2024年12月19日 (木)

2023年晩夏の関西旅行 南海電鉄編   来年4月からは南海電鉄になる泉北高速鉄道の5000系

高度経済成長期の昭和30年代から40年代にかけ、大阪府においては北大阪の千里ニュータウンを始めとして国鉄阪和線、南海高野線に挟まれた地域に新しい街を創る構想から泉北ニュータウンが建設されました。泉北ニュータウンと大阪都心を結ぶ鉄道路線として大阪市営地下鉄1号線(現、大阪メトロ御堂筋線)の延伸案、国鉄阪和線、南海高野線、近鉄南大阪線からの分岐案が検討され、営業エリアとしての問題や輸送能力の余力から南海高野線からの分岐案が採用されました。ただ、南海直営とすると多額の投資が必要となることから、当時、トラックターミナルを運営していた大阪府の第三セクター大阪府都市開発1969年3月に中百舌鳥~光明寺池間の敷設免許を取得、1971年4月1日に中百舌鳥~泉ヶ丘間、1977年8月20日に光明寺池まで開業しました。その後、和泉ニュータウン構想が持ち上がり、トリヴェール和泉として結実、和泉市中南部の人口が増加したことで1995年4月1日には和泉中央駅まで延伸しました。

南海高野線からの分岐線が泉北ニュータウンの路線になると決定した際に南海が直接経営にタッチできなかったのは1960年代から1970年代にかけ、南海電気鉄道線において重大事故が頻発し、重い負債がのしかかっていたためでした。1971年の開業時、全業務は南海に委託され、2008年からは株式の売却が始まり、2014年7月1日に株式が南海電鉄に譲渡され、商号も泉北高速鉄道と変更され、南海電鉄の一員となりました。そして2024年11月1日には国土交通省が泉北高速鉄道の南海電鉄道の合併を認可し、2025年4月1日に吸収合併されることが決まりました。以降は南海電気鉄道泉北線となります。

今回紹介する5000系は1990年から導入している系列で、和泉中央への延伸での所要増に向けて8両編成5本が川崎重工業、東急車両製造で製造されました。これまで大阪府都市開発の車両は南海電鉄の車両をベースに設計されていましたが、本系列はそこから脱却した初の完全自社設計の車両でした。拙Blogでも2018年8月11日記事で紹介しています。

5505-230831 5506-230831 2023/8/31 新今宮 5505F かつては「ハッピーベアル」のラッピングを纏っていた車両です。

5510-230831 2023/8/31 新今宮 5509F 

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2024年12月18日 (水)

2023年晩夏の関西旅行 南海電鉄編   1962年登場の6000系のスタイルを引き継いだ6300系

南海電鉄は1962年12月、東急車輛製造がアメリカ・バッド社のライセンス供与を受け製造した、日本初の20m級オールステンレス車である6000系を高野線にデビューさせました。これは当時、高野線の平坦区間である三日市以北の沿線宅地開発の進展で通勤客が急増し、輸送力を増強する必要性に迫られたからでした。当時、南海本線には6000系の鋼製車バージョンである7000系も投入されました。高野線がステンレス車、南海本線が鋼製車とされたのは高野線は踏切が少なく、万が一の事故の場合の修繕の問題を考慮してのことと言われています。
6000系は側扉が片開き式でしたが、1970年に登場した6100系は側扉を1.3m幅の両開き式とし、1965年には架線電圧の600Vから1500Vへの昇圧が決まっていたので、複電圧方式で製造されました。拙Blogにおいても6000系に関しては2018年7月24日25日の記事で、6100系に関しては7月26日の記事で触れていますが、あれから6年が過ぎ、2018年の時点で製造開始から56年が経過しつつも全車72両が健在だった6000系も52両が廃車となりました。6100系は1996年から台車をパイオニア台車からS形ミンデン台車に履き替える改造工事が施工され、2009年までに76両全車完了し、系列名も6300系となり、今なお全76両が健在です。

