2018年8月18日 (土)

2018年3月の関西旅行 南海電鉄編 その28 紀勢西線乗り入れ

南海の歴史の中で忘れてはならないのが、国鉄紀勢西線乗り入れの歴史です。

105_tc104551_180323_2 2018/3/23 和歌山市
紀勢本線の終点は和歌山市であり、和歌山では無いのですが、多くの列車が阪和線に乗り入れ天王寺に向かい、和歌山~和歌山市間はこういった105系2連のローカル列車が走っています。かつてはこの線を南海側からサハ4801やキハ5501・5551などが走っていました。

現在JRの路線である、当時の阪和電気鉄道が1933年11月4日に紀勢西線直通列車「黒潮号」の運転を開始しました。これは当時の鉄道省大阪鉄道局が鉄道省の客車を使用して、大阪から南紀の景勝地白浜までの直通列車を打診したもので、阪和電気鉄道は受諾し、南海は自社からの直通のみを希望し、難色を示した結果であり、阪和単独で週末運転の準急列車(阪和天王寺~紀伊田辺間)が実現しました。阪和線内は電車が客車を牽引し、紀勢西線内は蒸機8620形が牽引しました。列車名は公募によって選ばれ、戦前の日本において特急以外の列車に愛称が付いた唯一のケースでした。当初は、紀勢西線が紀伊田辺までだったので、白浜までは地元の明光自動車による連絡バスが連携しました。

1933年12月には紀勢西線が紀伊富田まで延伸され、黒潮号も白浜口まで運行されるようになりました。阪和線内はノンストップ超特急と同様の45分運転(当時、国内最速の電車でした)、紀勢西線内も東和歌山~白浜口間ノンストップで、天王寺から白浜口まで170km弱を3時間で結びました。

Ed38_1_100425 2010/4/25 三峰口
現在、秩父鉄道三峰口に保存されているED381号機、阪和電気鉄道のロコ1000で黒潮号の東和歌山での列車の併結作業等の入れ換えでも活躍したそうです。

南海も1934年11月17日から難波駅発の「黒潮号」を電車牽引で運転開始し、東和歌山駅で併結され、ともに白浜に向かうようになりました。ダイヤは土曜の午後に大阪を発ち、夕刻に白浜着、日曜夕刻に白浜を発って、夜に大阪に戻るもので週末の一泊温泉旅行に最適で関西の人々から大人気の列車となりました。

しかし、1937年7月の日中戦争の勃発でリゾート列車黒潮号は贅沢と見なされ廃止となり、阪和電気鉄道も1940年に南海に吸収合併され山手線となりました。1944年には国有化されました。

戦後の1951年4月、南海は紀勢西線乗り入れ列車を再開され、1952年6月からは専用客車サハ4801を投入しました。サハ4801は国鉄客車スハ43形に準じた設計で紀勢西線の国鉄客車列車に挟まれて運行されましたが、国鉄客車に較べて若干、屋根が低かったこと、南海らしい緑の塗装、さらに出入り台上部に「南海」との標識があったことから明瞭に国鉄客車と識別可能だったということです。

1959年7月には紀勢本線が全通し、この改正を機に南海はキハ5501・5551型を製作、気動車による乗り入れを開始しました。愛称は「きのくに」となりました。

キハ5551は国鉄には無い両運転台タイプのキハ55で、モデルはキハ55形4次車100番台でした。似たようなタイプに富士急行が独自に製造したキハ58003があります。増備が重ねられ、最終的にキハ5501は5両、5551は4両体制となりました。

きのくにや南紀の愛称で、5往復が運転されたのが最盛期で難波~和歌山市~白浜・新宮まで足を伸ばしました。新宮までの列車は夜行列車でサハ4801が使用されました。

難波駅改良工事の影響や2エンジン車であるがため冷房改造が出来なかったこと、さらに紀勢本線の電化で陳腐化したこともあり、客車は1972年3月改正で、気動車は1985年3月改正で全廃となりました。

