2019年1月 3日 (木)

41年ぶりの身延線甲府~富士間の旅 その3 身延線貨物とEF10

1977年9月の身延線の旅では笛吹川橋梁付近と富士駅でEF10牽引の貨物列車を撮影しました。

Ef10_13_770923_2 1977/9/23 東花輪~甲斐上野間 EF10 13号機牽引の貨物列車665レ

EF10は鉄道省がEF52,EF53の実績を下に基本設計はそのままで貨物牽引向けに1軸方式の先・従台車を採り入れ、1C-C1の軸配置で1934年から1942年にかけて量産した貨物用機関車でした。特に1号機から16号機まではEF53と似たリベット組立、庇付きの車体、17号機から24号機は当時流行の半流線形車体、そして25号機以降は簡素な角形溶接車体でデビューしました。

Ef10_28_770923_1a 1977/9/23 富士駅 EF10 28牽引の貨物列車665レ

関門トンネル電化区間用として25号機以降が製造されたことや海水による腐食対策としてステンレス外板車体に改造されたことも有名です。

1965年以降は関東地区に集結となり、EF65が増備されると甲府機関区や豊橋機関区に転属となり、身延線や飯田線で活躍しました。

手元に1975年から1977年にかけての甲府機関区のEF10の配置データがあります。

1975年3月31日 7,8,9,10,11,15,17,18,19,26,27,28
1976年3月31日 8,9,10,11,15,18,19,26,27,28
1977年3月31日 8,9,10,13,28,34,36,37,38,39

EF10の身延線配置グループも1977年暮れまでには姿を消しました。

Dsc07791 2018/12/15 富士
現在の富士駅の貨物ホーム 手前は東海道本線熱海方向上り線4番線ホーム

身延線の貨物列車、EF10が転属する前は輸入機デッカー、国内形式ED50などから改造機ED17が牽引していたようです。身延線で活躍する姿はこちらのサイトに写真があります。

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2019年1月 1日 (火)

41年ぶりの身延線甲府~富士間の旅 その1 概要

明けましておめでとうございます。

本年もどうか宜しくお願い致します。

2018年12月15日青春18切符を利用して、国分寺~高尾~甲府~富士~熱海~東京~国分寺の循環ルートで身延線全線の旅を楽しみました。

身延線に関しては1977年9月23日に同じルートで身延線を全線乗車したのが最初で、その後、富士側から123系の撮影公園保存蒸気の撮影で富士宮あたりまで乗車したことはありましたが、全線乗車は1977年9月以来となりました。

1977年9月23日の旅程

吉祥寺531~高尾614/615~甲府746 機関区など撮影
甲府757~東花輪820 笛吹川橋梁へ EF10貨物665レ 
東花輪927~身延1022 身延駅構内散策  EF15
身延1256~源道寺1251 駅で撮影  身延線電車
源道寺1401~富士1418 駅で撮影 EF10貨物673レ、身延線電車 東海道線貨物列車

19750310 1975/3/10 改正の身延線列車ダイヤ 交友社「電気機関車快走」から

2018年12月14日の旅程

国分寺841~八王子900/902~高尾909/920~甲府1052
甲府1054~(3630G)~富士1352/1430~熱海1509/1512~東京1647/1654~国分寺1730

1977年9月の旅では貨物列車等の撮影も考慮し、途中下車して沿線での撮影もしましたが、今回は3630Gから下車すると後続の電車の間隔が空くこともあり、甲府から富士まで連続乗車しました。

1977年は身延線において大きな変化があった年でした。同線の貨物列車牽引を担当してきた電機がEF10からEF15に置き換えられ始めた時期でした。さらに電車の方でも1974年からモハ72系のアコモ改良版として113系もどきの車体を載せたモハ62、クハ66が投入されていました。こういった車両を記録すべく、身延線撮影旅行に出かけました。

