2023年2月 3日 (金)

世界で一番多い保有数を誇ったJALのBoeing747 その1 JA8101~JA8103

1967年に製造が開始され、1968年9月に初号機 (N7470)がロールアウト、1969年2月9日に初飛行、形式証明を取得後、1970年1月21日にパン・アメリカン航空ニューヨーク(JFK)~ロンドン(LHR)間に初就航したBoeing 747、通称「ジャンボジェット」の最終号機、1574号機が2023年1月31日、アメリカ・ワシントン州のエバレット工場でロールアウトし、アトラス航空に引き渡されました。登録記号はN863GT、タイプは-8F、cn 67150/ln 1574 です。

シリーズ累計の飛行時間は1億1800万時間、フライト回数は2300万回近くになるとのことです。

そこで今回から、週1回位のペースで、かつて成田や羽田他国内の主要空港、そして海外の空港で撮影したBoeing 747の写真を紹介してゆこうと思います。最初は世界最大の747カスタマー(トータルで113機の747を運航)だった日本航空(JAPAN AIR LINES: JAL)とその子会社、日本アジア航空(JAPAN ASIA AIRWAYS: JAA)のB747です。

JALの747として最初に登場したのはJA8101, JA8102, JA8103として登録された3機でした。型式は-146Aで所謂、タイプ-100です。
このタイプは747シリーズとして167機がオーダーされており、主なイニシャル・カスタマーと導入機数はパンナム:33機、ユナイテド:22機、TWA:15機、BA:18機、エールフランス:16機、ノースウエスト:10機でした。最大離陸重量は735,000lb:333,400kg、航続距離9130km、巡航速度905km/h、搭載エンジンはP&W JT9D-3A, 水メタノール噴射を搭載した-3W, コア側のコンプレッサーを改良し、推力と耐久性を改善した-7Aが標準装備でした。JALの3機はJT9D-7A(推力46,500lb: 20,930kg)を搭載していました。尤も、JT9D-7Aは-100の改良型である-200B用に開発されたエンジンでした。コンフィグはC16Y444で460名でした。

かつてジェット機第一世代のDC-8を導入した際に太平洋横断路線で競い合っていたパンナムがBoeing707を手早く購入し、JALはそれに後れを取り、DC-7Cで同路線の競争で痛い目にあった経験から、今回は早めに747の発注をかけたのですが、如何せん、エンジンの開発が当初、謳われた性能を発揮するまでに至っておらず、まずは3機で様子を見たという感じの発注だったのではないかと思います。

cn19725/ln31のJA81011970年4月22日に納入、1989年8月から1991年4月にかけ、台湾路線に就航する日本アジア航空(JAA)の機体となり、1991年4月にJALに戻りましたが、1992年6月9日に抹消となりました。

JALのBoeing747の初号機ではありますが、受領後はモーゼスレイクでの乗員の訓練に使用された関係で路線初就航は2号機であるJA8102に取られているようです。

ネットに残る同機の痕跡を調べてみると、1976年4月15日、JL464便として南回り欧州路線(パリ~ローマ~アテネ~テヘラン~デリー~バンコック~東京)を飛ぶ運航で、デリーからバンコックに向かう機内(12時20分、日本時間)高度35,000ftにおいて日本人旅客62歳の容体が急変、高度を25,000ftに下げ、酸素吸入等の手当てをするものの、12時29分、ビルマ、アキヤブ南方60哩の公海上空で搭乗していた医師により、死亡が確認される事故がありました。東京国際空港に到着後、東京都監察医務院監察医による検死で求心性心臓肥大症による病死と診断されました。

旅客機としての役割を終えた後は1992年8月4日、貨物機(B747-146SF)に改修され、キティホークインターナショナルN40467として活躍後、整備保存されています。

Ja8102-jal-b747146a-cn-19726-ln-51-87071 1987/7/12 NRT JAAからJALに戻った頃のJA8102

Ja8102-jaa-b747146a-cn-19726-ln-51-nrted 1991年頃 NRT JA8102 
アッパーデッキの窓は3つなのが特徴です。

cn19726/ln51のJA81021970年5月28日に納入、1982年12月から1986年11月までと1990年1月から1992年6月までJAAの機体でした。

