2024年9月11日 (水)

2023年晩夏の関西旅行 大阪メトロ編 その2 中央線を走る車両 Part3 新20系 (24系)

1984年から量産が開始された二代目20系はアルミ合金車体でしたが、1990年に従来から活躍していた50系30系を置き換えるべく登場した新20系は軽量ステンレス車体となりました。さらに非常にユニークな系列名の付け方ですが、新20系は投入される線区によって異なる系列名、すなわち、1号線(御堂筋線)用に21系、2号線(谷町線)用に22系、3号線(四つ橋線)用に23系、4号線(中央線)用に24系、5号線(千日前線)用に25系と基本設計は共通するものの、編成両数や各線区の特殊性に合わせた系列名が付与されました。
 形式名も5桁の数字となりました。さらに1997年には大阪港トランスポートシステムが新20系と同一設計のOTS電車を導入しており、後年、これらは24系に編入されました。

21系:日本車輌製造、東急車輛製造、近畿車輛(2500形を除く)、川崎重工業(2500形増結中間車のみ)1991年-1998年 10両編成18本
22系:近畿車輛、東急車輛製造、アルナ車両、日立製作所、川崎重工業 1990年-1996年 6両編成19本
23系:日立製作所、川崎重工業、日本車輌製造(2800形を除く)1990年-1997年 5両編成18本、6両編成4本
24系:日本車輌製造、日立製作所、アルナ工機、東急車輛製造 1991年-1995年 6両編成11本
25系:近畿車輛、東急車輛製造、アルナ工機 1991年-1995年 4両編成17本
OTS系:日立製作所 1997年 6両編成2本 

主要諸元 24系

編成 6両編成(3M3T)
最高運転速度 70 km/h(地下鉄線内)95 km/h(近鉄線内)
起動加速度 2.5 km/h/s(地下鉄線内)3.0 km/h/s(近鉄線内)
編成定員 820名(座席258名)
自重 32.0 t(Tc車)36.0 t(M車)24.5 t(T車)
編成重量 196.5 t
編成長 112,600 mm
車体 ステンレス鋼
編成出力 140 kW × 4基 × 3両 = 1,680 kW
制御方式 GTO素子VVVFインバータ制御(製造当初)IGBT素子VVVFインバータ制御(更新後)
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ(抑速ブレーキ付き)OEC-3 OEC-4M(更新車)
保安装置 WS-ATC
備考 ワンマン・高速化改造後のデータ 都市型ワンマン運転に対応

中央線に配置された24系は新20系の中でも変化の激しい系列で、2005年7月1日に大阪港トランポートシステムの第一種鉄道事業が大阪市交通局に編入されるとOTS系2編成も24系に編入となりました。2006年3月、近鉄けいはんな線への直通運転に備え、谷町線用の20系が中央線に転入したのと交換にOTS系を含む24系9編成が22系に編入されました。2014年20系第1編成の廃車の際には四つ橋線23系06編成が転入、24系56編成となり、近鉄けいはんな線乗り入れ対応工事などが施工されました。2022年7月から30000A系、400系が導入されると、24系の谷町線、四つ橋線への転用が進み、中央線の24系配置はゼロとなりました。

24-24601-181130-2edit 2018/11/30 東生駒区を出区する24601F 近鉄けいはんな線の車内から

24-24604-180324
24-24904-180324 2018/3/24 生駒 24604F

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2024年9月10日 (火)

2023年晩夏の関西旅行 大阪メトロ編 その2 中央線を走る車両 Part2 2代目 20系

初代20系 → 10系

大阪市交通局は1973年に谷町線での急行運転を想定し、20系1編成(2001-2301-2401-2501)を投入しました。この4両は全て電動車で構成されており、当時としては最新の回生制動機能が付加された電機子サイリスタ・チョッパ制御方式は抵抗制御車に較べトンネル内の温度上昇を抑えつつ、増結と高速、高密度運転を可能にする車両として注目を集めました。谷町線では土木・保線部門(電力課)の強硬なる反対意見で急行運転は断念せざるを得ませんでしたが、20系は10系として改番の上、小改良を行い、御堂筋線へ転属となりました。その後、サイリスタから漏洩する高調波ノイズの軌道回路への干渉等の問題克服に時間を要し、1979年から冷房装置を搭載した量産車が製造され、全線および北大阪急行電鉄南北線への乗り入れが始まり、1989年までに9両編成26本、合計234両が出揃いました。

