2019年3月31日 (日)

曇り空の下 吾妻橋から業平橋、東京スカイツリータウン、そして押上へ

2019年3月29日の花見の続きで、吾妻橋から押上へ向かいました。

Dsc09199
押上に向かうと言うことはスカイツリーの足下へ向かってあると言うことで

Dsc09200

浅草通りを歩いていると業平橋という表示が見えて来ます。この橋は大横川に架かる橋で、大横川は工場などの地下水の汲み上げで地盤沈下が激しかったため、川自身は埋め立てられ、現在は親水公園となっています。

Dsc09202
そして大横川が東武スカイツリーラインと並行に流れる北十間川と合流する辺りには船の形をした施設もあります。

Dsc09208

スカイツリーの足下まで来ると、かつて業平橋駅だった「東京スカイツリー駅」に到着します。

Dsc09207

ここまでの行程を案内地図で見ると東武の東京スカイツリー駅がかなり大きな駅であることが分かります。
しかし今回の目的地は半蔵門線の押上駅なのでもう少し歩かなければなりません。

Dsc09210

東京スカイツリー駅から東へ370m程歩いたところに半蔵門線の押上駅に入る入口あります。

Dsc09213

線路的には東武線の場合は、曳舟駅~押上、曳舟~東京スカイツリーという関係になっており、ややこしいですが、押上と東京スカイツリー両駅間は極めて近いことがよく分かります。さらに両駅を繋ぐような位置関係で都営地下鉄~京成線の押上駅が存在します。
ここから半蔵門線に乗車し、九段下に向かいました。

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2017年1月24日 (火)

京成電鉄の車両たち 6 AE車(2代)

京成電鉄の現役車両を一般車から見て来て、いよいよ最後は有料特急車両AE(Airport Express)電車の2代目です。

Ae7_151031_2 2015/1/31 成田湯川

スカイライナーとしては3代目の車両で2009年度から2010年度にかけて8両編成8本が製造されました。

成田空港では2005年に平行滑走路(B滑走路16L-34R)の延伸が決定し、2010年度の開業に向けて工事が開始されました。これにより大型旅客機の離着陸回数が増加することが予想されました。空港アクセスルートとしては1990年から、京成はAE100形による運行が開始、1991年にはJR東日本が253系による成田エクスプレスを運行開始し、成田新幹線のために用意された空港地下施設が活用され始めました。

Ae4_5th_151031_3 2015/10/31 京成高砂

さらに1999年には北総鉄道北総線経由のルート実現に向けた検討委員会が発足し、2002年には施設を建設・保有する事業者が設立、2010年の開業に向けて動き出すことになりました。

2009年10月22日にはB滑走路延長の運用が開始され、2010年7月17日には成田空港線(京成高砂~成田空港駅間:51.4km)が開業しました。

↑成田空港
号車 車種        自重  定員        備考
1  制御電動車 M2c 37.5t   40 
2  電動車    M1  39.5t    56
3    電動車    M2N 38.5t  56
4   電動車         M1    40.9t   52     サービスコーナー設置
5  付随車    T2  33.0t   42     トイレ・洗面所・車椅子対応座席設置
6  付随車    T1  33.0t   56
7    電動車    M2S    39.0t  56 
8  制御電動車  M1c    40.0t   40
↓京成上野

Ae4_5th_151031_2 2015/10/31 東松戸

車体

車両デザイン・新ロゴマークは山本寛斎氏によるものです。内装関係は日本車輛製造が、外装は東急車輛製造が主に担当しました。
基本構造はアルミニウム合金製で中空押出型材を使用したダブルスキン構造で軽量化を図りました。印旛日本医大~空港第2ビル間の18.1kmにおいて160km/h運転が可能なように列車選別装置が搭載されています。

主要機器

かご形三相誘導電動機4台を1群として制御するIGBT-VVVFインバーター(1C4M)を2,4,8号車に2群分搭載しました。主電動機はTDK-6070-A形三相交流誘導電動機(端子電圧1,100V、電流122A、周波数107Hz、定格出力175kW、定格回転数3,155rpm)を採用し、高速走行に対応するため歯数比は19:93 (4.89) に設定しました。高速性能を大きく取っている分、起動加速度は京成の車両では久方振りに低く取っており、2.0km/h/sとなっています。

台車は、京成としては初となるボルスタレス台車を採用しました。制動装置は回生ブレーキを併用した電気指令式空気ブレーキを採用したほか、高速走行時に対応した基礎ブレーキ装置として、電動台車には油圧で動作するキャリパー式ディスクブレーキを、付随台車には空気圧で動作するテコ式ディスクブレーキを採用しました。

SIVは三相交流440V、210kVAを3号車と7号車に搭載しました。CPはスクロール式1600l/minで1,6号車に1台ずつ搭載されました。

集電装置はPT7131-C形シングルアーム式を、偶数号車に1台ずつ搭載しました。折り畳み高さは地上から4,050mmとなりました。高速走行に対応するため、離線防止のためのオイルダンパを設けたほか、パンタ上昇検知装置によりパンタグラフの状態確認を運転台のモニタ画面で行なうことを可能にしました。

冷房装置は集中式を各車の屋根上に1基搭載しました。能力は41.86kW (36,000kcal/h) です。暖房は座席下の吊り下げヒータのほか、厳冬期における室内温度の早期立ち上げを図る目的で冷房装置に電熱ヒータを内蔵しています。

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2016年12月18日 (日)

京成電鉄の車両たち 5 2代目 3000形 7次車 (3050形)

京成電鉄の2代目3000形の中でも7次車として2009年9月から製造されたグループは番号も3050番台に区分され、仕様が変更されました。

3051_151031_2 2015/10/31 成田湯川 3051F

2010年7月17日に開業した成田スカイアクセス向け一般特急列車用に8両編成6本が日本車輌製造で製造されました。成田スカイアクセス開業と同時に営業運転が開始され、京急蒲田ー品川間・高砂ー成田空港間などにおいては最高速度120km/hでの運転が開始されました。