前述のようにJALのBoeing747として路線就航のおいしいところはJA8102がとっており、1970年6月1日、羽田に到着すると、7月1日からは東京~ホノルル線初就航、7月2日には東京~ホノルル~サンフランシスコの初便を担当しています。さらに国内線用のショートレンジのSR-46がデリバリーされる前に、返還直後の1972年6月14日、国内線初の定期便として沖縄線に就航したのもJA8102でした。このときにはファーストクラスを外し、モノクラス384席のコンフィグでのフライトでした。以降、1973年10月7日にSR-46が沖縄線に就航するまでは-146Aが同線に就航していました。

1992年6月3日に抹消され、ガボエアに売却、5N-BBBで登録されましたが、既に解体されています。

cn19727/ln54のJA81031970年6月26日に納入、1982年11月から1992年12月まではJAAの機体でした。1992年12月22日に抹消、貨物機B747-146SFに改修され、カリッタエアに売却、N40483として登録されました。既に解体されています。

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<日本アジア航空について>

1972年の日中共同声明で中華人民共和国との間に国交が築かれたのと同時に中華民国(台湾)との間は断交となりました。日中間の航空協定を締結する際にそれまでの台湾へのJALの乗り入れは中国政府の申し入れで出来なくなりました。そこでJALとは別会社の日本アジア航空JAAが1975年8月8日に設立され、東京国際空港と中華民国を結ぶ路線を受け持つこととなりました。
JAAはJALの全額出資で設立され、同年9月15日からJALからリースされたダグラスDC-8-53型機により、東京国際空港~台北松山・高雄の運航が開始され、新東京国際空港が1978年5月に開港すると本拠地を成田に移し、JALからのリース機材で貨物便の運航も開始しました。

両国間の輸送量の増大を受け、マクドネル・ダグラスDC-10-40、ボーイング747-200/300型が導入され、台湾以外にグアム、香港、デンパサール、ジャカルタなどにも就航、日本国内でも名古屋、関西空港発着便が登場しました。

2007年に日本側の対台湾の窓口である交流協会と台湾側の亜東関係協会が日本 - 台湾路線の直接運航を認めることを確認したことにより、2008年4月に日本航空インターナショナルと統合され、同年3月31日を以って運航は終了となりました。

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JALの型式-146Aの747には他にJA8112, JA8115, JA8116, JA8128が存在しました。これらについては後日、順番に紹介しますが、-246Bの登場後もこれら航続距離が短いタイプが導入されたのは東南アジア等の近距離国際線に向けた投入のためだった様です。また-100Aをベースとして、-200Bのランディングギアを組み合わせ、高頻度の離着陸に対応するため胴体各部を補強した747SRが1973年9月に型式証明を取得、同年10月に初就航しましたが、これらは当時の日本の国内線事情を反映したタイプ、世界でもJALとANAしか導入しなかったタイプとなりました。

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2021年4月19日 (月)

2021年4月16日、中野駅で発生した人身事故で中央快速線電車が大久保駅を過ぎた辺りから逆走し新宿駅に

2021年4月16日、たまたま昼間、会食の予定があり、家内と丸の内に出かけました。

1時間程度の会食が終わり、このまま帰るのも勿体ないということで丸の内北口のOAZOの丸善に立ち寄りました。結局、何も購入することなく、東京駅発13:25の快速高尾行に乗車しました。

新宿には定刻の13:39に到着、そのまま定時に出発し、大久保を通過し、中央卸売市場淀橋市場が進行方向右手に見えて来るあたりで、緊急停車。何事かと思っていると、一本前の13:20発の中央線特別快速高尾行が、「13:40頃、中野駅で人身事故が発生した」との車内アナウンス。
復旧は14:30頃の見込み、とのアナウンスも。

