EF210-100番台 第2全検の進行状況
昨日のEF210形基本番台の全検に続き、今回は100番台の全般検査についてみてゆきます。
100番台は2000年3月以降、基本番台の改良型として製造されたタイプでVVVFの素子をGTO、1インバーターで2基のモーター制御する方式(1C2M)から、素子をIGBTとし、1基のインバーターで1基のモーターを制御する方式に改め、主電動機の制御方式を二次巻き線の始動抵抗器の抵抗値を加減し、トルクに一致するよう滑りを加減し、速度制御する「すべり方式」から、モーターの回転磁界の磁束の方向と大きさをベクトル量として制御する「ベクトル方式」にすることで、空転特性を改善し、省エネ性を増し、振動や音の発生を抑えました。また新製時からATS-PFを搭載し、補助電源のSIVが万が一故障した際には主回路制御用インバーターの一群をSIVのバックアップとして使用できる冗長化が図られました。
101~173号機の73両が製造され、108号機までは下枠交差式パンタグラフ(PS22D)搭載でしたが、109号機からはシングルアーム式パンタグラフ(FPS4A)となり(115号機は一時、 PS22Dを搭載)、156号機以降は屋上の列車位置検知用GPSアンテナが省略されました。これらの形態変化を以って、108号機までを1次車、109号機から155号機を二次車、156号機から173号機を3次車と分類しています。
EF210-100番台 第2全検の進行状況
現時点で100番台の44両(101~142と149、154号機)が2回目の全検終了、もしくは入場中、予定が確定状態となっています。2018年に第2全検を受けた107号機からは白帯入りの新塗装で出場していますが、それ以前に受けている101~105の5両は旧塗装のままとなっています。ただ。これらの第3全検の時期も近いとおもわれるので、第3全検出場時に新塗装化されると思います。
2024/10/7 尻手
2016年に第2全検を受けているため、旧塗装で活躍中の104号機
2018年度以降、第2全検を受けた100番台は新塗装となりました。
2022年に第2全検を受けた120号機の場合、ルーバーの形態は旧塗装時代と変わりありません。
2022年9月に出場した122号機以降は側面のルーバーが300番台のルーバーのように帯が切れないような形態となっています。
2024/6/20 八王子 2024/6/20 立川
2023年3月に第2全検を受けた125号機の場合、ルーバーは300番台タイプになっていますが、どちらの側面も白帯はルーバー上にはありません。
また2023年11月以降に出場した130号機以降はスカートが濃灰色に塗装されているもの変化として挙げられます。
2024/12/18 西国分寺
ルーバー上まで白帯がひかれ、スカートが濃灰色となっている135号機 2024/11/9 新川崎 新塗装化された154号機
側面のルーバーの形態 帯がルーバーの上でも切れないようになっている。 2010/7/9 吹田 同機の以前のルーバー
以上、100番台の第2全検以降の新塗装には多様なパターンがあります。
落成した順番で全検が行われるわけではなく、さらに全検時期によって形態が変化しているので、見ていると頭が混乱してくるのが実態です。
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