関西の私鉄の多くが標準軌の中、南海は国鉄と同じ1067mmの狭軌であり、これが幸いして国鉄乗り入れが実現出来た訳ですが、近年は逆に大阪地下鉄との相互乗り入れが狭軌のためできないという結果も招いているようです。

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2018年6月22日 (金)

62年半の人生におけるセネガルとの接点

FIFA World Cup 2018 ロシア大会が開幕し、グループリーグの試合も第二ラウンドが進行中で日本代表もこの大会では初戦の相手、難敵コロンビアに2:1で勝利し、「サランスクの奇跡」と呼ばれていますが、第二戦はセネガルです。

Img_0093 2009/9/20 バマコのホテルからみた市内の様子
遠くに見える水面はニジェール川

日本は地理的な関係もあり、アフリカ諸国とはあまり縁がなく、ワールドカップのグループリーグで対戦があるたびにその国の事情が紹介されることが多いように感じます。前回、2014年大会のコートジボアール(象牙海岸)しかり、2010年のカメルーンしかり、同国は2002年の日韓大会で大分県中津江村(現在は日田市の一部)でキャンプしたときも有名になりました、2002年大会の際のチュニジアしかりです。

Img_0102 バマコの中心街の様子

今回の大会も前評判は今一でしたが、第一戦の勝利のあと、テレビでも日本代表関連のニュースが増え、日曜日深夜(正確には25日午前0:00)キックオフのセネガル戦に向けてワイドショウなどでもセネガルの国、文化の紹介が盛んです。

Img_0555 街はこんな感じでしたが、当時驚いたのは多くの国民がそれぞれバイクに乗り、携帯電話を所持していることでした。

私は2009年9月にアフリカに出張する機会があり、マリ共和国の首都バマコを訪問しました。マリは西アフリカに位置し、西はモーリタニア、北はアルジェリア、東がニジェール、南はブルキナファソ、コートジボアール、南西をギニア、西をセネガルに隣接する国です。位置的に国土の北側1/3はサハラ砂漠、ニジェール川の沿岸が農耕地となっています。

植民地時代はフランス領スーダンと呼ばれ、1960年6月にセネガルとともにマリ連邦を結成し、フランスから独立、8月にセネガルが離脱したため9月にマリ共和国となったそうです。

Img_0570
市内散歩でバマコの中央駅まで行きました。

Img_0571
上の写真にも写っていますが、Transrailというのが鉄道会社の名称の様でWikipediaの情報では2003年9月にセネガルとマリ両国政府間の署名で開業した鉄道会社のようです。ダカール~バマコ間1228kmで旅客、貨物輸送が行われているようです。

Img_0572

駅舎の裏側に回ってみるとこういった客車や

Img_0577

こういった客車が停車していました。

残念ながら牽引する機関車の姿はありませんでした。

聞いたところによると、週に1便セネガルとの間で列車が走っているそうです。

これが私にとっては唯一のセネガルとの接点ですが、日本人にとってみればパリ~ダカールラリーは有名ですね。

果たして、組織的で身体能力に優れたセネガル代表とのマッチどういう結果になるでしょう。

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2017年8月10日 (木)

名古屋~亀山間 関西本線 その1 電化前後

名古屋から亀山に至る関西本線は名古屋~桑名~四日市間では近鉄名古屋線との競争で大きく水を開けられ、河原田で分岐し、亀山を経由せずに津方向に向かう伊勢鉄道線(旧国鉄伊勢線)は建設時の目的から大きく外れて第三セクター化されと、今回、乗車してみていろいろ問題を抱えている路線と感じました。