こういった事態で、乗客への振り替え輸送等を考慮して、駅間で停車した編成を最寄りの駅に移動させ、急ぐ乗客に別の列車に乗り換える機会を与えることを最近は考慮しているようで、なんと緊急停車後、20分くらいしてから運転士がまず先頭部から後方へ移動。続いて約5分後、今度は車掌が最後部から前方へ移動、それぞれ持ち場を交換しました。乗車していた編成はT05の10両貫通編成で、乗務員たちは車外に出ることなく、最前部と最後部の行き来が出来ました。

緊急停車から30分後の14:10頃、「この電車は取り敢えず、新宿駅まで戻る」とのアナウンス。「準備が出来次第、動きます。」とのこと。

私も幼少の頃から中央線に数限りなく乗車していますが、快速電車がこういう事態で逆走するのは初めてのことでした。14:20、下り線を逆走開始、新宿駅の11番線に入線。12番線には東京発13:29の中央線特別快速大月行が入線していました。

11番線に戻った我々の編成と12番線の大月行編成、どちらが先に出発するかはその時点では未定でしたが、順番通り、我々の編成が先に出発することに、ただ通常ダイヤでは我々の編成は三鷹で跡から来る大月行に道を譲ることになっていましたが、大月行も新宿からは快速として運転されることに変更され、三鷹での追い越しはなくなりました。

ファイルサイズの制約等から緊急停車した地点を発車、新宿駅11番線に入線するまでの逆走動画をアップすることはできませんが、手持ちのスマホで記録はしました。

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2021年1月 4日 (月)

2020年の御用納め、18切符で再び長野へ その1 松本まで

2020年は1月末のクルーズ船から始まり、新型コロナウイルスの蔓延に世界が翻弄された年となりました。3月下旬から5月上旬の第一波、6月には一旦終息の気配を見せるものの、7月から9月にかけての第二波、そして11月初旬、冬の気配が近づくとこれまでの感染者数を遙かに超える新規感染者、そして重症者の増加でまさに医療逼迫の年越しとなってしまいました。安倍政権時代の2020年4月7日に緊急事態宣言が出され、5月25日に解除されましたが、第三波における全国新規感染者数は第二波のピーク時全国1500人に対して4500人、重症数は280人に対して700人弱とこれまでの人数を遙かに上回るものとなっています。この事態に対して首都圏の知事達は政府に緊急事態宣言のさい発令を要請したというニュースも流れている年明けとなりました。

そんな中、政府が進めて来たGoToトラベルキャンペーンは遅まきながら12月28日から一時停止となりましたが、私は2018年晩夏の信州旅行シリーズの今後の記事の材料として、長野電鉄には東京メトロから3500・3600系を置き換えるために,2020年から同じ日比谷線の後継車の03系が譲渡され,3000系として活躍を開始しており、しなの鉄道ではJRから譲渡され活躍を続ける115系に各種の特別塗装(ラッピング・イベント塗装)車が登場し,中でも2018年に重要部検査を受けた後、台湾鉄道EMU100型電車風の塗装を纏い、「台湾自強号色」として運行されるS9編成、そしてJR東日本E129系と同型のsustinaS23によるSR1系を是非,記録しておこうと思い、小平から18切符で長野まで往復してきました。

Dsc00448 2020/12/28 一橋学園 世間的には御用納めの月曜の朝でしたが、同駅の一番列車でまず国分寺へ

Dsc00449 国分寺5:33発の高尾行きに乗車

Dsc00451 5:58 高尾駅3番線に到着、4番線には同じE233系の大月行き1451Mが待っており、3分の接続で発車

Dsc00460 このE233系6連は大月で富士急行線からやってくる4連のパートナー編成を併結して東京方面に戻ります。2018年8月31日に同駅で目撃した光景と同じでした。

