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2025年9月18日 (木)

2024年夏の新潟旅行 その11 新潟駅に発着する列車 特急編 2 「いなほ」 キハ81形から485系の時代

今も羽越本線の特急として活躍する特急「いなほ」が登場したのは1969年10月1日のダイヤ改正でした。1968年10月1日のいわゆる「ヨンサントウ」のダイヤ改正で東北本線が全線電化され我が国初の気動車特急「はつかり」として活躍したキハ81形(キハ80系)(キハ811~6, キロ801~5, キハ801~12, キサシ801~3)尾久客車区から秋田機関区に転属、キロの一部やキサシは改造を経て、各所に転属しました。秋田機関区に転属したキハ81形(キハ80系)は1年間(1968年9月9日から「つばさ」に使用、583系「はつかり」も9月9日から使用開始)、上り下り特急「つばさ」2号として活躍した後、特急「いなほ」とその間合い運用として常磐線特急「ひたち」に転用されました。編成はハハハハシロハの7連でした。

2011D「いなほ」 上野13:50‐秋田22:00
2012D「いなほ」 秋田9:25‐上野17:40           新津から羽越本線に入るため新潟は経由しませんでした。
6001D「ひたち」 上野18:10-平21:12
6002D「ひたち」 平6:45‐上野9:45      
 
「いなほ」は冬季の遅延が予測されるため「ひたち」は季節列車としてのスタートとなりました。キハ81形特急にしてみれば常磐線は特急「はつかり」時代に通いなれた道でした。1972年3月15日のダイヤ改正では9連となりました。この9連は
←上野 1号車                         9号車
キハ81‐キハ80‐キハ82‐キロ80-キシ80‐キハ80‐キハ80‐キハ80‐キハ81 といった構成で上野向きに運転台がある3号車のキハ82にはキロ80から改造された狭窓の-901,-902が連結されることもありました。                        

この時期、上野~東京間の連絡線路を使い、東京駅に発着する東北、常磐、高崎線の列車が何本かあり、

19720315

1972年3月15日改正ダイヤにおける東京駅発着 東北・常磐・高崎線方面列車

上り「ひたち」も東京駅に顔を出していました。


485-481200-edit1973/10 大宮
盛アオに新製配置されたクハ481-200番台(自動解結装置装備)を先頭に大宮駅に到着する特急「いなほ」
同クハはその後、1975年3月のダイヤ改正で門ミフに転属、長崎・佐世保特急「かもめ」「みどり」で本領を発揮しました。

485-481300-7908141979/8/14 鶴形 絵入りHMとなったクハ481-300番台を最後尾にした特急「いなほ」

485-4811500-8203281982/3/28 前山~二ツ井 北海道から戻り、盛アオに再配置されたクハ481-1500を最後尾にした特急「いなほ」

1972年10月2日のダイヤ改正で羽越本線の電化が完了し、「いなほ」には青森の485系12両編成が投入されました。さらに上野~青森間の1往復が追加され2往復体制となりました。1979年7月1日のダイヤ改正では秋田発着列車が1往復増発され、3往復体制となりました。1982年7月以降、サシ481が抜かれ11連となりました。

485-4812001983/4 上野
東北・上越新幹線の開業で上野口の特急が殆ど廃止となった状況で唯一の青森行昼行特急となった「鳥海」

485-481300-8301021983/1/2 秋田

485-481-1500-8308071983/8/7 前山~二ツ井 米代川鉄橋を行く「鳥海」 クハ481-1500番台

1982年11月15日、上越新幹線(大宮~新潟間)の開業で「いなほ」は新潟~秋田(4往復)・青森(1往復)間の特急となり、上野~青森間の特急として新潟を通らない「鳥海」が新設されました。1985年3月14日、東北・上越新幹線の上野~大宮間が開業すると「鳥海」の定期運行は廃止、寝台急行「天の川」の廃止に伴い、「いなほ」の酒田発着列車が設定され、6往復体制となりました。この頃から「いなほ」は羽越本線内、酒田発着がメインの列車となり、秋田以北は田沢湖線経由が主体となりました。485系の編成も6両編成が中心となり、1987年10月9日からは半室G車の投入も始まりました。

485-4811000-911112-edit1991/11/12 青森 6連となった「いなほ」

1993年3月18日改正 計9往復体制(村上2往復、酒田3往復、秋田3往復、青森1往復)
1995年12月1日改正 計8往復体制(酒田4往復、秋田3往復、青森1往復)
1997年3月22日改正 秋田新幹線開業 計8往復体制(酒田6往復、秋田1往復、青森1往復)
2000年2月23日 「いなほ11号」にて485系3000番台使用開始
2001年3月3日 大阪駅 - 青森駅間の特急「白鳥」が廃止 計8往復体制(酒田5往復、秋田2往復、青森1往復)
2002年12月1日 計7往復体制(酒田4往復、秋田2往復、青森1往復)
2005年12月25日 秋田発新潟行の「いなほ」14号が羽越本線の第2最上川橋梁通過直後に突風に煽られて、脱線転覆事故が発生
2010年12月4日 東北新幹線八戸駅 - 新青森駅間延伸開業に伴うダイヤ改正で秋田駅 - 青森駅間を「つがる」に分離
2013年9月28日 「いなほ」1往復(7・8号)で新型車両E653系1000番台での運転開始
2014年7月12日 「いなほ」の全定期列車がE653系に統一され、485系が「いなほ」定期運用から撤退

485-t11-050323-22005/3/23 新潟 T11編成 

485-t13-1308072013/8/7 桑川 T13編成

4853000-r23-1308072013/8/7 佐々木 485系3000 R23編成

2010年代に入ると1960年代に設計された485系も老朽化、陳腐化が進み、リニューアルを経た車両も引退の時期となりました。常磐線で活躍していたE653系が後継のE657系の登場で転用となり、7連が「いなほ」に4連が「しらゆき」として活躍することになりました。

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