3050_3052_160430_2 2016/4/30 品川 3052F

基本的車体構造は6次車と同じですが、空港アクセス列車をアピールするため外観デザインは一新され、空をイメージしたブルー系をコンセプトカラーとし、車体カラーリングは前面ガラス下部に青のマーキングを、側面は各側窓周辺(外板吹寄部)に青のグラデーションカラーを配し、さらに各マーキング上にはヒューマンレッドとフューチャーブルーを表現した細帯に航空機のフォルムを描いたマーキングを施しています。

3050_3053_161212 2016/12/12 泉岳寺 3053F

内装関係

カラーリングが変更され、外観同様にブルー系を基調としてまとめられました。側化粧板には白色系を、妻化粧板には薄いブルーを使用し、床面はブルー系2色柄で構成されています。座席生地は表面に航空機のイラストを入れたもので、一般席は青色、優先席は赤色のものを使用しました。

3054_160211 2016/2/11 八ツ山橋 3054F

案内機器類

6次車までのLED文字表示式から、見やすくてより多くの情報を表示できる液晶ディスプレイ (LCD) 方式を京成電鉄の通勤形で初めて採用しました。各客用ドア上部に1基を設置するとともに、日本国外からの乗客への配慮として日本語・英語・中国語・韓国語の4か国語での案内を実施しています。

このほかに空港アクセス特急では日本語・英語2か国語による自動放送装置を採用しており(上野・押上 - 成田空港駅間の京成線内で使用。浅草線・京急線は車掌による案内)、それ以外の運用では自動放送はありません。

3055_160430 2016/4/30 押上 3055F

走行機器類

制御装置や補助電源装置、台車などの走行機器類は6次車まで同様です。主電動機は三菱電機製のMB-5100-A形とWN平行カルダンの組み合わせとなりました。車両性能については設計最高速度が従来の120km/hから130km/hに向上しました。

電動空気圧縮機(CP)は6次車までのレシプロ式から新AE形でも採用された三菱電機製の周辺機器一体形スクロール式コンプレッサMBU1600Y形(吐出量1,600L/min)を採用しました。冷房装置については三菱電機製CU718形の搭載しました。

3056_151031_22 2015/10/31 空港第2ビル 3056F

編成の構成

形式 3050-1     -2     -3    -4    -5    -6    -7    -8     →浦賀
     M2c    M1   T   M2  M1    T    M1   M2c

           CP    VVVF SIV          VVVF SIV  VVVF CP 
                                                                       製造年月

         3051-1                                                        2009/9
         3052-1                                                        2009/10
         3053-1                                                        2009/11
         3054-1                                                        2010/2
         3055-1                                                        2010/5
         3056-1                                                        2010/6

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2016年11月15日 (火)

京成電鉄の車両たち 5 2代目 3000形 7次車以外

京成電鉄の車両シリーズ、今回は2003年2月1日のダイヤ改正で登場した2代目 3000形です。

3024_160430 3024編成 2016/4/30 京成高砂

私は殆ど見たことがありませんが、京成では「赤電」と呼ばれ親しまれた初代3000形がおりました。都営浅草線に乗り入れる事業者間では車両番号に関して、協定で京成は3・4を千の位に付与するという決まりがあるそうで、3700の次は3800や3900を使わずに3000に戻ったようです。

登場の背景には3500形の更新が1996年から予定されていたものの、鋼材の腐食が予想以上に進んでおり、全車更新をせずに未更新車は新車の投入で代替することになったこと、3200形、3300形などの抵抗制御車は早めに淘汰し、コストがかからない新製車で置き換えること、3700形に代わって交通バリアフリー法に対応した車両を導入することの必要性から2代目3000形の登場となりました。

設計にあたっては「環境への配慮」「省エネルギー」「メンテナンスの簡略化」「バリアフリー化」がコンセプトとされ、「お客様と環境にやさしい車両」が目指されました。京成グループ標準車体として、北総7500形、千葉ニュータウン鉄道9200形新京成N800形が登場しました。

製造は
東急車輛製造 3003~3025までの奇数番号編成
総合車両製作所横浜事業所 3027、3029、3032編成
日本車輛製造 3001,3002~3030までの偶数編成、3031編成 となっています。

車両番号は従来の編成内通し番号から、ハイフン方式となり、第1編成は成田空港よりから3001-1から3001-8、第2編成は3002-1から-8となり、6両編成では-4,-5は欠番となっています。8両編成が12本、6両編成が26本製造されました。

車体

日本車輛製のブロック工法による軽量ステンレス製車体で全長18m、側扉は3枚です。、冷房装置は京成では初の集中式となり、日本車輌製造製は三菱電機製CU-718形、東急車輛製造製は東芝製RPU-11013形を搭載しており、能力はいずれも46.52kW (40,000kcal/h) ですが、キセの形状は両者で異なります。

主要機器類

京成初のIGBT素子使用の東洋電機製造製VVVFインバータ制御方式を採用しました。制御装置は125kW出力の三相誘導電動機4台を制御をするもので、1台に2両分をセットで搭載する1C4M2群構成としており、トルク制御にはベクトル制御を採用しました。MT比は8両編成では6M2T、6両編成では4M2Tとしており、京浜急行電鉄の車両規定により、先頭車は制御電動車としています。

台車は住友金属製FS 564形(M車)、FS 064形(T車)で、ダイレクトマウント方式のボルスタアンカー付き構造、軸箱支持はモノリンク方式です。基礎ブレーキには保守の容易なユニットブレーキを使用しました。