1111-870226 1987/2/26 新大阪 御堂筋線 1111

020621_20240909074901 2002/6/21 新大阪 御堂筋線 10系

2代目20系

1985年、4号線(中央線)深江橋~長田間開業に伴う所要車両数の増加、老朽化・陳腐化が目立ち始めていた50系、30系などの抵抗制御車の置き換え、保守の合理化、冷房化率の向上、乗客サービスの改善を目的に開発・量産されたのが2代目20系でした。車体長は18.7m、4扉でVVVF制御方式を採用し、御堂筋線に投入された10系量産車を踏襲したアルミ合金製車体でした。

主要諸元

軌間 1,435 mm(標準軌)
電気方式 直流750 V(第三軌条方式)
最高運転速度 70 km/h
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.5 km/h/s
車両定員 130名(先頭車、座席39名)140名(中間車、座席45名)
全長 18,900 mm(先頭車)18,700 mm(中間車)
全幅 2,890 mm(先頭車)2,880 mm(中間車)
車体 アルミニウム合金(20系)
台車 インダイレクトマウント・ノースイングハンガー・軸バネ式台車 DS-20
主電動機 かご形三相誘導電動機
主電動機出力 140 kW × 4
駆動方式 WNドライブ
歯車比 103:14(7.36)
制御方式 GTO素子・IGBT素子 VVVFインバータ制御(2020年現在)
保安装置 WS-ATC

各線区によって編成両数は異なり、中央線は6両編成7本が1984年から1989年にかけ、投入されました。1984年に試作編成2601Fが中央線に投入、1985年末には長田延伸用として2602F~2605Fが投入、1989年に中央線用に2606F,2607F、谷町線用に2631F~2639Fが投入されました。20系は両線初の冷房車で谷町線用編成は30番台に区分されました。中央線は近鉄線乗り入れ用対応設備を有しており、それ以外は0番台、30番台は共通です。1989年製造車は、警笛の変更、行先表示器への英字表記追加とその設定器の変更、車内スピーカーの改良・増設などのマイナーチェンジが行われています。

近鉄けいはんな線生駒~学研奈良登美ヶ丘間が開業したタイミングで谷町線に配置されていた30番台編成9本が中央線に転属となり、入れ替わりに明日の記事で登場する24系9本が谷町線に移りました。

2601Fは2014年8月21日に営業運転を終了、同月25日付で廃車に、2022年7月から30000A系が導入され、これと置き換わるように2024年3月21日付を以って、形式消滅となりました。

20-2904-180324 2018/3/24 生駒 20系 2904

20-2906-230829-2 2023/8/29 九条 20系 2906

20-2932-230829-2 2023/8/29 九条 20系 2932 谷町線からの転属編成

20-2436-180324 2018/3/24 生駒 20系 2436 谷町線からの転属編成

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2024年9月 9日 (月)

2023年晩夏の関西旅行 大阪メトロ編 その2 中央線を走る車両 Part1 20系投入まで

随分、間があきましたが今回からの記事は2023年晩夏の関西旅行で訪れたOsaka Metro中央線を走る車両に関しての記事となります。

6000形、6100形 → 800形、900形 → 5800形、5900形

1961年、地下鉄4号線として大阪港~弁天町間が開業した際にはナニワ工機で製造された6000形、6両が投入されました。大阪市交通局では5000形が登場していましたが、こちらは1台の制御器で8台の電動機を制御する1C8M方式で2両編成が最小の編成単位となり、4号線の開業区間では輸送力過剰となるため、単行運転が可能な両運転台方式の6000形が製造、投入されました。車体長は18m、塗装はオレンジ、グレー、白の3色からなり、開業区間は全て高架区間であったため、クレーン車で吊り下げられての搬入となりました。

1964年、弁天町~本町間が開業した際には6100形、11両が投入されました。製造は同じくナニワ工機で、雨樋の設置、ベンチレータの形状変更、車内戸袋部への網棚設置が変更点でした。

