2022年11月 1日 (火)

2022年夏 名古屋遠征 JR貨物 関西本線で長らく活躍したDD51 part6

国産の本線用ディーゼル機関車としてわが国で最初に開発されたのがDD50形でした。1952年に開発が開始され、電気式が選ばれ、エンジンに関しては国内メーカーでも難しかったため、スイスのSulzer社との技術提携で三菱重工業が製作した8LDA25形(直列8シリンダー、4サイクル、単動・加給式、連続定格出力900PS/800rpm、重量8.6t)の中速エンジンが1台搭載され、片運転台方式の車両を2両背中合わせに重連とする方式となりました。エンジンで580kW/800rpmの主発電機を回し、各軸に1台鵜ずつ取り付けた主電動機を駆動、連続定格出力130kW/730rpmとなり、DD50形2両でD52形,もしくはC62形、1両に匹敵、D51形に対しては1.3両に相当しました。1953年4月に1~3号機が落成、敦賀機関区に配置され、敦賀~今庄間の急勾配区間でも好成績を残しました。1955年には4~6号機も落成、前面窓回りがより洗練されたスタイルとなりました。使用成績は芳しかったのですが、重連使用のため、単位馬力当たりの新製費が高いこと、軸重か15tを超え、丙線に入線できないこと、列車暖房装置を搭載していないことなどから新製は6両に留まりました。

DD50形の問題点を解決する形で次に開発されたのがDF50形でした。
1)軸重を14t以下に抑えるため、B-B-Bの軸配置とする。
2)Sulzer社のエンジンの過給機圧を向上させ、定格出力を1060PSとし、1両で旅客列車牽引を可能とするほか、重連運転にも対処可能なように総括制御装置を搭載する。
3)列車暖房用にSG-3形を搭載する。
4)旅客の他、貨物列車にも適用するため連続定格速度を低くし、引張力を大きくする。 といった改良が加えられ、試作1号機が1957年3月に新三菱重工業で落成、土讃線に投入されました。ドイツのMAN社のエンジンに関しても川崎重工業や日立製作所が技術提携を進めており、DF40形DF90形といった試作機も国鉄借入試用しており、MAN社のエンジンを搭載したDF50形も計画され、1958年4月に日立笠戸、川崎車輌で落成、エンジンはV6V22/30形機関、連続定格1200PS/900rpm、1時間定格1400PS/1000rpmとSulzer製エンジンより、20%強力となりました。こちらは500番台と附番されました。DF50は北海道を除いてほぼ全国的に投入されました。1963年、より高性能で廉価、保守が容易な液体式ディーゼル機関車への関心が高まり、Sulzer製エンジンの0番台、64両、MAN製エンジンの500番台、73両の計137両で製造は打ち切られました。

DD51形が登場する前に明治以来、初期の輸入蒸気機関車が入換用機関車として働いていたのを一掃する目的で開発されたのがDD13形入換用ディーゼル機関車でした。DD13形に搭載されたDMF31S(B)形ディーゼルエンジンは1937年キハ43000系に搭載されたエンジンが原形となっており、当時一般的だった気動車用のDMH17系エンジンの130mmボアx160mmストロークを180mmx200mmに拡大し、定格出力370PS/1300rpmとしたもので、国鉄と新潟鐵工所、振興造機、ダイハツ工業の4者共同設計による機関車用立形6シリンダーエンジンでした。

DD13用エンジンを6シリンダーから12シリンダーにし、排気ガスによる過給機付きとしたのがDD51形に搭載されたDML61S形エンジンで、連続出力1000PS/1500rpmとなりました。一方、機関車用の大型トルクコンバーターは西ドイツが技術を独占している状態で2つの方式、充排油式(Voith)と爪クラッチによる歯車変換方式のMekydro式がありました。DD54形では後者が使用されましたが、DD51形では機械的摩耗が少なく取り扱い・保守が容易な前者が選ばれ、国鉄と日立、川重の共同開発でDML61系1000PS級のエンジンに合ったDW2形液体変速機が開発されました。

DD51形は1962年に試作1号機が誕生し、1963年に第2次車の4号機まで、1965年0番台53号機で終了、1966年第7次車からは500番台に、1968年にはSG未搭載の800番台と606~618号機、1972年には799号機の次は1000番台、1977年、1186~1193号機で1000番台が製造終了、1978年800番台の897~899に続き、1801~1805号機が製造され649両の製造が終了しました。
1~53
501~799
801~899
1001~1193
1801~1805   計649両

