2024年春の名古屋周辺旅行 遠州鉄道編 その2 遠州鉄道の車両 1000形
遠州鉄道は当初、軽便軌道でスタートし、1923年に改軌、電化された際にモハ1形が導入されました。その後、モハの番号に対してクハ+50の番号が附番され、1958年、車両の近代化、旧型車の代替を目的に1980年までに30形(モハ30形16両、クハ80形12両)が製造されました。これらは2扉ロングシート車で湘南型スタイルでした(最終増備車のモハ51-クハ61はかなりスタイルが変化していましたが)。その30形も2018年に形式消滅しました。30形は最終編成のモハ51・クハ61こそ、カルダン駆動、冷房車で登場しましたが、それまでは吊り掛け駆動・自動空気空気ブレーキ方式であり、浜松駅周辺の再開発計画で助信駅-遠鉄浜松駅間が高架化され、遠鉄浜松駅-新浜松駅間を短絡ルートに切り替えるにあたり、新性能の電車が求められ、1983年の会社40周年を迎えて登場したのが1000形電車でした。
主要諸元
最高運転速度 65 km/h(1985年11月30日まで) → 70 km/h(1985年12月1日〜)
起動加速度 2.2 km/h/s(150%乗車時)
減速度(常用) 3.62 km/h/s(150%乗車時)
減速度(非常) 4.6 km/h/s
編成定員 290(112)名()内は座席定員
車両定員 145(56)名 ()内は座席定員
自重 36.0 t(モハ1000形)30.0 t (クハ1500形)
全長 19,000 mm
車体長 18,500 mm
全幅 2,730 mm
車体幅 2,730 mm
全高 4,183 mm(モハ1000形)4,038 mm(クハ1500形)
車体高 3,650 mm
床面高さ1,150 mm
車体 普通鋼
台車 車体直結式空気バネ台車・ND-309(モハ1000形・モハ1001・モハ1002)
ND-309T(クハ1500形・クハ1501・クハ1502)
ボルスタレス式台車(モハ1003 - モハ1007・クハ1503 - クハ1507)
主電動機 東洋電機製造製 TDK-8095-A
主電動機出力 120kW × 4
駆動方式 中空軸平行カルダン駆動KD325-B-M
歯車比 85 / 16 = 5.31
制御方式 電動カム軸直並列多段抵抗制御方式
制御装置 ACDF-M4120-777B・発電ブレーキ付き
制動装置 応荷重装置付発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキHRD-1-D・保安ブレーキ装置付
保安装置 点制御車上時間比較速度照査方式
製造は日本車輛製造が担当、1996年までに1M1Tの2両編成7本計14両が製造されました。最初の編成が営業運転に就いたのは1983年11月20日でした。
老朽化の進行で1001-1501編成は2021年1月27日を最後に廃車・解体、1002-1502も2024年9月27日を最後に運用を終了しました。 2024/3/15 新浜松 1002-1502編成 同編成は上記のように約半年後には廃車に
2024/3/15 西鹿島 検車場で休む1004,1006編成
2024/3/15 西鹿島に接近する車内から 引き上げ線に停車中の1005編成
2024/3/15 西鹿島 検車庫横の側線で休む1007編成
1002編成に続き、残る5編成も検査時期に合わせて淘汰が進められているようです。
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