2024年9月 3日 (火)

速報版 2024年晩夏 京都の旅 1日 台風の進路に悩まされた往路

2週間前の新潟の旅に引き続き、18切符の残り2日分を使って京都の旅を敢行しています。

今回ほど台風の進路に悩まされたことはありませんでした。8月22日午前3時にマリアナ諸島で発生した台風10号(サンサン)は発生時点では鹿児島付近に上陸後、日本列島を縦断する形で進み、8月中には北海道方面に抜けて行くと予想されていました。日本近海の海水温が平年よりも高かったことにより、台風は発達し、勢力を強め、鹿児島県薩摩川内市付近に上陸したものの、台風を流す風の力が弱く、移動速度は著しく低下しました。そのため、九州から関東にかけて発達した雨雲が断続的にかかり、宮崎県のえびの高原也静岡県の天城山では総雨量が900mmを越えるなど各地で記録的な大雨となりました。結局、台風10号は九州から四国へ、さらに東進し、9月1日正午に東海道沖で熱帯低気圧になりました。台風から熱帯低気圧になる条件は最大風速が17.2m未満になることです。また熱帯低気圧は海上の強い日差しで発生した水蒸気が上昇気流となり、出来た渦によるもの、温帯低気圧は南の暖気と北の寒気の温度差で起きた渦によるもので、熱帯低気圧に寒気は関与していません。

私も今回の京都旅行の出発を控え、先週、列車の運行状況が気になっており、特にJR東海の在来線の運行状況を毎日のようにチェックしていましたが、9月2日朝の時点で、東海道本線静岡~掛川間が雨による規制で列車の運行が止まっていました。

いつもなら関西に行く場合は、東京発6:30の1521E熱海行、熱海から沼津1423M、沼津から豊橋755M、豊橋から大垣2319F、大垣から米原229F、米原から京都3483Mで京都に15:43に到着出来るのですが、静岡~掛川間がいつ復旧するか出発時点では読めなかったので、中央線塩尻経由で名古屋まで行くことにしました。

Dsc09902

2024/9/2 早朝の国分寺駅 中央線列車案内 東海道経由の場合は5:28発の東京行に、中央線経由の場合は5:32発の高尾行に
      塩尻での接続待ちを考慮するともう少し遅い高尾方面でも間に合ったはず

Dsc09906 2024/9/2 高尾 1450M 高尾から塩尻まで 塩尻着9:18

Dsc09940_20240902194801 2024/9/2 塩尻 しなの3号 A102+A202

Dsc09944 Dsc09948_20240902195101 2024/9/2 塩尻 しなの6号 A204+A3

Dsc09959_20240902195401 2024/9/2 塩尻 あずさ5号 

Dsc09960 2024/9/2 塩尻 2080レ EH200-19

塩尻では90分の接続待ちとなり、その間に中央西線の特急「しなの」、中央東線特急「あずさ」、さらに南松本から蘇我までEH200が牽引する2080レなどを撮影

Dsc09962 2024/9/2 塩尻 313系 B504編成 1826M

塩尻から中津川間は東海道でいうと沼津~豊橋間のような、編成両数も運行本数も少ない区間ですが、景色は絶景です。

Dsc09974_20240902200201 2024/9/2 中津川 315系C6編成 

中津川から先は名古屋近郊区間で最新鋭の315系8連が投入されています。13:16に出発して14:36に名古屋駅に到着。東海道経由より、2時間弱の遅れです。塩尻での接続を短く、すれば乗車時間的には殆ど同じかも知れません。

あとは東海道新快速で大垣、大垣から米原、米原から新快速で京都駅には17:12に到着、堀川四条のホテルには18時前に到着しました。新幹線を使えばドアtoドアでも4時間弱の旅ですが、中央線、東海道経由の鈍行の旅も色々な見聞があるものです。

にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村 
鉄道コム

最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。

 

2020年9月29日 (火)