駆動装置・モータは車両メーカによって異なり、日本車輌製造製はTD駆動装置・東洋製モーターTDK6174-A、東急車輛製造・総合車両製作所横浜事業所製はWN駆動装置・三菱電機製モーターMB-5100-Aの組み合わせとなりました。

補助電源装置はIGBT素子を使用した東芝製の150kVA出力静止形インバータ (SIV) を搭載、CPはレシプロ式のC-2000-ML形(吐出量2,000L/min)を搭載しました。

集電装置には東洋電機製造製のシングルアーム式パンタグラフを搭載しました。

3004_101229 3004編成2010/12/29 日暮里

1次車 3001-3005編成 2002年度製

8連

3001-1 3001-2  3001-3  3001-4  3001-5 3001-6  3001-7  3001-8
  M2c      M1         T          M2         M1'     T           M1        M2c
  CP      VVVF     SIV                    VVVF    SIV       VVVF      CP

6連
3002-1  3002-2  3002-3  3002-6  3002-7  3002-8
  M2c      M1         T     T          M1        M2c
  CP      VVVF     SIV          SIV      VVVF      CP
3003
3004
3005

3009_151024 3009編成 2015/10/24 京成津田沼

2次車  3006-3009編成 全て6連  2003年度製

3006
3007
3008
3009

3012_151031 3012編成 2015/10/31 京成成田

3次車 3010-3013編成 全て6連 2004年度製 

3017_151024 3017編成 2015/10/24 ちはら台

4次車 3014-3017編成 全て6連 2005年度製 
    北総7500形 新京成 N800形もこの時期に製造

3018_151024 3018編成 2015/10/24 京成津田沼

5次車 3018-3021編成 全て6連 2006年度製 

3025_151031 3025編成 2015/10/31 京成高砂

6次車 3022-3025編成 全て6連 2007年度製 

7次車は成田スカイアクセス向け 3050形 別記事にて

3027_160430 3027編成 2016/4/30 八広

8次車 3026,3027編成 全て8連 2013年製
    千葉ニュータウン鉄道9200形も製造

9次車 3028編成 8両編成 2014年製

3029_151031 3029編成 2015/10/31 宗吾参道

10次車 3029,3030編成 全て8両編成 2015年製

11次車 3031,3032編成 全て6両編成 2016年製

3000形は都営浅草線、京急線、北総線、芝山鉄道線への直通運転に対応しており、8両編成は本線、押上線、都営浅草線、京急線直通の優等列車運用に、また成田スカイアクセス線アクセス特急運用に、6両編成は普通列車運用に、千葉線、千原線にも入線します。

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2016年9月29日 (木)

京成電鉄の車両たち 4  3700形

京成電鉄の車両シリーズ、今回は1991年3月19日のダイヤ改正で登場した3700形です。

3700_3721_151024 2015/10/24 京成津田沼 3728編成

このとき、京成は成田空港ターミナル直下への乗り入れ、北総開発鉄道2期線が開通しました。京成では新規製造車としては最初のVVVFインバータ制御通勤車両であり、都営地下鉄浅草線、京浜急行電鉄線、北総線への乗り入れに対応した車両となりました。

2002年3月までに8両固定編成、15本、6両固定編成2本の計132両が製造されました。設計のモットーは「メンテナンスの容易化」「省エネルギー化」「乗り心地の向上」「旅客サービスの向上」でした。

3700_3738_151031 2015/10/31 宗吾参道 3738編成

車体は18m3扉で、軽量ステンレス製、幕板腰板部はヘアライン仕上げ、吹き寄せ部はダルフィニッシュ仕上げとし、前頭部は普通鋼製、シルバーメタリック塗装となっています。

側窓は乗務員室次位を除き2連窓となっています。帯色はそれまでのファイアーオレンジからAE100形で採用されたヒューマンレッドとフューチャーブルーの2色となりました。

3700_3758_151031_0 201/10/31 公津の杜 3758編成

冷房装置は集約分散式18,000kcal/hで東芝製のRPU-6006形と三菱電機製CU-71形を各車に2機ずつ搭載する方式とし、600V直流電源で駆動されるインバータ方式となっています。

先頭車屋根上にはラジオ受信アンテナが搭載され、乗降促進用車外スピーカーも京成車として初めて装備されました。

車輌番号は3600形と同じ付番方式で、第一編成が3701~3708で末尾9と0は欠番とし、第二編成は3711~3718となり、浦賀より先頭車の番号を編成番号としました。8両編成は6M2T、6両編成(一位が4と5の車両が欠)は4M2T、先頭車は京急方式に合わせて制御電動車とし、一位が3と6の中間車が付随車となっています。

制御装置はAE100形に引き続き、東洋電機製造製のGTOサイリスタ素子によるVVVFインバータ制御で1台のVVVFで8台のモータを制御する1C8M方式です。

補助電源装置はGTO素子使用のDC-DCコンバータ、東芝製COVO19-CO形、容量150kWで、CPはレシプロ式交流電源駆動のC-2000LMを搭載しています。

パンタグラフは下枠交差式で一位2と7の車両に2台、5の車両に1台搭載しています。6次車からシングルアーム方式になっています。

3700_3778_151031_2 2015/10/31 京成高砂 3778編成

駆動装置はTD継ぎ手式平行カルダン方式WN平行カルダン方式の2種類があり、TDは東洋電機製造製の、WNは東芝製のモータを搭載しています。タイプは両者ともかご形三相誘導電動機で出力は130kW、京成内での制式呼称はKMM6170です。2次車までは編成内で半々になるように両方の駆動方式が搭載され、3次車以降は編成単位で駆動方式が統一されたそうです。