1968年、堺筋線用60系登場に合わせ、6000形は800形に、6100形は900形に改称、改番されました(ともに元番号から5200を引いた番号に)。塗装も上半分アイボリー、下半分タキシードイエローのツートンカラーとなりました。

1969年、本町~谷町四丁目間開業を機に保安装置が打ち子式ATSからWS-ATCに変更されたことで先頭車の運転台に車上装置を設置するため、助手席側の前面窓が小型化され顔つきが変わりました。

1C4M車はその後、敬遠される存在となり、1978年、全車を対象に運転台の撤去、電装解除がなされ、車内照明も見直され、800形は5800形に、900形は5900形に再度、改称、改番され、谷町線所属の50系の中間付随車として全車谷町線に転属しました。1991年までに谷町線の50系運行終了で全車廃車されました。

5000形 → 50系

1号線(御堂筋線)、3号線(四つ橋線)で1960年から運用された50系も1970年の大阪万博開催で御堂筋線の輸送力を増強するため30系に編成統一されることとなったため、御堂筋線の車両が谷町線・中央線・千日前線に転用となりました。中央線に転属となった車両は、長田延伸、近鉄東大阪線(現、けいはんな線)直通に備え、1984年にデッドマン装置への非常制動作用、抑速ブレーキが装備され、編成も4連から6連になりました。1989年、中央線の50系は20系の増備で全車廃車となりました。

50 1987年頃 九条 ブレている写真ですが、前照灯と尾灯の位置から50系と思われます。

7000形、8000形 → 30系

1967年3月24日、2号線谷町線、東梅田~谷町四丁目、同年9月30日、4号線中央線 谷町四丁目~森ノ宮間が開業した際に将来の30系の試作として7000・8000形が登場しました。その後、上述のようにこの系列は30系として万博輸送を担う御堂筋線に本格投入され、やがて交通局内最大勢力となりました。1973年以降は新30系と呼ばれ、四つ橋線・谷町線・中央線に投入されました。1995年、中央線の冷房化100%達成とともに同線での運用を終了し、廃車となりました。

3018-870226 1987/2/26 新大阪から南方方面 御堂筋線3018F

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2024年4月25日 (木)

2023年夏と2024年冬の名古屋旅行 その36 名古屋市交通局地下鉄鶴舞線の車両達 part3 N3000形

名古屋市交通局は2011年、鶴舞線用に3050形導入以来、18年振りとなる新系列を導入しました。それがN3000形です。製造は第1編成であるN3101編成は日立製作所笠戸事業所が担当、第2編成以降は日本車輛製造が担当、2022年までの間に16編成が投入されました。

日立製作所笠戸事業所が担当した第1編成は少し傾斜し、周囲に丸みのついた前面形状をしたアルミ車体(A-trainと言われるダブルスキン構造)に対し、第2編成以降は直線を多用した形状(日車式ブロック工法)となっています。

主要諸元

最高運転速度 75 km/h(鶴舞線)100 km/h(名鉄線)
設計最高速度 120 km/h
起動加速度 3.0 km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.0 km/h/s
車両定員 先頭車136人(45席)中間車147人(51席)
自重 先頭車28.1 t・28.3 t(N3101編成)中間車26.3 t・32.1 t・32.9 t(N3101編成)
先頭車31.0 t・31.4 t(N3102編成以降)中間車28.5 t・34.7 t・35.6 t・35.7 t(N3102編成以降)
全長 20,000 mm
全幅 2,746 mm
全高 制御車・付随車3,973.5 mm 電動車4,067 mm
車体 アルミニウム合金(A-train)ステンレス鋼(日車式ブロック工法)(日車製編成は前頭部のみ普通鋼)
台車 ボルスタレス式空気ばね台車 住友→新日鐵→日鉄製[注釈 2]SS176M・SS176T
主電動機 かご形三相誘導電動機 HS32534-19RB
主電動機出力 170 kW[4]
駆動方式 WNドライブ
歯車比 16:99
編成出力 2,040 kW
制御方式 IGBT素子VVVFインバータ制御 回生ブレーキ付き
(2レベルPWM制御、センサレスベクトル制御)
制御装置 東洋電機製造製 RG-6011-A-M(インターネットアーカイブ)
制動装置 遅れ込め制御付きATC連動電気指令式電空併用ブレーキ 保安ブレーキ EB装置
保安装置 車内信号式ATC(地下鉄線内)M式ATS(名鉄線内)