2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 11 岡谷駅あれこれ

2018年晩夏、信州の旅、下諏訪で下車し、2両の保存蒸機、1両のガソリン機関車を見学した後、岡谷駅に到着しました。

180831_20200928143401 2018/8/31

180831_20200928143501 鉄筋コンクリート造りの平屋建て駅舎が竣工したのは1952年です。

180831_20200928143601

岡谷市は古くは製糸業、今は精密機械工業が盛んで「東洋のスイス」とも呼ばれる岡谷市の中心駅です。1905年11月25日の富士見駅からの延伸時に終着駅として開業、1906年6月11日には辰野駅経由で塩尻駅まで中央本線は延伸しました。しかしこのルートは現在のみどり湖経由の塩嶺ルート(12km)に較べると27kmもあり、大変な大回りでした。

070324 2007/3/24

180831-2_20200928143701 2018/8/31

しかし、1900年代初頭のトンネル掘削技術や蒸気機関車による運行では現在のルートは不可能と考えられていました。その理由のひとつは糸魚川~静岡構造線と呼ばれる中央構造線が通っており、大断層が存在すること、もう一つはトンネルを掘った場合、片勾配のトンネルになり、掘削技術的な問題と蒸気機関車牽引列車では乗務員の窒息事故が予想されることでした。

中央線の旅客需要の急増、スピードアップの必要性から1970年代になると塩嶺ルート、下諏訪~塩尻ルートなどが検討され、乗車実績の高さから岡谷駅で分岐する塩嶺ルートの建設が決定し、岡谷市内の用地買収解決に時間を要したものの1983年に全長5994mの塩嶺トンネルが貫通、全線複線直流1500V電化の新線が開通しました。

E353-s101-180831-2 2018/8/31 旧線の辰野~岡谷間は実質的に飯田線と一体化しており、岡谷駅まで飯田線を走るJR東海の313系が乗り入れて来ています。

119-r3-070324
2007/3/24 かつては119系なども見られました。0番線は塩尻方面専用ホーム。

にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村 
鉄道コム

最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。

2020年9月21日 (月)

2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 5 上諏訪駅周辺あれこれ

2018年の夏の終わりの信州地方の旅、茅野駅に続いて下車したのは上諏訪駅でした。

Dsc07169

Dsc07168
2018/8/31 オールドタイプの駅名標と最近、観光地最寄り駅に見られる駅名標

1905年11月25日、茅野駅と同じ鉄道院中央本線富士見~岡谷間の開通の際に開業し、旅客・貨物の取扱が始まりました。

Dsc07118
この駅舎が完成、オープンしたのは1950年3月でした。

Dsc07180
1番線、新宿方面上りホームには温泉浴場が設置されていますが、これは1986年8月8日のことでした。

Dsc07174
まだこの頃はE257系も活躍中でしたが、E353系の姿をよく見かけるようになりました。

Dsc07179
ホームの構成は単式ホーム1面1線、島式ホーム1面2線の典型的構成で、東口(霧ヶ峰口)、西口(諏訪湖口)があり、花火大会の際には線路を横断する形で通路が開設され臨時の改札が設置されます。その際は3番線は使用休止となります。

現在、211系が滞留している電留線などがある場所がかつて上諏訪機関区のあった場所かと思われます。機関区は中央線のこの区間の開業時に設置されました。中央本線が非電化の時代はD50, D51などの大型貨物用蒸機の基地で石炭・水の補給が行われており、20両前後が配置されていました。1962年5月に上諏訪~辰野間が電化されると本線を走る蒸機は転出してゆき、先日の記事で記述したように茅野、上諏訪、下諏訪、岡谷での入換に従事する機関車C12,C50, C56の集中管理基地となってゆきました。信濃大町に駐泊し、大糸線の貨物、飯山区貸し出しで臨時スキー列車牽引に就くC56もありました。C56126やC56130に集煙装置が付いているのは大糸線対策でした。1984年の貨物取扱廃止を受け、1987年に廃止されました。機関区があった頃の配線図はこちらの記事に詳しいです。

にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村 
鉄道コム

最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。

2018年9月 1日 (土)

