年11月12日から、N356KDのレジでWestern Global Airlinesのフリートに加わっています。この5月からは運用を離脱しているようです。

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2024年9月12日 (木)

2023年晩夏の関西旅行 大阪メトロ編 その2 中央線を走る車両 Part4 30000A系

2022年7月22日から中央線にて30000A系の営業運転が開始されました。

これは2009年3月18日、谷町線で営業運転が開始された30000系、詳しくは新20系の後継としての32系であり、御堂筋線(31系)においても2011年12月10日から営業運転が開始されました。中央線に投入された車両が34系とはならず、32系の50番台となっているのは、2025年に開催される大阪・関西万博開催期間中の輸送力増強用として位置づけられているからであり、万博終了後は谷町線への転用が予定されているからです。

主要諸元

最高運転速度 70 km/h(御堂筋線·谷町線) 95 km/h(中央線)
起動加速度 3.0 km/h/s(御堂筋線·中央線)2.5 km/h/s(谷町線·中央線)
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.0 km/h/s
車両定員 130名(先頭車)140名(中間車)
自重 25.5t(T'・T)27.0(Te)33.0t (Tec1・Tec2)36.0t(Mb1'・Ma2・Mb2)
全長 18,900 mm(先頭車)18,700 mm(中間車)
全幅 2,890 mm(先頭車)2,880 mm(中間車)
全高 3,745 mm(先頭車)3,735 mm(中間車)
車体 ステンレス鋼(川重:efACE)
台車 モノリンク式インダイレクトマウント空気ばね台車 DS-300
主電動機 かご形三相誘導電動機
主電動機出力 140 kW / 基
駆動方式 WN駆動方式
歯車比 99/16(6.19)
制御方式 IGBT素子VVVFインバータ制御 (ベクトル制御)
制御装置 32系:三菱電機製 MAP-144-75V196
31系01F~03F:三菱電機製 MAP-144-75V196A 31系04F以降:日立製作所製 VFI-HR1415F
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式電磁直通ブレーキ OEC-4M
保安装置 WS-ATC

30000a-32652-230829 2023/8/29 九条 32652

30000a-32952-230829 2023/8/29 九条 32952

30000a-32960-230829-21 2023/8/29 九条 32960

第一印象として感じたのは前面の曲線の感じが西武鉄道の40000系とよく似ていることでした。

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2024年9月11日 (水)

2023年晩夏の関西旅行 大阪メトロ編 その2 中央線を走る車両 Part3 新20系 (24系)

1984年から量産が開始された二代目20系はアルミ合金車体でしたが、1990年に従来から活躍していた50系30系を置き換えるべく登場した新20系は軽量ステンレス車体となりました。さらに非常にユニークな系列名の付け方ですが、新20系は投入される線区によって異なる系列名、すなわち、1号線(御堂筋線)用に21系、2号線(谷町線)用に22系、3号線(四つ橋線)用に23系、4号線(中央線)用に24系、5号線(千日前線)用に25系と基本設計は共通するものの、編成両数や各線区の特殊性に合わせた系列名が付与されました。
 形式名も5桁の数字となりました。さらに1997年には大阪港トランスポートシステムが新20系と同一設計のOTS電車を導入しており、後年、これらは24系に編入されました。

21系:日本車輌製造、東急車輛製造、近畿車輛(2500形を除く)、川崎重工業(2500形増結中間車のみ)1991年-1998年 10両編成18本
22系:近畿車輛、東急車輛製造、アルナ車両、日立製作所、川崎重工業 1990年-1996年 6両編成19本
23系:日立製作所、川崎重工業、日本車輌製造(2800形を除く)1990年-1997年 5両編成18本、6両編成4本
24系:日本車輌製造、日立製作所、アルナ工機、東急車輛製造 1991年-1995年 6両編成11本
25系:近畿車輛、東急車輛製造、アルナ工機 1991年-1995年 4両編成17本
OTS系:日立製作所 1997年 6両編成2本 