まずは開業から電化完成までの歴史です。

1888年3月1日関西鉄道の設立が認可、本社は四日市でした。

1889年12月15日、草津~三雲間が開業

1890年2月19日、三雲~柘植間が開業、現在の草津線が開通。12月25日、柘植~四日市間が開業。

1894年7月5日、四日市~桑名仮停車場間延伸開業

1895年5月24日、桑名仮停車場~桑名間開業、名古屋~前ヶ須(弥富)間開業、11月7日、弥冨~桑名間開業で草津~名古屋間全通。

1907年10月1日、鉄道国有化法で国有化。

1959年9月26日、伊勢湾台風で甚大な被害を被る。

1971年4月25日、名古屋~亀山間でSL運行終了。

1979年8月1日、名古屋~八田間電化。

1982年5月17日、八田~亀山間電化。

私が最初に関西本線の列車の写真を撮影したのは1975年1月2日に大垣行き夜行で名古屋遠征を敢行したときで、

10_1_750102
当時、旧型客車列車は当たり前のようにどこでも見ることが出来たので、編成全体は撮らなかったのですが、番号がナハフ10の1番で珍しかったので撮影したのと、

43_17_750102_2
かつて東海道で特急列車に使用されたスハ44系の一族だったので撮影したのがこのピンボケのスハフ43 17です。

スハフ43 10番台(11-24)は特急運用から一般運用に格下げされる際に不足気味になる緩急車のためにスハ44を改造したもので、同時に座席の回転化・室内灯の蛍光灯化・客ドアの交換・アルミサッシ化等が行 われています。

当時の客車は亀山区所属かと思われますが,1975/4/1時点での配置を見ると

オハ35 111, 441, 442, 459, 610, 616, 618, 729, 1025, 1143,
オハ41  407, 408, 409, 410
オハ46  17, 507
ナハフ10  1
オハフ33  1, 4, 6, 8, 10, 11, 12, 110, 112, 169, 367, 428, 436, 566
オハフ45  107
オハフ61  1516,1518, 1520, 1521, 1522, 1523
スエ71  4, 16, 31   

でした。スハフ43 17は1975年3月で廃車されたようです。

その後、出張等で名古屋に行った際にも撮影はしていますが、特に関西本線を意識して撮ってはいませんでした。

113_750102 1975/1/2 名古屋駅で撮影した中央西線用113系 神嶺区

165_8012081980/12/8 名古屋 165系

名古屋~亀山間電化後、国鉄末期までは113系165系が投入されたようです。

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2017年7月11日 (火)

秋田旅行 車両個別編 高頻度輸送のための701系 基本番台

秋田駅で撮影した車両シリーズ、今回は奥羽本線、羽越本線の旅客輸送を担う701系電車基本番台の話題です。

Ed75_786_7903 1979/3 鶴形~東能代

国鉄時代、奥羽本線や羽越本線のローカル列車には1920年代から1960年代にかけて製造された「雑客」と言われた旧形客車が使用されていました。これらの旧形客車は製造されて20年、40年が経過し、老朽化、陳腐化が進み、乗客の不評は顕在化し、さらに自動扉を持たないことから乗客や荷物の転落する危険性があり、保安上問題となっていました。

Ed75_745_rt
動力近代化計画には矛盾するものの、機関車の余剰問題や、労働組合の反対(組合は余剰人員が発生するので電車化/気動車化には反対していました)などや、動力装置の不要から客車は低コストで製造可能なことで、1977年からは新系列客車として50系客車が製造され、従来の旧形客車を置き換えました。

しかし、客車列車は両端駅で機関車の付け替えを要すること運転上効率が悪く、またレ坊装置を搭載していないことも旅客サービス上の問題となっていました。

701_n1_151221_4 2015/12/21 千刈踏切 

701_n2_170702 2017/7/2
N1とN2編成はN-1,N-2とハイフン入りの編成標記となっています。

こういった客車列車の置き換えを目的として、2,3,4両編成を単位とし、JR東日本の交流区間の標準車両して1993年から2001年まで製造されたのが701系です。

701_n11 2015/12/22 蟹田 N11編成 川崎重工の特徴的な妻面 

<車体>
209系で採用された川崎重工業の2シート工法によるプレスを多用した軽量ステンレス構体を採用し、先頭部は貫通路付き切妻構造でFRP製の覆いが設けられています。客用扉は1300mm幅の扉を片側3か所に設置し、ステップを設けています。

