2023年3月23日 (木)

2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 77 車両編 地下鉄線乗り入れ用 300系 その2

名鉄小牧線・名古屋市営地下鉄上飯田線直通運転用に製造された300系、4両編成が8本製造されていますが、8本の製造時期は2002年4月1日までに製造された第1次車は主電動機が三菱製(170kW三相かご形、押込みファン方式自己通風形)、制御装置も三菱製IGBTインバータ、2レベル方式なのに対し、同年4月18日、25日に落成した第2次車は基本仕様は同じですが、主電動機は東洋電機製、制御装置は東芝製となっています。

300系は2002年4月1日から営業運転に投入され、通常は犬山~平安通間の運用に就いていますが車両検査時の回送・試運転では犬山線・名古屋本線も走行します。また性能確認等の試運転で広見線(新可児まで)走行することもあります。

Dsc00854_20230322071801 2022/8/3 犬山 300系 311F 

300-318-220803 2022/8/3 犬山 300系 318F

300-348-220803 2022/8/3 犬山 300系 ク348

Dsc00855 300系の側扉上に掲出されている路線と駅名
300系の通常運用範囲は小牧線と地下鉄上飯田線(地下鉄区間は1駅)

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2023年3月22日 (水)

2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 76 車両編 地下鉄線乗り入れ用 300系 その1

昨日までの100系・200系と同様に名鉄小牧線・名古屋市営地下鉄上飯田直通運転用に2002年にデビューしたのが300系でした。地下鉄乗り入れ規格に従った20m4扉車で車体は日車式ブロック工法による軽量ステンレス製となりました。ステンレス製車体は名鉄では初でした。但し、前頭部は損傷時の修復を容易にするため普通鋼製にシルバーメタリック塗装となりました。車体窓下にはピンクとスカーレットの帯が入り、ピンクは地下鉄上飯田線、スカーレットは名鉄のシンボルカラーとなっています。前面デザインは1800系に類似していますが地下鉄直通を考慮し、非常用貫通扉を助手席側に設け、非対称・傾斜形の前面形状となりました。

主要諸元
最高運転速度 小牧線 100(95) km/h 上飯田連絡線ATC区間 75 km/h
設計最高速度 120 km/h
起動加速度 3.0 km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.0 km/h/s
編成定員 530名(座席200名)
編成重量 132.4 t
全長 20,000 mm
全幅 2,746 mm (外板間 2,730 mm)
全高 屋根高 3,600 mm
冷房装置上面 4,000 mm
パンタグラフ折畳 4,040 mm
駆動方式 WN継手式平行カルダン駆動
歯車比 96:17 (5.65)
編成出力 170kW×8=1,360kW
制御方式 VVVFインバータ制御 (IGBT素子)
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
純電気ブレーキ

300系の座席は混雑時の乗降促進と快適な近郊・行楽乗車の両立を目指し、扉間ごとに転換式クロスシートとロングシートを交互に配置しました。クロスシートは1200系のものと類似し、座面はやや高くなり、材質は軽量化され、転換が容易となりました。ロングシートはカンチレバー支持の本格的バケット形となり、1人当たりの幅が470mmとなり、袖仕切り板も大型化され居住性が向上しました。

制御装置はIGBT素子によるVVVFインバータで2レベル方式・ベクトル制御となりました。1C2Mの2群構成で、中間電動車2両が隣り合わせになっていますがMM'ではなく1M方式となっています。

300_20230321081201


編成表と製造年次


各車両の形式は上飯田方からク310+モ320+モ330+ク340形となっています。


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2023年3月21日 (火)

2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 75 車両編 地下鉄線乗り入れ用 100・200系 その2