3791_160430 2016/4/30 京成曳舟 3798編成

起動加速度 3.5km/h/s
減速度 常用 4.0km/h/s 非常用 4.5km/h/s 
歯数比 85:14 (1:6.07)
限流値 73.3A

台車は電動台車が揺れ枕形ダイヤフラム空気バネ・SUミンデン式FS-547 付随台車がFS-047で基礎ブレーキは片押し式踏面ブレーキです。

編成形態・搭載機器

番号  3701  3702  3703  3704  3705  3706  3707  3708
            M2c      M1       T        M2       M1'       T        M1      M2c
            CP      VVVF   DDC     CP     VVVF    DDC   VVVF     CP

1次車 3701-3708    日本車輛
     3711-3718        〃
     3721-3728    東急車輛   1991年3月から4月にかけて落成

2次車 3731-3738 東急車輛
          3741-3748 日本車輛    1994年12月から1995年2月にかけて落成

一次車に対して正面へのスカートの設置、先頭車への車いすスペースの設置など変化があった。

3次車 3751-3758  東急車輛
     3761-3768  日本車輛
     3771-3778  東急車輛
          3781-3788  日本車輛   1995年12月から1996年3月に落成

4次車 3791-3798  東急車輛
     3801-3808  日本車輛   1997年5月と12月に落成

5次車 3811-3818  日本車輛   1998年11月

3828_160430 2016/4/30 京成高砂 3828編成 6連
前照灯の位置が変わっています。

番号   3821    3822    3823    3826   3827    3828
          M2c      M1      T         T       M1      M2c
          CP     VVVF    SIV     SIV    VVVF    CP

6次車 3821-3828 東急車輛
     3831-3838  日本車輛   2000年1月から2月にかけて落成 6両固定編成
   6連のため、千葉線や千原線への入線も可能になりました。

3800_3841_151031 2015/10/31 京成高砂 3841編成

番号  3841  3842  3843  3844  3845  3846  3847  3848
            M2c      M1       T        M2       M1'       T        M1      M2c
            CP      VVVF   SIV     CP     VVVF    SIV      VVVF     CP

7次車 3841-3848  東急車輛     2001年1月に落成

6次車以降の変化は電源がDDCからSIVに変わったこと、それに伴ってエアコンが三相交流440V電源による稼働率制御方式に変化したこと、CPも同様に変化しています。基礎ブレーキ方式もユニットブレーキとなり、付随車に滑走防止制御装置が新設されました。

8次車 3851-3858 日本車輛 2001年8月に落成

3800_3861_151024 2015/10/24 京成津田沼 3868編成

9次車 3861-3868 東急車輛 2002年3月落成

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2016年8月31日 (水)

京成電鉄の車両たち 3  3600形

京成電鉄で現在活躍中の車両を見て行くシリーズ、今回は3600形です。

3631_151031
3638_151031_0 2015/10/31 公津の杜
成田特急で活躍する8連化後の3638編成

輸送力増強と在来形式の210形、700形の置き換えを目的に1982年6月から1989年7月にかけて6両編成9本の54両が製造されました。外観は3500形に準じたスタイルとなりました。

3500形との細かな相違点は

・前面が切妻から3面折妻に
・前照灯と尾灯が横並びになり、急行灯を左右上部に配置
・前面貫通扉部分に種別表示器を設置
・客室側窓は1枚下降式に、ドア間、車端部2枚に

3600_3631_160730_9 2016/7/30 西馬込 3638編成の車内

京成電鉄の車両としては初の界磁チョッパ制御方式やワンハンドル式マスコン、MGに代わるSIV式補助電源装置、軽量ステンレス構造の車体が導入されたことが特徴でした。

←成田空港          上野・押上・西馬込→
クハ    モハ   モハ   モハ   モハ   クハ
3601    3602    3603    3606    3607    3608
     PT  SIV/CP PT  SIV/CP

6連の構成は4M2Tで両端が制御車、中間電動車4両でした。登場時の車両番号は上記の様に符番され、将来の8連化を考慮して、末尾4と5は飛ばされ、編成番号の末尾を揃えるため、9と0を欠番にして、第二編成は11から18までふられました。編成番号は第一編成の場合、3608編成と呼ばれます。

3641_160430 2015/10/31 京成高砂 3648編成 佐倉行き快速

メーカは3618、3638、3648、3688編成が日本車輌製造、それ以外は東急車輌製造でした。

主制御器は東洋電機製造製界磁チョッパ、ACRF-H8140-783Aで直列15段、並列8段、弱め界磁無段階、

主電動機は140kWと出力の高い補償巻線付複巻電動機、KMM8500
各編成のモハ末尾02と03は東洋製TDK-8500B、06と07は三菱電機製MB-3276-AC
端子電圧375V、定格電流415A、分巻界磁電流23A、最弱め界磁率15%、定格回転数1,450rpm
駆動装置はWNカルダン
SIVとCPは末尾03と07のモハに搭載、パンタグラフは下枠交差式で末尾02と06のモハに搭載
冷房装置は分散式でパンタ搭載の車両にCU-15C(10500kcal/h・12.2kW)を3台、それ以外の車両にCU-15B(8500kcal/h・9.88kW)を4台搭載しました。
台車はモハがFS-513、クハがFS-013

3651_151031 2015/10/31 京成高砂 3658編成 佐倉行き快速

京成電鉄では優等列車の8両編成化が進められ、1997年から3600形においても8両編成化が行われました。

西武の2000系のオリジナルタイプの8連化と同じように6両編成の中間電動車4両を2両ずつ、別の編成に組み込む方式で8連化を進めました。

8 8連化は1997年6月、1998年12月、1999年9月の3回に分けて行われ、上記のように3628、3668、3608編成がバラされました。この時点、6本の界磁チョッパ制御方式の8両編成が誕生しました。なお、バラされた編成のパンタはいずれも組み込み先で成田側のパンタが撤去されました。