701_n28_170702_7 2017/7/2 N28編成

側面窓は4連窓、中央2窓は2段上段下降式のユニットサッシ、窓寸法を極力大きくし、熱線吸収ガラスを使用してカーテンは省略しました。車端部は通常の1枚窓を設置しています。

701_n11_151222 2015/12/22 青森 N11編成車内の様子 トイレはクハに設置されています。

冷房装置は集中式AU710A形(冷凍能力38,000 kcal)を採用し、屋根上に1基搭載しました。

701_n28_170702_2

<電源・制御方式>
架線からの単相交流20 kVを主変圧器で降圧した上で、主変換装置で直流に整流、その後三相交流に変換して主電動機を制御するVVVFインバータ制御方式です。
主電動機は新開発のかご形三相誘導電動機MT65形 (125 kW) を搭載、209系のものを基本としましたが、小型軽量化され、耐雪構造となりました。主変換装置はパワートランジスタ (PTr) 素子 VVVF インバータを搭載し、GTO素子の209系と同様の制御方式です。補助電源装置には、0番台では電動発電機となっています。

運転室内には、各動力台車のON/OFFを個別に制御するためにNFBが設置されており、片方の電動動力台車に問題が起き、通常の運転が困難になった場合、問題のある方のスイッチを切り、1M方式を一時的に0.5M(片方の電動台車でのみ駆動)に切り替えることが可能となり、冗長性が向上しました。また、主変換装置も同じく個別制御できるように、NFBの設置が行われています。

パンタグラフは下枠交差式のPS104形、菱形式のPS105形、シングルアーム式のPS106形を搭載しています。

<ブレーキ装置>
電気指令式空気ブレーキを全車に標準装備しており、0番台の車両は抑速および発電ブレーキを装備し、屋根上に電力消費用の抵抗器を持っていました。秋田地区の一部車両は更新工事により、発電ブレーキで使用していた抵抗器が撤去され、1500・5500番台と同じ回生ブレーキ併用空気ブレーキ装置へ変更されました。

701_n14_101023_2 2010/10/23 弘前 N14編成

<台車>
209系で採用された軸梁式軽量ボルスタレス台車を基本に、床面高さを下げる(ステップとの段差を抑える)ため台車枠中心を下げた構造としたDT61A(電動車)と TR246A(付随車)を装備しています。

秋田地区には1993年3月から10月にかけて川崎重工業、およびJR東日本土崎工場で製造された

クモハ701+サハ701+クハ701の3両編成(N1~N13)13本 39両

クモハ701+クハ701の2両編成(N14~N38)24本 48両

が在籍しており、全車ロングシート仕様で製造されましたが、特急列車が消滅した奥羽本線新庄~大曲間のサービス向上のためN36~N38編成は千鳥配置のクロスシートに改造されました。

701_n38_170630_2 2017/6/30 N38編成

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2017年6月12日 (月)

下関総合車両所一般公開 鉄道ふれあいフェスタ 2016 その6 HM展示 10 サロンカーなにわ

2016年10月15日土曜日の下関総合車両所公開のHM展示、最後は「サロンカーなにわ」です。
Hm_161015
1970年代後半、各鉄道管理局ではお座敷列車といわれる客車を保有し、団体専用列車やイベント列車として走らせていました。車種はスロ62形スロフ62形を改造したスロ81形、スロフ81形でした。重要は結構多く、一方観光バスの方はまだまだ競争にはならない状況でした。