6301-2308312023/8/31 新今宮 モハ6301を先頭とする6300系 6連 6301は6100系時代は6119でした。

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2024年12月12日 (木)

2023年晩夏の関西旅行 南海電鉄編   1974年より製造された6200系

2023年夏の関西旅行、新今宮~岸和田間の南海本線を利用した際に見かけた南海電鉄の車両、今回は新今宮駅で撮影した6520を先頭にした高野線の6200系です。この系列については2018年3月に関西を旅行した時の記事(2018/8/22018/8/3)で触れているので今回は詳しくは書きませんが、直流電車の制御技術が抵抗制御方式から電機子、あるいは界磁チョッパ方式を経てVVVF方式に進化してゆく過程で登場した系列で6000系・6100系の丸みのあるスタイル(俗にいうカエル顔)から東急8000系ののような食パン顔スタイルとし、台車もパイオニア台車からS形ミンデン台車に履き替え乗り心地の改善を図った車両でした。

最初は抵抗制御方式で登場、1975年にはオイルショック後の省エネ意識の高まりから電機子チョッパ方式の8000系(初代)が試作されるものの、製造コストの高さ、誘導障害の問題などから量産には至らず、界磁チョッパ方式の8200系が製造されることとなり、8000系(初代)は抵抗制御方式に改造の上、6200系に編入、8200系は界磁チョッパの部品の入手が困難になった時期(2013年以降)、6200系抵抗制御車のVVVF化と合わせて、VVVF化更新が行われ、6200系50番台となりました。(追記:6521Fと50番台以外の6連は更新工事を受けておらず、未だに抵抗制御方式のままです)。

6200ex8000ex8200

6520-230831

2023/8/31 新今宮 6200系として抵抗制御方式で1981年に製造されましたが、VVVF化はされていません。

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2024年12月11日 (水)

2023年晩夏の関西旅行 南海電鉄編   9000系の後継として1992年に登場した2代目1000系

南海電鉄は1994年の関西新空港の開業を見据え、南海グループの新たなCI戦略に即し、新規のデザインを盛り込んだ車両として1992年に二代目1000系が登場しました。

南海は長らくライトグリーンとダークグリーンを車両に纏い、南海グリーンとして定着していましたが、本系列ではグレーをベースにブルーとオレンジのニューカラーが採用されました。車体は20m級軽量ステンレスで従来のビートを廃し、特殊溶接による突合せ外板継ぎを多用し、塗装割れを防ぐために板厚を増してひずみ対策を取りました。前頭部は工作の容易性を考慮してFRP製縁覆いを使用しています。

制御方式は1~5次車はGTOサイリスタ素子によるVVVFインバータ方式、6次車は2レベルIGBT素子によるVVVFインバータ方式です。

1000_6r


1000_4r


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2代目1000系は6連10本、4連1本、2連6本の計76両が製造され、現在は全車両、南海本線に配置されています。 


1507-230831


2023/8/31 新今宮 6連 1507


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2023/8/31 新今宮 2連 1036

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2024年12月10日 (火)

2023年晩夏の関西旅行 南海電鉄編   2015年から運転を開始した7000系・7100系(南海本線)、6000系(高野線)置き換え用の8300系

南海電鉄という会社は関西の大手私鉄の中でも車両を長く使う会社であると思います。今回紹介する8300系1963年に登場した7000系、7100系のリプレイス用に2007年に登場した8000系をベースにした車両であるからです。

車体は20m級4扉のステンレス製、前頭部は8000系ではFRP製でしたが、8300系では普通鋼製とし、衝撃吸収能力を持たせてあります。制御装置は5次車まではIGBT素子による1C4M方式のVVVFインバータ、6次車からはハイブリッドSiC素子によるVVVFインバータとなり。省エネルギー効率が向上しました。主電動機は国内では狭軌初となる全閉内扇式かご型誘導電動機が本格採用されました。駆動方式も8000系までのWNドライブ方式からTD平行カルダンドライブ方式(歯車比85:14)となりました。台車は8次車まではモノリンク式ボルスタレス台車でしたが9次車からは近畿車輛製で軸箱支持装置が円筒積層ゴム片支持方式となりました。

