2024年春の名古屋周辺旅行 トヨタ博物館を見学 その11 1950年代初頭、世界屈指のベストセラーカー シトロエン2CV
フランスの自動車メーカーと言えば、世界最古のプジョー、シトロエン、ルノーなどが思い浮かびますが、シトロエンは第一次世界大戦が終結した1919年にダブルヘリカルギアと大砲用の砲弾製造で財を成したアンドレ・シトロエン(André-Gustave Citroën :1878~1935)がヨーロッパにおける自動車の大衆化を目指し、フランス版フォードとなるべく設立した企業です。
シトロエン社の社章
アンドレが経営者としてスタートするきっかけとなったシェブロン・ギア(やまば歯車)を社章にしています。
フォードと同じく、流れ作業方式による小型車、中型車の生産で成功を収めますが、アンドレのワンマン経営による過剰投資がたたり、1934年に経営危機に陥りタイヤメーカーのミシュランの系列会社になりました。第二次大戦後の1948年、前輪駆動方式の2CV(deux chevaux)を発表、簡潔軽量な構造で高い操縦安定性、居住性、経済性を両立させた名車でフランスの「国民車」として普及、西ヨーロッパ諸国で大人気の車となりました。ただ、発表した直後はその奇妙なスタイルから嘲笑を浴び「醜いアヒルの子」と揶揄されました。しかし、合理的な設計で乗り心地も優れていること、市場ニーズに合致していたことなどから1948年から1990年まで大きなモデルチェンジなしに生産され世界屈指のベストセラーカー、ロングセラーカーとなりました、
シトロエン 2CV
全長3780㎜、全幅1480㎜、全高1600㎜、重量498㎏、ホイールベース2370㎜、空冷水平対向2気筒OHV375㏄エンジン、最高出力7kW/9HP/3500rpm
2CVの発表後、イタリアのフィアット、マセラッティなどと連携しますが、1970年代再び経営危機に陥り、1976年からプジョーに主導される形で企業グループPSA・プジョー・シトロエンの傘下となり、プラットホーム、エンジンはプジョー車と共通化するようになりました。
創業以来、先進技術の導入、製品生かすことに関しては積極的で「10年進んだ車を20年間作り続ける」と形容されました。1919年に発売されたタイプAはフォードに倣ったヨーロッパ最初の大量生産方式によるモデルで2年間に24,000台以上が生産されました。1922年に発売された2人乗りタイプC(5CV)は543㎏・856ccエンジンと3速MTの組み合わせで60km/hの最高速度と3900FFという低価格を実現し、イギリスのオースチン7と並び、量産小型車の嚆矢となりました。1925年に発表のB12はオール鋼製ボディに4輪ブレーキ装備車でした。1933年には前輪駆動、モノコックボディ、トーションバースプリングなどを採用した7CVが発売されました。
シトロエン DS19
全長4788㎜、全幅1798㎜、全高1445㎜、重量1184㎏、ホイールベース3126㎜
水冷直列4気筒OHV1911㏄エンジン 最高出力 56kW/75HP/4500rpm
1955年、こちらもシトロエンのユニークなスタイルで有名なDS「Désirée Spéciale」(特別な憧れ)が発表となり、先進的な空力デザイン、油圧動力による「ハイドロニューマチック・システム」で1975年までの20年間に145万5000台生産されました。
最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。
« 西武鉄道 4代目「L-train」として40152Fがデビュー | トップページ | 2024年春の名古屋周辺旅行 トヨタ博物館を見学 その12 1950年代初頭、スウェーデン・サーブ社初の市販乗用車 サーブ・92 »
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 速報版 2026年初夏、岡山、広島方面の旅 城下町だった中島地区と平和記念公園(2026.10.14)
- 速報版 2026年初夏、岡山、広島方面の旅 原爆ドーム(2026.10.13)
- 速報版 2026年初夏、岡山、広島方面の旅 天守閣は閉城となったものの威厳と美しさを保つ広島城を見学(2026.10.12)
- 速報版 2026年初夏、岡山、広島方面の旅 一度は訪れたかった尾道へ その2 千光寺ロープウェイ、山裾を走る鉄路、港町(2026.10.08)
「鉄道以外の博物館・展示施設」カテゴリの記事
- 2024年春の名古屋周辺旅行 トヨタ博物館を見学 その17 大衆車の争い ダットサン・サニー vs トヨタ・カローラ(2025.04.22)
- 2024年春の名古屋周辺旅行 トヨタ博物館を見学 その16 1955年代後半からの国民車構想で登場した軽自動車(2025.04.21)
- 2024年春の名古屋周辺旅行 トヨタ博物館を見学 その15 1960年代 小型車BC戦争で初めて勝利した3代目コロナRT40型(2025.04.17)
- 2024年春の名古屋周辺旅行 トヨタ博物館を見学 その14 1950年代 純国産方式で誕生したトヨペットクラウンRS型(2025.04.16)
- 2024年春の名古屋周辺旅行 トヨタ博物館を見学 その13 1950年代初頭、 トヨタの小型車部門への進出 トヨペット・SA型(2025.04.03)
「自動車」カテゴリの記事
- 2024年春の名古屋周辺旅行 トヨタ博物館を見学 その17 大衆車の争い ダットサン・サニー vs トヨタ・カローラ(2025.04.22)
- 2024年春の名古屋周辺旅行 トヨタ博物館を見学 その16 1955年代後半からの国民車構想で登場した軽自動車(2025.04.21)
- 2024年春の名古屋周辺旅行 トヨタ博物館を見学 その15 1960年代 小型車BC戦争で初めて勝利した3代目コロナRT40型(2025.04.17)
- 2024年春の名古屋周辺旅行 トヨタ博物館を見学 その14 1950年代 純国産方式で誕生したトヨペットクラウンRS型(2025.04.16)
- 2024年春の名古屋周辺旅行 トヨタ博物館を見学 その13 1950年代初頭、 トヨタの小型車部門への進出 トヨペット・SA型(2025.04.03)
« 西武鉄道 4代目「L-train」として40152Fがデビュー | トップページ | 2024年春の名古屋周辺旅行 トヨタ博物館を見学 その12 1950年代初頭、スウェーデン・サーブ社初の市販乗用車 サーブ・92 »



コメント