N3000-n3105-240105-2 N3000-n3805-240105-2

2024/1/5 上小田井 N3105編成

前照灯に関してN3111編成まではHID方式で登場し、N3112編成からはLED方式になったそうですが、最近、前照灯をLED方式に換装する車両が多くなっているようです。

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2024年4月24日 (水)

2023年夏と2024年冬の名古屋旅行 その35 名古屋市交通局地下鉄鶴舞線の車両達 part2 3050形

名古屋市交通局では1993年の地下鉄鶴舞線の庄内緑地公園~上小田井間延伸開業用に3000形のモデルチェンジ車両として3050形6連8本と3000形の編成組替え(4連から6連へ)で余剰となる2両の組込用に4両を日本車輛製造に発注しました。さらに1994年、上小田井駅の折り返し設備の完成による輸送力増強のため、6連1本が増備されました。3050形の製造はこの2回だけでこれ以降の増備はN3000形となりました。

主要諸元

最高運転速度 75 km/h(鶴舞線)100 km/h(名鉄線)
設計最高速度 120 km/h
起動加速度 3.0 km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.0 km/h/s
車両定員 先頭車138人(46席)中間車152人(54席)
自重 赤池方から順に36.0 t・28.0 t・34.0 t・25.0 t・35.0 t・30.0
長さ 20,000 mm
幅 2,746 mm
高さ 4,090 mm
車体 ステンレス鋼製
台車 ボルスタレス式空気ばね台車 日車製ND721・ND721T
主電動機 かご形三相誘導電動機 東芝製 SEA-316 三菱製 MB-5025-A
主電動機出力 170 kW × 4(台/両)
駆動方式 WNドライブ
歯車比 99/16
編成出力 2,040 kw(3151編成 - 3158編成・3160編成)
制御方式 VVVFインバータ制御
更新前:GTO素子
更新後:IGBT素子
制御装置 更新前:滑り周波数制御
東芝製 INV019-A0~A2
三菱製 MAP-174-15V14
更新後:ベクトル制御、応荷重演算制御機能付き
三菱製 MAP-174-15V333
制動装置 NSC遅れ込め制御付きATC連動電気指令式電空併用ブレーキ
応荷重式、回生ブレーキ付き
耐雪ブレーキ付き
保安装置 車内信号式ATC(地下鉄線内)M式ATS(名鉄線内)

制御方式は3000形の電機子チョッパ方式からGTO素子によるインバータ制御方式になり、主電動機出力も135kWから170kWに上昇しました。3000形と3050形の混成編成だった3159編成は連結部で両制御方式のモーター音を聞くことが出来たそうです。基本設計はコストダウンを図るため1987年に登場した桜通線用6000形と共通化されています。

3855-240105 3155-240105 2024/1/5 上小田井 3050形は1枚目の写真の行き先にあるように犬山線は犬山まで、豊田・三河線は豊田市まで運転しています。

3000形2両が組み込まれた3159編成はN3000形の導入で2019年9月27日付で6両とも廃車・解体されました。

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2024年4月23日 (火)

2023年夏と2024年冬の名古屋旅行 その34 名古屋市交通局地下鉄鶴舞線の車両達 part1 3000形

名古屋市営地下鉄鶴舞線は上小田井駅と赤池駅を結ぶ20.4km、駅数20の路線で上小田井駅では名鉄犬山線に接続し、赤池駅では名鉄豊田線に接続しています。起点と終点の両方で同じ鉄道事業者に直通している地下鉄としては他に東京メトロ東西線があります。ラインカラーはブルー、駅番号の路線記号はTです。都市計画上の名称は名古屋市高速鉄道3号線です。



軌間は1067mm、全線複線で電化方式はDC1500V、地上区間は上小田井駅付近の0.3kmのみです。閉塞方式は車内信号式で営業最高速度は75km/h、1編成の両数は6両です。