Dsc00458 大月では富士急行で活躍する元国鉄・JR東日本の205系(6000系6003編成),田の字窓の初期編成とも遭遇

Dsc00454 大月からは6:54発の高尾からやってくる427Mで松本へ
早朝の便で乗客が少ないこと、コロナウイルス蔓延に伴う措置として各駅でドアが全開されることなどもあり、211系6連の車内の温度はかなり低温となっていました。沿線の様子を見ていると、小淵沢までは雪などありませんでしたが、小淵沢から先、信濃境、富士見あたりではかなりの積雪があり、茅野に抜ける頃には雨に変わっており、そこから先は晴天、松本到着時も晴天でした。

Dsc00468 9:35松本に定刻に到着。篠ノ井方面の普通列車は11:09までないので、駅周辺を散策。

Dsc00498 松本駅西口(アルプス口)が抜け、南下、アルピコ交通(松本電鉄)上高地線の西松本駅、

Dsc00502 JR東日本の松本運輸区、車両センターの前を通り、

Dsc00523 東口(お城口)から再び駅構内へ

Dsc00538
アルピコ交通上高地線にはかつて活躍したモハ10系の塗装を模した3003-3004編成が入線中


Dsc00550 松本からは長野~松本間のシャトル運用に投入されているE127系100番台2両編成で長野へ

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2019年9月11日 (水)

9月9日、首都圏を襲った台風15号(ファクサイ)とそれによる交通機関のマヒ

日本時間2019年8月30日未明にマーシャル諸島近海の日付変更線のやや東側で発生した熱帯低気圧90Wは太平洋を西進した後、5日15時に南鳥島近海の北緯19度35分、東経155度25分で台風(10分間平均の最大風速が17m/s(34ノット、風力8)以上)となり、アジア名 Faxai:ファクサイ(ラオス語で女性の名前)と命名されました。




2019年 台風15号(ファクサイ)の進路 こちらのサイトの画像を使用させて頂きました。

日本のマスコミは従来通り台風15号という言い方をしていますが、2000年から北太平洋または南シナ海で発生する台風には台風委員会に加盟する国が提案した140個の名前が順番に付けられるようになりました。因みに、日本が提案した名前はテンビン・ヤギ・ウサギ・カジキ・カンムリ・クジラ・コグマ・コンパス・トカゲ・ハトの10種類で全て星座の名前に由来しています。140種類の名前と順序に関してはこちらのサイトに詳しく書かれています。

台風ファクサイ、15号は小笠原近海を北西に進みながら発達し、8日21時には神津島付近で中心気圧955hPa・最大風速45m/sの非常に強い勢力となり、この勢力のまま三浦半島に接近、9日3時前に三浦半島を通過、中心は東京湾を抜け、北東に進み、9日5時前に千葉県千葉市付近に上陸しました。
台風が非常に強い勢力を保った状態で関東に接近するのは非常に珍しく、千葉市付近に再上陸した際の中心気圧は960hPa、最大風速40m/sで、関東上陸時の勢力としては過去最大クラスでした。その後、茨城県水戸市付近で海上に出て、福島県や宮城県を暴風・強風域に巻き込みながら東進しました。

台風の進路から首都圏のJR線は8日の時点で、8日の終電繰り上げと9日朝は8時まで全路線(山手線、京浜東北・根岸線、東海道線、横須賀線、総武快速線、中央快速線、中央・総武線、中央本線、埼京線、川越線、宇都宮線、高崎線、常磐線、成田線、武蔵野線、南武線、横浜線、相模線、青梅線、五日市線、八高線、鶴見線、伊東線)の計画運休を発表してました。西武鉄道は9日朝の時点で、多摩川線の全線運転見合わせと池袋線などの部分的運休を発表しました。

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2019/9/9 一橋学園 西武多摩湖線国分寺方面行きはガラガラ

私は2か月に1度、つくばの病院での診察の予定(10:30)があり、朝7時に家を出発、いつものように一橋学園~萩山~高田馬場へ向かいました。一橋学園の駅、通常なら国分寺方面に向かう列車は混雑しますが、中央線が運休のため、多くの人が萩山方面に向かいました・