速報版 信州公園保存車両巡りの旅 その1 

8月も終わり、2018年のこの狂ったように暑い夏はどうなるのか、ここ数日はゲリラ豪雨が各地で発生し、ここ数年の気象状況の異常さを痛感しています。

さて、以前コメント欄でも書きましたが、31日金曜日から2泊3日の予定で中央線から信州へ、長野電鉄に乗り、帰りはしなの鉄道から軽井沢、碓氷峠、信越本線、高崎線と廻る旅をしています。

表題にもあるように今回は長野県内に保存してある車両を見て回るのがメインです。

Dsc07084 2018/8/31 茅野駅東口 C1267号機

初日は茅野駅東口のC1267号機を皮切りに

Dsc07132

Dsc07164 今年4回目の花火大会の準備で忙しい、諏訪湖畔のD51824号機
上諏訪駅から歩いて10分ほどでした。

Dsc07165
駅に戻るとE353系のS114編成の試運転に遭遇。早くも14編成目まで登場という感があります。

Dsc07196
続いて下諏訪駅から歩いて8分ほどの町役場横のあすなろ公園に保存されているC12171号機

次のターゲットまでは駅まで戻ること無く直接行った方が早そうなので歩くことに

Dsc07221

ここからが今日の長距離歩行の始まりで、諏訪湖岸の岡谷市民総合体育館側に保存されているD51349号機
北海道特有の切り詰めたデフレクターとギースルエジェクターが特徴の機関車でした。

Dsc07217

この辺りから左手に見えるのが上諏訪の方向、天気が良ければ富士山も見えるそうですが
因みに諏訪湖1周は16kmだそうです。

Dsc07241 釜口水門

さらにおよそ1.6km、諏訪湖から天龍川が流れ出す釜口水門まで歩き、

Dsc07250
水門建設工事でのトロッコ輸送に活躍したプリムスも記録

この辺りで雨がかなり降り出しましたが岡谷駅まで無事到着。
ここら辺は中央東線の単線区間なので1つの列車が遅れるとそれが上下列車に波及して行きます。

Dsc05631
塩尻駅から歩いて5分ほどの市役所構内に保存されているD51155号機を記録
この頃には天候も回復して夏の太陽が照りつけていました。駅の側で昼食後、篠ノ井線の松本行きに乗車

Dsc05659
E257系あずさ、かいじからの撤退が発表されており、松本でしか見られないこの姿も貴重な記録かと

Dsc05685
つづいて明科駅から歩いて8分ほどの安曇野市龍門淵公園に保存されているC56124号機

Dsc05709 桑原信号所で上りしなのの通過待ち

またぞろ、雨が激しくなり、姨捨、桑原信号所でのスイッチバック運転は大雨の中となりましたが、運転士が反対側の運転台に移動すること無く逆行運転するのは初めて見ました。

Dsc05732
最後はちょっと分かりづらい場所にあり、日没との競争で慌てましたが、篠ノ井支所(旧篠ノ井市役所構内)のD51921号機を撮影して、本日の予定は無事消化できました。

にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村  鉄道コム

最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。

2018年3月 6日 (火)

E353系車両展示会@立川駅 2018/3/3 その2 車内の様子

昨日に引き続いて、3月3日土曜日立川駅でのE353系車両展示会の様子です。

12号車側の入口で4問のクイズ問題が書かれたパネルを渡され車内見学です。
問題は
1) 車内に荷物置き場はいくつあるか
2) グリーン車の座席は何度まで傾けられるか
3) 普通車のシートピッチは何cmか
4) AEDが設置されているのは何号車か

それぞれ4択式の問題でした。

Dsc03906
車内への扉はこういったスタイルです。

Dsc03908
普通車の座席

Dsc03913
普通車の床

床構造は台枠上に粒状ゴム・アルミニウム板・ゴム床で構成された防音床構造として車内静粛性を向上させています。

Dsc03945
車内設備の案内
この中にクイズの答えがあります。

Dsc03944
9号車グリーン車に設置されているAED

Dsc03950
9号車グリーン車は赤系の天井に黒いシートでシックに纏めてあります。
シートの傾斜をスマホの分度器機能で測定している人も見かけました。

Dsc03952
床は赤絨毯です。

Dsc03943
各車両の出入り台の壁にこうした点字による案内板が付いています。

Dsc03948
9号車グリーン車の壁はこういった木目板です。多目的室という何の目的か分からない部屋もありました。

Dsc03963
降車時にクイズの答えを渡すとトートバックと正解が書かれた紙がプレゼントされ、さらにホームではボールペン、クリアファイルの入った袋がお土産にプレゼントされました。