3671_151031_2 2015/10/31 京成高砂 3678編成 上野行き特急

西武では2000系8連化の際に余剰となった先頭車はクモハを新製し、2連化されましたが、京成では

Vvvf
まず4両を電動車化し、さらに2両を中間付随車として組み込み6連を組成しました。

3668_151031
3661_151031_2 2015/10/31 京成高砂 余剰車の元クハ6両から組成されたVVVF6連 3668編成

東洋電機製造製GTO素子使用のVVVFインバータRG633-A-Mをモハ3628とモハ3668に搭載し、主電動機はTDK-6170-Aかご形三相誘導電動機(社内制式名称KMM6170,出力130kW)、を搭載しました。駆動装置はTDカルダン、台車はFS-562形とし、3700形と同じ電装となりました。

パンタグラフは8連化の際に撤去した余剰品を流用の上でモハ3628、モハ3668とサハ3608に搭載しましたが、設置スペースを捻出するために連結面側のクーラーを1台撤去し、残りの3台もCU-15BからCU-15Cに変更しました。

電動発電機と空気圧縮機は廃車になった3100形・3150形の流用品で、ともにモハ3621とモハ3661に搭載されました。電動発電機は容量75kVAタイプのCL-355-B1、空気圧縮機はAC-1000という組み合わせで、3200形・3300形と同じになりました。

サハ3601には3150形の廃車発生品のMGとCPが搭載されました。CPは在庫の関係上、直流電源のC-1000であったが、2000年6月に交流電源のAC-1000に交換された。台車は一部改造され、FS-013A形となりました。

8両編成は先頭車が制御車であることから都営浅草線押上 - 西馬込間は入線可能だが、京急線には入線できません。また、北総線や成田空港線(成田スカイアクセス)には対応しておらず、6両編成が最長である千葉線・千原線や、4両編成に限定される金町線にもそれぞれ入線できないなど、運用が限定されています。そのため、本線京成上野 - 成田空港間の快速特急・特急運用や西馬込 - 京成佐倉間の快速運用に充当されることが多いようです。

6両編成は新3000形とともに普通運用が主体ですが、先頭車が電動車であることから京急線乗り入れが可能で、運用は存在しないものの、西武の263Fのように東急車輛製造からの新車搬入の際には付随車を抜いた全電動車編成の牽引車としても使用され、金沢八景まで入線したことがあるそうです。

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2016年8月 5日 (金)

京成電鉄の車両たち 2  3500形

これまでの人生において京成電鉄は殆ど接点がなく、乗車経験もあまりないのですが、今回は3500形について触れようと思います。

3517_151024 3517 更新スタイル 2015/10/24 京成津田沼

1972年12月から1982年5月にかけて、輸送力増強と750形「青電」の置き換え用として4両編成24本、96両が製造されました。西武で言えば101系、新101系、オリジナル2000系が製造されていた頃ですね。

京成の通勤用車両としては初の冷房車でした。付番方式は東側から3501-3502-3503-3504の第1編成、第2編成は505-3506-3507-3508で、それぞれの編成は3504,3508,3512編成と呼ばれます。

3544_151024 3544 2015/10/24 京成津田沼

車体は普通鋼の骨組みにステンレス鋼の外板のセミステンレス構造です。これは3300形までの普通鋼車体の車両に冷房装置を搭載すると重量が荒川橋梁や江戸川橋梁の限界を超えてしまうため、冷房を搭載しても限界を超えない車体ということでセミステンレス構造になったそうです。

主回路制御方式は界磁チョッパ方式も検討されましたが、乗り入れ先の都営浅草線の規定から弱め界磁制御方式の抵抗制御となりました。1987年までは浅草線のトンネルや駅の空調設備が不完全であったため、押上以南は冷房を切り、扇風機のみ稼働で入線していました。

4両編成は

モハ3500 モハ3500 モハ3500 モハ3500
  M2     M1'    M1'    M2
   3504        3503        3502       3501
M2  :MGとCPを搭載
M1' :パンタグラフ、主制御器を搭載

M2M1' ユニットを背中合わせに繋いだ4連です。M2車は運転台よりの台車は主電動機を搭載しない0.5M車です。

3545_151024 3545 2015/10/24 千葉中央

MGは冷房装置の搭載で容量を従来車よりアップしたCLG-355B(定格出力75kVA)を搭載しました。CPは2段圧縮タイプのC-2000-Mを搭載しています。パンタグラフは菱形のものがM2車寄りに1基設置されています。

台車は住友金属工業製S形ミンデン方式台車で、電動台車はFS389、付随台車はFS089です。

駆動装置はWNカルダン方式で、主電動機は3509 - 3510・3513 - 3516・3529 - 3536が東洋電機製造製TDK-8530-A、3549 - 3556・3561 - 3564・3573 - 3578・3589 - 3594が東洋電機製造製TDK-8531-A、それ以外が3300形や更新後の3200形でも使用している三菱電機製MB-3097-C2と、それぞれユニット単位で異なっているが、いずれの機種も基本的に同一設計です。京成社内ではまとめてKMM-3097-C(端子電圧500V、電流225A、出力100kW、定格回転数1,650rpm)と呼んでいます。

3596_151024_2 3596 原形スタイル 2015/10/24 京成津田沼

主制御器は東洋電機製造製のACDF-H6100-575C(直列9段、並列6段、弱め界磁5段)です。

製造年次

3504~3516 1972年末から1973年初頭にかけて製造されたグループ。

3520~3556 1973年春期から1974年秋期にかけて製造されたグループ。

3560~3572 1976年末から1977年春期にかけて製造されたグループ。

3576~3592 1979年夏期から1980年春期にかけて製造されたグループ。

3596     1982年5月に製造された最終編成。

3500形の特徴は24編成のうち、14編成(3504~3556)は製造後20数年が経過した1996年から大榮車輌にて更新工事が開始され、前面形状が大きく変更されたことです。ちょうど東武8000系と同じように。