Ef62_40 軽井沢 EF62 40号機に牽引されて碓氷峠を登ってきた「サロンエクスプレス東京」による「サロンエクスプレスそよかぜ」

060709_2 2006/7/9 大宮
晩年は「ゆとり」に改造されたサロンエクスプレス東京

こういった需要と多様な嗜好に対応すべく、東京南鉄道管理局では「サロンエクスプレス東京」が製造され、大阪鉄道管理局に登場したのが「サロンカーなにわ」でした。

号車  形式       旧形式    設備           定員
1   スロフ14 703 スハフ14 31  展望室・ラウンジ   定員外20人
2   オロ14  706 オハ14  177                39人
3   オロ14  707 オハ14  178                39人
4   オロ14  708 オハ14  179                39人
5   オロ14  709 オハ14  170                39人
6   オロ14  710 オハ14  180                39人
7   スロフ14 704 スハフ14 52  展望室   定員外12人・客室定員24人

改造は高砂工場(1985年に鷹取工場に統合)で行われ、1983年9月に出場しました。全車両グリーン車で番号はサロンエクスプレス東京の続番となっています。

Ef58_12_830924 1983/9/24 東京
まさにデビュー直後、EF58 12に牽引されて東京までやって来た際の写真
客車はあまりはっきり見えませんが、EF58 12号機、1975年3月6日の写真では大窓でしたが、この時はHゴム小窓に改造されています。

配置は網干総合車両所宮原支所で団体臨時列車や多客時の臨時列車に使用されています。お召し列車として運用されたこともあります。

160904 2016/9/4 千里丘

昨年、大阪旅行で偶然千里丘で見かけました。
この列車は「サロンカーなにわで行くおわら風の盆と五箇山」で牽引機はEF81113号機でした。

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2017年6月11日 (日)

下関総合車両所一般公開 鉄道ふれあいフェスタ 2016 その6 HM展示 9 あすか

2016年10月15日土曜日の下関総合車両所公開のHM展示、定期列車のHM以外で展示されていたのは、「トワイライト・エクスプレス」、「あすか」、「サロンカーなにわ」でした。

Tle_hm_161015
「トワイライト・エクスプレス」に関してはこれまでにも何回か触れているので、今回は触れません。

Hm161015
「あすか」実は客車を一度も見たことはありません。

「あすか」誕生のきっかけは1986年12月28日に余部鉄橋で発生した和風客車「みやび」の転落事故でした。

この事故は同日13時25分頃、香住駅より、浜坂駅に回送中の臨時回送9535列車(DD51 1187と「みやび」14系客車7両)が時速50km/hで余部鉄橋を走行中、日本海からの最大風速約33m/sの突風に煽られ、客車全車両が台車の一部を残して橋梁中央部より転落し、橋の真下にあった水産加工場と民家を直撃、工場の従業員5名と車掌1名の6名が死亡、車内販売員3名と工場の従業員3名が重傷を負った事故でした。機関車は重量があったため転落は免れ、機関士は無事でした。只、機関士の上司は責任の感じ、自殺しました。

余部鉄橋では風速が25m/sを越えると警報装置が作動する仕組みでしたが、当日は事故以前に2回警報が作動しており、1回目の警報で指令室が香住駅に問い合わせたところ、風速は20m/s前後であるとのことで、様子を見ることにし、2回目の警報が作動した際には列車を停止させる特殊信号機を作動させてももはや間に合わないとのことで、列車を停止できなかったそうです。

後年の公式調査では橋に取り付けられていた風速計2台のうち、一台は故障しており、もう一台も精度が落ちていたそうです。風速計による警報が出た後、指令員の判断で列車を止める仕組みが問題視され、自動的に列車を止める仕組みの導入が勧告されました。

この事故に関しては本当に突風で客車が煽られて転落に至ったのか、強風によるフラッター現象で機関車が蛇行運動を起こし、レールに歪みが生じ、両端の発電機付きの車両に較べ軽かった中央部の客車が先に脱線して、両端の客車を引きずるように転落に至ったという説も出されています。