 1978年12月に登場した100系第1次車6000系、1~3次車をベースにした仕様で20m級4扉車であること、オール電動車構成にしたこと、地下鉄鶴舞線内でのATC,誘導無線方式の列車無線の装備などが相違点でした。登場当時は三河線知立駅~豊田市駅間に投入され、100系の投入で猿投駅に検車区が新設されました。
 相互直通運転目前の1979年6月に登場した第2次車では車掌室背面の仕切り固定窓の位置と寸法、支持方法が変更となりました。1989年4月に製造された第3次車からは抵抗制御から回生ブレーキが付加された界磁添加励磁制御方式となり、台車はブレーキシリンダ径が変更され、耐雪ブレーキが付加されました。補助電源装置はGTOインバータタイプとなり、車体床面は40mm下げられました。これは6000系4次車以降と同じです。
 1990年頃になると犬山線の朝のラッシュ時の混雑は大変激しいものとなり、地下鉄直通工事も行われていましたが工事の進捗は芳しくありませんでした。早急な混雑緩和対策として、また旧型車の置き換えとして考えられたのが収容能力の高い20m4扉車の犬山線・常滑線暫定投入で、地下鉄相互乗り入れ開始前に100系を先行増備し、同線に投入することでした。
 鶴舞線と犬山線相互直通運転用に増備された第4次車1991年4月製造では直通運転開始まで犬山線・名古屋本線・常滑線での暫定使用のため、併結運行のため元空気ダメ管・直通管・ジャンパ栓の新設、乗務員室に「自車締切」「他車締切」のスイッチの追加がなされるなどの仕様変更がありました。このときの編成から番号は200番台となりました(系列はあくまで100系)。
 輸送力強化、豊田線・犬山線と地下鉄鶴舞線の相互直通運転開始に際して、4連を6連にするための中間車が第5次車1993年4~7月製造として100番台6編成分、200番台4編成分製造されました。制御方式はGTO素子によるVVVFインバータ制御となり、抵抗制御や界磁添加励磁制御の他の車両と特性を合わせる制御が可能なようになりました。
 1994年7月、運用増強に合わせ、6両編成1本(第6次車)が増備され、この編成からは全ての車両がGTO素子によるVVVFインバータ制御となりました。系列は200系となりましたが、100系200番台の続き番号となり、車内では「100系6次車」として扱われているそうです。

Dsc01291_20230320080001 2022/8/4 梅坪 100系 114F

Dsc01292
Dsc01293 ク144 車内の様子

Dsc01294_20230320080301 2022/8/4 赤池 114F ここから鶴舞線に

100-244-220803 100-244-220803-3 2022/8/3 犬山 電留線で休む214F (第4次車)

1977年から鶴舞線で活躍している名古屋市交通局の3000形は車齢が30年を超え、N3000形の導入に伴い、廃車が進行し、2023年3月で運用が終了しようとしていますが、名鉄の100系。200系については引き続き活躍が続くそうです。

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2022年12月 8日 (木)

2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 19 小牧線で上飯田へ

犬山から御嵩まで広見線、往復をした後は小牧線で上飯田往復です。

Dsc00853 2022/8/3 犬山駅の列車案内 小牧線の列車は地下鉄上飯田線に直通し、平安通行となっています。

Dsc00854_20221207102601 車両は地下鉄乗り入れ用としてステンレス車体の300系4連が使用されています。こちらは8編成あります。
小牧線は2003年に名古屋市営地下鉄上飯田線の開通で名城線平安通までの直通運転が開始され名古屋中心部へのアクセスが飛躍的に向上した路線です。

Dsc00858

ただ、小牧以南は複線ですが、小牧以北は単線区間となっており、ローカルムードが漂う路線でもあります。

Dsc00860 犬山を出発し、次の駅羽黒との間に五郎丸信号所があり、犬山に向かう編成との交換が行われます。この信号所は小牧~犬山間、15分間隔運行のため、2002年3月に開設されました。ちなみに対向編成は名古屋市交通局の7000形です。0.8㎞の上飯田線~小牧線乗り入れ用に名古屋市交通局が2編成製造しました。

1931年2月11日、名岐鉄道が城北線として上飯田~新小牧(現在の小牧)間を開業しました。同年4月29日には犬山まで延伸し、大曾根線と改称しました。電化に関しては上飯田~新小牧間が1942年7月1日、新小牧~犬山間が1947年11月24日となっています。