主要諸元 24系

編成 6両編成(3M3T)
最高運転速度 70 km/h(地下鉄線内)95 km/h(近鉄線内)
起動加速度 2.5 km/h/s(地下鉄線内)3.0 km/h/s(近鉄線内)
編成定員 820名(座席258名)
自重 32.0 t(Tc車)36.0 t(M車)24.5 t(T車)
編成重量 196.5 t
編成長 112,600 mm
車体 ステンレス鋼
編成出力 140 kW × 4基 × 3両 = 1,680 kW
制御方式 GTO素子VVVFインバータ制御(製造当初)IGBT素子VVVFインバータ制御(更新後)
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ(抑速ブレーキ付き)OEC-3 OEC-4M(更新車)
保安装置 WS-ATC
備考 ワンマン・高速化改造後のデータ 都市型ワンマン運転に対応

中央線に配置された24系は新20系の中でも変化の激しい系列で、2005年7月1日に大阪港トランポートシステムの第一種鉄道事業が大阪市交通局に編入されるとOTS系2編成も24系に編入となりました。2006年3月、近鉄けいはんな線への直通運転に備え、谷町線用の20系が中央線に転入したのと交換にOTS系を含む24系9編成が22系に編入されました。2014年20系第1編成の廃車の際には四つ橋線23系06編成が転入、24系56編成となり、近鉄けいはんな線乗り入れ対応工事などが施工されました。2022年7月から30000A系、400系が導入されると、24系の谷町線、四つ橋線への転用が進み、中央線の24系配置はゼロとなりました。

24-24601-181130-2edit 2018/11/30 東生駒区を出区する24601F 近鉄けいはんな線の車内から

24-24604-180324
24-24904-180324 2018/3/24 生駒 24604F

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2024年9月10日 (火)

2023年晩夏の関西旅行 大阪メトロ編 その2 中央線を走る車両 Part2 2代目 20系

初代20系 → 10系

大阪市交通局は1973年に谷町線での急行運転を想定し、20系1編成(2001-2301-2401-2501)を投入しました。この4両は全て電動車で構成されており、当時としては最新の回生制動機能が付加された電機子サイリスタ・チョッパ制御方式は抵抗制御車に較べトンネル内の温度上昇を抑えつつ、増結と高速、高密度運転を可能にする車両として注目を集めました。谷町線では土木・保線部門(電力課)の強硬なる反対意見で急行運転は断念せざるを得ませんでしたが、20系は10系として改番の上、小改良を行い、御堂筋線へ転属となりました。その後、サイリスタから漏洩する高調波ノイズの軌道回路への干渉等の問題克服に時間を要し、1979年から冷房装置を搭載した量産車が製造され、全線および北大阪急行電鉄南北線への乗り入れが始まり、1989年までに9両編成26本、合計234両が出揃いました。

1111-870226 1987/2/26 新大阪 御堂筋線 1111

020621_20240909074901 2002/6/21 新大阪 御堂筋線 10系

2代目20系

1985年、4号線(中央線)深江橋~長田間開業に伴う所要車両数の増加、老朽化・陳腐化が目立ち始めていた50系、30系などの抵抗制御車の置き換え、保守の合理化、冷房化率の向上、乗客サービスの改善を目的に開発・量産されたのが2代目20系でした。車体長は18.7m、4扉でVVVF制御方式を採用し、御堂筋線に投入された10系量産車を踏襲したアルミ合金製車体でした。

主要諸元

軌間 1,435 mm(標準軌)
電気方式 直流750 V(第三軌条方式)
最高運転速度 70 km/h
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.5 km/h/s
車両定員 130名(先頭車、座席39名)140名(中間車、座席45名)
全長 18,900 mm(先頭車)18,700 mm(中間車)
全幅 2,890 mm(先頭車)2,880 mm(中間車)
車体 アルミニウム合金(20系)
台車 インダイレクトマウント・ノースイングハンガー・軸バネ式台車 DS-20
主電動機 かご形三相誘導電動機
主電動機出力 140 kW × 4
駆動方式 WNドライブ
歯車比 103:14(7.36)
制御方式 GTO素子・IGBT素子 VVVFインバータ制御(2020年現在)
保安装置 WS-ATC

各線区によって編成両数は異なり、中央線は6両編成7本が1984年から1989年にかけ、投入されました。1984年に試作編成2601Fが中央線に投入、1985年末には長田延伸用として2602F~2605Fが投入、1989年に中央線用に2606F,2607F、谷町線用に2631F~2639Fが投入されました。20系は両線初の冷房車で谷町線用編成は30番台に区分されました。中央線は近鉄線乗り入れ用対応設備を有しており、それ以外は0番台、30番台は共通です。1989年製造車は、警笛の変更、行先表示器への英字表記追加とその設定器の変更、車内スピーカーの改良・増設などのマイナーチェンジが行われています。