1977年3月18日に伏見~八事間8.0kmが開業、営業運転が開始されました。1978年10月1日、八事から赤池までの5.4kmが延伸開業、1979年7月29日には名鉄豊田新線,赤池~梅坪間が開業し、相互直通運転が開始されました。1981年11月27日、伏見~浄心間2.9kmが延伸開業、1984年9月6日、浄心~庄内緑地公園間2.7kmが延伸開業、1993年8月12日、庄内緑地公園~上小田井間1.4kmが延伸開業し、全線開業となりました。このときには上小田井駅の折り返し設備が未完成であったため、犬山線に直通しない列車は庄内緑地公園駅で折り返していました。

車両は開業時に導入されたのが3000形1977年から1984年にかけ、4両編成23本が日本車輛製造、日立製作所笠戸事業所で製造されました。


主要諸元

最高運転速度 75 km/h(鶴舞線)100 km/h(名鉄線)
設計最高速度 120 km/h
起動加速度 3.0 km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.0 km/h/s
車両定員
先頭車(3100形/3800形/3100A形/3800A形)130人(48席)中間車(3200形/3700形)140人(54席)
自重 先頭車38.0 t (3800形/3800A形)・39.1 t (3100形/3100A形)
中間車36.4 t (3200形)・37.9 t (3700形)
長さ 20,000 mm
幅 2,746 mm
高さ 先頭車4,128 mm 中間車4,023 mm
車体 ステンレス鋼製(内部は普通鋼製)
台車 S形ミンデン式台車 住金(現・日鉄)製FS394
主電動機 分割界磁式直流直巻電動機
主電動機出力 135 kW × 4
駆動方式 WNドライブ
編成出力 3,240 kW × 4
定格速度 49 km/h
制御方式 電機子チョッパ制御
制御装置 回生ブレーキ付き
制動装置 MBS-R形デジタル演算電気指令式電空併用ブレーキ 耐雪ブレーキ付き
保安装置 車内信号式ATC(地下鉄線内)M式ATS(名鉄線内)


同線に乗り入れる名鉄100・200系同様に1993年8月12日の庄内緑地公園~上小田井間延伸の際に4連から6連に編成組替えが行われ、余剰となった2両は3050形3159編成に組み込まれていました。

30004r

30006r
3000形の4連から6連への編成組替え

2011年頃には開業時から活躍している車両は車齢30年を越え、老朽化が進んだことから後継形式の3050形N3000形への置き換えが進み、2023年2月9日、最後まで残った3114編成の営業運転終了で本系列の定期運用は終わりました。


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2024年3月19日 (火)

速報版 3月15日から名古屋を訪問中 16日は藤が丘~八草間のリニモ、愛知環状鉄道 八草~岡崎間に乗車、トヨタ博物館も訪問

2024年春の名古屋旅行、2日目は名古屋市営地下鉄東山線で東の終点藤が丘へ、そこから2005年の愛知万博(愛・地球博)に合わせて建設されたリニモ(愛知高速交通東部丘陵線)に初めて乗車、さらに名古屋圏の武蔵野線とも言うべき愛知環状線(八草~岡崎)間に乗車しました。さらに帰り道、リニモ沿線にあるトヨタ博物館も訪問しました。

240316 2024/3/16 藤が丘駅引き上げ線

地下鉄東山線は名古屋圏では最初に開業したした地下鉄で一社~上社間で地上に出て、東端の藤が丘駅は高架駅となっています。藤が丘に到着した編成は東の外れの引き上げ線に入り、ダブルクロスを渡って、西方(高畑方面)に向かう線路に転線します。上の写真の右方向にカーブする線路の先には藤が丘車庫、工場があります。

240316_20240317190301 一方、リニモの藤が丘駅は地下にあります。

240316_20240317190601 リニモの路線図(側扉上)
駅数は両端駅を含めて9駅で17分の行程、HSST(常電導吸引型)方式でATOによる無人自動運転が採用されています。

09-240316 杁ヶ池公園~長久手古戦場間

藤が丘を出発して2駅目のはなみずき通駅の先から地上に出て、高架となりなかなかの絶景が展開されます。途中、芸大通駅の手前でトヨタ博物館の前を通り、愛・地球博記念公園では観覧車やドームが印象的です。

