2014年11月15日の尾久車両センターの公開、今回はE655系交直流特急形電車です。
庫内に展示されていたE655系 5両編成 2014/11/15 尾久車両センター
塗色は従来からのお召し列車の塗装に準じた漆色となっています。光線の当たり具合で褐色から紫色に変化するマジョーラ塗装と言うそうです。
天皇・皇族の乗用車両である皇室用客車1号編成が製造から40年から70年が経過、老朽化したことから置き換え用に製造されたものですが、天皇や要人(国賓)が利用する特別車両(E655-1)を外し、「ハイグレード」車両と呼ばれる5両編成とすることで一般客の利用にも対応したことが特徴となっています。「和(なごみ)」の愛称が与えられています。
全車両グリーン車からなる構成で、座席は横1+2列配置の電動式リクライニングシート、スポット空調、読書灯、タッチパネル式8インチモニターが各座席に設置されています。
機関車牽引で非電化区間入線も可能となっており、そのときのために電源供給用ディーゼル発電機も搭載されています。電車として自走時は回生ブレーキ併用の電気指令式空気ブレーキと抑速ブレーキ・直通予備ブレーキ、機関車牽引時は自動空気ブレーキと直通予備ブレーキが作動し、そのためのブレーキ管も引き通されています。
公開では前面のカバーを開けて収納された密着自動連結器を出すシーンもあったようですが、私は見損ないました。
車体はアルミニウム合金製ダブルスキン構造で、デザインからも窺えるようにE653系やE257系と共通となっています。中央本線の狭小トンネルも通過可能な第一縮小車両限界が適用されています。
制御系はIGBT素子による2レベル方式VVVFインバータ制御で回生ブレーキのほか全電気停止ブレーキも可能になっています。定格出力140WのMT75A主電動機が搭載されており、これはE531系のMT75のマイナーチェンジ版です。
編成は偶数向きがら1号車~5号車で特別車両には号車番号は与えられていません。
1号車 クロE654-101 Tsc'-100
定員22名の制御車。床下にディーゼル発電機を搭載しています。唯一、客用出入り口を持たない車両です。
2号車 モロE655-101 M1s-100
定員32名 電動車 主変換装置 主パンタグラフ(前位)と予備パンタグラフ各1基搭載
3号車 モロE654-101 (M2s-100)
定員9名の電動車 SIV CP搭載
座席はハイグレード車両の中でも唯一革張りとなっており、客室の半分は個室型VIP室に
VIP専用の身障者対応トイレやギャレーが設置されています。
特別車両 E655-1 (TR)
公開では連結されていませんでしたが、3,4号車の間に天皇、皇族、国賓が乗車する際のみに定員18名の付随車として連結されます。所属はこの車両のみ東京総合車両センターで、あとは尾久車両センターです。
4号車 モロE655-201 (M1s-200)
定員27名の電動車 主変換装置、主パンタグラフ、予備パンタグラフ搭載
ギャレーが設置されています。
5号車 クモロE654-101
定員17名の制御電動車 主変換装置、SIV,CP搭載
身体障害者対応トイレ、多目的室を設置
1~3号車は東急車輌製造、特別車両と4,5号車が日立製作所です。
2004年6月24日にJR東日本が製作を発表、2007年7月5日に東急車輌製造を出場し
2008年11月12日 6連で常磐線上野-土浦間をお召し列車として初走行
その後、特別車両を組み込まない5連でのお召し列車運用も数回ありました。
2010/6/17 東北本線 栗橋~古河
私も一度だけ、遭遇したことがあります。このときは密着自連を出しての走行でした。
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