最後の897号機から1805号機までの8両は成田空港ジェット燃料輸送用として製造され、パイプライン完成後は他線区に転用され旅客運用に就くことも想定されたため、SG準備工事済みでの落成となりました。

Dd51-1802-090323

2009/3/23 四日市 DD51 1802号機

Dd51-1803-050705

2005/7/5 枇杷島 DD51 1803号機

Dd51-1803ef65-1073-090213 2009/2/13 西浦和 DD51 1802号機 EF65 1073号機とともに大宮検査入場

Dd51-1803-120913-3 2012/9/13 枇杷島 DD51 1802号機

Dd51-1804-050705 2005/7/5 清洲 DD51 1804号機

今回、愛知機関区時代のDD51の写真を載せるにあたり、いろいろと勉強することがありましたが、DD51、全649両の製造に関してはこちらのサイトのデータが大変参考になりました。近い将来、DD51に関して個々の車歴等をまとめた書籍が出版されることを期待します。

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2022年10月31日 (月)

2022年夏 名古屋遠征 JR貨物 関西本線で長らく活躍したDD51 part5

我が国のディーゼル機関車の歴史を眺めると最初にディーゼル機関車が鉄路に登場したのは1929年のことで、第一次世界大戦の賠償品としてドイツから輸入したDC11・DC10形(DC11はエスリンゲン製電気式、DC10はクルップ製機械式)でした。これは鉄道開業から57年後、信越線横川~軽井沢間の急勾配区間用にアプト式10000形電機(後のEC40形,ドイツ・アルゲマイネ製)が登場した1905年から24年も後のことでした。同じ内燃式車両としてガソリン動車が1920年代初期(大正末期から昭和初期)にかけ、支線区や私鉄に普及しましたが、ディーゼル機関車の普及にはDC11・DC10の技術を参考にした大型機DD10形(電気式)が1936年に誕生しましたが、日中戦争の勃発などによる燃料統制で技術開発の歴史は中断、本格的に発展するのは駐留米軍が持ち込んだ360馬力電気式8500形(後のDD12形)を基にした開発のスタートからでした。
1950年代前半DD50、DD40(新三菱・ズルツァー)、DF40(川崎車両・MAN)、DD41(東芝・クーパベッセマ)、DF90、DF91(日立・MAN)、DD42(日車)など国内メーカーが海外メーカーと技術提携し、試作車を多数製造する時代が続き、本線用電気式としてDF50,入換用液体式としてDD13が量産され始めたのが1950年代後半のことでした。1962年に後の国産ディーゼル機のスタンダードとなるDML61系エンジンを2基搭載した液体式本線用DD51形の量産が開始、1966年には同エンジンを1基搭載した液体式入換用DE10形の量産が開始されました。1969年2月にはディーゼル機関車の両数が1000両を突破、1977年2月には2207両になり、それまで鉄路の主役だった蒸気機関車を1975年に本線上から、1976年には構内入換から追放し、無煙化を達成しました。

愛知機関区のDD51の記録、今回は892号機からです。

Dd51-892-050705 2005/7/5 稲沢 DD51 892号機 


Dd51-892-140812-2 2014/8/12 冨田 DD51 892号機


892号機は先日の記事にもあるようにA更新改造機として初めて上の写真のような赤塗色で出場した機関車でした。更新改造は広島車両所で施工されました。2011年2月17日に全般検査が大宮車両所で施工されました。

Dd51-893-090324 2009/3/24 枇杷島 DD51 893号機

Dd51-896-080904 2008/9/4 清洲 DD51 896号機

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2022年10月28日 (金)

2022年夏 名古屋遠征 JR貨物 関西本線で長らく活躍したDD51 part4

愛知機関区に配置され、関西本線等で活躍したDD51の話題、今回は875号機からです。Dd51-875-050705 2005/7/5 枇杷島 DD51 875号機 臨8255レ