近鉄けいはんな線生駒~学研奈良登美ヶ丘間が開業したタイミングで谷町線に配置されていた30番台編成9本が中央線に転属となり、入れ替わりに明日の記事で登場する24系9本が谷町線に移りました。

2601Fは2014年8月21日に営業運転を終了、同月25日付で廃車に、2022年7月から30000A系が導入され、これと置き換わるように2024年3月21日付を以って、形式消滅となりました。

20-2904-180324 2018/3/24 生駒 20系 2904

20-2906-230829-2 2023/8/29 九条 20系 2906

20-2932-230829-2 2023/8/29 九条 20系 2932 谷町線からの転属編成

20-2436-180324 2018/3/24 生駒 20系 2436 谷町線からの転属編成

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2024年9月 9日 (月)

2023年晩夏の関西旅行 大阪メトロ編 その2 中央線を走る車両 Part1 20系投入まで

随分、間があきましたが今回からの記事は2023年晩夏の関西旅行で訪れたOsaka Metro中央線を走る車両に関しての記事となります。

6000形、6100形 → 800形、900形 → 5800形、5900形

1961年、地下鉄4号線として大阪港~弁天町間が開業した際にはナニワ工機で製造された6000形、6両が投入されました。大阪市交通局では5000形が登場していましたが、こちらは1台の制御器で8台の電動機を制御する1C8M方式で2両編成が最小の編成単位となり、4号線の開業区間では輸送力過剰となるため、単行運転が可能な両運転台方式の6000形が製造、投入されました。車体長は18m、塗装はオレンジ、グレー、白の3色からなり、開業区間は全て高架区間であったため、クレーン車で吊り下げられての搬入となりました。

1964年、弁天町~本町間が開業した際には6100形、11両が投入されました。製造は同じくナニワ工機で、雨樋の設置、ベンチレータの形状変更、車内戸袋部への網棚設置が変更点でした。

1968年、堺筋線用60系登場に合わせ、6000形は800形に、6100形は900形に改称、改番されました(ともに元番号から5200を引いた番号に)。塗装も上半分アイボリー、下半分タキシードイエローのツートンカラーとなりました。

1969年、本町~谷町四丁目間開業を機に保安装置が打ち子式ATSからWS-ATCに変更されたことで先頭車の運転台に車上装置を設置するため、助手席側の前面窓が小型化され顔つきが変わりました。

1C4M車はその後、敬遠される存在となり、1978年、全車を対象に運転台の撤去、電装解除がなされ、車内照明も見直され、800形は5800形に、900形は5900形に再度、改称、改番され、谷町線所属の50系の中間付随車として全車谷町線に転属しました。1991年までに谷町線の50系運行終了で全車廃車されました。

5000形 → 50系

1号線(御堂筋線)、3号線(四つ橋線)で1960年から運用された50系も1970年の大阪万博開催で御堂筋線の輸送力を増強するため30系に編成統一されることとなったため、御堂筋線の車両が谷町線・中央線・千日前線に転用となりました。中央線に転属となった車両は、長田延伸、近鉄東大阪線(現、けいはんな線)直通に備え、1984年にデッドマン装置への非常制動作用、抑速ブレーキが装備され、編成も4連から6連になりました。1989年、中央線の50系は20系の増備で全車廃車となりました。

50 1987年頃 九条 ブレている写真ですが、前照灯と尾灯の位置から50系と思われます。

7000形、8000形 → 30系

1967年3月24日、2号線谷町線、東梅田~谷町四丁目、同年9月30日、4号線中央線 谷町四丁目~森ノ宮間が開業した際に将来の30系の試作として7000・8000形が登場しました。その後、上述のようにこの系列は30系として万博輸送を担う御堂筋線に本格投入され、やがて交通局内最大勢力となりました。1973年以降は新30系と呼ばれ、四つ橋線・谷町線・中央線に投入されました。1995年、中央線の冷房化100%達成とともに同線での運用を終了し、廃車となりました。

3018-870226 1987/2/26 新大阪から南方方面 御堂筋線3018F

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2024年9月 6日 (金)

