新シリーズとして、8月22日に開催された「東京総合車両センター」、大井工場といった方がしっくりくるかも知れませんが、の公開の様子(夏休みフェア2015)を報告しようと思います。
2015年のエントランスの歓迎横断幕
2005年の公開時のもの さすがに同じものを掲出はしていないようでした。
現在の組織になったのは2004年6月1日のことで、大きくは1909年(明治42年)に品川駅構内に開設された新宿電車車庫品川派出所、それが発展して1967年に二階建て電車基地となった大崎電車区~山手電車区と、1871年(明治4年) 新橋工場として新橋に開設され、1915年(大正4年) 大井工場が合併しました。その後、2013年3月16日、田町車両センターが廃止され、東京総合車両センター田町センターになりました。
2005年公開の際に撮影していたセンター沿革の説明板 2005/8/27
毎年、8月の第3土曜日辺りに「夏休みフェア」として一般公開されていますが、私自身は2005年以来、10年振りの訪問となりました。今回のレポートでは10年前の公開の様子も含め、入場、展示されている車両を報告しようと思います。
入口入ってすぐの場所に展示してあった クモハ101-902 2005/8/27
2005年の公開時は101系試作車 モハ90 標記はクモハ101-902 (量産改造後のスタイル)が入口すぐの場所に展示されていました。
クモハ101-902 2014/5/24 鉄道博物館
現在、クモハ101-902は大宮の鉄道博物館に展示され、車内も公開されています。
妻面のビードはシート貼り合わせ工法(2シート工法)が採用されているため。
代わって同じ場所にはクハ901-1 後のクハ209-901が展示されています。
209系は老朽化が進んだ103系の置き換え及び輸送力増強用として、1993年4月から京浜東北線、根岸線、南武線に本格投入された通勤電車で、JR東日本においては「新系列車両」の嚆矢となった系列です。上の説明にもあるように『重量半分・価格半分・寿命半分』が達成目標として掲げられ、1992年にまず試作車として901系A,B,Cの3編成が登場し、試用されました。
901系 A編成 209系90編成 2007/6/24 川崎
A編成 (後に209系900番台) 川崎重工業が製造
制御装置 富士電機製のパワートランジスタ素子 (1,200 V - 300 A) 1C1M方式を採用
車体 2シート工法(川崎重工業独自の製造方法)
側窓 大型1枚窓
室内 7人掛け座席部の中央の荷棚を省略(量産化改造に際し増設)
CP スクリュー式空気圧縮機(量産車に採用)
直動空気式ドアエンジン
2ハンドル式マスター・コントローラー(量産化改造に際しワンハンドル化)
901系 B編成 209系91編成 2002/9/10 東十条
B編成 (後に209系910番台) 東急車輌が製造
制御装置 東芝製GTO素子 (4,500 V - 500 A) 1C1M方式(後に255系に採用)。
車体 在来工法を改良 前面FRPの厚さが他の編成より薄い
台車間距離 13,800 mm 、先頭車全長 20,340 mm
側窓 2分割方式
CP レシプロ式空気圧縮機
電気式ドアエンジン
1ハンドル式マスターコントローラー
901系 C編成 209系92編成 2007/2/3 川口
C編成 (後に209系920番台) 4,5号車のサハ901 2両を大船工場、それ以外は川崎重工業が製造
制御装置 三菱製GTO素子 (2,500 V - 2000 A) による3レベル制御1C4M方式(量産車に採用)
車体 川崎重工業製造分が2シート工法、大船工場分が在来工法の改良型
大船工場製造分の台車間距離は 13,800 mm
側窓は川崎重工業分が1枚窓、大船工場分が2分割方式
CP レシプロ式空気圧縮機
直動空気式ドアエンジン
2ハンドル式マスターコントローラー(量産化改造時に1ハンドル化)
それぞれの編成は上記のような違いがありました。量産形は京浜東北線などでの運用終了後、千葉地区での運用に向けて大量に改造されましたが、試作の3編成は改造されることなく、廃車となりました。

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