実はこのフラッターという言葉、久しぶりに目にしましたが、以前目にしたのは、日航ジャンボ機123便の事故でした。あの事故の際にも圧力隔壁の修理ミスが事故原因とされる前、事故が起きた直後などには、フラッターによる異常振動が垂直尾翼の破壊に繋がったのではと言う説を唱えた専門家もいました。

「みやび」の代替として1987年1月に構想が発案され、6月から製造されたのが「あすか」と言うことです。

号車   車両形式      改造前       定員    設備
1   マロフ12 851「桜」   スハフ12 132    24    展望室
2   オロ  12 851「銀杏」 オハ12 348     24      談話室
3   オロ  12 852「菖蒲」 オハ12 337     28     談話室
4   オロ  14 851      オハネ14 3       フリースペース・ハイデッカー車
5   オロ  12  853 「すすき」オハ12 339     28     談話室
6   オロ  12 854「水仙」 オハ12 340     28    談話室
7   マロフ12 852「桜」   スハフ12 30    24    展望車

配置は網干総合車両所宮原支所で1987年11月頃から7両で運用され、1996年頃にはリニューアル改造も受けました。団体臨時列車等でも運用されましたが、運転機会は少なくなって行きました。

2016年7月6日、両端の展望車は吹田総合車両所に改装され、9月5日に廃車、10月19日、中間車5両が吹田に回送され、851と852が11月17日に廃車となり、現時点では3両の車籍が残っている状態だそうです。

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2017年3月18日 (土)

大井川鐡道井川線に乗って その3 客車・制御客車について-3

大井川鐡道井川線の客車、今回は残るスハフ500形クハ600形について触れます。

スロフ300形の増備後も観光客の増加は止まらず、多客時にはcトキ200形などの貨車を連結し、そのまま乗客を乗せたそうです。
貨車にポールを立て、屋根シートをかぶせて対処したモノの、さすがにそれではまずいということで1972年に増備されたのが、スハフ500形でした。cトキ200形の改造で当初は無蓋車に屋根と外板を取り付けたものにベンチを外向きに並べただけで窓ガラスのない、吹きさらしの構造だったようです。

車両定員     64名 座席定員42名
全長     11000 mm
車体長     10400 mm
全幅     1710 mm
全高     2690 mm
制動装置     自動空気ブレーキ

501_1703112017/3/11 千頭
一番手前の客車がスハフ501、あとの4両はスロフ300形 窓の枚数がドアを挟んでそれぞれ6枚ずつなのが特徴

1976年に窓ガラスを取り付け、スロフ300形と同様の客車スタイルになりました。窓は2段窓が並び、車内はロングシートです。暖房は設置されていません。 スハフ501~503の3両が在籍していましたが、スハフ502はスロフ317へ更新改造されたため廃車となりました。

601_170311 2017/3/11 千頭
井川向き先頭に立つクハ600形 左からクハ601 602 603 601は右下に銘板がありませんが、602、603には日本車輌製造の銘板があります。

601_170311_2 川根小山での行き違い クハ601

1990年のアプトいちしろ~長島ダム間のアプト式運転開始で、DLは常に列車の千頭側に連結する方式とし、井川行きの列車は推進運転方式となりました。そのために必要となったのが、井川方の制御車クハ600形です。

全長     11000 mm
車体長     10400 mm
全幅     1840 mm
全高     2690 mm
制動装置     自動空気ブレーキ

602_170311
602_170311_3 3/11 全線開通のHMを付けて井川に向かうクハ602先頭の編成

クハ601はスロフ310から改造され、602-604はcトキ200形の台車を流用し、日本車輌製造で新造されました。

603_170311 クハ603 車内はスロフ300形と同じ構成です。

運転台はDD20形とほぼ同一であり、DD20形用とED90形用の2基の主幹制御器が装備されています。またクハ600形の屋根は上の写真でも分かりますが、スロフ300形のような丸屋根ではなく、平面構成の屋根となっています。