4両編成22本、2両編成18本の計124両が製造され、南海本線向けに住之江検車区に60両、高野線向け小原田検車区に64両配置されています。

8300_4r

南海電鉄8300系 4連 編成、次車区分、配置データ

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南海電鉄8300系 2連 編成、次車区分、配置データ

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2023/8/31 新今宮 高野線用に配置された8711編成2連を先頭にした区間急行

8310-8316-230831 2023/8/31 新今宮 高野線用4連 8310と8316

8364-230831 2023/8/31 新今宮 高野線用2連 8714編成

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2024年12月 9日 (月)

2023年晩夏の関西旅行 南海電鉄編 特急四国の後継として特急サザンで活躍する10000系 

関東の人間にはあまりなじみがないかと思いますが、大阪から四国方面との連絡ルートとして、大阪難波~和歌山市駅~和歌山港から南海フェリー徳島航路で徳島とを結ぶルートがあります。

1985年3月に小松島線が廃止されるまでは小松島港と和歌山港の間に鉄道連絡船があり、本州側の南海線を介した鉄道連絡ルートが本四連絡の主要ルートでした。1998年4月に神戸淡路鳴門自動車道が開通し、本四連絡の主要ルートは神戸市経由の陸路に移行しましたが、1999年4月以降は徳島港を経由した南海四国ラインは現在も健在で1995年1月の阪神・淡路大震災などで山陽新幹線や山陽本線が長期間不通になった際には四国と関西以東を結ぶ迂回ルートとして大きな役割を果たしました。

明石海峡大橋を含む神戸淡路鳴門自動車道は膨大な建設費が投じられたため通行料金が非常に高額なため、南海フェリーは貨物自動車(トラック輸送)やマイカー利用者に焦点を定め、利用客の増加に努めており、南海電鉄も各種割引切符を導入しており、グループを挙げてこのルートの集客に努力しています。

1899年、和歌山~小松島港間に航路が開設され、連絡列車運行されました。これが我が国における鉄道連絡船の先例のひとつとされています。1922年には難波駅~和歌山市駅間に喫茶室併設の固定編成電車電7系による急行列車が設定され「浪速号」・「和歌号」・「住吉号」・「濱寺号」・「大濱号」・「淡輪号」の愛称が与えられました。1930年には車両が電9号となり、所要時間が1時間となりました。1956年、和歌山港線和歌山市~和歌山港間が開通し、関西~四国間の最短ルートとなりました。1961年、難波ー和歌山市駅間の列車で和歌山~小松島航路に接続する列車を特急に昇格させ、「四国」の愛称が与えられました。1962年には四国連絡急行を特急「あわ」号に格上げ、高知連絡特急「とさ」号の新設などもあり、車両は1101系が充当されましたが、1968年10月1日のダイヤ改正でこれらはすべて特急「四国」に名称統合されました。1973年、架線電圧が1500Vに昇圧され、11001系後期製造車を更新改造した1000系が特急「四国」号に導入され、所要時間は55分となりました。1985年には特急「四国」号の後継として10000系特急「サザン」の運行が始まりました。

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10000系は2両編成10本が製造されましたが、その後、中間車8両の増備と先頭車6両の中間車化改造が行われ、1992年には4連7本体制となりました。2011年には10000系の後継車として12000系サザン・プレミアム」4連2本が導入され、10000系の2編成が2012年、2013年に廃車となりました。

10904-180323

2018/3/23 天下茶屋 10004編成 中間車は10001Fからの改造車のため側窓の高さが揃っています。

10906-101206 2010/12/6 浜寺公園 10006編成 こちらも中間車は10003編成改造のため側窓の高さは揃っています。既に廃車済み

10907-180323 2018/3/23 尾崎 10007編成 この編成の中間車は新造車のため、側窓の高さが違います。

10908-180323-2 2018/3/23 天下茶屋 10008編成 10007編成と同様です。

10910-230831 2023/8/31 新今宮 10010編成 今回の旅行で撮影した写真

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2024年11月21日 (木)

