国鉄近郊型スタイルの祖となった401,403,421,423,415系 その11 415系1500番台の増備
415系1500番台の登場で常磐線からは1960年から1965年にかけて投入された401系の廃車が急速に進みました。この時期、編成替えに伴い不足する先頭車としてクハ115-612(サハ115の先頭車化改造車)のクハ401への改造が行われ、1986年11月にクハ401-901として登場しましたが、1987年1月にはクハ401-101に改番されました。この車両も1991年6月5日付けで廃車となりました。
表 JR東日本による415系1500番台の製造と車体番号 2006/3/12 小山 K532編成 411-1622+M'M-1522+411-1522
2005/9/3 いわき K534編成 411-1524+MM'-1524+411-1624 50Hz専用
2013/11/20 稲田 K538編成 411-1628+M'M-1528+411-1528 50Hz専用
民営化後、JR東日本は415系1500番台の増備を上の表のように4次に渡り続けられました。
昭和63年度予算による2編成は401系取り替え用で、荷物棚が従来のアルミ製網式からパイプ式に変更されました。平成元年度増備車では客室内の主電動機点検蓋が廃止され、静粛性の向上が図られました。さらに主変圧器に同時期に誕生した651系特急電車に装備された50Hz専用のTM24に変更しました。TM24はTM20と同じシリコン油を使用する送油風冷式ですが、3次巻線から補助電源を取る方式となっており、補助変圧器が廃止され、20%以上の軽量化か実現しました。本来なら415という系列名になじまない50Hz専用の系列に変更すべきですが、もはや国鉄ではなく九州への転属も考慮しなくて良いというJR東日本の経営方針からか、従来の番号の追番が付与されました。 2003/3/4 土浦 K880編成 415-1901+MM'-1535+T-1601+411-1534+MM'-1534+411-1634
2003/2/11 土浦
平成2年度下期予算では東海道線で使用されている2階建てグリーン車の普通車版の試作車が製造されました。形式は新形式のクハ415形1900番台とし、比較的混雑の少ない水戸より先頭車を2階建て方式にしたもので
(1) 211系2階建てグリーン車と同様のバスタブ構造の構体による2階建てとし、2階部は3+2人掛け、1階部は2+2人掛け、バケットタイプの固定クロスシートとし、出入り口は1300mmの両開き扉を2か所に配置。
(2) 空調装置は平屋の両車端部屋根上に設置、定員増を考慮し、サロ213に対して容量増大を図る。
編成は
クハ415-1901+MM'+サハ411-1601 を1500番台もしくは鋼鉄製415系4連に連結した8連とする。
1991年3月のダイヤ改正で運転を開始、ラッシュ直後の上野行や夕刻の通勤快速で運用を開始しました。2004/12/23 荒川沖 オールステンレスだったK880編成がMM'-1535ユニットの不調でMM'-523ユニットと交換される事態に
私の記憶ではK880編成にMM'-1535ユニットが復活することなくK880編成は終焉を迎えたと思います。
やがて2005年7月9日からはE531系が常磐線にデビューし、1995年から常磐線に登場したE501系と共に運用される予定でした。しかし、2007年3月のダイヤ改正では上野口中距離電車にグリーン車連結との方針変更があり、E501系が上野口から撤退することで415系1500番台は2017年11月16日までに全車廃車となってしまいました。ちなみに415系鋼製車500番台4連2本(507,520)1500番台(1501)がJ2009年にJR九州に譲渡されました。
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