公園保存蒸気を訪ねて 水戸線 その1
前回のこのシリーズで、笠間市市民体育館横に保存されているC58275号機をご紹介致しました。今回と次回の二回に渡り、かつてC58形や8620形が活躍した水戸線について触れてみようと思います。
水戸線は栃木県小山市の小山駅と茨城県笠間市の友部駅を結ぶ延長50.2kmのJR東日本の路線で、全線電化、小山駅付近は直流1500V方式、小田林駅との間にある交直デッドセクションより東側は交流50Hz、20kVの電化方式です。駅数は両端駅を含めて16、旅客営業規則で東京近郊区間、Suicaの首都圏エリアに含まれる路線です。そのおかげで荒川沖を最寄り駅としている私は、荒川沖~ひたち野うしく間の乗車券で水戸線経由の大回り乗車が可能です。
運転指令は水戸総合司令室の管轄で、保安装置はATS-P方式、最高速度は95km/hとなっています。全線単線で、列車交換が出来ない駅は小田林、東結城、玉戸、大和、宍戸で後の全ての駅では列車交換が可能です。
運行形態はすべて普通列車で1時間あたり,1-2本程度、大半が小山~友部間の線内折り返しと常磐線水戸・勝田駅発着の列車、朝夕を中心に小山~下館間区間運転、勝田~下館間の最終列車があります。
友部に到着するE501系 5連 K751編成による高萩行 2013/11/24
E501系は2007年3月の改正で上野口の運用から追われ、土浦以北、水戸線を活躍の場とするようになりましたが、水戸線には付属の5両編成、K751~754のみが入線しています。
1998年頃までは一部の列車が両毛線の桐生まで乗り入れていたそうですが、私にはその記憶がありません。また快速列車運転されていたこともあったそうですが(1992年3月改正から1993年12月改正前まで)、快速通過駅の停車本数が減るという事態になって廃止されたそうです。また、早朝・夜間の一部普通列車は小田林、東結城駅を通過していましたが、2014年3月15日のダイヤ改正で全列車停車することになります。常磐線の名物貨物列車通称「安中貨物」も2000年12月のダイヤ改正までは水戸線、両毛線経由で運転されていたそうです。
国鉄時代は1985年3月13日まで急行「つくばね」が上野~水戸・勝田、上野~真岡線真岡・茂木間に水戸線経由で運行されていました。
使用車両は勝田車両センターの交直流車両で運転され、常磐線普通列車と共通で運用されています。
水戸線大和~岩瀬間を行くE531系K460編成 2007/2/4
E531系は現在、定期運用はありませんが、415系1500番台、E501系などの検査入場時には付属編成5両の代走があります。
2006年8月26日から2007年3月17日までは、E531系5両編成が1日上下合わせて12本暫定的に運転されていました。翌18日のダイヤ改正以降は原則として415系1500番台とE501系による運行となっています。E501系はダイヤ改正前の2007年2月27日から運用が開始されました。
今はJR東日本からは全廃されてしまい見られなくなった全鋼製415系 K522編成 2007/2/4 大和~岩瀬間
この編成の手前のクハ401-51は本来、403系の第一編成の先頭車として製造された車輌でJR東日本の簡易冷房装置であるAU712装備の車両
水戸線のヌシ的存在の415系1500番台 K528編成 2002/2/4 大和~岩瀬間
稲田~福原間ののどかな風景をゆく415系1500番台 K529編成 2010/5/8
小山駅で出発を待つ415系1500番台 K532編成 2006/3/12
過去には冒頭で記述したように小山機関区所属の8620形やC58形が貨物列車、旅客列車を牽引し、1967年2月1日に全線電化された後にはEF80が牽引する旅客列車、貨物列車も走ったそうです。客車はオハ35系・スハ43系などから構成され、荷物車・郵便車も併結されていたそうです。1982年11月14日で運用が終了となりました。前述の急行等で気動車も運用され、キハ11形・キハ17形・キハ20形・キハ25形・キハ45形・キハ28形などの乗り入れがありました。電車で過去の車両となっているのは403系と415系の一部です。
次回は、その歴史と、不定期の車両について触れます。
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