E351系も結局、乗車すること無く終焉を迎えそうですが、果たしてE353系にこれから乗ることがあるかどうか。

にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村  鉄道コム

最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。

2018年3月 5日 (月)

E353系車両展示会@立川駅 2018/3/3 その1 外回り

2018年3月3日土曜日、立川駅2番ホームにE353系が据え付けられ、車両展示会が開かれるというので行って来ました。

Dsc03936 2018/3/3 立川

Dsc03877
編成はS106編成、4号車から12号車までの基本9両編成で2月27日に総合車両製作所横浜事業所を出場したばかりです。

Dsc03933 2018/3/3 立川
E351系と異なり、E353系は4号車連結側の顔も、12号車の顔も違いがありません。顔は見た目に同じでも1,12号車は非貫通、3,4号車は貫通構造となっています。

車体はE657系と同じアルミニウム合金製の中空押し出し形材を用いたダブルスキン構造です。先頭構体は屋根部と幌板部を除きFRPで構成されています。

Dsc03875 4号車、クハE353-6 から

Dsc03866 12号車 E352-6から

E351系は基本・付属5編成ずつでしたが、E353系は基本編成の数が6本となりました。
構成は
←新宿方
クハE353-6-モハE353/352-506-モハE353-2006-サハE353-6-サロE353-6-モハE353/352-6-クハE352-6

9両編成、5M4Tで0番台モハE353にはパンタ1基、500番台モハE353にはパンタ2基が搭載され、2000番台はユニットを組まない単独モハでパンタ2基となっています。

Dsc03873
パンタグラフは中央本線の狭小トンネルに対応可能なように、折り畳み時の高さを3950mmとしたPS39シングルアームタイプです。E257系PS36をベースに集電可能範囲を広くしたものでバネ上昇式・空気下降式であり、TIMSに対応する上昇検知装置を備え、集電効率を向上させるためにメタライズドカーボンすり板を枕木方向に3列配置し、高速走行での追従性向上のためにオイルダンパーを搭載しています。

Dsc03899
量産先行車には各車両間の車端外妻面(連結部)に車端ダンパーと車体間ダンパーの2つを取付けていましたが、量産車では全車両にフルアクティブ動揺防止装置を搭載したため車体間ダンパーは付いていません。

Dsc03884
補機用の電源SIVは東洋電機製造製のIGBT素子を使用した3レベル電圧系インバータで構成されており、直流1,500Vを電源として三相交流440V 60Hzを出力します。基本編成は定格容量260kVAのSC110を3基搭載し、並列運転を行います。

Dsc03885
空気圧縮機はスクリュー式の MH3130-C1600S2(定格容量1,600L/min)を採用しており、車体傾斜装置使用に伴う圧縮空気の消費量の増加に対応するため、2号車のモハE353形1000番台を除いた全車両に搭載しています。

因みに3両付属編成はクモハE353-モハE353-1000-クモハE352と見かけ上、全電動車構成ですが、両端クモハは運転台より台車が付随台車、中間車より台車が動力台車の0.5M方式で、3両編成としては2M1Tとなっています。SIVは SC89B(定格容量210kVA)を1基搭載しています。

にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村  鉄道コム

最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。

2017年12月24日 (日)

2017年12月23日、E353系 スーパーあずさ営業開始

今上天皇の退位スケジュールも決まり、12月23日が天皇誕生日であることも、今年と来年の2回となった2017年12月23日土曜日E351系の老朽化後継から次の世代の中央東線特急としてまずは「スーパーあずさ」下り1号、11号、23号、29号、上り4号、18号、22号、36号にE353系が投入されました。

