世界で一番多い保有数を誇ったJALのBoing747 その9 SR-46と並行して発注された国際線用747、JA8125
国際線用B747-246BのJA8125,cn21030/ln251は2機のSR-46、JA8124(1974年11月22日)とJA8126(1975年4月2日)の登録時期の間の1974年12月17日に登録されています。
JA9D-7AWエンジン装備の機体で、当初は欧米線に投入されました。
1980年9月19日、JL78便として大阪国際空港からホノルル国際空港に運航中(乗員17名、乗客415名)、西経174度北緯30度付近、高度35,000ftを飛行中、近くに存在した台風16号の影響によるタービュランスに遭遇し、客室後部にいた乗客7名(全て日本国籍)が肋骨骨折、打撲などの負傷を負いました。重傷の旅客1名は左第12肋骨の骨折、腸管麻痺で9月25日から4日間入院加療を要しました。負傷者の多くはシートベルトを着用しないまま就寝中で座席から放り出され負傷したもの、あるいはシートベルトを着用していたが、たまたま手にバックルを添えており、手を挫創したと推定されました。タービュランスに関しては機上レーダに顕著なエコーが見られない程度のものでした。
1990年には国内線にコンバートされ、528席仕様で活躍しました。1995年、再び国際線仕様に戻され、香港、マニラ等近距離路線を中心に活躍し、1997年12月17日、登録抹消となり、ジャンボジェットリーシング者を経由し、エアアトランタ・アイスランドにリース、レジはTF-ABYとなり、さらにイベリア航空にリースされた際には成田に飛来し、里帰りしたジャンボ機として話題になりました。イベリア航空からサウジアラビア航空にもリースされ、現在は既に解体済みとのことです。1996/11/16 NRT JA8125 cn21030/ln251
1996/5/6 NRT
1998/8/26 イベリア航空の便として成田に飛来したTF-ABY (元JA8125)
イベリア航空は1927年6月28日に設立され、同年12月4日からマドリード~バルセロナ間を運航した世界でも最古の航空会社ですが、日本への乗り入れは1986年、マドリード~バレンシア~ムンバイ~東京と比較的新しく、1987年にはアンカレジ、もしくはモスクワ経由、1990年にはモスクワ経由となりましたが、上の写真の約3か月後の1998年12月には東京線から撤退してしましました。2010年、ブリティッシュ・エアウエイズと経営統合し、2011年1月にはIAG(インターナショナル・エアラインズ・グループ)が発足し、2015年IAG主導で経営改善が進み、新機材A330-200,A350-900を発注し、2016年10月に成田便が週3便で再開となりました。その辺の様子はこちらの記事にあります。
2019年11月には機材もA350-900に置き換えると発表したものの、その後の新型コロナウイルスの世界的蔓延で2020年3月から成田便は運休となり、3年後の現在も成田~マドリード直行便は運休中のようです。
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