世界で一番多い保有数を誇ったJALのBoeing747 その82 22機目の-446 中短距離用 JA8910

京都の旅から無事帰宅しました。金曜日の記事なのでこれまで通りにJAL B747シリーズの記事ですが、京都からの帰り、JR東海、静岡地区にも315系3000番台4両編成が投入されているのに気がつきました。編成はUシリーズでこの6月1日から営業運転が開始されたようですね。浜松から熱海までU2編成に乗車しました。

さて、cn26355/ln1024として1994年3月7日に初飛行、1994年3月29日にJALに引き渡された22機目の-446がJA8910です。この機体とJA8911、JA8912の3機は国際線仕様の-446ですが、交代乗員用のクルーレストがなく、ギャレーのキャパもホットミール1食分とし、中・短距離国際線仕様機として導入された機体です。エンジンや着陸関連の機器類に関しては超長距離用と変わりありませんが、機内サービスや乗員のサポート体制が異なる機体でコンフィグもC76パターン(F/19、C/66、Y/346)で、就航路線は成田発午前便の香港線、3クラスのホノルル線、上海線で活躍しました。

Ja8910-jal-b747446-cn26355-ln1024-9605061996/5/6 NRT

Ja8910-jal-b747446-cn26355-ln1024-9604291996/4/29 NRT

Ja8910-boeing-747446-26355-1024-050114-n 2005/1/14 NRT

20110年3月、退役し、Aersale管理下でN356ASとリレジ、2011年12月16日からGeneral ElectricsのフリートとなりレジはN747GFとなりましたが、こちらも2020年12月に退役、現在も解体されることは無く保管中のようです。

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2024年9月 5日 (木)

速報版 2024年晩夏 京都の旅 3日目 嵐電から始まり、阪急PRiVACE、JR、阪急2300系で締めくくり

京都の旅、3日目は壬生川通が嵐電と交差する「四条大宮2号」踏切で6:10発の始発から約2時間、朝のラッシュ時間の嵐電併結編成の撮影を敢行しました。6:10発の始発編成は四条大宮駅に滞泊する編成が無いために西院車庫からの回送が6:01頃やって来ます。

Dsc00363

2024/9/4 四条大宮2号踏切 モボ106+モボ101

この編成が6:10発の嵐山行で嵐山まで行き帰ってくるのが7:06でした。その間に
左の時刻が大宮方面、右の時刻が嵐山方面
6:16 625+632 6:25
6:35  104+622   6:45
6:45  631+102   7:01     
7:06  106+101   7:17
7:16  301+614   7:25
7:27  625+632   7:36
7:31  633+616   7:40
7:41  104+622   7:48
7:49  612+501   7:56
7:58  631+102   8:05
8:06  2001+2002 (8:13)      まで撮影しました。

嵐電の場合、朝の併結編成の相手はVVVF車の2000形以外は共通運用なので毎日、違う車両と併結しているようです。

Dsc00493_20240904192701 2024/9/4 梅田 9306F

嵐電を満喫した後は大宮駅にて阪急・阪神1日フリー切符(¥1600)を購入し、阪急京都線で大阪梅田に向かいました。ちょうど大宮から乗車した準特急は9300系9306Fでしたが、PRiVACEと書かれたHMの意味は、2024年7月に登場した2300系の座席指定有料サービス車両を暫定的に組み込んだ編成であることでした。9300系11編成のうち、9303F~9308Fの6編成のT2車9880~を外し、2300系の座席指定車2350~を暫定的に組み込んだ編成にこういったHMが掲示されています。

Dsc00617_20240904192801 2024/9/4 茨木市 9305Fに組み込まれた2360

2300系の製造、運用投入に関しては今年度は2300F、1編成のみですが、PRiVACEカーの2350の他に2356~2361の6両が製造され、9300系に暫定的に組み込まれ運用に入っているようです。

十三にて京都線、宝塚線、神戸線の編成を30分程度撮影した後、神戸線で三宮に向かいました。

またEF200が現役でEF66の0番台などが活躍していた頃、元町駅の神戸よりで複々線の外側線を走る貨物列車をよく撮影したものでしたが、最近はとんとご無沙汰でした。今回、富山機関区のEF510が岡山まで行き、帰りに1086レを牽引して12時32分に神戸貨物ターミナルを出発するのをまだ撮影していなかったので元町で狙うことにしました。Dsc00581 2024/9/4 元町 1086レ EF510-17
台風10号の影響でJR貨物の列車も運休が長引いたため、EF210牽引の貨物列車に関しては訳の分からない時間に通過する中、1086レはほぼ定刻にやって来てくれました。