Img_6328 2017/12/23 鳥沢~猿橋間 新桂川橋梁
下り一番列車は新桂川橋梁を通過するシーンを猿橋側から撮影しました。

E353系の量産先行車、基本編成(S101編成9両)と付属編成(S201編成3両)は総合車両製作所で製造され、2015年7月25日に出場しました。中央本線、篠ノ井線、大糸線、信越本線等で性能評価、技術検証試験が行われ、量産編成の製造が開始されました。

外観デザインは「伝統の継承」・「未来への躍動」をコンセプトとし、内外装ともにデザイン監修は奥山清行氏が担当しました。

Img_6339 基本編成はS102編成

車体

アルミニウム合金製の中空押出形材を用いたダブルスキン構造で、運転台は高運転台構造、先頭構体の屋根部と幌蓋部以外はFRPで構成されており、踏切事故対策のため、先頭構体と運転室出入り部がクラッシャブルゾーンとなっています。

E351系からの振り子機構はE353系では動揺防止制御装置(枕バネの空気バネに圧縮空気を出し入れして左右の空気バネの高さを変える方式)となりましたが、量産先行車では先頭車とグリーン車のみにフルアクティブ動揺防止装置が搭載され、それ以外の車両は車端、車体間ダンパーが搭載されいましたが、量産編成からは全車両にフルアクティブ動揺防止装置が取り付けられ車体間ダンパーは非搭載となりました。床は台枠上に粒状ゴム、アルミニウム板、ゴム床が構成された防音床構造とし、室内の静粛性が向上されており、グリーン車ではゴム床の代わりにカーペットが敷かれました。

車体塗色は「アルパインホワイト」(アルプスの雪)、「あずさバイオレット」の細帯、前面は「ストリームブラック」、側窓の周りは松本城の漆黒をイメージした「キャッスルグレー」となっています。

Img_6341 付属編成はS202編成でした。

電源・制御機器

三菱電機製IGBT素子によるPWM制御インバータ1基で2両8基の主電動機を制御するVVVFインバータSC108と1C4M制御のSC109を搭載しています。主電動機は自己通風式MT75B、補助電源はDC1500Vから三相交流440V 60Hz (定格容量260kVA)を発生するSC110を3基(基本編成)と定格容量(210kVA)のSC89Bを1基(付属編成)に搭載、CPはスクリュー式MH3130-C1600S2(定格容量1,600L/min)を2号車を除く全車に搭載し、車体傾斜装置使用による圧縮空気の消費に対応しています。空調装置は集中式AU738を1両当たり1基搭載しています。
車体を傾斜させたときにも車両限界に収まるように、車体寸法や空調装置のサイズも考慮されています。

台車

軸梁式軸箱支持装置を備えたボルスタレス台車で電動台車はDT81(動揺防止装置付き)、DT82(アンチローリング装置付き)、動揺防止装置及びアンチローリング装置を省略したDT81Aを採用しました。付随台車は動揺防止装置および駐車ブレーキを備えたTR265、TR265から駐車ブレーキを省略したTR265A、動揺防止装置及び駐車ブレーキを省略したTR265Bを採用しています。

3両の付属編成は形式上は全てが電動車となっていますが、クモハE352形とクモハE353形は運転台側の台車が付随台車、中間車側の台車が動力台車の「0.5M0.5T」の構成となっており、編成単位では2M1Tとなっています。

駆動装置はCFRP製のたわみ板を採用した、TD平行カルダン駆動方式 TD282C-H で、歯車は、はすば歯車を用いた一段減速式で歯車比は96:17=5.65です。

Img_6361 上り一番列車はS203+S103編成で鳥沢側から撮影しました。
E353系の場合、編成番号はE259系と同じ、貫通扉のように見える(クモハE353 とクハE352-0の場合は非貫通)扉の右下に表示されています。

