湘南モノレールの旅 part1
2023~2024年にかけての冬シーズンの18切符の旅で訪れた湘南モノレールについて、2日間に渡って紹介しようと思います。
2023/12/29 湘南モノレール 大船駅(SMR1)
湘南モノレール江の島線は大船と藤沢市片瀬地区を結ぶ6.6km駅数8駅の路線で1970年3月7日に開業しました。
モノレールには東京モノレールや多摩都市モノレールのような跨座式と懸垂式があり、前者が日立製作所が技術的な主導権を握っているのに対し、後者は三菱重工業が力を入れており、この路線はかつて京浜急行が大船と江の島海岸を結ぼうとした鉄道路線計画が頓挫し、自動車専用道路として残された空間(当初は京浜急行の私道、後に鎌倉市、藤沢市に売却・譲渡され一般市道に)に敷設されています。三菱重工は1964年に名古屋市の東山動物園に試験線として東山公園モノレールを設置、そこで得られたデータをこの路線に生かし、三浦半島付け根の丘陵地帯というモノレールにとっては敢えて過酷な条件に挑戦しました。そしてこの路線で得られたデータが千葉都市モノレール建設に生かされました。
軌道桁・支柱の製造は三菱重工業横浜造船所(当時)、車両は車両は同三原製作所(同)、変電所は三菱電機、総合監理は三菱地所、そして沿線の大船から深沢界隈には三菱電機の2事業所があり、多くの乗客が三菱関係者と”オール三菱”なのが特徴です。 大船駅のホーム
懸垂式のため、ホーム面と車両が進入してくる溝の底の高さの違いは低いのが特徴です。
現在、活躍中の形式は5000系で2004年から導入されており、7編成が活躍中です。
大船方先頭車が5601、湘南江の島方先頭車が5602、中間車が5201と附番されており、全車電動車となっています。編成別に色分けされており、5601赤。5603青、5605緑、5607黄、5609紫、5611黒、5613桃となっています。
1970年の開業時は300形2両編成が導入され、1975年からは3両編成に、1980年には400形が導入され、1988年に500形が運転を開始しました。300形は1992年、400形は2004年、500形は2016年にそれぞれ退役しました。 単線で富士見町駅(SMR2),湘南深沢駅(SMR4),西鎌倉駅(SMR5),目白山下駅(SMR7)で交換ができるようになっています。SMR6の片瀬山駅までが鎌倉市、目白山下駅と湘南江の島駅が藤沢市にあります。
湘南深沢~西鎌倉間
現在は市道となったかつての京浜急行自動車専用道路の上を通過するため、バスを追い抜く、あるいはすれ違う際には普段見慣れない景色を見る気分です。
湘南江の島駅から大船方向
京浜急行自動車専用道路には最小曲率半径25mのカーブ、最急勾配88‰の坂道があるため、モノレールの性能を考慮し、最急勾配74‰、最小曲率半径は本線100m、駅構内50mとなっており、途中道路から外れてトンネルを通過する区間があります。 湘南江の島駅に到着する5607F
湘南江の島駅に停車中の5609F 湘南江の島駅外観
1970年に開業した区間は大船~西鎌倉間で当駅までは1971年7月1日に延伸しました。
この駅ビルは2018年12月に竣工したもので、5Fに改札口、ホームなどがあります。当初の予定では海岸線の近くに駅を建設する予定でしたが、江ノ島電鉄や地権者の反対で現在の位置に駅が造られました。
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