2018年10月の関西旅行 信楽高原鐡道 車両編 その1 SKR200 SKR300 SKR310
今回からは信楽高原鐡道の車両です。
国鉄信楽線が1987年7月13日から第三セクター鉄道に転換されるのに備えて、最初に投入されたのが、SKR200形、富士重工業製レールバスLE-DCでした。このタイプは同社製のレールバスLE-Carをベースに車体の基本構造をバス車両工法から従来の鉄道車両工法に変更したタイプで、国鉄キハ32形と同様の車体断面構造で車体側面のリベットをなくしました。
2014/12/21 八幡浜 JR四国で活躍中のキハ32 2 車体サイズの参考として
客用扉は折戸、側窓は上部固定下部横引き窓とし、250PS/1,900rpmの日産ディーゼル製PE6HT03Aディーゼルエンジンを装備し、33‰の勾配に対応するため、機関・排気・リターダの3種類の抑速ブレーキが装備されました。
主要諸元
車両定員 98名(座席48名)
自重 25.70 t
全長 15,500 mm
全幅 3,090 mm
全高 3,785 mm
車体 普通鋼製
台車 動台車:FU-34D 従台車:FU-34T
機関出力 250PS/1,900rpm(日産ディーゼルPE6HT03A)
搭載数 1基 / 両
駆動方式 液体式
制動装置 常用:SME3管式
抑速:踏面・機関・排気・リターダ
保安装置 ATS-SW
車内は登場時クロスシート、ドア付近はロングシートでしたが、後に全シートがロングシート化されました。1987年7月竣工の201~203、1988年7月竣工の204、1992年7月竣工の205の5両が製造されました。202と204は1991年5月の衝突事故で廃車となっており、205はその代替として増備されました。
201は2001年11月に、203は2002年8月にそれぞれ老朽化で廃車となり、205は2017年2月4日に営業運転を終了し、紀州鉄道に譲渡され、KR205として同年4月15日から営業運転を開始しました。
2018/10/6 信楽駅の一角にある列車衝突事故(1991/5/14)の教訓コーナーにあった安全車両(SKR300)製造の案内板
1995年11月、列車衝突事故を契機に作られた安全推進会議の提言を採りこんで製造されたのがSKR300形で301の1両が製造されました。正面下部に油圧バンパーを設置し、車内はバリアフリー化を行い、車いすスペースが設けられました。
2015年10月3日に営業運転を終了、紀州鉄道に無償譲渡されKR301として、2016年1月31日から営業運転に就きました。
主要諸元
編成定員 94名(座席44名)
自重 25.10 t
全長 15,500 mm
全幅 3,090 mm
全高 4,010 mm
車体 普通鋼製
台車 動台車:FU34D 従台車:FU34T
機関 PE6HT
機関出力 250PS
変速機 液体式
搭載数 1基 / 両
保安装置 ATS-SW
2018/10/6 信楽
私が訪問した日は311,312ともに庫内にいました。左の深緑の車体がSKR311、右の紫の車体がSKR312です。
SKR200形の置き換え用として2001年11月、2002年9月に登場したのがSKR310形でした。やはり富士重工業製でエンジンは出力アップされ、295馬力の日産ディーゼル製PE6HT03、保安ブレーキは二重化されました。
2018/10/7 貴生川
翌日、早朝草津線で柘植に向かう際に貴生川で見たのは紫色のSKR312でした。
2017年2月25日からJR草津線113系1編成と同様にSKR310形2両もSHINOBI-TRAINとしてラッピングが施されています。
主要諸元
編成定員 94名(座席44名)
自重 27.00 t
全長 15500 mm
全幅 3090 mm
全高 4010 mm
車体 普通鋼製
台車 動台車:FU34KD 従台車:FU34KT
機関 日産ディーゼル製PE6HT03
機関出力 295PS
変速機 液体式
搭載数 1基 / 両
制動装置 電磁直通
保安装置 ATS-SW
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