ところが2001年3月までに14本が更新されたところで、鉄材の腐食が予想以上に進んでいることが明らかとなり、更新するよりは新製車に置き換えた方が得策ということになり、3548編成の3546-3545ユニットが出場したところで、更新は打ち切りとなり、更新車と未更新車(原形車)が混在することになりました。

3500形の特徴は、4連を2本併結して、8連化したり、背中合わせのM2-M1'の2両ユニットを単位として6連、8連を組成できることで、編成替えは結構頻繁に行われたそうです。

2016年3月の時点で、更新車による8連は消滅し、

6連が
・3508~05+26-25
      ・3528-27+56~53
      ・3544~41+46-45
      ・3548-47+12~09 といった組成で

4連は
・3504~01
      ・3516~13
      ・3520~17
      ・3524~21
      ・3532~29
      ・3536~33
      ・3540~37(芝山鉄道)
      ・3552~49      とオリジナルの編成組成で残っています。

未更新車は3588Fのみが残っている状態です。

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2016年7月13日 (水)

京成電鉄の車両たち 1  3400形

京成電鉄の車両も西武や東武で使われている系列の系ではなく、京浜急行などの形式の形を使っています。

その中で今回ご紹介するのは3400形です。

3408_160211 3408編成 2016/2/11 八ツ山橋

この車両は初代スカイライナーAE形が経年劣化でAE100形に置き換えられた際に、AE形は登場してから時間は確かに経過していたものの、成田空港の開港までのトラブルをもろに受けて、走行距離はあまり伸びずにこの時期を迎えました。制御装置や走行機器類も劣化は少なく、十分に使用できる状態でした。

そこで、この走行機器類を利用し、大栄車輌で新製した普通鋼製車体と組み合わせ、通勤形車両としたのが、3400形です。

3411_151031_2 3418編成 2015/10/31 京成高砂

1993年1月から1995年11月にかけて種車と同数の8両編成5本が落成しました。書類上は新造ではなく、AE形から改番、改造となっています。

車体外観・形状は1991年から製造されている3700形軽量ステンレス車とほぼ同じで鋼製塗装版3700形とも言えますが、前面下部形状が若干違い、外板塗装はライトグレーをベースにフューチャーレッドとヒューマンブルーの帯が入れられています。

編成形態は
     < >                    <              <    >
 3400 3400 3400 3400 3400 3400 3400 3400
   (1)     (2)     (3)     (4)     (5)     (6)     (7)     (8)
  M2c    M1     T      M2     M1'     T      M1    M2c
  CP    CHP   MG    CP    CHP    MG  CHP   CP     CHP:主制御器 界磁チョッパ装置
                                 MG:110kVA電動発電機                3401-3408 3408編成 < AE10編成
        3411-3418 3418編成 < AE20編成
         3421-3428  3428編成 < AE50編成
         3431-3438  3438編成 < AE60編成     
        3441-3448  3448編成 < AE70編成  と

3700形と同様のナンバリングとなっており、乗り入れ先の京浜急行電鉄の車両規定に適合させるため、8両編成6M2Tで両端先頭車は電動車です。

都営地下鉄浅草線、京急線、北総線に乗り入れ可能となっています。成田スカイアクセス線運用対応工事は未施工のため、乗り入れは行っていません。

3438_160211_21 3438編成 2016/2/11 八ツ山橋

車内は3700形1次車とほぼ同じ、アイボリー系の化粧板、ベージュ色系の床材を使用し、平天井構造で、ラインフロー式冷気拡散を行っています。

走行機器はAE形の機器を更新修繕の上、再利用しており、制御装置は東洋電機製造製ACRF-H8140-766A電動カム軸永久並列界磁チョッパ制御、主電動機は東洋製TDK-8500A(140kW)複巻直流電動機で定速走行装置は継承されず撤去されました。

パンタグラフは当初、下枠交差式PT4804-B-M形を搭載、CPはレシプロ方式のC-2000M形を搭載しました。MGは110kVA出力のCLG-350C形を搭載し、故障時に備えて自動給電装置を搭載しました。

台車はS形ミンデン式軸箱構造のFS-383A形、付随台車はFS-083A形ですが、3444・3445は制御車から中間電動車化したAE64・AE65のものを流用したためFS-543Aを改造したFS-543Bとしています。

落成当初は末尾4と5の中間電動車ユニットを除いた暫定6両固定編成で落成し、数ヶ月遅れて中間電動車ユニットが落成した後に8両固定編成化されました。

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2016年6月21日 (火)

京成電鉄の車両たち プロローグ

昨年5月23日に「京急ファミリーフェスタ」に参加して以来、このシリーズでは京浜急行、都営地下鉄浅草線、北総鉄道、千葉ニュータウン鉄道の車両を、さらに10月24日の「新京成サンクスフェスタ」以来、新京成の車両も形式別に見てきました。

ということで、私のこれまでの鉄道沿線生活としては全くと言って良いほど縁がなかった京成電鉄ですが、これらの流れから乗車し、写真を撮ることを始めましたので、今回からは京成電鉄の車両についてみてゆこうと思います。

151024 京成グループのネットワークの図 2015/10/24 新京成サンクスフェスタの展示にて

京成の名が示すように東京と成田(成田山新勝寺参拝)を結ぶ電気鉄道として1909年6月30日京成電気軌道株式会社として設立したのが始まりでした。

1911年11月9日 第一期工事として押上 - 市川(仮・現江戸川駅西方)・曲金(現・京成高砂) - 柴又間を着工し、1912年11月3日に開業しました。

1912年4月27日には金町線の前身である帝釈人車軌道(柴又 - 金町間)を買収しました。

1913年10月21日に柴又 - 金町間が開業し、1914年9月1日に江戸川 - 市川新田(現・市川真間)間、1915年11月3日に市川新田 - 中山間、1916年12月28日には中山 - 船橋間と延伸を繰り返しました。

