2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 31 特急「しなの」で活躍する383系
前回の記事で記述しましたが、現在の特急「しなの」には1995年から制御付き自然振り子式特急車両383系が使用されています。今回の記事では383系のメカ、編成構成などについて触れようと思います。
2012/9/15 島本 A1試作編成+A200番台2連
2005/7/5 枇杷島 A2単独編成 2016年3月26日の改正で大阪乗り入れは廃止されたため、東海道線名古屋~大阪間を走行する特急「しなの」は見ることができなくなりました。
2007/3/24 塩尻 A4編成
1972年から使用されてきた381系の老朽化が進み、その置き換え、さらに381系と同じ自然振り子方式を採用するも、曲線通過性能や乗り心地を改善する目的で開発されたのが383系でした。1994年8月、試作車両が落成、各種走行試験が行われた後、1995年4月29日、「しなの91・92号」名古屋~木曽福島間往復から営業運転が開始されました。 2010/12/10 島本 A102 編成を付属編成とした10連
量産車は1996年6月に日本車輌製造、川崎重工業、日立製作所で落成、同年10月5日から営業運転に投入されました。1995年通商産業省(現・経済産業省)グッドデザイン商品(現・日本産業デザイン振興会グッドデザイン賞)に選定され、1996年鉄道友の会からローレル賞を授与されました。
主要諸元
最高運転速度 130 km/h(曲線通過 +35 km/h)
起動加速度 2.1 km/h/s
減速度(常用) 3.8 km/h/s(非増圧)
5.1 km/h/s(増圧時)
編成定員 6両:355名(グ44+普311)
4両:227名(グ44+普183)
2両:112名(普通車のみ)
編成重量 6両:213.5 t
4両:141.0 t
2両:75.0 t
全長 20,800 mm(中間車)
21,915 mm(非貫通先頭車)
21,000 mm(貫通先頭車)
全幅 2,852 mm
全高 3,725 mm
車体 ステンレス(前頭部のみ普通鋼)
台車 自己操舵機能付き制御振子ボルスタレス台車(ヨーダンパ付)C-DT61・C-TR245A
主電動機 C-MT65形
主電動機出力 155 kW
歯車比 5.57
編成出力 155 kW×12= 1,860 kW(6両編成)
制御方式 VVVFインバータ制御(GTOサイリスタ素子)
制御装置 C-SC35形
制動装置 回生・発電併用電気指令式ブレーキ
抑速ブレーキ付き
保安装置 ATS-ST・ATS-PT
電動車はユニット方式とせず、1M方式としているためモハ382はありません。
編成は6連(A1~A9),4連(A101~A103),2連(A201~A205)の3種類が存在します。
クロ383 0番台が唯一非貫通構造の運転台を持ち、他は全て貫通構造です。 2018/8/31 A204編成
しなのでは6連単独、4+2連併結による6連、6+2連併結による8連、4+2+2による8連、6+4による10連、6+2+2による10連、4+2+4による10連など、基本編成と付属編成の走行距離のアンバランスが生じないための運用が行われています。
2002/6/21 新大阪 A9編成による「ちくま」
また、夜行急行「ちくま」や313系8500番台が追加製造されまで「セントラルライナー」として運用されることもありました。
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