Dsc00862 小牧を過ぎると複線となり、路線の雰囲気が大きく変わります。

小牧線は元々、名古屋電気鉄道が犬山線の培養線として岩倉~小牧間を結んだ路線(1920年9月23日に開業)に付けられた名称でした。大曾根線が開業すると上飯田から名古屋市電(御成通線)への連絡で客足を奪われ、終点の小牧駅を大曾根線の新小牧駅とし、新小牧駅は小牧駅に改称されました。1948年5月16日、小牧線(岩倉~小牧間)は岩倉支線と改称されました。1955年1月22日、架線電圧を600Vから1500Vに昇圧しましたが、営業成績は伸びず、1964年4月26日、廃止となりました。

Dsc00864 味鋺(あじま)を過ぎると地下線に入ります。地下化のため、それまでの地上区間,2.0kmは廃止されました。

一方、大曾根線も岩倉支線の廃止の7年後の1971年2月1日、名古屋市電が廃止されたことで名古屋中心部への鉄道連絡を失ってしまいました。それが地下鉄上飯田線との相互直通運転で復活したのは2003年3月27日のことでした。

Dsc00865 駅名標

Dsc00866 上飯田~平安通間は名古屋市交通局上飯田線となっていますが、0.8kmの我が国最短の路線です。施設は上飯田連絡線株式会社(第三セクター)の所有(第三種鉄道事業者)となっており、味鋺~上飯田間も同社が第二種鉄道事業者として所有しています。

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2022年2月 1日 (火)

通勤電車シリーズ 205系 7 中央・総武緩行線・京浜東北線へも投入

昨日の記事でも少し触れましたが、1988年12月5日、午前9時30分頃発生した東中野駅(下り線、大久保駅方面からのカーブ)での列車追突事故で乗客1名、追突した側の運転士1名が亡くなり、103系201系各10両編成の衝突側から最も離れた両先頭車両(ラシ336編成のクハ103-278、ミツ6編成のクハ201-3)以外の18両が衝突のショックによるテレスコーピック現象で台枠が損傷し、廃車となりました。

205_95_97
表1 三鷹区への暫定新製配置

これらの車両の補充用に当時、埼京線用に製造中だった205系2編成が三鷹電車区に予定を変更し暫定配置となり、ミツ6・ミツ23編成となりました。ミツ23編成は1990年5月に三鷹区から、当初の予定通り、川越区に転属しました。

205_104107_136137
表2 浦和区への新製配置

1989年10月には京浜東北線用にも205系が投入されることとなり、クハ205/204-104~107先頭の10両編成4本が浦和電車区に新製配置されました(ウラ1~4編成)。保安装置はATC対応でした。103系時代の塗色は東海道・山陽緩行線と同じでしたが、205系の帯色は青25号となりました。ジャンパ栓受けは車体に取り付けられました。ATC装置は転出した103系から流用され、205系用に改造され搭載されました。
1990年にさらに2編成、老朽車取り換えの名目で新製配置されました(ウラ5・6編成)。尾灯は電球からLEDに変更となり、モータの点検蓋が廃止され、ATCは新品が搭載されました。
1991年、山手線の6扉車組み込み11両編成化に伴う編成不足に対処するためウラ4編成が帯色をウグイス色に替え、ヤテ35編成として山手電車区に貸し出され、同年4月から11月までの7か月間運用されました。

205_1993

表3 浦和区からの転属、編成の解体、サハの新製

1993年2月、205系を脅かす209系の登場、京浜東北線等への新製配置でウラ1・2編成ミツ22・23編成として三鷹電車区へ転属、ウラ5編成のTMM'Tと南武線中原区のナハ7編成を合体させた編成がミツ21編成となる変化がありました。一方、ウラ5編成のTcMM'とMM'T'cは中間に最後の新製サハ205-232を挟み、カマ26編成となり、活躍の場を横浜線に移しました。ウラ5編成の先頭車を含む6両が横浜線に行ったのはATCの関係からでした。