本来は宝塚線から能勢電鉄線も訪問する予定でしたが、今回はパスして一旦、ホテルに戻ることにしました。その前に阪急の駅員に2300系編成の運行予定を聞いてみると、17:23茨木市発の準特急で走るとのこと。

夕刻、再び阪急京都線で茨木市に向かい、正雀方面から回送でやって来た2300Fを無事撮影することが出来、さらに河原町まで、そして折り返し大宮まで乗車することが出来ました。

Dsc00667 Dsc00672_20240904195001 2024/9/4 茨木市 2300F 同駅始発の準特急 河原町行
2300系と1300系を並べてみると、2300系は独特の形態の窓枠をしていることが分かります。

Dsc00670_20240904195401 梅田より4両目に2350形,PRiVACEカーが連結されています。

Dsc00681 車内は車端部を除き、転換クロス式シートで最終的に12編成まで増備され、京都線の特急車両として活躍することが運命付けられています。

Dsc00680_20240904195901

車端部はロングシートと車椅子スペースとなっています。

Dsc00689_20240904200201

運転台は大型ディスプレイが2基設置され、Tハンドルタイプのワンハンドルブレーキ・マスコンとなっています。

というわけで京都での2日間を満喫しました。明日は東海道をひたすら東上します。

 

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2024年9月 4日 (水)

速報版 2024年晩夏 京都の旅 2日目 午前中は嵐電、午後は叡電を満喫

新型コロナの時期を除いて、関西の旅は現役時代からよくしてきましたが、京都に宿泊するというのは随分、久しぶりの気がします。

今回、四条堀川のホテルにしたのは、旅の目的が昨年、西院で撮影し、その魅力に嵌まった嵐電(京福電気鉄道嵐山本線と北野線)の撮影を一番に考えたからでした。四条堀川から嵐電の始発駅である四条大宮へは歩いて数分の距離です。

四条大宮の交差点といえば東西南北の碁盤の目のような道路に対して斜めの後院通(こういんどおり)が北西の方向に伸びるのが特徴的な交差点ですが、嵐電四条大宮駅を1階部分に持つビルも、嵐電の線路の方向に合わせるように南西~北東を向いて建っています。
Dsc00006_20240903182501 2024/9/3 四条大宮交差点に建つ嵐電駅が1階部分にあるビル

Dsc00184_20240903182901 出札口で1日フリー切符¥700を購入

Dsc00008_20240903183201 ホームで待っていたのはモボ501+モボ502の併結編成でした。

嵐電初の冷房車として1984年に登場、都電7000形車体更新車を参考とし、ドア配置もワンマン運転を考慮し、前中扉構造としたものの、他車との配置の違いが災いし、厄介者扱いされ、リニューアル工事で扉配置が従来車と揃えられた歴史をもつタイプです。

Dsc00018
この編成で嵐山まで行き、渡月橋などを観光したのち、有栖川にて朝の併結編成を撮影、

Dsc00038 京紫を纏ったモボ106

Dsc00070 朝のラッシュ時間にしか見られないといっても過言ではないモボ301 現役最古の形式

Dsc00079 江ノ電とのコラボのモボ631

などを撮影し、懐かしい吊り掛けサウンドを満喫した後、帷子ノ辻から北野線に乗車しました。

Dsc00111 2024/9/3 北野白梅町 モボ621

こちらは一部複線区間はあるものの、殆ど全線単線で狭い用地に何とか駅を用意したという駅が何駅かある路線です。ニュースによると9月2日には脱線事故があり、今朝は始発から運行しているとのことでした。北野線を1往復して、帷子ノ辻から再び、嵐山本線へ

