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2025年4月23日 (水)

2024年春の名古屋周辺旅行 岐阜駅で再会した名鉄モ513号

2024年3月15日から3月18日まで名古屋周辺旅行、3月17日は名古屋から大垣へ向かいましたが、まずは岐阜で途中下車し、2014年8月に市内の金(こがね)公園に保存されているのを見て以来、10年ぶりに駅北口のペデストリアンデッキ下のスペースに保存されている名鉄モ513号に再会しました。

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2024/3/17 岐阜駅北口

この車両はかつて美濃電気軌道が岐阜市内の路面電車さらにそれに接続する笠松線に投入するため1926年夏に日本車輛製造が新製した半鋼製車体の四軸ボギー車で。セミスチール・ボギーを略してセミボ510形と名乗りました。アメリカにおいて1900年代から1920年代に盛んだったインターアーバンのスタイルを範とし、「郊外用トシテ市内乗入兼用ニ設計シタル車輛」「郊外用(市内乗入兼用)」(日本車輛のカタログ)にあるように市内・郊外直通を想定した車両として設計され、併用軌道区間を走る高床構造車でした。

主要諸元(1967年以降廃車まで)

車両定員 74人(座席38人→27人)
自重 18.2t
全長 13,308mm
全幅 2,203mm
全高 4,006mm
車体 半鋼製
台車 日本車輌製造製27MCB1型
主電動機 E.E.社製DK60型
主電動機出力 44.8kW×2
駆動方式 吊り掛け駆動
出力 63.4kW×4
制御装置 単位スイッチ式 HL480-F
制動装置 SME 直通ブレーキ

1923年に美濃電が新製した木造ボギー車のBD505形(505~510)に準拠し、当時流行った半円筒形正面5枚窓の半流線型スタイルを踏襲し、側窓は2段窓とし、車体両端に客用扉を設置し、戸袋窓は楕円形としました。

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1930年8月、美濃電は名古屋鉄道と合併、同年9月には名岐鉄道となりました。1941年の形式称号改訂でモ510形となりました。名鉄傘下になったのちは美濃町線で働いていましたが、1967年に岐阜市内線と揖斐線の直通運転が開始された際にモ510形は先輩のBD505形1941年からモ520形521~526)とともに直通運転用車両となり、以下の改造が施されました。

・塗装の変更 軌道線車両標準塗装(下半分緑/上半分クリーム)からスカーレットと白のツートンカラーに
・オールロングシートから転換クロスシートへ シート配置は車内中央を境に2人掛けシートと1人掛けシートが交換
・自動折り畳み式の客用扉ステップ新設
・集電装置は製造当初はトロリーポール、戦後はビューゲル、この改造でパンタグラフに
・制動装置をSM-3直通空気ブレーキからSME非常弁付直通空気ブレーキに改造
・正面に密着自動連結器を新設

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2両編成での運行が基本のためモ510形を総括制御化、モ520形をク代用として牽引、推進するためモ510形の主電動機は他形式から転用し、出力アップ、制御器も交換

1972年から1979年にかけ、近代化改造が行われ

・車体塗装のスカーレット一色化
・車内放送装置新設
・客用扉の自動化および鋼製扉化
・正面窓のアルミサッシ化
・ワイパーの自動化
・前照灯のシールドビーム化
さらに 側窓のアルミサッシ化、モ512の戸袋窓のHゴム化などが施工されました。

1980年代後半には冷房装置が無いことが問題となり、モ770形に置き換えられる形で511,515、520形全車が廃車となりましたが、レトロブームもあり、モ512~モ514は動態保存的に残され、1988年には鉄道友の会からエバーグリーン賞を受賞、1997年モ780形の新製で予備者扱いとなり、2000年にモ512が廃車されますが、モ513、モ514は部品の確保すら難しくなる中、名鉄は製造当時の設計図を元に予備部品を内製し、可動状態を確保しました。2005年3月31日の岐阜600V線区の全廃で2両は除籍となり、形式消滅しました。

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モ512は2000年に旧美濃駅へ搬入され、静態保存

513_140811_122014/8/11 岐阜金公園

モ513は2005年6月より、金(こがね)公園に静態保存

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→ 2019年11月16日に岐阜駅北口駅前広場完成10周年で移設

モ514は旧谷汲駅に搬入され、静態保存   (写真は後日、別の記事で)

モ515は車体のみオールドスパゲティファクトリー名古屋店店内に展示保存(まだ訪問していません)

となっています。

1996-240317 2024/3/17 岐阜駅北口前

140811 2014/8/11 岐阜市内

2005年4月1日、廃止された名鉄揖斐線、岐阜市内線、美濃町線、田神線の代替バス運行を始めた岐阜乗合自動車(岐阜バス)の塗装はかつての電車の塗装を模しています。また2010年度から導入された連節バス「清流ライナー」は名鉄電車と同じスカーレット一色でした。

来年で製造100年を迎える古豪ですが、これからも80年間に渡る「岐阜のインターアーバン電車」としての活躍を後世に伝えてほしいものです。

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