205-21-940801-edit_202201311439011994/8/1 西荻窪 205系 21編成

301-820130
1982/1/30 中野 301系

1031200-820130
1982/1/30 西船橋 103系1200番台

カナリア・イエロー帯の205系の登場で同じ線を走っていた地下鉄東西線直通車両の301系103系1200番台は誤乗トラブルが相次いだため、帯色を青色に変更する事態となりました。

205-910526 1991/5/25 田町 ビデオからのキャプチャー


205-27-120107 2012/1/7 武蔵浦和 ハエ27編成←元ウラ3(80)編成 埼京線新製配置車には無いジャンパ栓受けがあるのが特徴でした。

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2021年12月 9日 (木)

東京メトロ半蔵門線の車両 その3 18000系

1980年から1994年にかけ製造され、半蔵門線および相互直通乗り入れ先の東急田園都市線、東武伊勢崎・日光線で活躍してきた8000系の老朽化置き換え用として、車両のさらなる安全・安心かつ高品質な輸送サービスを提供するために2020年から製造され、2021年8月7日から営業運転に投入されたのが18000系です。

18000-18001-211207

18000-18101-211207 2121/12/7 二子玉川 18101編成

日立製作所が製造を担当、有楽町線・副都心線に投入されている17000系と同様、アルミニウム合金を使用したダブルスキン構造の車体、接合部には摩擦攪拌接合法(FSWFriction Stir Welding)(摩擦熱で母材を軟化させ、工具の回転力で接合部周辺を塑性流動させ練り混ぜることで複数の部材を一体化させる接合法)が採用されました。

18000-18002-211105-2 2021/11/5 西新井 18102編成

主電動機には1時間定格出力205 kWの東芝製の永久磁石同期電動機を採用し、MT比は4M6T、地下鉄区間の駅間の短さ、急勾配・急曲線に対応し、高加速、高減速の高頻度使用に耐えるため高トルク出力が出せるように、相互直通運転区間は設計最高速度120km/hを満たすため歯数比を7.07に設定しました。

18000-18003-211207 2021/12/7 二子新地 18103編成

主要諸元
最高運転速度 110 km/h
設計最高速度 120 km/h
起動加速度 3.3 km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.5 km/h/s
編成定員 1,508人
車両定員 先頭車:142人(座席45人) 中間車:153人(座席51人)
自重 26.7 - 32.8 t
編成重量 298.4 t
車体長 先頭車:20,005 mm 中間車:19,500 mm
車体幅 一般部:2,780 mm 車側灯間:2,828 mm 沓摺り部:2,786 mm
車体高 一般部:3,635 mm 空調ユニット部:4,022 mm パンタ折畳み高さ:4,080 mm
床面高さ 1,140 mm
車体 アルミニウム合金製オールダブルスキン構体 (A-train)
台車 ボルスタ付きモノリンク式空気バネ台車 FS-781形(全車共通)
主電動機 全密閉式永久磁石同期電動機 (PMSM)
主電動機出力 205 kW(16台/編成)
駆動方式 平行軸歯形継手式(WN式)
歯車比 99:14 (7.07)
制御方式 フルSiC-MOSFET素子適用VVVFインバータ制御(PGレス2レベルベクトル制御方式)
制御装置 三菱電機製 MAP-214-15V336[4]
制動装置 ATC連動電気指令式電空併用ブレーキ(回生ブレーキ併用)
TISによる編成総括回生ブレンディング制御
保安装置 新CS-ATC・ATC-P・東武形ATS・無線列車制御システム (CBTC)

18000-18004-211207 2021/12/7 二子新地 18104編成 ちなみに18104編成はこの日が営業運転初日だったようです(情報)。

18000系は18101Fが2020年10月5日に長津田に到着したのを皮切りに、2020年12月6日に18102F,2021年7月19日に18103F,2021年11月14日に18104Fとこれまでに4編成が納車され、4編成共に運用に入っています(情報はこちら)。2019年の時点で今年度中に10~12編成、来年度に7~9編成が営業運転に入るとアナウンスされていましたが、搬入完了予定は2025年度までに延期となったそうです。

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2021年12月 8日 (水)