240316-2 終点、八草では愛知環状鉄道線をオーバクロスします。

愛知環状鉄道は岡崎市、豊田市、瀬戸市、春日井市を結ぶ岡崎~高蔵寺間の路線で1976年に国鉄線として開業した岡崎~新豊田間と旧鉄道公団が建設した新豊田~瀬戸間(岡多線)、瀬戸~高蔵寺間(瀬戸線)の一部区間を合わせた路線です。路盤等は複線用に確保されていますが、中には複線の片側の高架基盤上にホームを設けた駅もあり、今後完全複線化する際には問題が起こりそうです。

2000-g15-240316

2024/3/16 北野桝塚 愛知環状鉄道2000系 G15+G13併結編成

車両はJR東海313系とよく似た2000系の2連が運用されており、通常は2連、列車によっては併結の4連のこともあります。

車両基地は北野桝塚にあります。

240316_20240317194901
最後にリニモ、芸大通駅から歩いて5分の場所にあるトヨタ博物館ですがトヨタ自動車が創立50周年記念事業の一環として1989年4月に開館したものでガソリン自動車誕生から約100年の歴史をテーマにトヨタ車だけではなく、19世紀末から20世紀にかけて製造された各国、各メーカの自動車が体系的に展示されています。クルマ館2階は歴史的な車両、3階は1950年代以降の車両で私個人としては2階の展示車両の迫力に圧倒されました。1台ごとに写真を撮り、説明書きも記録していたら結構、時間がかかりました。まさに必見の価値ありの展示でした。

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2023年11月13日 (月)

2023年 北九州旅行 その67  博多まで延伸された福岡市地下鉄七隈線

2005年2月3日に福岡市西区の橋本駅~天神南駅間が開業した七隈線が2023年3月27日、博多駅まで延伸開業しました。

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2023/6/1 JR博多駅構内の地下鉄七隈線博多駅の方向を示す案内


230601_20231112075701

七隈線延伸開業を表示する電照式ポスター

同地下鉄は2018年1月4日記事でレポートしているように鉄輪式リニアモーターモーターミニ地下鉄です。軌間は1435mmの標準軌となっています。全線複線電化(DC1500V)で営業キロは13.6kmとなり、駅数は18となりました。車両は2005年の開業時から導入された3000系(4両編成17本)と博多開業に向け製造された3000A系(4両編成4本)が活躍中です。3000A系は3000系をベースに両先頭車の座席を7人掛けから5人掛けとし、出入口付近のスペースを広げ、乗降をスムーズにし、シートの座面を60mm上げ、吊り手の増設、形状変更などをした系列です。

230601_20231112075901 福岡市の地下鉄路線、時刻表

230601_20231112080001 駅事務室

230601_20231112080002 改札口

天神南から博多までの延伸は2014年2月に起工されましたが、なんといっても記憶に残っているのが同年10月27日に博多警察署入口交差点付近で発生した道路陥没事故でした。原因は岩盤層を掘り進めていたトンネル上部の地盤が割れ、地面と岩盤層の間にあった地下水や土砂が坑内に流れ込み、上部地盤が崩壊したことによると結論付けられました。

同日午前4時25分頃、トンネル工事に携わっていた作業員が「肌落ち」と言われる地盤崩落の兆候を察知、坑内で異常出水も起こり、全作業員の待避、警察への通報、周囲の道路の封鎖等を迅速に行ったため、崩落に通行人や車が巻き込まれることなく、死傷者が出ることはありませんでした。封鎖完了後の午前5時15分頃には地上道路に亀裂が発生し、5時20分頃、道路北側、30分頃には南側に大きな穴が開きました。その後両方の穴が拡大し、縦横約30m、深さ15mの巨大な穴となり、道路直下に埋設されていた水道・ガス・上下水・電気・通信の各管が大きく損傷し、現場を中心にライフラインの遮断が相次ぎました。

将来的には博多駅から福岡空港国際線ターミナルまでの延伸なども考慮されているそうです。

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2023年8月30日 (水)

速報版 関西の旅 1日目 阪急電鉄8200系、京福電気鉄道嵐電、大阪メトロ中央線400系,30000A系

7月末の名古屋に続き、今回は関西に来てしまいました。
大阪に来たのは2019年10月以来なので、ほぼ4年ぶりとなります。
例によって、新宿バスタを22:10に出発する深夜高速バスで、大阪駅北口に2011年に開設された西日本JRバスターミナルにほぼ定刻に到着しました。