Dsc00141 三条通の併用区間を走る山之内電停の幅の狭すぎる安全地帯を撮影し、

Dsc00150_20240903190701

併用区間を行くモボ106

Dsc00172

最後は昨年同様に西院車庫の様子を見て、四条大宮に戻りました。

一旦、ホテルに戻った後、午後からは叡山電車の撮影に出町柳駅に向かうことにしました。

Dsc00191_202409031913012024/9/3 叡山電車 出町柳駅

四条堀川から出町柳、電車で行くなら大宮から阪急で京都河原町、四条祇園まで歩き、京阪で出町柳に向かう方法がありますが、市バスなら3系統で乗り換え無しで行けるのでバスによる方法を選択しました。幸い渋滞に巻き込まれること無く無事到着しました。こちらの鉄道にも1日フリー切符「えぇきっぷ」¥1200があります。路線は八瀬比叡山口に向かう叡山本線と宝ヶ池で分岐して鞍馬に向かう鞍馬線があります。
出町柳の出発ホームから叡山本線と鞍馬線は別れています。それは叡山本線が通常1両の運行、鞍馬線が2両編成の運行となっているためです。

Dsc00206_20240903193501 2024/9/3 元田中~茶山京都芸術大学間 叡山本線の700系 722

Dsc00226

宝ヶ池に到着する900系 903+904 鞍馬線

Dsc00214

叡山本線の終点、八瀬比叡山口に到着

Dsc00241 鞍馬線の終点、鞍馬駅

どちらの終点もかなり標高の高い地点にあるため、電車は急坂を登って到着すると言った様子でした。

Dsc00293

車両基地は修学院駅に隣接してありますが、今回のお目当てであった700系732「ひえい」の姿はどこにもありませんでした。

出町柳に戻った後は京阪電車で三条、地下鉄東西線で蹴上へ行き、南禅寺の水路閣を観てきました。

Dsc00340
琵琶湖疏水の分流として南禅寺の境内を流れる水路をローマの水道橋のように煉瓦アーチの構造物にしたもので実際に水が流れており、煉瓦アーチの風情もなかなか見応えのある構造物です。

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2024年9月 3日 (火)

速報版 2024年晩夏 京都の旅 1日 台風の進路に悩まされた往路

2週間前の新潟の旅に引き続き、18切符の残り2日分を使って京都の旅を敢行しています。

今回ほど台風の進路に悩まされたことはありませんでした。8月22日午前3時にマリアナ諸島で発生した台風10号(サンサン)は発生時点では鹿児島付近に上陸後、日本列島を縦断する形で進み、8月中には北海道方面に抜けて行くと予想されていました。日本近海の海水温が平年よりも高かったことにより、台風は発達し、勢力を強め、鹿児島県薩摩川内市付近に上陸したものの、台風を流す風の力が弱く、移動速度は著しく低下しました。そのため、九州から関東にかけて発達した雨雲が断続的にかかり、宮崎県のえびの高原也静岡県の天城山では総雨量が900mmを越えるなど各地で記録的な大雨となりました。結局、台風10号は九州から四国へ、さらに東進し、9月1日正午に東海道沖で熱帯低気圧になりました。台風から熱帯低気圧になる条件は最大風速が17.2m未満になることです。また熱帯低気圧は海上の強い日差しで発生した水蒸気が上昇気流となり、出来た渦によるもの、温帯低気圧は南の暖気と北の寒気の温度差で起きた渦によるもので、熱帯低気圧に寒気は関与していません。

私も今回の京都旅行の出発を控え、先週、列車の運行状況が気になっており、特にJR東海の在来線の運行状況を毎日のようにチェックしていましたが、9月2日朝の時点で、東海道本線静岡~掛川間が雨による規制で列車の運行が止まっていました。

いつもなら関西に行く場合は、東京発6:30の1521E熱海行、熱海から沼津1423M、沼津から豊橋755M、豊橋から大垣2319F、大垣から米原229F、米原から京都3483Mで京都に15:43に到着出来るのですが、静岡~掛川間がいつ復旧するか出発時点では読めなかったので、中央線塩尻経由で名古屋まで行くことにしました。

Dsc09902

2024/9/2 早朝の国分寺駅 中央線列車案内 東海道経由の場合は5:28発の東京行に、中央線経由の場合は5:32発の高尾行に
      塩尻での接続待ちを考慮するともう少し遅い高尾方面でも間に合ったはず