連結器の斜め上に装備されている補助前照灯はカーブで台車の動きに合わせて首を振る仕組みとなっており、DD20形の補助前照灯を踏襲しているそうです。

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2017年3月17日 (金)

大井川鐡道井川線に乗って その3 客車・制御客車について-2

大井川鐡道井川線の客車、スロフ1形、スハフ1形、スロニ200形、スロフ300形、スハフ500形クハ600形のうち、スロニ200形とスロフ300形について触れます。

スロニ200形は中部電力の専用線から大井川鉄道井川線になってからの初めての増備車で、観光鉄道として急増する登山客に対応する目的で1961年に日本車輛製造でcトキ200形の台車などを利用して、2両が製造されました。

車両定員     42名 座席28名 荷物スペース荷重1.1t
全長     11000 mm
車体長     10400 mm
全幅     1840 mm
全高     2690 mm
制動装置     自動空気ブレーキ

車内はロングシート 窓はバス窓スタイル

301_170311 2017/3/11 千頭

301_170311_2
SLフェスタの様子を取材に来ていたテレビクルーが撮影する中、千頭駅を出発する井川線列車 スロフ301から304までは側窓がバス窓、妻窓は2段窓

スロフ300形はスロニ200形に続いて、1962年に日本車輛製造で製造されました。

301304_170311
川根小山における列車交換
こちらが乗車中の客車は301-304のバス窓タイプ、すれ違っている列車は1980年以降、川根両国で製造された一段下降窓タイプ。

車両定員     55名 301,302は37名
全長     11000 mm
車体長     10400 mm
全幅     1840 mm
全高     2690 mm
制動装置     自動空気ブレーキ

316_170311
316_170311_2 スロフ316 上 川根両国 下 千頭

2001年にスロフ316が増備され、スタイルはそれまでの全室客室タイプから車両の半分が開放式展望デッキとなりました。

なお、客室の井川に向かって左側が1人掛け、右側が2人掛けとなりました。

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2017年3月16日 (木)

大井川鐡道井川線に乗って その3 客車・制御客車について-1

大井川鐡道井川線の話題、3回目は客車編です。

井川線の客車には登場順にスロフ1形、スハフ1形、スロニ200形、スロフ300形、スハフ500形、そしてアプト式区間が設定されたことでクハ600形が登場しました。

中部電力専用鉄道時代には7両の客車が活躍していました。今回はこの7両について触れます。

スロフ1形 (一等車扱い)
1953年
 帝国車輛工業製  スロフ1,2 来客輸送用 1990年廃車
 cスロフ1が新金谷のプラザロコ展示
 定員16名 
全長7300mm
全高2600mm
車体幅1830mm
自重6.5t

今回、新金谷駅そばのプラザロコは訪問しなかったので、次回は必ず訪問しようと思います。

170311
170311_2
4_170311
4_170311_3 2017/3/11 千頭 スハフ4

スハフ1形
1953年
 帝国車輛工業製   スハフ3~7 作業員輸送用
オープンデッキタイプで、車端デッキ部分では、乗降の際に頭をぶつけないように屋根がカーブで切られたスタイルとなっています。
定員40名
車両重量     8t
全長     10000 mm
車体長     9400 mm
全幅     1830 mm
全高     2600 mm
制動装置     自動空気ブレーキ