身延線は私鉄の富士身延鉄道が開通させた路線で、江戸時代から明治時代中期まで富士川舟運による物流が盛んだった時代に東海道の岩淵宿(富士川の河口付近、現在の富士市岩淵)から富士川に沿って北上し、市川大門を経由し、甲府に至るルートが中央本線のルートとして構想されました。しかし中央本線のルートは八王子経由となり、1901年に開通しました。それでも駿甲鉄道敷設計画は存続し、1911年に甲州財閥系資本家による富士身延鉄道と身延参詣客の輸送を目的とした身延軽便鉄道計画が持ち上がり、1913年、前者の計画に従って富士~大宮町(現在の富士宮)間が蒸気鉄道として開業しました。1920年5月18日には身延まで延伸しました。1927年6月27日、富士~身延間が電化されました。

富士身延鉄道の経営状態は良くなかったため、運賃も高く沿線住民は国営化を望んだそうで、身延以北は政府が建設することに決まりましたが、1923年に関東大震災が発生し、政府が建設することは不可能となり、国有鉄道の規格で富士身延鉄道が建設し、1928年に甲府まで全通しました。ちなみに甲府まで開業した時点で全線電化されました。

1938年、路線は鉄道省が借り上げ、1941年には国有化されました。1960年頃から日蓮正宗の総本山大石寺参詣への臨時列車が増えた関係で輸送力増強と国道一号踏切対策で富士駅東側での分岐を西側に改め、高架化、富士~富士宮間複線化工事が開始され1974年9月27日に完成しました。

このシリーズでは

1)1977年と2018年の甲府駅
2)身延線の貨物列車
3)身延線の旧国
4)東海道線富士駅で撮影した貨物列車 といったテーマを考えています。

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2015年6月 2日 (火)

九州鉄道記念館訪問 その5 EF10 35号機

2004年10月の九州鉄道記念館訪問の記録、今回はEF10 35号機です。

Ef10_35_041017
EF10 35号機 九州鉄道記念館 2004/10/17

EF10形は鉄道省が1934年から製造した貨物用直流電気機関車であり、それまでの輸入機から国産の大型貨物用機関車第一号として登場した機関車でした。設計は1932年に登場したEF53形を基本にしています。

全長:18380mm
全幅:2810mm
全高:3940mm
重量:97.52t

主電動機:MT28(225 kW)×6
1時間定格出力:1350 kW
1時間定格引張力:11700 kg
1時間定格速度:30.0 km/h
最高速度:75.0 km/h

動力伝達方式:歯車1段減速、吊り掛け式
制御方式:抵抗制御、3段組み合わせ制御、弱め界磁制御
制御装置:電磁空気単位スイッチ式
歯車比 20:83 = 1: 4.15
ブレーキ方式:EL-14A空気ブレーキ、手ブレーキ

1934年から1941年にかけて、日立製作所・汽車製造・三菱重工業・川崎重工業・日本車輌製造で41両が製造されました。貨物機ということで歯車比を牽引力重視の低速形とし、最高速度が低いことから先従台車を1軸式のLT112・113としました(二次車からLT113)。

Ef10_28_770923_2
1977年9月23日 富士駅で撮影した28号機のLT113台車周り
ブレーキシリンダーからテコを介して、基礎ブレーキ装置に伝達される様子が如何にもメカを感じさせてくれます。

長期にわたって製造されたことから製造年次による形態の変化もあり、

Ef10_13_770923
身延線で晩年活躍したEF10 13号機 1977/9/23

Ef10
番号不明ですが、新鶴見機関区の転車台そばに1次形がいたのを撮影しました。

1~16号機 EF53形に準じ、リベット組立された角張った車体 1次形は1934年度製で1934年の丹那トンネル開通、沼津電化のために製造されました。

17~24号機 丸みの強い溶接構造の半流形車体 2次形は1937年、1938年度製造です。

Ef10_28_770923
EF10 28 1977/9/23 富士

25~41号機 簡素な角形車体 1940年度以降はこの形態となりました。言うなれば、1次形はEF53のスタイル、2、3次形はEF56のスタイルで、私も瀬野八で撮影したEF59の写真を見較べてEF10のスタイルを思い浮かべました。

Ef10_35_041017_3

旧形電機の場合、台車の上に車体が乗る構造となっており、その接点が軸梁と心皿
3軸のHT56台車の心皿上に茶色の車体が乗っています。

台車も製造時期で変化しており、おおくは棒台枠構造のHT56ですが、17,20~24号機はHT57, 30~33号機はHT58 いずれも住友金属工業製の一体鋳鋼台車を履いていました。これらの一体鋳鋼台車は剛性は高かったものの、台車搭載機器の整備性に難があったことと、製造メーカーが住友に限られていたこともあって、大量制式化には至りませんでした。