Dd51-875-0903222009/3/22 清洲

Dd51-875-111225 2011/12/25 四日市

最初、見たときは「何だ、どこの会社機関車か」と思った青塗装ですが、2002年頃から開始されたA更新改造を経た機関車は大宮車両所、苗穂車両所でこういった塗装で出場しました。最初が856号機で893,875,889,890と愛知機関区の機関車が続々、青くなってゆき、鷲別機関区の1165号機、1166号機も続きました。2004年9月に広島車両所を出場した892号機からは赤塗装に変更され、同年11月に苗穂車両所を出場した1147号機が最後の青塗装での出場となりました。評判が良くなかったのか、退色の問題か、晩年は赤塗装に再度変更されました。
 臨8255レは稲沢発塩浜行のコンテナ貨物ですが専用貨物のようにタンクコンテナだけが搭載されています(酸化エチレンコキですね)。

Dd51-889-0809042008/9/4 清洲 DD51 889号機

Dd51-889-120913-3 2012/9/13 枇杷島 DD51 889号機

889号機も前述のように2003年10月10日、大宮車両所でA更新改造を施工されており、青塗装で出場しました。その後、2010年1月28日に全検を受けた際に赤塗装に変更されています。同機は2019年に廃車となりました。

Dd51-890ef66-13-0809062008/9/6 清洲 DD51 890号機+EF66 13号機
青色のDD51が更新色のEF66を引き連れて名古屋タに向かう1350レでしょうか。

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2022年10月27日 (木)

2022年夏 名古屋遠征 JR貨物 関西本線で長らく活躍したDD51 part3

鉄道ファン的視点から見るとDD51というディーゼル機関車はそれまで活躍していた蒸気機関車を追い払う敵役として登場し、増備されてゆく過程でもそのスタイルから「文鎮」「赤豚」などとあまり良い言われ方をしなかった機関車ではありました。同じディーゼル機関車でも箱型のDF50DD54の方が格好良く見えたものでした。私自身、初めてDD51を目にしたのは秋田かあるいは下関だったと思いますが、それまで国分寺駅などで見慣れていた入換用のDD13などに較べ、本線用機関車らしい堂々とした長いボンネットスタイルは感動的でした。

DD51牽引定期列車として関西本線で活躍したDD51のシリーズ、3回目は853号機からです。

Dd51-853-120913 2012/9/13 枇杷島 DD51 853号機 旅客線を通過しています。
特長的な貨車は以前、EF510牽引貨物でも登場しましたが、通称「白ホキ」こと、ホキ1000形で三岐鉄道、東藤原からの炭酸カルシウムを冨田で引き継ぎ、大府へ、大府から石炭灰(フライアッシュ)を逆ルートで東藤原まで輸送しています。

Dd51-853-140812 2014/8/12 冨田 DD51 853号機
愛知機関区最後の国鉄色の機関車として人気があった機関車です。2017年4月には昨日の記事にもあった衣浦臨海鉄道にも入線し、話題となりました。2018年5月に引退しました。

Dd51-856-090324 2009/3/24 木曽川 DD51 856号機 遅れ試2750レ
856号機は1973年1月、厚狭機関区に新製配置、2002年に愛知機関区に転属してきました。2003年3月、A更新改造が施工されこの塗装に。2011年7月から2013年7月には運用を離脱、復活したものの2015年に廃車となりました。

Dd51-857-050705 2005/7/5 枇杷島 DD51 857号機
857号機は1973年1月18日、三菱重工で落成、美祢線美祢~宇部港間の石灰石ピストン輸送のため1972年から73年にかけ、厚狭機関区に新製配置された20両(843-862)のうちの1両です。1980年頃まで33往復のピストン輸送の他、重安~小野田港間の石灰石輸送、南大嶺~大嶺間の貨物輸送に活躍しました。国鉄末期の貨物減便で858~861号機が新製からわずか10年で廃車となるなか、2回目の全検を通っていたため生き延び、1991年3月のダイヤ改正で稲沢区に転入しました。2007年1月12日にA更新改造を受け、2018年の西日本豪雨では山陽本線の一部区間が不通となったため、岡山タ~福岡タ間の貨物を伯備~山陰~山口線経由で迂回輸送するため、857,1802,1804号機が門司機関区に貸し出され、活躍しました。

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2022年10月26日 (水)