4_170311_2 2017/3/11 川根両国

スハフ4.6の2両はイベント用に用いられることが多いようで、今回のイベントにおいても千頭~川根両国間の体験列車に使用されていました。

4_170311_3_2 車内は西部劇に出てくるアメリカの列車と似た雰囲気があります。

7_170311
7_170311_7 2017/3/11 千頭・音戯の里

スハフ7は2012年10月に千頭駅そばの道の駅「音戯の郷」で保存されることになりました。

7_170311_6
7_170311_5
車内にはDB1形牽引「かわかぜ号」の写真(スハフ4・6号)や竣功図面などが展示されています。

7_170311_3 車内は板張りのロングシートでした。

スハフ3は1984年に廃車され、スハフ5は7とともに長らく千頭駅構内や川根両国車庫で放置されていましたが、2012年11月、解体されました。

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2017年3月13日 (月)

速報版 大井川鐵道「SLフェスタ」 その3 新金谷基地見学と大井川第一橋梁での撮影

SLフェスタ」参加のために初めて訪れた大井川鐵道、2日目(3月12日、日曜日)は昨日と同じように金谷発7:48の3列車で新金谷まで乗車しました。

21003_170312
車両は南海ズームカーでした。

21000_170312
内部は高野線の特急時代のシートが残されており、行楽電車という雰囲気でした。

新金谷は大井川鐵道大井川本線の車両基地(新金谷車両区)があり、鉄道ファンとしては見逃してはいけない駅です。

170312_3
1面2線のホーム両側には客車の留置線があり、ここから千頭まで運行されるSL,ELに牽引される客車が留置されています。

170312 2017/3/12 新金谷 ホーム西側の留置線 E102号機とオレンジ色の旧形客車

170312_2 ホーム東側の留置線 

形式は国鉄のスハ43系ですが、台車のタイプがTR23、TR46などいろいろ観察できる楽しみもあります。

Sl_170312 大井川鐵道にとってSL列車はセールスポイントで、駅入り口前にはその日のSL列車の座席予約状況がこのように表示されます。

左へ進むと駐車場、バスの車庫を過ぎるとSL広場があり、

C12_164_170312
2011年10月7日に再設置された転車台上にはC12164号機が展示されています。

C5644_170312
C11190_170312
本日の運転に向けてC5644号機、C11190号機が準備に入っていました。

E34_170312
電車庫手前では西武から来たE34がなにやら整備中

続いて、代官町寄りの踏切を渡り、線路の東側を金谷方面に歩くとこちらにもSL広場があります。

E33_e32_170312 E33 E32 は電車庫の横に留置状態 その後は近鉄16103

21002_170312 電車庫には南海ズームカー 21001+21002編成

36170312 ホーム横 最東側の留置線には オハニ36 7 展望車 スイテ821 お座敷客車 (青帯車)が留置されていました。スイテ821は西武鉄道サハ1501形の改造車です。

車両区の脇から南東方向に分かれる側線は砂利採取線の跡で14系座席車が3両留置されていました。

14_170312
車体番号は スハフ14557 オハ14535 スハフ14502 でした。これらは「はまなす」で運行されていた客車で平成28年3月の北海道新幹線開通で「はまなす」が廃止されたため、JR北海道より購入し、大井川鐵道での機関車牽引列車に平成29年6月頃から使用されるとのことです(ニュース記事)。

16002f_170312 2017/3/12 近鉄16000系 

新金谷からは元近鉄16000系モ16002+ク16102 で、川根温泉笹間渡まで乗車し、近くの大井川第一橋梁を通過する列車の撮影を楽しみました。

E1023_170312
E1023_170312_2
EL E10 2 牽引 客車急行

C56_447e501_170312
C56_447e501_170312_2
C5644牽引 旧客7両 E501

C11_1905_170312
C11_1905_170312_2
C11 190 旧形客車5両

21003_170312_2
南海ズームカー

16000_170312
近鉄特急 16000系

9:30頃から13:00過ぎまで、数本の列車を撮影できたので、橋のインカーブ側からいろいろな角度で撮影を試みました。
川根温泉笹間渡発13:21の10列車(南海ズームカー編成)で金谷まで、金谷から18切符で小平まで戻りました。

またの機会に是非訪問し、次は沿線の別の場所で撮影をしてみたく思いました。

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