2023年晩夏の関西旅行 南海電鉄編 50000系 ラピート(rapi:t)

この2023年の関西旅行シリーズの最後で触れる長浜城~彦根城~そして岸和田城の城巡りのために、彦根から新快速に乗車、大阪まで行き、大阪から環状線で新今宮、そこから、岸和田へは南海電鉄を利用しました。

南海電車に乗車するのは2018年3月和歌山方面に足を延ばして以来となりますが、路線や車両に新規のものはありません。今後の変化として2025年4月1日より、泉北高速鉄道を譲受し、南海泉北線(中百舌鳥~和泉中央14.3km)として営業することが決まっていること、新今宮から大阪駅地下ホームまでなにわ筋線の開業に向けて工事が進められていることが挙げられます。

2023年8月31日の南海本線乗車の際に撮影した車両、トップバッターは1994年9月4日の関西国際空港開港とともにデビューした50000系特急車両、ラピート(rapi:t)です。

50000-rapiet-230831-2 50000-rapiet-230831 50000-rapiet-230831-3 2023/8/31 新今宮駅に進入、停車、難波駅に向かう50000系 特急ラピートβ 54号

前頭部のデザインはスピード感と力強さを表現し、構想初期にはもっと鋭角なデザイン案が提示されていましたが、運転関係からは先方が見えないとの問題提起があり、車両限界なども勘案し、このスタイルに落ち着きました。一見すると「鉄人28号」にそっくりではありますが。

早いもので登場して30年の年月が過ぎましたが、ノンストップタイプのラピートα、中心のダイヤでデビューしたものの、その後の乗客数の低迷から、同じ南海本線を走る和歌山方面特急サザンと同タイプの停車駅パターンとしたラピートβがメインのダイヤとなりましたが、フラッグシップトレインの座は譲っていません。6両編成、6本の36両体制で活躍を続けています。

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2018年8月26日 (日)

2018年3月の関西旅行 阪堺電気軌道編 その1 概要

大阪と堺を結ぶ阪堺電気軌道は現在、恵美須町から浜寺駅前までの14.1kmの阪堺線と天王寺駅前から住吉までの4.4kmの上町線の2路線を運行しており、経営的には南海電気鉄道の完全子会社となっています。

ロゴマーク
南海電鉄と同じ形態の阪堺電軌のロゴ 
漢字で書くと全く別ですが、アルファベットではNankaiとHankai

2つの路線はこれまで異なった歴史を歩んで来ており、

101206

101206_2
2010/12/6に訪問した際の天王寺駅

180324 2018/3/24 軌道変更等で姿が変わった同駅周辺

上町線1897年5月26日に設立された大阪馬車鉄道株式会社が前身であり、1900年9月20日に天王寺南詰~阿倍野(現在の東天下茶屋)間1.7kmを、さらに同年11月29日には天下茶屋~上住吉間が、1902年12月27日には上住吉~下住吉間が延伸開業されました。

1906年頃から馬車鉄道から路面電車への動きがあり、内務大臣に申請が出され始め、1907年3月29日には社名を大阪電車鉄道株式会社に変更、さらに同年10月29日には浪速電車軌道株式会社に変更されました。

1909年12月南海鉄道株式会社と合併、大阪市電との連絡から上町連絡線と呼ばれ、1910年10月1日、天王寺~住吉神社前間の電化工事が完成、1913年7月2日には住吉神社前~住吉公園間が延伸開業し、住吉公園駅は南海線住吉公園駅に併設され、連絡駅となりました。

101206_5 2010/12/6 住吉大社

上町線も「住吉さん」への参詣鉄道としてつくられたものです。

1921年12月24日、天王寺~天王寺西門前間を大阪市へ譲渡し、現在の形になりました。上町線に関しては2016年1月31日、住吉~住吉公園間が廃止され、同年12月3日、天王寺駅前~阿倍野間の軌道が新線に変更されました。

