事故にて廃車、代替製造され復活した車番と編成 その2 JR東日本 E531系
JR東日本の常磐線中距離用E531系の中にも事故で廃車になった車両があります。
2017/10/16 我孫子 偶然撮影していたクハE531-17(2006年8月17日、総合車両製作所新津事業所にて竣工) この写真から初代のランボードは乗務員室扉上位までであったことが分かります。
2021年3月26日未明、土浦~神立間の線路際フェンスを突き破って線路内に侵入、立ち往生していた乗用車に1269Mとして勝田に向かっていたK417編成が衝突、先頭だったクハE531-17が脱線、炎上する事故が起きました(詳細はこちらの記事)。この事故でクハE531-17は2022年2月9日付で廃車、解体となりました。
2022/4/30 馬橋 クハE531-9を組み込んで走るK417編成
9号車から1号車までのK417編成はK409編成からクハE531-9を借り、定期検査(装置保全)と機器更新工事を受け、2021年8月5日、営業運転に復帰しました。K409編成も2021年8月、付属5両K461編成のクハE531-1011を借用して運用に復帰しましたが、2022年3月24日、クハE531-1011がK461編成に戻されたため、長らく10号車抜きの状態で勝田車両センターに留置されていました。
2023年10月、K409編成は郡山総合車両センターに配給輸送、一時は川崎駅で脱線転覆したE233系1000番台(ウラ177編成)のように編成全部が廃車解体かと思われましたが、そうではなく定期検査(装置保全)と機器更新工事が施工されました。
一方で二代目となるクハE531-17は総合車両製作所(J-TREC)横浜事業所で2024年1月末に竣工、2月1日未明に出場、郡山まで甲種回送され、K409編成に組み込まれました。これで二代目クハE531-17とK409編成9両の検査周期は揃うこととなり、同編成は2024年3月14日から営業運転に入りました。
2024/6/25 東京
代替新造された二代目クハE531-17を組み込んで運用に就いているK409編成 よく見ると10号車だけ新しいことが分かります。手前に見えている信号炎管はK453のもの
2024/6/25 東京 二代目クハE531-17 初代-17に較べランボードが延長されていること、編成表記はK409であることが分かります。
2024/6/25 品川 二代目クハE531-17 信号炎管が無いことがわかります。
2024/6/25 東京 車体番号は同じ-17
2024/6/25 品川 製造はJ-TREC 2024 横浜と表記
検査周期上、K417編成、K409編成、いずれの10両ともに現在の状態で検査周期が一致し、クハE531-17の編成表示シールもK409となっていることなどからクハE531同士の交換は今後しばらくは無いものと思われます。
また昨日の313系の例とは異なり二代目クハE531-17は2024年製の新造車両となっており、形態的には1962年の三河島事故を契機に導入された車両用信号炎管が省略されていること(防護無線装置の拡充による)、ラジオ受信アンテナの廃止、ランボードが前面FRP部分手前まで延長、といった屋根上の変化が見られ、さらに車側灯がクリアレンズになった点も変化のひとつです。
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