2022年夏 名古屋遠征 JR貨物 関西本線で長らく活躍したDD51 part2

愛知機関区に長く配置され関西本線で活躍したDD51のシリーズ、今回は最後まで残った稲沢第一機関区時代からの生え抜き機である825号機からです。

Dd51-825-050821-2 2005/8/21 清洲 

国鉄最後のダイヤ改正となった1986年11月1日のダイヤ改正時点では同区のDD51は
東海道本線 岡崎~大垣
岡多線 岡崎~北岡崎
関西本線~紀勢本線 名古屋~亀山~新宮~紀伊佐野
塩浜線 四日市~塩浜
高山本線 岐阜~高山~上枝
名古屋貨物線 笹島~名古屋タ と中部地区の貨物仕業を広範囲に担当しており、さらにその以前には関西本線名古屋~亀山間(寝台特急「紀伊」・普通・荷物)列車も稲沢第一機関区の担当でした(SG無しの機関車はSG不用の季節のみ)。また武豊線の団臨仕業もあったようです。

1990年代には鈴鹿サーキットでF1レースが開催された際に客車の団体臨時列車を牽引するのにJR東海のみならず愛知機関区のDD51も駆り出され、1993年10月には14系座席客車を牽引しました。1998年3月14日のダイヤ改正で稲沢~名古屋タ間の貨物線が電化され、車齢の高いDD51 5両(713,714、750、751、825号機)が余剰となりましたが、折しも中部国際空港建設に伴う土砂輸送列車増発となり、昨日の750号機と825号機が全般検査を受け復活しました。2000年3月31日の有珠山噴火では函館本線山線経由の迂回運転が行われ、6月8日からは室蘭本線ルートに戻りましたが万が一の場合、後退運転ができるように最後部にもDD51が連結されPP運転となりました。そのため愛知機関区から825、896号機が応援に出、北海道の線路の走行実績も積みました。7月に返却されました。

Dd51-825-080904

2008/9/4 清洲 重連で5284レを牽引 2006年5月2日の更新(@大宮工場)で塗装が変化

さらに2008年のダイヤ改正以降は伊勢鉄道に入線するようになりました。2013年以降は衣浦鉄道のKE65ディーゼル機が検査の際には代走で同線に入線することもありました。

Dd51-825-090323 2009/3/23 四日市

Dd51-832-050705 2005/7/5 清洲 DD51 832号機

Dd51-832-090323-2 2009/3/23 四日市 DD51 832号機

832号機は1971年1月12日、日立製作所で落成、吹田第一機関区に新製配置、1988年3月に稲沢機関区に転属、東日本大震災の際には被災地に石油を輸送する臨時列車牽引し、磐越西線を走りました。同年4月、東北本線の復旧で愛知機関区に戻りましたがATS-PFの未装備のため同年末には休車、2012年2月には解体となりました。

  Dd51-847-080904
2008/9/4 名古屋 DD51 847号機

Dd51-847-090323_20221025083301 2009/3/23 尾張一宮 DD51 847号機 遅れ 試2751レ

847号機は1972年7月18日、三菱重工で落成、新製配置は厚狭機関区で、愛知機関区では貴重な国鉄塗装機として人気があったそうです。2014年春に休車となり、2015年11月に解体されました。

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2022年10月25日 (火)

2022年夏 名古屋遠征 JR貨物 関西本線で長らく活躍したDD51 part1

2017年3月のダイヤ改正から関西本線の貨物列車牽引はダイヤ上、DF200-200番台にに置き換わりました。それまでの約50年の長きに渡り、同線の貨物輸送を支えてきたのがDD51形でした。
名古屋~亀山間がDD51のよって無煙化されたのは1971年4月25日でした。最後まで活躍した同線生え抜きのDD51 825号機は1970年9月8日に昭和44年度第4次債務で三菱重工で落成、当時の稲沢第一機関区に新製配置されています。以来、機関区の名前は1985年3月14日に稲沢機関区、1987年4月1日にJR貨物 稲沢機関区、1994年5月2日に愛知機関区と変わりましたが、一度も転属することなく最後まで同機関区で活躍しました。

Dd51

2002年度から今年度までの愛知機関区 DD51形 配置データ (それぞれの年度の貨物時刻表、レイルマガジンの機関車配置データによる)