山手線は8時から運転開始の予定でしたが、大崎~品川間で線路に倒木があり、運転開始は9時以降とのことで、東京地下鉄東西線で高田馬場から大手町に向かうこととしました(この時点では東陽町まで運転)。いつもはJR山手線に乗る人たちが東西線に集中したため、8時の時点で階段規制される程、大混雑状態でした。なかでも高田馬場駅でのアナウンスで「現在、東京から千葉に向かう交通機関は全て停まっています」というアナウンスが記憶に残りました。

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2019/9/9 東京駅八重洲南口 高速バス乗り場2番の表示

なんとか9時頃、大手町まで到着。東京駅八重洲南口から出る「つくばセンター経由筑波大学」行きの高速バスの乗り場に行くと9時、10時、11時台は運休の表示。一方、常磐線はこの時点で取手~いわき間が運休状態、TXも運転取りやめ状態でした。まさに東京駅からつくばへの足が全て無しの状態でした。2011年3月11日の東日本大震災当日の夕刻を思い出しました。常磐高速バスは12時台から運転を開始との情報ですが、病院の検査・診察の時間を考えると待ってはいられません。病院には台風の影響で交通機関が止まっており、予約時刻に間に合わない旨、電話連絡を入れました。

そうこうしているうちに10時から山手線が運転開始、TXも運転開始との情報が入り、まずは秋葉原へ、TXの地下ホームに降りると運転開始した直後で続々と到着した通勤客とすれ違いました。そんなこんなで12時前につくばの自宅に到着できました。病院の方も予約時間には遅れましたが、検査・診察は無事、受診できました。

幸いにして小平もつくばも停電にはなりませんでしたが、今回の台風では火曜日昼の時点でも千葉県内を中心に60万戸以上の停電(関東地方全体では最大93万戸が停電)が続いているとのこと。台風がもたらした熱帯の空気による猛暑で気温は35℃を超えており、自然災害の猛威と首都圏の交通機関の脆弱さを味わった一日でした。
来年2020年のこの時期、東京ではオリンピック(7/24-8/9)、パラリンピック(8/25-9/6)が開催されますが、ただでさえ、最近の夏の暑さは度を越えており、そこに地震や台風、集中豪雨などの災害が襲来したらどうなるのかと心配です。

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2017年10月13日 (金)

JR東日本の10月ダイヤ改正 常磐線関係

2017年10月14日にJR東日本はダイヤ改正を実施し、上野~東京ラインを通じて品川に乗り入れる常磐線関係の列車本数が大幅に増えます。

Dsc09586
2017/10/12 荒川沖 ダイヤ改正のポスター

1600x440 図1 常磐線荒川沖駅上り発車時刻表 

2017年10月14日ダイヤ改正前後で本数と時刻はさほど変化がないものの品川行列車が増えていることが分かります。

具体的には荒川沖駅発の上り時刻表ベースでいうと、図1に示したように平日7:59発から15時台までだった品川行が、初電から21時台まで、ほぼ1本おきに続くことになります。
本数でいうと上り改正前、土浦~品川は17本、上野までは51本だったのが、改正後は品川まで35本、上野まで33本になります。一方、下りも改正前の品川発は17本、上野発51本だったのが、改正後は品川発31本、上野発31本となります。

E531_k412_170930 2017/9/30 田町
基本編成(K412)のみの10連で品川に向かう1182M

これまでは品川乗り入れの列車に10両編成の列車がありましたが、改正以降、土浦~品川間は全て15両編成になります。

            普通車 グリーン車  合計

定員 10両編成  1124人 180人    1304人
    15両編成  1804人 180人    1984人

E657系特急に関しても改正前の品川行は上下22本が、改正後は下り29本、上り31本となります。

E531_k425_170930 2017/9/30 田町
既に運用に入っているこの夏に新製されたK425編成

車両の方はE531系基本編成、K424,K425,K426編成3本がこの夏に増備されました。付属編成の方は3000番台が昨年度末までにK555, K556, K557編成の3本増備されています。