東京メトロ半蔵門線の車両 その2 08系

2003年3月19日、半蔵門線の水天宮前~押上間開業と東武伊勢崎線・日光線の相互直通運転の開始による必要編成数の増加で投入されたのが08系でした。日本車輛製造が担当し、10両編成6本が製造されました。営団地下鉄最後の形式であり、0x系といった系列名で登場した最後の車両となりました。

08-001-160826 2016/8/26 二子新地 01編成

1999年度から投入された東西線用05系第25編成以降、いわゆる05N系をベースに「人や環境に快適でやさしい車両」をテーマに設計されており、2000年3月8日に発生した日比谷線中目黒駅構内脱線衝突事故を踏まえ、車体構造が見直され、側構体を従来のシングルスキンからセミダブルスキン構造に変更、安全性の向上を目的に改良を加えた新設計の台車(住友金属工業のSS台車から日本車輛製のND台車へ)が採用されました。

08-102-160206 2016/2/6 西新井 02編成

08-103-160312

2016/3/12 曳舟 03編成

主要諸元
最高運転速度 80 km/h(半蔵門線内) 110 km/h(東急線内) 100 km/h(東武線内)
設計最高速度 120 km/h
起動加速度 3.3 km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.5 km/h/s
編成定員 1,500(座席522)人
車両定員 先頭車141(座席48)人 中間車152(座席54)人 車いすスペース付中間車153(座席51)人
自重 21.5 - 32.1 t
編成重量 269.6 t
全長 20,240 mm(先頭車) 20,000 mm(中間車)
全幅 2,780 mm
全高 4,022 mm 4,080 mm(パンタグラフ付き)
車体 アルミニウム合金
台車 モノリンク式ボルスタレス台車 ND-730形
主電動機 かご形三相誘導電動機
主電動機出力 定格出力 165 kW × 4基
駆動方式 WN駆動方式
歯車比 87:14=6.21
制御方式 VVVFインバータ制御
制御装置 三菱電機製IPM方式インバータ(IGBT素子)
制動装置 TRT-11型回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ、保安、対雪ブレーキ付き
保安装置 新CS-ATC・ATC-P・東武形ATS

08-104-150429-2 2015/4/29 小菅 04編成

08-105-160625 2016/5/25 五反野 05編成

08-106-160306-2 2016/3/6 東武動物公園 06編成

編成構成はMT比5M5T、VVVFインバータ制御装置は2レベル方式・ベクトル制御による1C4M1群/2群制御とし、乗り入れ先における高速性能を向上させるため、従来の営団車両の設計最高速度である110km/hから120km/hに向上させました。主電動機は165kW品を採用、合わせて歯車比を6.21として高速性能の向上と主電動機の回転数を抑えることで車外騒音を低減させました。

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2021年12月 7日 (火)

東京メトロ半蔵門線の車両 その1 8000系

東京メトロ半蔵門線で活躍する8000系1981年4月1日のデビューで既に登場から40年が過ぎており、2003年3月19日に水天宮前~押上間が開業し、東武伊勢崎・日光線と相互直通運転が開始された際に製造された08系も登場から18年に年月が経過しています。2021年8月7日からは8000系を置き換えるため、18000系がデビューしました。そこで半蔵門線の車両の歴史を振り返ってみたく思います。

半蔵門線の路線開通は1978年8月1日の渋谷~青山1丁目間で営団としての営業距離が短かったため、約2年半の間は営団自らの車両を保有せず、乗り入れ先の東京急行電鉄の8500系を借用して運用していました。

8000-8101-170113 2017/1/13 曳舟

8000-8001-160826 2016/8/26 二子新地

8000系は千代田線用の6000系や有楽町線用の7000系の基本設計に準拠しながら、我が国の営業用電車として初めてボルスタレス台車を採用した車両で東急車輛製造・日本車輌製造・川崎重工業・近畿車輛により、10両編成19本、計190両が1980年から1994年まで製造されました。