このデータによると2002年度には27両配置されていたDD51形ですが、最後には6両になりました。DD51という区分は全重連形(593~799、1001~1193)の番台区分で釣り合い引き通し管を元空気だめ管の外側に両渡りで装備しており、重連運転時に本務機の単独ブレーキ弁(単弁)の操作が次位の補機まで作動するように改良された区分です。800、1800番台は1968年から1978年に製造されSG非搭載の当時、貨物用とされた区分で801~899、1801~1805が該当します。国鉄当局としてはDD52形として投入を予定していましたが、EF64 1000番台などと同様に新形式の投入となると労働組合との間で厳しい折衝があったために枝番としたそうです。ただ、番号からもわかるようにSG装備区分が799から1001になり、自身もオーバフローとなり、結果的には格好の宜しくない区分となってしまいました。

Dd51-750-080904 2008/9/4 清洲 DD51 750号機 
1972年1月新製、稲沢第一機関区配置、2009年4月に吹田機関区に転属、2010年3月に門司機関区転属、2014年6月廃車解体

Dd51-822-050705 2005/7/5 枇杷島 DD51 822号機
1970年7月24日、日立製作所 2011年度まで愛知機関区

Dd51-822-080906 2008/9/6 清洲 DD51 822+αの重連

Dd51-822-090324 2009/3/24 枇杷島 DD51 822+α重連による石油タンク車 次位には更新改造を受けた赤塗装車

最後に私事で恐縮ですが、2022年10月25日を以って、2012年10月25日に初めて記事を書いて以来、満10年となりました。体力、気力の方はまだまだ元気なので、次の10年も頑張って行きたく思います。

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2022年6月17日 (金)

EF210-340号機、新鶴見機関区に甲種回送される

本来は「大川端・佃島周辺を散策する」シリーズの日ですが、予定を変更して、EF210新造機の甲種回送の話題です。

製造が続くEF210-300番台、今年度最初となる340号機が、6月14日に川崎車両株式会社兵庫工場で落成、鷹取駅(神戸貨物ターミナル)から吹田貨物ターミナルを経由し、6月15日に新鶴見機関区まで甲種輸送されました。

スジは
甲25
6/14
9892レ
兵庫10:43神戸タ10:52
8660レ
神戸タ13:16西宮13:42吹田タ14:04
㋵9866レ
吹田タ14:23京都貨物14:56-16:23草津16:56能登川17:23米原(操)17:42-18:00稲沢19:20-21:53新所原23:57西浜松0:18
6/15
8860レ
西浜松0:33静岡貨物2:03-6:12沼津7:03函南7:17-48熱海8:00小田原8:20西湘貨物8:24横浜羽沢9:09新鶴見(信)9:28
6/15着     

吹田貨物ターミナルまでは岡山機関区のDE10 1561号機が牽引、吹田貨物ターミナルから新鶴見機関区までは新鶴見区のEF65 2088号機が牽引しました(情報はこちら)。  

Dsc09677 2022/6/15 鶴見を通過する甲種回送8860レ  

京浜東北線に被られながらもなんとか記録することが出来ました。

Ef210152-081212 2008/12/12 和田岬線車内から 兵庫工場から出場を待つEF210-152号機

Ef210152dd51-833-081212 2008/12/12 鷹取 DD51 833号機に牽引され吹田貨物ターミナルに向かうEF210-152号機

川崎車両からEF210形電機が出場、甲種回送されるシーンをみるのは2回目で最初は2008年12月12日にたまたま関西出張があったので、その際に和田岬線から兵庫工場を、そして山陽本線鷹取駅から甲種回送列車を撮影しました。

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2020年5月 7日 (木)

2019年8月の岡山・広島・鳥取・兵庫旅行 10 津山まなびの鉄道館 展示車両 4 DD51  1187号機

津山まなびの鉄道館、今回はDD51 1187号機です。

Dsc02341 2019/8/3 

1962年から1978年にかけ、649両が製造されたDD51形のなかでも1187号機は栄光と悲劇の歴史をもつ機関車です。
DD51形の分類的には500番台の全重連形(593-799, 1001-1193)グループに属し、釣合引き通し管を元空気ダメ管の外側に両渡りで装備し、重連運転時に本務機の単独ブレーキ弁の操作が次位の補機まで作動するように改良されたタイプです。大量製造されたため、貨物用800番台を飛び越えて1001から再付番されました。