E531系は2005年3月に最初のロットが投入され、2007年3月までにグリーン車の組み込み、普通車の新製が完了しました。さらに2010年から2016年までに基本編成K423、付属編成K467~K475、さらに耐寒装備を充実させた3000番台K551~K554編成が増備されました。

そして今回の改正用に基本編成K424~K426が増備されました。グリーン車2両ユニットは総合車両製作所横浜事業所で製造され(2017年6月21日出場)、新津に回送後、

K424 2017年8月1日
K425 2017年8月15日
K426 2017年8月28日 

出場の8両編成に組み込まれました。

一方、3000番台付属編成は

K555 2017年3月6日
K556 2017年3月14日
K557 2017年3月28日 

に製造され、K551~K554は横浜でしたが、こちらは新津を出場しています。
最初のロットが登場して13年以上もほぼ同じスタイルで製造される系列もJRでは初めてではないかと思われます。

今回の改正では上野東京ラインを走る高崎、東北、東海道系のE231系1000番台、E233系3000番台の従来10両編成で運転されていた列車が15両編成化されるため、小山車両センター、国府津車両センター配置のE233系3000番台の増備も行われました。

E2333000_e74_170930 2017/9/30 田町
こちらも既に運用に入っている国府津車両センター配置のE-74編成

国府津センタ―配置の5両付属編成
E-73 2017年5月18日
E-74 2017年5月30日 2本とも横浜事業所

こちらもE233系3000番台が登場したときは湘南新宿ラインには入線せず、E231系との混結もありませんでしたが、2015年3月の改正からはE231+E233の混結編成が走り始め、湘南新宿ラインにE233系も入線するようになり、さらに最近はコツ(国府津)とヤマ(小山)の混結編成も見られます。

また、以前から言われていた黒磯の交直流地上切り替え施設の撤去、黒磯~新白河、新白河~郡山での折り返し運転方式の導入により、黒磯~新白河間ではE531系3000番台付属編成、キハ110系気動車が運転されるとのことです。

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2017年1月 2日 (月)

2017年新年のニュースから 第二青函トンネル構想など

関東地方は日差しにも恵まれ、穏やかな元日となりました。

海外では1日未明、トルコ・イスタンブールでサンタクロースの服装で武装した何者かがナイトクラブを襲撃し、少なくとも39名が死亡するという痛ましい事件がありました。

先日はベルリンのクリスマスマーケットにトレーラーが突入しましたが、海外におけるこういった一般市民が犠牲になるテロ事件は頻度を増している気がします。

1月20日
にはアメリカでトランプ新大統領が就任し、今年はフランスの大統領選挙、ドイツの連邦議会選挙も予定されています。

酉年は昔から政変が多い年だという記事も先日、読みました。

2005年 小泉内閣郵政民営化解散
1993年 細川内閣誕生、自民党55年体制終焉
1969年 大学紛争激化、東京大学入学試験中止
1945年 第二次世界大戦終結
1933年 日本、国際連盟脱退、ヒトラー首相就任、ナチス一党独裁体制
1921年 原敬首相、東京駅で暗殺
1909年 伊藤博文、ハルビンで暗殺

そういった政治の話とは別に、正月には新駅の誕生とか、新線の開通、計画といったニュースをよく目にします。山手線の田町~品川間に2020年までにできる新駅のニュースも最初は何年か前の正月の新聞記事で見た覚えがあります。

今回の記事は津軽海峡に第2青函トンネルをという記事でした。

Eh8004_151222_2 2015/12/22 蟹田 EH800-4号機

2016年3月の北海道新幹線開業で青函トンネルは新在共用のトンネルとなりました。このために新幹線は在来線貨物列車とのすれ違いの際に風圧による事故を防止するため,140km/hの速度制限があります。これでは新幹線のスピード効果が出せないので、青函トンネルの西側、100~250mに延長57.0kmの第二青函トンネルを建設するというものです。貨物列車向けの単線トンネルで工期は15年、工費は3900億円を予定しているとのことです。