101206_3 2010/12/6 終点、恵美須町に接近する車内から

101206_4 2010/12/6 近くには大阪名物「通天閣」もあります。この通天閣は二代目で1956年に建設されました。初代は1912年7月3日、パリの凱旋門にエッフェル塔の上半分を載せたような形態でつくられました。1943年、足下の映画館の火災で損傷し、戦争による鉄材の供出で解体されました。

この付近は新世界と呼ばれる繁華街で1903年の第5回内国勧業博覧会がきっかけで整備されたとのことです。コテコテの大阪の中心ですね。

一方、阪堺線1910年3月8日阪堺電気軌道株式会社が設立され、1911年12月1日、恵美須町~市之町(現在の大小路)間が開業しました。1912年3月5日、市之町~少林寺橋(現在の御陵前)、4月1日、少林寺橋~浜寺(現在の浜寺駅前)間が延伸開業しました。大浜支線、宿院~大浜水族館間が開業しました。1912年8月26日に、大浜支線 大浜水族館前~大浜海岸間、同年11月30日には浜寺~浜寺終点間が延伸開業しました。1914年4月26日には阪南電気鉄道株式会社の目指していた今池~平野間5.9kmが開業しました。

南海鉄道1915年6月21日、阪堺電気軌道株式会社の路線と電灯事業、電力事業を継承する形で同社を合併しました。平野支線は独立路線に昇格、大浜支線は従来通り、阪堺線の支線となりました。1917年3月15日、前年末から休止状態だった浜寺~浜寺終点間が廃止となり、阪堺線の路線が形成されました。

101206_6 2010/12/6 浜寺駅前終点にアプローチ

101206_7 2010/12/6 浜寺終点 昭和の風景が残る終点でした。

1944年6月、南海鉄道株式会社は戦時中の企業統合政策で関西急行鉄道株式会社と合併させられ近畿日本鉄道株式会社となり、上町線、阪堺線も同社の天王寺営業局所属となりました。1947年6月1日、近畿日本鉄道株式会社から旧南海鉄道株式会社に属していた鉄道・軌道ならびに付帯事業一切が高野山電気鉄道株式会社が名前を改めた南海電気鉄道株式会社に譲渡され、上町線、阪堺線、平野線、大浜支線は同社の軌道線となりました。

軌道線は1955年頃までは全盛時代でしたが、モータリゼーションの進展と道路交通の激化で利用者の減少、人件費の高騰、諸経費の高騰で損失が計上され、1980年7月7日には2代目阪堺電気鉄道株式会社が成立、11月28日には大阪市営地下鉄谷町線の延伸開業で平野線が廃止、さらに1949年から休止状態だった大浜支線も廃止となり、上町線、阪堺線の営業権が南海電気鉄道株式会社から阪堺電気軌道株式会社に譲渡され、分社独立なりました。

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2018年8月23日 (木)

2018年3月の関西旅行 水間鉄道編 その4 保存車 クハ553

水間鉄道水間線の終点、水間観音駅横には1990年の架線昇圧まで活躍した元南海1201形クハ551形553が静態保存されています。後述するように蛍光灯の交流化の際に電装解除された車両で、南海ではモハ1240でした。

5531240_180323 2018/3/23 水間観音 クハ553

1201形は南海鉄道時代の1934年から1943年にかけて南海線の大型急行用車のモハ2001形を補完する中型の汎用車両モハ133形として、天下茶屋工場、日本車輛製造、汽車製造会社東京支店、川崎車両、木南車両によって新製されました。さらに戦後の戦災復旧名義で富士車両や川崎重工業泉州工場で新製され、総計72両が製造されました。