Dsc09906 2024/9/2 高尾 1450M 高尾から塩尻まで 塩尻着9:18

Dsc09940_20240902194801 2024/9/2 塩尻 しなの3号 A102+A202

Dsc09944 Dsc09948_20240902195101 2024/9/2 塩尻 しなの6号 A204+A3

Dsc09959_20240902195401 2024/9/2 塩尻 あずさ5号 

Dsc09960 2024/9/2 塩尻 2080レ EH200-19

塩尻では90分の接続待ちとなり、その間に中央西線の特急「しなの」、中央東線特急「あずさ」、さらに南松本から蘇我までEH200が牽引する2080レなどを撮影

Dsc09962 2024/9/2 塩尻 313系 B504編成 1826M

塩尻から中津川間は東海道でいうと沼津~豊橋間のような、編成両数も運行本数も少ない区間ですが、景色は絶景です。

Dsc09974_20240902200201 2024/9/2 中津川 315系C6編成 

中津川から先は名古屋近郊区間で最新鋭の315系8連が投入されています。13:16に出発して14:36に名古屋駅に到着。東海道経由より、2時間弱の遅れです。塩尻での接続を短く、すれば乗車時間的には殆ど同じかも知れません。

あとは東海道新快速で大垣、大垣から米原、米原から新快速で京都駅には17:12に到着、堀川四条のホテルには18時前に到着しました。新幹線を使えばドアtoドアでも4時間弱の旅ですが、中央線、東海道経由の鈍行の旅も色々な見聞があるものです。

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2024年9月 2日 (月)

2024年度になって増えた西武新宿線の珍編成

西武鉄道では界磁チョッパ車である2000系の廃車、2000N系の廃車、編成の短縮化が続いていますが、その影響なのか、今年度に入り、平日の新宿線運用における2000系(もはや2連2編成を残すのみ)、2000N系による細切れ編成が頻繁に登場しています。今回は目撃情報サイトの情報を基にそれらをまとめてみました。

まず、以前は珍しかった2+4+4の10連はほぼ連日登場しており、これは珍編成には含めないことにしました。

最近の傾向として頻繁に登場するようになったのは2連と6連による8連が各停を中心とした運用に入る例です。

 日付                編成内容(左側が西武新宿側)   
2024/3/5-3/8 3/11-3/15               2047F+2463F
2024/4/1                        2051F+2417F
2024/4/8,4/9,4/11,6/11,6/24           2047F+2417F
2024/5/1                                     2053F+2457F
2024/5/7-5/9                               2453F+2053F
2024/5/17                                   2049F+2419F
2024/7/25,7/26                       2049F+2461F
2024/8/13,8/14                    2051F+2465F
2024/8/21-8/23                    2419F+2049F
2024/8/26-8/29                    2047F+2419F

池袋線では2連と8連で10連を組む場合、2連の連結は池袋~飯能間の場合、ほぼ飯能側(8連の奇数車側)に限定されていますが、新宿線ではどちらにもありでしたが、2+6による8連においても2連はどちら側にも連結されていることがわかります。また一度編成を組むと同じ編成が数日間に渡って運用に入る場合がありますが、6連や2連のどの編成が特異的に連結されるといったことは無いようです。また出現はいまのところ平日運用に限定されています。これらのことからこういった編成は8連貫通編成の代用としてやむを得ず組成されたものと想像されます。

2000-2-2420-240828-2

2000n-6-2047-240828

2024/8/28 井荻 西武新宿側2047F、本川越側2019Fで組成された8連

2000n-6-2047-240828_20240901043401 2024/8/28 沼袋 同編成

2000n-6-2047-240828_20240901043501 2024/8/28 小平 同編成

2047Fにとってみれば同編成の通常の働き場所は国分寺線で時たま、4連と併結で10連となり、本線の急行・準急運用に入ることもありましたが、2連と組んで8連の各停運用はこれまでに殆ど無かったと思われます。

さらにもっとレアなケースとして3編成による8連、10連(2連2組と6連からなる)も登場しています。

2+6+2
日付                編成内容(左側が西武新宿側) 
2024/6/13,6/14                         2457F+2049F+2465F
2024/6/25,6/26                         2419F+2047F+2417F

2+2+6
日付                編成内容(左側が西武新宿側) 
2024/7/3                                  2451F+2453F+2077F
2024/7/10                                2455F+2461F+2051F

2+2+4
日付                編成内容(左側が西武新宿側)
2024/6/11-6/14                         2461F+2453F+2523F
2024/7/4                                  2451F+2453F+2531F

4+2+2
日付                編成内容(左側が西武新宿側)
2024/8/8                                  2533F+2455F+2465F

これらの編成が登場したのは2000系8連の消滅、2000N系8連の減少によるものかと想像されますが、今後どうなるのか見守ってゆきたく思います。

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