本州と九州を結ぶ関門海底トンネルが1942年に完成し、下関~門司間は直流電化されたため、EF10形が投入されることとなり、25号機以降は当初から重連運転用に総括制御装置装備で落成し、既存の22-24号機も門司機関区転属後に同装備が追加されました。ただ、使い勝手が悪かったためか、実際には使用されなかったようです。

海底トンネル特有の漏水、塩害に対応するためにまず空転防止措置として、5t程度の死重の搭載、そして防錆措置として1953年以降、外板をステンレスに張り替える改造を受けました。24・27・35・37・41号機の5両がその改造を受け、24号機以外は標準のぶどう色に塗装されましたが、24号機は銀色のまま無塗装となりました。

1961年6月1日鹿児島本線門司港~久留米間が交流60Hzで電化され、門司駅手前(旅客)、小倉方向(貨物)に交直セクションが設置されることになり、交直両用のEF30形が投入されることとなり、EF10形は撤退し、新鶴見・沼津・稲沢第二・吹田第二の各機関区に転属し、東海道本線などで使用されました。無塗装であった24号機も、新鶴見機関区へ転属した直後に塗装されました。

1965年までに全機関東地区に転属し、国府津機関区・新鶴見機関区・八王子機関区および東京機関区に配置されて、首都圏の各線で区間貨物列車を中心に使用されました。

わたしもこの頃から、山手貨物線などで活躍するEF10を撮影し始めました。

晩年は甲府、豊橋などに転属し、身延線や飯田線で貨物列車牽引に活躍しました。

関門トンネルにゆかりの35号機ですが、その経歴を沖田祐作氏の機関車表データを見てみると

EF1035     汽車大阪=2671/306200-2= 東芝鶴見工場   1941-12-10 E104.50t1CC1(1067)

   車歴;1941-12-10 製造→ 納入;国鉄;EF1035→ 配属[鉄運乙1907];東京局→
      1941-12-08 竣工→1941-12-11 発;府中駅→1941-12-11 到着;国府津→
      1941-12-12 配置日[鉄運乙1907 所載の配置日]→1942-10-29 国府津発→
      1942-10-31 着;門司→1953-10-00 門司区開設80 年記念展示→1961-09-03 稲沢二→
      1964-08-06 長岡二→1965-08-28 東京発→1965-08-29 東京→1977-02-23 東京発→
      1977-02-24 豊橋→1978-10-03 二休;保管;門司→1978-11-21 廃車;豊橋→
      保管;門司区→ 保存;福岡県北九州市門司区「大里不老公園」;EF1035

1941年12月10日、ハワイ真珠湾攻撃の2日後に東芝鶴見工場で誕生しています。やく1年間、国府津機関区で働いた後、門司区に転属しています。1961年9月に門司を離れ、稲沢二区に異動、さらに長岡区、東京区と移り、1977年に豊橋区へ、1978年廃車後は、門司区に保管、大里不老公園に展示の後、九州鉄道記念館に移されました。

Ef10_35_7608
35号機 東京機関区時代 山手貨物線 巣鴨で一休みする光景 1976/8

ステップが白く塗られているのは東京機関区所属機の特徴

Ef10_39
かつて南武線の西国立に立川機関区がありましたが、そこでEF10 39号機が休んでいる光景も目にしたことがありました。

Ef10_35_041017_6
Ef10_35_041017_8
区名札は大里機関区の「里」となっていますが、35号機が門司に転属した頃はすでに門司機関区でした。

貨物用F型直流電機はEF10に続いて勾配用に電力回生ブレーキを付加したEF11形1935年から1937年にかけて4両製造されました。主電動機をMT39に変更し、出力アップしたEF12形1941年から1944年にかけて17両製造され、太平洋戦争中の1944年から敗戦後の1947年にかけて、戦時形として工作を簡略化したEF13形が31両製造されました。

EF14形EF52形の高速版として製造されたEF54形が貨物用に転用された際の形式名として使用され、旧形F型貨物機の最終版、標準版となったEF15形が登場したのは1947年のことで、同形式は1958年までに202両製造されました。

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