阪神本線に乗り入れる近鉄の車両
阪神なんば線が2009年3月20日に開通してまもなく11年が経過しようとしています。
同線は1924年1月20日、伝法線として大物~伝法間が開業したのが始まりで、同年8月1日には伝法~千鳥橋間、そして1928年12月28日には尼崎~大物間が開業しました。その後、1960年に千鳥橋~西九条間が着工、1964年5月20日、線名を西大阪線と改称し、同年5月21日に千鳥橋~西九条間が開業しました。
しかし、西九条~近鉄難波間の延伸は地元商店街の反対、阪神本線の需要の伸び悩み、二度のオイルショックによる建設費の高騰などで阪神単独での延伸工事は凍結されてしましました。1997年に沿線に大阪ドームが建設されたこと、沿線の再開発の進展、地元商店街が衰退傾向を打破するために延伸に期待するようになったこともあり、施設の建設、保有と運営を別会社が担当する上下分離方式で事業を進めることやそれまで反対だった大阪市が賛成に回ったこともあり、2001年には第三セクター「西大阪高速鉄道」が設立され、2003年10月7日、着工されました。
阪神なんば線に乗り入れる近鉄車両は系列別に、
2019/10/19 西灘 9820系 シリーズ21 9324 快速急行 奈良行
2018/10/5 鶴橋 9020系 シリーズ21
2019/10/19 西灘 1026系 1026F~1029F 1129 快速急行 神戸三宮行
2018/3/24 今里 1252系 1271F~1277F 同系列のうちヒハ(東花園検車区)に所属する編成 1372
2019/10/19 神戸三宮 5800系 5804 近鉄の車両は神戸三宮以西には入らないため、行きどまりの中線で折り返します。
2018/10/5 鶴橋 5820系 シリーズ21 5725
2018/11/30 鶴橋 22600系 特急車両 Ace 51編成 団体臨時列車として
となっており、一般車両には蝶をモチーフとしたステッカーが貼られています。
阪神なんば線延伸前は近鉄難波駅西側に引き上げ線が3本あり、そこで近鉄難波駅折り返し列車が引き返していましたが、2本が阪神なんば線となったため、桜川駅のドーム前よりに新たに引き上げ線2本が設置されました。そのため、大阪難波駅で引き返す近鉄の非直通一般車や特急車両も、桜川の引き返し線で折り返す際は大阪難波から桜川間を走行し、桜川で一旦停止の後、引き返し線に入線しています。
この区間は運転取り扱いは近鉄となっており、信号設備が近鉄に対応し、列車保安装置も近鉄ATS,運転指令も阪神の尼崎指令室ではなく近鉄大阪運転指令室の担当となっています。
阪神なんば線、近鉄難波線の乗務員交代も上記の理由から境界駅の大阪難波ではなく、桜川駅で行われることになっており、これに合わせて阪神用の電鈴と近鉄用の電鈴の設定、ATS・列車無線・列車選別装置、さらに乗務員用の多言語自動放送用タブレットも同駅で切り替わります。
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