Dsc02321
1187号機は日立製作所水戸工場で1977年7月1日に製造され、福知山機関区に配置され、1990年3月11日には米子運転所、1997年3月8日には後継の後藤総合車両所に配置されました。2003年10月5日から6日にかけては、1186号機と重連でサロンカー「なにわ」を使用し、松江~浜田・浜田~津和野~益田とお召し列車牽引の栄誉を担いました。

一方で、1986年12月28日にはお座敷列車「みやび」の回送列車を牽引し、香住から浜坂にかけて餘部鉄橋を通過中の午後1時25分頃、突風に煽られ、14系座席車7両全てが転落、大破する大事故を経験しました。「みやび」として運行開始後、わずか9ヶ月、272日目の事故でした。

乗客は山陰お買い物ツアーなどの一般客174名で、午前9時26分に福知山駅を出発、11時49分に香住駅に到着し、全員下車していました。鉄橋上には機関車と客車の台車3組が残され、レールは約50mにわたり、曲がりくねり、枕木も大破しました。
客車内の車掌1名と鉄橋下の水産加工場の従業員6名が死亡、客車内の日本食堂従業員1名、加工場の従業員5名が重軽傷を負う大惨事となりました。

1187号機は2007年8月17日、後藤総合車両所で廃車となりました。

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2017年11月18日 (土)

四日市の2つの駅 JRと近鉄駅の歴史と今

2017年8月の愛知・三重旅行では近鉄四日市駅側のホテルに宿泊し、近鉄四日市駅、JR四日市駅の両方を利用する機会がありました。

三重県の市町村の人口ランキングで1位なのは311,089人の四日市市で、県庁所在地の津市は280,016人で二位です(2015年国勢調査データ)。面積では津市が711.11㎢でトップ、四日市市は206.44㎢で11位です(2016年10月1日のデータ)。

1890年12月25日関西鉄道が柘植駅から延伸した線の終着駅として現在のJR四日市駅が開業しました。1894年7月5日には桑名まで路線が延伸され、中間駅となりました。この辺の鉄道は名古屋から延びたのではなく、西から延伸してきたことが注目点です。

1907年10月1日、国有化され、1909年10月12日、線路名称が制定され、関西本線所属の駅となりました。

1915年12月25日、四日市あすなろう鉄道の歴史でも出てきましたが、三重軌道が四日市~諏訪駅間を開業します。

1916年3月3日、四日市鉄道四日市駅~諏訪駅間が開業(近鉄湯の山線の前身)

1922年3月1日、伊勢鉄道 新四日市駅を開業、10月1日、四日市駅に改称

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Yahoo地図の上に四日市駅のwikipediaにある旧線の様子を書き加えて作成しました。

かつては三重軌道も伊勢鉄道も関西本線の四日市駅に乗り入れる路線を持っていましたが、急カーブが多いことなどから1927年頃から相次いで廃止されてゆきました。

170904 2017/8/4 JR四日市駅 駅舎

090323_3 駅名標

昭和50年代の駅舎風景のJR四日市駅

090323
090323_2 2009/3/23

駅舎と乗降ホームの間は跨線橋で結ばれており、その下には非電化の着発線が5本通っています。跨線橋に駅名が記入されているのは伊勢市、津、亀山などこの辺りの多くの駅で見ました。乗降ホームは伊勢鉄道の分を含めて1面3線です。

De10_1546_111225_2 2011/12/25 DE10 1546号機による入れ換え
DE10の右手奥に貨物駅があります。

170804
また駅舎と反対側も多くの線路が敷かれ貨車の検修庫のような建物もあります。

170804_2
伊勢鉄道のホームから駅舎と跨線橋を見た風景

かつての長大編成列車時代の名残か、伊勢鉄道のホームは跨線橋から50m以上離れた場所にあります。

貨物がメインで旅客に関しては昔ながらの施設をそのまま使って今日に至っているという感じの駅です。

近鉄四日市駅

170804_3
一方、2キロ程西方に位置する近鉄四日市駅は県内1位の乗降客数を誇る三重県最大の駅です。

170804_4

この駅の歴史は上の地図の諏訪駅を嚆矢とするようで、1956年国鉄四日市駅への乗り入れを廃止し、諏訪駅を現在の近鉄四日市駅に移転し、近畿日本四日市駅に改称したのが始まりでした。