今回の目的の第一は前回、阪急各路線を回り、現在活躍中の系列を記録した中で唯一、記録できなかった8200系を記録することでした。8200系は8000系をベースに混雑時に座席を収納できる車両として1995年に2両編成2本が登場しました。阪急神戸線用の系列としては試作的要素強い車両に付与される8200番台が与えられました。折しも阪神大震災の後からの運用開始で沿線人口の減少などで座席を収納せずに混雑に対処できること、ライバルのJR西日本は223系を投入し、好成績を収め始めたこと等から、製造は2編成で終了となり、座席収納運用も2007年に廃止となりました。その後は平日朝のラッシュ時にのみ、8連の通勤特急に増結される編成として活躍、2022年12月のダイヤ改正では10連の通勤特急が無くなり、一時は休車状態となりましたが、今年2月から10連の通勤特急が復活し、8200系の営業運転復帰となりました。前回、2018年10月には大阪梅田駅で続々到着する各線の列車を撮影していましたが、8200系の運用の特殊性を知らなかった為、撮り逃がしていました。

現行ダイヤでは神戸線の通勤特急は上り新開地発6:08から9:03までの17本、下りは大阪梅田発6:10から9:20までの22本で十三駅の1号線(大阪梅田より先端部)で上り電車をウオッチしました。その結果、十三時刻と先頭2連(梅田方番号)+8連(神戸方番号)は
7:03 8201+7138
7:19 8033+7102
7:34 8035+7109
7:50   8031+7107
8:06   6016+  ?
8:22   8201+7138
8:37   8033+7102
8:53   8035+7109
9:08   8031+7107  となっていました。8035Fというレア編成が入っていたためなのか、8200と7036,7037が来ませんでした。

Dsc06048 2023/8/29 十三 朝の通勤特急 8201F先頭

時刻表と対照してみると大阪梅田に7時台以降に到着する西宮北口、もしくは神戸三宮発の通勤特急が10連であることがわかりました。

十三で通勤特急を撮り終えた後は京都線で西院に向かい酷暑の中、嵐電を撮影しました。西院には車庫もあり、入庫している数両も撮影しました。

Dsc06123 2023/8/29 四条通り踏切 「もり」

Dsc06125

2023/8/29 四条通り踏切 モボ625

Dsc06129 2023/8/29 西院車庫にて

最後は大阪メトロ中央線に導入された奇抜なスタイルの400系と暫定的に導入された30000A系の撮影です。両車の詳細な説明はここでは省きますが、400系は宇宙船イメージさせるような奇抜なスタイルの車両で、既に4編成は導入されているようで、当日は1,3,4編成に遭遇しました。トンネルではない部分を走行する写真ということで最初は朝潮橋、途中から九条で撮影しました。

Dsc06224

2023/8/29 九条 大阪メトロ中央線 400系 01編成

Dsc06222 2023/8/29 九条 大阪メトロ中央線 30000A系 32652

と言った感じで8月31日まで滞在し、9月1日に帰る予定です。関西も関東同様に今年の夏はどえらい酷暑のようです。

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2023年3月23日 (木)

2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 77 車両編 地下鉄線乗り入れ用 300系 その2

名鉄小牧線・名古屋市営地下鉄上飯田線直通運転用に製造された300系、4両編成が8本製造されていますが、8本の製造時期は2002年4月1日までに製造された第1次車は主電動機が三菱製(170kW三相かご形、押込みファン方式自己通風形)、制御装置も三菱製IGBTインバータ、2レベル方式なのに対し、同年4月18日、25日に落成した第2次車は基本仕様は同じですが、主電動機は東洋電機製、制御装置は東芝製となっています。

300系は2002年4月1日から営業運転に投入され、通常は犬山~平安通間の運用に就いていますが車両検査時の回送・試運転では犬山線・名古屋本線も走行します。また性能確認等の試運転で広見線(新可児まで)走行することもあります。

Dsc00854_20230322071801 2022/8/3 犬山 300系 311F 

300-318-220803 2022/8/3 犬山 300系 318F

300-348-220803 2022/8/3 犬山 300系 ク348

Dsc00855 300系の側扉上に掲出されている路線と駅名
300系の通常運用範囲は小牧線と地下鉄上飯田線(地下鉄区間は1駅)

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