秋田駅で撮影した車両シリーズ、今回は奥羽本線、羽越本線の旅客輸送を担う701系電車基本番台の話題です。
1979/3 鶴形~東能代
国鉄時代、奥羽本線や羽越本線のローカル列車には1920年代から1960年代にかけて製造された「雑客」と言われた旧形客車が使用されていました。これらの旧形客車は製造されて20年、40年が経過し、老朽化、陳腐化が進み、乗客の不評は顕在化し、さらに自動扉を持たないことから乗客や荷物の転落する危険性があり、保安上問題となっていました。
動力近代化計画には矛盾するものの、機関車の余剰問題や、労働組合の反対(組合は余剰人員が発生するので電車化/気動車化には反対していました)などや、動力装置の不要から客車は低コストで製造可能なことで、1977年からは新系列客車として50系客車が製造され、従来の旧形客車を置き換えました。
しかし、客車列車は両端駅で機関車の付け替えを要すること運転上効率が悪く、またレ坊装置を搭載していないことも旅客サービス上の問題となっていました。
2015/12/21 千刈踏切
2017/7/2
N1とN2編成はN-1,N-2とハイフン入りの編成標記となっています。
こういった客車列車の置き換えを目的として、2,3,4両編成を単位とし、JR東日本の交流区間の標準車両して1993年から2001年まで製造されたのが701系です。
2015/12/22 蟹田 N11編成 川崎重工の特徴的な妻面
<車体>
209系で採用された川崎重工業の2シート工法によるプレスを多用した軽量ステンレス構体を採用し、先頭部は貫通路付き切妻構造でFRP製の覆いが設けられています。客用扉は1300mm幅の扉を片側3か所に設置し、ステップを設けています。
2017/7/2 N28編成
側面窓は4連窓、中央2窓は2段上段下降式のユニットサッシ、窓寸法を極力大きくし、熱線吸収ガラスを使用してカーテンは省略しました。車端部は通常の1枚窓を設置しています。
2015/12/22 青森 N11編成車内の様子 トイレはクハに設置されています。
冷房装置は集中式AU710A形(冷凍能力38,000 kcal)を採用し、屋根上に1基搭載しました。
<電源・制御方式>
架線からの単相交流20 kVを主変圧器で降圧した上で、主変換装置で直流に整流、その後三相交流に変換して主電動機を制御するVVVFインバータ制御方式です。
主電動機は新開発のかご形三相誘導電動機MT65形 (125 kW) を搭載、209系のものを基本としましたが、小型軽量化され、耐雪構造となりました。主変換装置はパワートランジスタ (PTr) 素子 VVVF インバータを搭載し、GTO素子の209系と同様の制御方式です。補助電源装置には、0番台では電動発電機となっています。
運転室内には、各動力台車のON/OFFを個別に制御するためにNFBが設置されており、片方の電動動力台車に問題が起き、通常の運転が困難になった場合、問題のある方のスイッチを切り、1M方式を一時的に0.5M(片方の電動台車でのみ駆動)に切り替えることが可能となり、冗長性が向上しました。また、主変換装置も同じく個別制御できるように、NFBの設置が行われています。
パンタグラフは下枠交差式のPS104形、菱形式のPS105形、シングルアーム式のPS106形を搭載しています。
<ブレーキ装置>
電気指令式空気ブレーキを全車に標準装備しており、0番台の車両は抑速および発電ブレーキを装備し、屋根上に電力消費用の抵抗器を持っていました。秋田地区の一部車両は更新工事により、発電ブレーキで使用していた抵抗器が撤去され、1500・5500番台と同じ回生ブレーキ併用空気ブレーキ装置へ変更されました。
2010/10/23 弘前 N14編成
<台車>
209系で採用された軸梁式軽量ボルスタレス台車を基本に、床面高さを下げる(ステップとの段差を抑える)ため台車枠中心を下げた構造としたDT61A(電動車)と TR246A(付随車)を装備しています。
秋田地区には1993年3月から10月にかけて川崎重工業、およびJR東日本土崎工場で製造された
クモハ701+サハ701+クハ701の3両編成(N1~N13)13本 39両
クモハ701+クハ701の2両編成(N14~N38)24本 48両
が在籍しており、全車ロングシート仕様で製造されましたが、特急列車が消滅した奥羽本線新庄~大曲間のサービス向上のためN36~N38編成は千鳥配置のクロスシートに改造されました。
2017/6/30 N38編成

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