1921年7月17日船橋 - 千葉間が開業。京成千葉駅(現・千葉中央駅)は現在の千葉中央公園の位置にあり、千葉市の中心部には省線の千葉駅よりも近く、1935年7月1日に省線が電化されるまでは利用客数で圧倒的優位に立っていました。

1925年9月成宗電気軌道を買収し、10月には本来の目的地・成田への延伸に着手し、1926年12月9日に津田沼 - 酒々井間、24日には酒々井 - 成田花咲町(仮駅)間を開業し、東京と成田までが結ばれました。1930年4月25日に現在の位置に京成成田駅を設置しました。

東京側のターミナルは長らく押上でしたが都心へは市電の乗り換えを必要とし、押上 - 浅草間の路線延長を計画しました。東武鉄道が隅田川を越えて浅草花川戸地区への路線延長を計画すると京成側でも、これを計画して東武との競願になり、1928年9月に京成は自社に有利になるよう東京市議に働きかけ、不正資金供与発展した京成電車疑獄事件が発覚して、社長・専務ら会社幹部が逮捕される事態となり、結果的に浅草延伸は断念に追い込まれました。

その後、日暮里 - 筑波に鉄道敷設免許を有していた筑波高速度電気鉄道を東武鉄道との競合の末に1930年10月21日に吸収合併、その免許を利用する形で1931年12月19日に青砥 - 日暮里間、1933年12月10日に日暮里 - 上野(当時・上野公園)間を開業し、念願であった都心延伸を果たしました。

1927年8月21日に谷津支線開業。1928年4月7日には白鬚線(向島 - 白鬚間)を開業しました。白鬚橋を渡って三ノ輪橋で王子電気軌道(現在の都電荒川線)と結ぶ計画もありましたが、上野延伸と引き換えの形で1936年2月28日に廃止されました。

1927年8月21日には谷津支線(京成花輪 - 谷津遊園地間)を開業しましたが、後に谷津海岸駅(現・谷津駅)からの道路が開通したために1931年10月27日に休止、1934年6月22日に廃止されました。

1945年2月20日、全線を軌道法に基づく軌道から地方鉄道法に基づく鉄道に変更しました。

沿線の下総台地にあった陸軍施設が軍隊解散とともに民間施設に転用され、千葉・津田沼には鉄道連隊が設置され、演習線が津田沼を起点に千葉・松戸に延びていました。この演習線跡地に目を付けた京成電鉄は仮称・下総電鉄を設立して、連合軍総司令部 (GHQ)・運輸省への払い下げ交渉を開始しました。西武鉄道との激しい競合の末に1946年3月に転用許可を、8月には路線免許を獲得。10月には正式に新京成電鉄を創立して新線開業を押し進めることとなりました。

交通統制が緩んだこの時期に東京の電鉄各社は都心延伸の免許申請を行いました。しかし、電鉄各社や営団、東京都との利害が輻輳し、京成も1950年8月に押上 - 有楽町間の免許申請を行ったものの、1957年6月に運輸省の行政指導で「地下鉄網の建設・運営は『営団』『東京都』が担当」「各電鉄は地下鉄に相互乗り入れ運転」の方針が決定される。京成電鉄は京浜急行電鉄とともに東京都が担任する1号線(現・浅草線)に相互乗り入れすることとなり、京成 - 京急では軌間の違い(京成1372mm/京急1435mm)が最大の問題となりました。

京成・京急・都の3者での協議の結果、軌間は1435mmに決定。そのため、京成電鉄では全線を11工程13工区に分けて改軌工事を実施、運転を継続したまま1959年10月9日夜から12月1日朝までの50日間にわたって工事を行いました。同年2月には押上駅の地下移設工事に着工し、1960年11月30日に現在の新駅が営業開始、予定の12月1日より3日遅れの4日午後より1号線押上 - 浅草橋の開業によって初の郊外電車 - 地下鉄の相互乗り入れが行われることとなりました。

戦災にあった千葉市は、戦後都市復興計画により抜本的な区画整理が行われたが、この時に国鉄・京成電鉄の路線変更および両者の千葉駅の移転も行われることとなり、京成千葉駅(現・千葉中央駅)が現在地に移転(仮)開業したのは1958年2月10日でした。

83141115_820214

1982/2/14 日暮里付近で国鉄線を撮影した際に偶然映り込んだ当時の京成電車

1970年代に入ると、1969年営団(現:東京メトロ)東西線西船橋延伸や1972年総武本線東京 - 津田沼間複々線(総武快速線)開業といった競合路線の新設や輸送力の増強によって旅客を奪われるようになり、交通事業での収益を上げることが難しくなり、収益源を兼業部門に求める傾向がますます強くなり、特に沿線を離れた東北・北海道での土地買収・開発を押し進めていきました。

ニュータウンの交通機関として新線建設を目的とした会社、北総開発鉄道1972年。現:北総鉄道)、千葉急行電鉄1973年1998年解散、現京成千原線を経営)、遅れて東葉高速鉄道1981年)が相次いで設立されました。さらに、成田空港へのアクセスを目指して1968年12月に新線免許を申請しました。しかし、運輸省と新東京国際空港公団が空港ターミナルビル地下への乗り入れを拒否し(当時予定されていた成田新幹線との兼ね合いもあった)。結局、第1・第2ターミナルビルの中間に駅を設置(空港通勤者の交通機関という位置付けとされた)することとなり、1970年11月に着工、突貫工事により1972年11月には建設工事を終了し、1973年2月には習熟運転も始まった。しかし、反対運動による開港の延期(さらには初代AE車への放火)で6年あまり営業できない期間が続いた。都心側でも、京成上野駅の改良工事が1973年6月から1976年7月まで行われ、さらにオイルショックに見舞われ、1977年度決算ではついに無配に転落。空港新線が開業できなかったことも一因としてあるが、とりわけ積極的な土地投資が裏目に出て、土地評価額の下落と金利負担が経営を圧迫、ついには累積赤字が1980年度上半期で133億円、1983年度下半期で281億円に達した。この時、京成線の廃止を検討されるに至りました。