その後、近鉄が三重電気鉄道などを合併し、1970年には近鉄四日市駅と改称されました。1974年7月3日、高架化が完成し、現在の形態となりました。

1307_170805
高架線上には電留線もあり、名古屋方面、伊勢中川方面の電車の滞留場所になっています。

島式ホーム3面6線で地上11階、地下1階の駅ビルに隣接しています。

Familymart170805
近鉄は関東の私鉄とは違って独自のキオスク営業グループを持たないのか多くの駅のホームにコンビニのファミリーマートを見かけました。

170806
特急券券売機、近鉄四日市駅は名阪甲特急の一部列車以外、名伊甲特急が通過する以外は全ての特急が停車する駅で、観光列車「しまかぜ」も停車します。最近は私鉄の多くの駅で見かける特急券の券売機、名古屋までの特急料金は510円でした。

近鉄四日市駅の乗降客数はJR四日市駅の8倍とのことです。

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2017年11月13日 (月)

速報版 第17回ふれあい鉄道フェスティバルに参加

貨物鉄道博物館の話題に割り込んでの記事なので、速報版としましたが、11月11日土曜日は尾久車両センター公開の「第17回ふれあい鉄道フェスティバル」と西武横瀬車両基地公開「西武トレインフェスティバル2017 in 横瀬」か重なりましたが、今年は2014年以来の尾久にしました。

理由は、展示車両のリストを見ると、小海線のHigh Rail 1375、盛岡のPOKEMON with YOUトレイン、新潟地区の越乃Shu*Kura などの普段は関東地区では見られないディーゼルカーが展示されるからでした。

詳細は追って、別の機会に記事にしますが、今回は写真だけを並べます。

Dsc01182

Dsc01318恒例の機関車4並び展示はこのように尾久駅側から、EF6437号機、EF651102号機、DD51842号機、そして青森から転属してきたEF81139号機でした。

Dsc01248

お召し塗装のEF8181号機は転車台の上で11:00、12:00、13:00。14:00に回転していました。

JR東日本関係の機関車と言えば、長年茶色塗装だった高崎センターのEF641001号機がオリジナル塗装に戻ったので展示されるかと思いましたがそれはありませんでした。

Dsc01200

機関車それぞれの両側にHMが付いていましたが、尾久ゆかりの特急列車のHMも展示されていました。

 

Dsc01192長年入れ換え機として活躍してきた2両のDE10もJR貨物などでは、ハイブリッド機関車HD300や電気式DD200の登場もあり、どんどん置き換えが進んでいますが、JR東日本のDE10(1571と1751)も最後の晴れ姿なのでしょうか。

Dsc01230

Img_6156E26系も12両編成がカハフE26ではなくカヤE27-501付きで展示されており、普段じっくり観察できないE26系客車を一両ずつ観察出来ました。

Dsc01129


Dsc01137

高崎の12系客車5両と185系B7+B4編成10両が休憩用車両となっていました。

Dsc01238長年、北斗星等で活躍した24系寝台客車、オハネフ2514が展示され、列車愛称幕が

Dsc01283


こういったスケジュールでチェンジされました。

 

Dsc011412017年7月1日から小海線で運行を開始した臨時快速列車High Rail1375 1375は普通鉄道最高地点の標高1375mに由来するそうですが、その塗装を纏ったキハ103-711・キハ112-711が展示され、車内見学も出来ました。

Dsc01171盛岡支社が東日本大震災の復興事業の一環として2012年10月12日に一関運輸区のキハ100形気動車(1,3)を改造した列車「POKEMON with YOUトレイン」を走らせていましたが、それが2017年7月15日にリニューアルされ今回展示されました。

 

Dsc01158

新潟支社が上越妙高~十日町間で運行する観光列車「越乃Shu*KuraゆざわShu*Kura柳都Shu*Kuraもあるそうで2014年5月2日から運行開始されました。デスティネーションキャンペーンの開催がきっかけで日本酒の醸造が盛んな新潟県をアピールするため酒をコンセプトに企画された列車です。車両はキハ48 558、1542、キハ40 552からの改造です。

以上が展示車両、企画で今回は車庫の公開はありませんでした。

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