鹿島建設や大成建設などの大手建設会社と。民間コンサルタントなどによる「鉄道路線強化検討会」が2年ほど前から複数の案を検討し、昨年夏に構想をまとめ、発表したものだそうで、この時期、ニュースになるのは年の初めにこういったニュースが合うからだと思われます。

単線トンネルであることと、既存のトンネルの横に掘ることから地質などの条件が分かっているため調査費用、工期が短縮可能というメリットがあります。札幌まで開業した時点で青函トンネルの速度制限が解消されればという思惑もあるのでしょう。

札幌までの延伸開業の時期が2035年から2030年に前倒しが検討されているという記事もありますが、これだけの工期がかかるのは整備新幹線の建設費用のうち、国や地方自治体の単年度の負担額を抑えるため、工期を20年以上に設定したそうです。

果たして北海道新幹線の高速化(140km/hから260km/h)のためだけにもう一本トンネルをつくる必要があるのか私は疑問に思えます。

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2016年7月27日 (水)

ドイツでは連続テロ事件、日本では戦後最悪の殺傷事件

7月も25日を過ぎて、本来ならば夏本番というべき季節ですが、今年は関東地方は「やませ(山背)」といわれるオホーツク海高気圧からの冷たい空気が流れ込んでおり、梅雨明けがいつになるのかも定かではない状態です。早く梅雨明けして、本格的な夏の到来が待ち遠しく感じる今日この頃です。

そんなことを考えながら文章を書き始めて、飛び込んできたのが、相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」に刃物を持った男が侵入し、入所されていた19名が刺されて亡くなり、26名の方々が負傷されたというニュースでした。こういった事件としては戦後最大の犠牲者数の事件とのことです。

最近、ドイツでは7月18日の夜、Wuerzburgの列車内でアフガニスタン人難民の少年が斧を振り回した事件(記事)、7月22日夜のイラン系ドイツ人の少年によるMuenchenでの銃乱射事件(記事)、7月24日夜、Ansbachでのシリア難民の男による音楽祭を狙った自爆事件(記事)とテロ事件が立て続けに発生しています(時刻はいずれも現地時間)。アメリカでも銃の乱射事件はここ数か月、頻繁に発生しています。

日本で起きた事件も自首した犯人の男(26歳)の主張は「障害者なんていなくなれば良い」というものでした。情報が限られているので、私の勝手な推量ですが、犯人は2月までこの施設で働いており、内部のこともよくわかっていた人間のようですが、介護などでトラブルを感じていたのかもしれませんが、障害を持った方々もなりたくて障害者になったわけではなく、個人として生きる権利を持っているのに、それを排除しようとする考えはかつてのナチスドイツ、あるいはヨーロッパに押し寄せるシリア系難民排斥を訴えるフランス、ギリシャ、デンマーク、英国などで台頭しているナショナリスト・ポピュリズム政党、さらにはアメリカ共和党大統領候補のトランプの主張と共通するものを感じます。

北朝鮮が相変わらずミサイル発射を繰り返し、中国は南シナ海の仲裁裁判所の決定を無視と、なにか世界中で、社会的弱者を排斥し、自分たちさえ良ければ良いという風潮が蔓延しているのが恐ろしく感じます。

亡くなられた方のご冥福を祈り、傷を覆われた方の一刻も早い回復を祈るばかりですがこういった事件が頻繁におこる社会的背景を徹底的に調べ、二度とこういった事件が起こらないようにするのがまずはするべきことと感じます。

今日の写真は1986年の新婚旅行で、ロマンチック街道を南から上り、Neuschwannstein, Muenchen, Rothenburg ob der Tauberと見学し、宿泊だけしたAnsbachです。ホテルが中央駅(Haubtbahnhof)に近かったので、夕方といっても8時は過ぎていましたが、夏至を過ぎた6月22日で、十分に明るく、列車の写真を撮りに出かけたときの記録です。

Db_860622_ansbach5

Db_860622_ansbach4 DB151形電機 1986/6/22

Db_860622_ansbach7

860622_ansbach
当時のバス路線図

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