Ae_skyliner 初代スカイライナー 日暮里

1980年10月に経営再建計画を策定、25%に上る人員削減といった徹底した合理化と系列百貨店閉鎖などの兼業整理、谷津遊園跡地や津田沼の車両工場などの資産処分を次々と行い、同年3月には日本民営鉄道協会からも脱退(再建後の1990年4月に復帰)し、春闘の賃上げ交渉も独自に行うなど、なりふり構わぬ経営再建を図りました。このため、1980年代前半までは労働組合による単独のストライキが頻発することもありましたが、傘下のオリエンタルランドが東京ディズニーランドの招致に成功したことや、リストラ策が功を奏して経営が好転し、1988年度には単年度の経常利益を計上、1989年度上半期には累積赤字を解消。下半期には株式配当も復活し、ようやく経営危機からの復活を果たすこととなりました。

Ae100_100207 2010/2/7 AE100 成田空港

Ae138_151031 AE100 先日、引退した2代目 スカイライナー 2015/10/3 公津の杜

1980年代後半以降、成田空港のアクセスを巡っては開港後も駅の立地の悪さから離れた場所で苦戦を強いられ、投資が回収できない状態が続きました。しかし、高速道路の渋滞によりリムジンバスの遅延が慢性化するようになったため、1988年になって空港アクセス鉄道建設に対して真剣に検討が行われた。この結果、東日本旅客鉄道(JR東日本)と共同でのより空港に近い成田空港駅(旧来の成田空港駅は東成田駅に名称変更)への乗り入れ(1991年3月19日)が実現し、利便性が向上しました。

2002年10月27日には 芝山鉄道東成田 - 芝山千代田間が開業。東成田線との直通運転が開始されました。

2010年7月17日には成田スカイアクセス(成田空港線)が開業し、日暮里 - 空港第2ビル間を北総線経由で最速36分で結ぶことになり、成田空港へのアクセスの利便性がさらに向上しました。

Ae7_151031_2 2015/10/31 三代目 スカイライナー

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2016年5月30日 (月)

北総鉄道を走る車両たち 4 9000形(千葉ニュータウン鉄道所有車)

北総鉄道、北総線を走る車両、今回も千葉ニュータウン鉄道所有の9000形です。
前回の9100形が非常に垢抜けたデザインの車両だったのに対して、この9000形は些か前近代的といっては語弊があるかも知れませんが、そんなイメージの車両です。

9018_160211_2
9011_160211_21
9018_160211_21
9018編成 2016/2/11 八ツ山橋

登場は1984年で住宅・都市整備公団が千葉ニュータウン線(小室~千葉ニュータウン間)を開業した際に導入した車両で、日本車輌製造で製造されました。登場時は2000形と名乗っていました。8両編成2本が在籍していましたが、9200形が導入されたことにより、9008編成が廃車され、現在は9018編成1本が活躍中です。

登場時は4M2Tの6両編成で、2000形という形式は北総・新京成・京成・都営浅草線と被らない番号であり、2000年に向かって伸びゆくニュータウンの将来を象徴するという意味を込めてのものだったそうです。

直通運転の都合や運用や保守を北総開発鉄道に委託する関係で主要機器はゲンコツ電車と言われた7000形と共通機器が多用されており、それ以外の機器も他社線の車両とできるだけ共通化され、省エネルギー化、保守の容易化に貢献するとされた新技術に関しては信頼性の高いものが極力採用されたそうです。

9011_160430
9011_160430_3
2016/4/30 京成高砂

登場時の編成、番号構成

←千葉ニュータウン中央
番台  2100   2200  2300  2600  2700  2000
      Tc     M1   M2   M1   M2   Tc
     2101   2201  2301  2601  2701  2001
     2102   2202  2302  2602  2702  2002  
将来の10両編成化を考慮した付番になっていました。

1990年、北総7000形と同様に8両編成化が行われ、中間電動車2400、2500番台が増備、組み込まれ、6M2T編成となりました。さらに、1991年には京浜急行電鉄乗り入れに当たり、先頭車の電動車化の要請を受け、中間車の電装解除が行われ、2600番台、2700番台の連結位置が変更されました。

←千葉ニュータウン中央
番台  2100   2200  2300  2400  2500  2600  2700  2000
    Tc>Mc2   M1  M2>T  M1   M2  M2>T  M1 Tc>Mc2
     2101   2201  2301  2401  2501  2601  2701  2001
     2102   2202  2302  2402  2502  2602   2702    2002
                              連結位置変化

1991年からの北総開発鉄道、京成電鉄、東京都交通局、京急による直通運転開始で乗り入れ先の京急2000形と番号が重複するため、1994年9000形と改称され、付番方式も京成3700形と同じ方式となりました。

           9001  9002  9003  9004  9005  9006  9007  9008
      9011  9012  9013  9014  9015  9016  9017  9018    

仕様

全長 18,000 mm スキンレスステンレス車体 3扉
全幅 2830 mm
全高 4040 mm
編成質量 192t

制御装置 界磁チョッパ制御
台車 KHS-001 (T) KHS-101 (M, Mc)
制動方式 応荷重装置付き回生ブレーキ併用電磁直通空気ブレーキ、保安ブレーキ付、HSC-R

営業最高速度 120km/h
起動加速度 2.8km/h/s
減速度 4.0km/h/s 常用最大 4.5km/h/s 非常

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