編成両数の増加に合わせ、6次に分けて製造されましたが1990年製の5次車までと1994年製の6次車では車体構造、内装が大きく変わっており、前者はアルミの板材や形材を組み合わせ、全溶接工法によって組み立てる骨組構造なのに対して、後者は他線区で増備が進められていた0x系列の設計思想が取り入れられ、アルミの大形押出形材を使用した連続溶接工法で組み立てられているため、側面見付けが平滑に仕上がっています。
制御装置は登場時は7000系のAVF(自動可変界磁)チョッパ制御の改良形(三菱電機および日立製作所製)を搭載し、主電動機は1時間定格160kWの当時狭軌電車用最大出力の直流直巻電動機が搭載されていました。2004年度から2015年度にかけ、三菱電機製IGBT素子を使用した2レベルVVVFインバータ制御(PGセンサレスベクトル制御、純電気ブレーキ対応)に更新し、主電動機も165 kW出力のかご形三相誘導電動機としました。そのためMT比率も6M4Tから5M5Tになりました。

主要諸元
最高運転速度 80 km/h(半蔵門線内)100 km/h(東急線・東武線内)
設計最高速度 100 km/h(未更新)110 km/h(更新車)
起動加速度 3.3 km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.5 km/h/s
編成定員 1,424人(6次車組込編成1436人)
車両定員 先頭車136(座席48)人 中間車144(座席54または51)人 6次車中間車150(座席54)人
自重 チョッパ車:22.5 - 36.8 t 更新車:22.1 - 34.3 t
編成重量 318.1 t(更新編成294.8 t)6次車組込編成は多少異なる
全長 20,000 mm
車体幅 2,780 mm
全高 4,135 mm
車体 アルミニウム合金
主電動機 直流直巻電動機 160 kW 更新車:かご形三相誘導電動機 165 kW
駆動方式 WN駆動方式
歯車比 86:15 (5.73)
編成出力 3,840 kW(更新編成3,300 kW)
制御方式 AVF(自動可変界磁)式電機子チョッパ制御 更新車はIGBT素子VVVFインバータ制御
制動装置 ATC装置連動電気指令式空気ブレーキ (回生ブレーキ併用)
保安装置 新CS-ATC・ATC-P・東武形ATS

8000-8107-170109 2017/1/9 堀切
18000系の登場により、写真の8107編成が2021年8月9日付で廃車になりました。

8000-8111-120901 2012/9/1 五反野 続いて2021年9月7日付で写真の8111編成が廃車に

8000-8003-201106 2020/11/6 続いて2021年11月2日付で8103編成が廃車になりました。
現時点では18104Fまで甲種回送されているようです(情報はこちら)。

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2021年9月14日 (火)

小名木川に沿って歩く その1 都営地下鉄新宿線 東大島駅

7月から8月にかけては荒川上流の秩父鉄道の話題でしたが、今回からは荒川放水路の河口付近の話題となります。

Dsc05867 2021/8/31 駅名標

小名木川の東の端に最も近い駅はと言えば都営地下鉄新宿線の東大島(ひがしおおじま)駅となります。

Dsc05864 一橋学園を7:51に出発、高田馬場、九段下乗り換えで1時間22分で東大島に到着しました。

日本の地下鉄は東京メトロ東西線のようにJRなどと相互乗り入れを行っている軌間1067mmの狭軌、もしくは銀座線、丸ノ内線のような新幹線とおなじ1435mmの標準軌が圧倒的に多い中でこの都営新宿線は唯一、古くは東京馬車鉄道、そして東京市電に遡る1372mmの軌間の地下鉄となっています。

Dsc05865_20210913150501  
2021/8/31 荒川橋梁を渡り、東大島駅に到着する10-300形 10-630F

1971年5月1日、地下鉄10号線として建設に着手され、1972年3月1日に都市交通審議会第15号において「橋本 - 調布 - 新宿 - 住吉町 - 本八幡 - 千葉ニュータウン印旛地区間の路線」として答申されました。乗り入れ先は京王線ですが、東京都としては1372mmの軌間はできるだけ避けたかったため、京王電鉄(当時は京王帝都電鉄)に改軌を打診し、運輸省も同じ考えでしたが、京王側が改軌工事の規模の大きさや輸送力に対する不安から拒否し、結局,1372mmで建設されました。尤も、旧京王軌道が1372mmで建設されたのは東京市電への乗り入れ構想があったからでした。