製造が長きに渡っており、メーカーも多いため主電動機、制御器、台車も非常に種類が豊富です。

主電動機
・ GE-244A / ゼネラル・エレクトリック(GE) 端子電圧675V時1時間定格出力85kW 国鉄MT4
・ WH-558-J6 / ウェスティングハウス・エレクトリック(WH) 端子電圧600V時1時間定格出力74.6kW
・ MB-146-SFR / 三菱電機 端子電圧750V時1時間定格出力93.3kW
・ K7-1253-AR / 川崎車両 MB-146-SFR同等品
・ MT40 / 国鉄制式品(三菱電機製) 端子電圧750V時1時間定格出力142kW

制御器
・ PC-14-A /GE
・ RPC-54/ 東芝
・ PR-200-N5 / 日立製作所
・ ALF-PC / 三菱電機
・ PCM-150-K / 川崎車両

台車
・ K-16 / 汽車製造会社
・ D-16 / 日本車輌製造
・ KN-16 / 木南車輌
・ N-16 / 南海鉄道天下茶屋工場
・ Brill 27MCB-2 / J.G.Brill
・ FS9 (F-19) / 扶桑金属工業
・ KS-8 (K-19) / 汽車製造会社
・ FS26 (S-19) / 住友金属工業   

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1973年の南海の昇圧で昇圧対応工事はせず、そのまま廃車が決定し、1971年より、地方私鉄への譲渡が決まりました。南海の中でも架線電圧が600Vのままとなった貴志川線はモハ1201形が大量に使用されることとなり、水間鉄道と京福電気鉄道福井支社に合計28両が譲渡されることになりました。

2003_7603 1976/3 福井 三国芦原線で活躍していた頃のモハ2001形2003

水間鉄道に譲渡された車両はモハ501形、サハ581形に改番され、車体塗装はクリーム色とマルーンに変更されました。その後、搭載されていた直流蛍光灯が生産中止となり、MGを搭載する必要が生じ、一部が電装解除され、クハ551形となりました。

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2018年8月19日 (日)

2018年3月の関西旅行 南海電鉄編 その29 天王寺支線

南海天王寺支線は天下茶屋から天王寺までの2.4kmを結んでいた路線で、

天下茶屋~曳舟~今池町~大門通~飛田本通~天王寺 の6駅からなる路線でした。

Img_7673 2018/3/23 天下茶屋駅のホームから見たアベノハルカス

1900年10月26日に南海鉄道が大阪鉄道(初代)との相互乗り入れを目的に開通させた路線でした。大阪鉄道は関西本線の湊町(現、JR難波)~奈良間、大阪環状線の天王寺~玉造~大阪間、和歌山線の王寺~髙田間、桜井線の髙田~桜井間を建設・運営していた会社ですが同年関西鉄道に合併され、1907年には国有化されました。

天王寺支線開業後は住吉駅(粉浜と住吉大社間にあった駅で1917年に廃止されました)から大阪駅間直通の旅客、貨物列車が運行されました。

1520_741006

再掲ですが、1974/10/6 天下茶屋

120317 2012/3/17 JR西日本 新今宮駅名標

180323 2018/3/23 南海 新今宮駅名標

戦後も国鉄との重要な接続路線で、複線電化されていましたが、1961年4月25日には大阪環状線が開業し、1964年3月22日には南海本線との交差部分に新今宮駅が設置、開業となり、1966年12月1日には南海の駅も開業しました。このために天王寺支線の利用者は激減し、貨物列車の中継線としての役割も1977年の貨物営業廃止で終了しました。尤も、深夜に通過する貨物列車の騒音は沿線住民を悩ませていたそうです。

030329 2003/3/29 新今宮から天王寺方向
関西本線線路(右の複線)の右側に天王寺支線の線路が残されており、南海天王寺駅のホームは現在、天王寺MiOとなっています。

1984年に大阪市営地下鉄堺筋線の天下茶屋駅延伸のための用地の確保、同駅の高架化の影響で天下茶屋~今池町間は廃止となり、さらに部分廃止により単線化され、新駅に飛田本通駅が設置されました。1993年に地下鉄工事の進展で全線廃止となりました。

廃線後も地図上では天王寺支線の跡は堺筋以東は道路で、堺筋以西は地下鉄堺筋線の路線で追うことが出来ます。

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