←東京
           1                2                          3
付属編成 クモハE353-0 モハE353-1000 クモハE352-0
          CP                  VVVF             CP, SIV
                       4                  5                     6                     7                        8
基本編成 クハE353-0 モハE353-500 モハE352-500 モハE353-2000 サハE353-0
          CP         VVVF CP            CP SIV          VVVF CP             SIV CP   
       9                   10                  11                 12
サロE353-0  モハE353-0  モハE352-0 クハE352-0
   CP     VVVF CP    CP SIV      CP

Img_6365 後から4両目がグリーン車です。

車内

普通車は、2+2列配置の回転式リクライニングシートが960mmのピッチで設置され、インテリアデザインは「活動的で明るい寒色」のライトグレーを基に車内全体を構成しており、腰掛は座面を黒色とし、背もたれ部分にはブルー系を基本をとした光沢感のある「みなも」のパターンを盛り込んだ配色としており、梓川の清らかな「水面のきらめき」を表現しています。グリーン車は、2+2列配置の回転式リクライニングシートが1160mmのピッチで設置され、インテリアデザインは「より上質な寛ぎ感のある暖色のベージュ」を基に黒と赤の色を効果的に配色しており、腰掛は座面をグレーとし、背もたれ部分には黒地に赤色を配置して、見る角度によってその割合が変化する表地を採用しており、「ハイテク・モダン」・「高揚感」・「機能感」を表現しています。

室内照明は在来線特急車両として初のLEDによる間接照明が採用されており、窓側の座席の上部にある荷棚の下部には、各座席の風向きと風量の調整が可能な個別吹出し式の空調装置を採用されました。グリーン車と普通車の全座席には、電源コンセントとパソコンなどを置くことができるテーブルを設置しており、車内案内表示器は2段表示のフルカラーLEDを採用しました。

E351系の「基本編成8両+付属編成4両」に対し、本系列は「基本編成9両+付属編成3両」となり、12両編成あたりの定員は674名で、E351系よりも若干減っています。

S101,S201編成は量産編成に合わせた改造工事に入っており、完了次第運用に入るそうです。来年3月に予定されているダイヤ改正では現時点でE351系で運用されている残りのスーパーあずさの運用にもE353系が投入され、ゆくゆくはE257系ののあずさかいじもE353系になるとの情報もあります。

にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村  鉄道コム

最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。

その他のカテゴリー

クルーズトレイン スポーツ ディーゼル機関車 ディーゼル機関車DD13/DD15 ディーゼル機関車DD16 ディーゼル機関車DD200 ディーゼル機関車DD50 ディーゼル機関車DD51 ディーゼル機関車DD54 ディーゼル機関車DE10/DE11/DE15 ディーゼル機関車DF200 ディーゼル機関車DF50 ニュース ハイブリッド機関車 ハイブリッド気動車 バス モノレール 三セク鉄道 事件・事故 事業用車 催事 地下鉄車両 城巡り 大相撲 客車 客車12系 客車14系 客車20系 客車24系 客車50系 客車E26系 新交通システム 新幹線0系 新幹線電車 旅客機 旅客機 Airbus A220 旅客機 Airbus A300 旅客機 Airbus A310 旅客機 Airbus A318/A319/A320/A321 旅客機 Airbus A330 旅客機 Airbus A340 旅客機 Airbus A350 旅客機 Airbus A380 旅客機 Boeing 707 旅客機 Boeing 727 旅客機 Boeing 737 旅客機 Boeing 747 旅客機 Boeing 757 旅客機 Boeing 767 旅客機 Boeing 777 旅客機 Boeing 787 旅客機 Douglas DC-10/MD-10 旅客機 Douglas DC-8 旅客機 Douglas DC-9/MD-80 series/MD-90/Boeing 717 旅客機 Lockeed L-1011 Tristar 旅客機 MD-11 旅行・地域 日記・コラム・つぶやき 書籍 東京メトロ 東京都営地下鉄 民鉄:京成グループ 民鉄:京浜急行電鉄 民鉄:京王電鉄 民鉄:京阪電気鉄道 民鉄:南海電鉄 民鉄:名古屋鉄道 民鉄:大井川鐵道 民鉄:富士急行 民鉄:小田急電鉄 民鉄:山陽電気鉄道 民鉄:東急電鉄 民鉄:東武鉄道 民鉄:江ノ電 民鉄:相模鉄道 民鉄:西日本鉄道 民鉄:西武鉄道グループ 民鉄:近畿日本鉄道 民鉄:阪急電鉄 民鉄:阪神電気鉄道 気動車 気動車1000形 気動車2000系 気動車キハ100系 気動車キハ110系 気動車キハ11形 気動車キハ120形 気動車キハ126系 気動車キハ141形 気動車キハ150形 気動車キハ181系 気動車キハ183系 気動車キハ185系 気動車キハ187系 気動車キハ189系 気動車キハ201系 気動車キハ20系 気動車キハ25形 気動車キハ261系 気動車キハ281系 気動車キハ283系 気動車キハ32形 気動車キハ35系 気動車キハ40系 気動車キハ45系 気動車キハ56/57/58系 気動車キハ75形 気動車キハ81形 気動車キハ82形 気動車キハ85系 気動車キハE120系 気動車キハE130系 気動車キハE200系 海外の鉄道 特急電車 私鉄 蒸機8620 蒸機9600 蒸機C10 蒸機C11 蒸機C12 蒸機C50 蒸機C51 蒸機C53 蒸機C55 蒸機C56 蒸機C57 蒸機C58 蒸機C59 蒸機C60 蒸機C61 蒸機C62 蒸機D50 蒸機D51 蒸機D52 蒸機D60 蒸機D62 蒸気機関車 貨車・貨物列車 路線について 路面電車 軽便鉄道 近郊形電車 通勤電車 連絡船 鉄道以外の博物館・展示施設 鉄道博物館 鉄道施設 電機ED16 電機ED60/ED61/ED62 電機ED70 電機ED71 電機ED72 電機ED73 電機ED74 電機ED75 電機ED76 電機ED77 電機ED78 電機ED79 電機ED91 電機EF10 電機EF12 電機EF13 電機EF15/EF16 電機EF18 電機EF200 電機EF210 電機EF30 電機EF510 電機EF53/EF56/EF59 電機EF55 電機EF57 電機EF58 電機EF59 電機EF60 電機EF61 電機EF62 電機EF63 電機EF64 電機EF65 電機EF66 電機EF67 電機EF70 電機EF71 電機EF80 電機EF81 電機EH10 電機EH200 電機EH500 電機EH800 電気機関車 電車101系 電車103系 電車105系 電車107系 電車113系 電車115系 電車117系 電車119系 電車121系 電車123系 電車125系 電車143系 電車151/161/181系 電車153系 電車155/159/167系 電車157系 電車165/169系 電車183/189系 電車185系 電車201系 電車203系 電車205系 電車207系 電車209系 電車211系 電車213系 電車215系 電車221系 電車223系 電車225系 電車227系 電車251系 電車253系 電車255系 電車271系 電車281系 電車285系 電車287系 電車289系 電車301系 電車303系 電車305系 電車311系 電車313系 電車315系 電車323系 電車371系 電車373系 電車381系 電車383系 電車401/403/421/423/415系 電車417系 電車419系 電車451/453/455/471/473/475/457系 電車481/483/485/489系 電車5000系 電車581/583系 電車651系 電車681系 電車683系 電車70/72系 電車7000系 電車701系 電車711系 電車713系 電車715系 電車719系 電車721系 電車731系 電車781系 電車783系 電車785系 電車787系 電車789系 電車8000系 電車80系 電車811系 電車813系 電車817系 電車821系 電車8600系 電車883系 電車885系 電車_旧形国電 電車BEC819系 電車E127系 電車E129系 電車E131系 電車E217系 電車E231系 電車E233系 電車E235系 電車E257系 電車E259系 電車E261系 電車E351系 電車E353系 電車E501系 電車E531系 電車E653系 電車E655系 電車E657系 電車E721系 電車E751系 電車EV-E301系 電車EV-E801系 電車クモハ42 電車クモハ52

カテゴリー

2024年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
フォト
無料ブログはココログ

日本ブログ村

  • 日本ブログ村