1978年7月1日、路線名が都営1号線が浅草線、6号線が三田線に改称されたのと同時に都営新宿線となりました。最初の区間、岩本町~東大島間(6.8km)は同年12月21日に開業しました。その後、
1980年3月16日:新宿~岩本町間
1983年12月23日:東大島~船堀間
1986年9月14日:船堀~篠崎間
1989年3月19日:篠崎~本八幡間が開業し、全線開業となりました。

Dsc05882
東大島駅は旧中川に架かる河川橋上駅でしかも旧中川が江戸川区と江東区の区境でもあり、大変珍しい駅となっています。そんなこともあってか2000年には関東の駅百選に選出されています。

Dsc05870 江東区大島方面に出る西側の大島口と江戸川区小松川方面に出る東側の小松川口があり、今回は小松川口から出ました。

Dsc05874
バス路線は大島口、小松川口とも都営バスによる運行で総武線の平井、亀戸、錦糸町駅、地下鉄東西線の門前仲町、東陽町、葛西駅、そして浅草寿町を結ぶ路線でした。

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2021年2月 8日 (月)

西武池袋線で東京メトロ17000系 試運転続く

前回の狭山線に続き,西武池袋線関係の話題です。

17000-17002-210131-2 2021/1/31 所沢 ホームの無い6番線で飯能方面に向けて待機する17102編成

17000-17002-210130-2 2021/1/30 西所沢駅に接近する17102編成 

17000-17002-210130-5 同駅で一旦停止し、発車

東京メトロでは副都心線開業15周年、および有楽町線開業50周年に向け、今月から副都心線、有楽町線に17000系を導入し、7000系を置き換える予定とのことです。2022年度までに10両編成6本、8両編成15本が製造されるとのことです。10両編成は日立製作所笠戸事業所、8両編成は近畿車輛が製造を担当するとのことです。

主要諸元

最高運転速度 80 km/h(地下鉄線)
100 km/h(東武線内)
105 km/h(西武線内)
110 km/h(東急線内)
設計最高速度 120 km/h
起動加速度 3.3 km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.5 km/h/s
編成定員 8両編成:1,210名 10両編成:1,518名
車両定員 先頭車:143名 中間車:154名
編成重量 298.7 t(10両編成)
車体長 先頭車:20,470 mm 中間車:20,000 mm
車体幅 2,800 mm
車体高 3,635 mm
床面高さ 1,140 mm
車体 アルミニウム合金(A-train)[注 1]
台車 モノリンク式ボルスタ付き台車 FS781形
主電動機 全密閉式永久磁石同期電動機(PMSM)
主電動機出力 205 kw
駆動方式 WN継手式平行カルダン方式
歯車比 7.07(99/14)
定格出力 205 kw(1時間定格)
制御方式 VVVFインバータ制御(フルSiC-MOSFET素子)
保安装置

新CS-ATC
ATO
ATC-P
T-DATC
西武形ATS
CBTC準備対応

17000-17102-210130 2021/1/30 メトロの編成は池袋寄りが奇数、飯能よりが偶数で西武の車両とはナンバリングが逆向き

1974年に登場した7000系と比較して冷房能力の向上(48.9kW → 58.0kW)、座席幅の拡大(430 mm → 460 mm)など利用者にとって快適性の向上、フリースペースを設置、車両の床面高さを低減(1,200 mm → 1,140 mm)、ドア出入口下部をホーム側に約10°傾斜させ車椅子やベビーカーの利用客に配慮といった特徴があります。
走行中の車両の機器状態を総合車両所やメンテナンス担当部署からモニタリング可能な車両情報監視・分析システム(TIMA:Train Information Monitoring and Analysis system)が導入されています。

7000-7001-160211 2016/2/11 石神井公園

10000-10001-210130 2021/1/30 秋津

17000系のスタイル、テーピング、カラーは7000系や10000系などの先輩車両を踏襲しています。

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