2016年12月 2日 (金)

高崎鉄道ふれあいデー2016その1 EF60 19

2016年10月29日、毎年10月の下旬の土曜日に開催される「高崎鉄道ふれあいデー」のイベント、前回のprologue記事に続いて、個別トピックの一つ目はEF6019号機で行こうと思います。因みに拙Blogで以前にもEF60の歴史に関しては触れています。

Ef60_19_161029_3 2016/10/29 高崎駅構内

まずは同機の履歴を沖田祐作氏の機関車表データから見てみましょう。

EF6019     汽車製造大阪工場=2915/= 東洋電機      1962-08-03 E96tBBB(1067)
   車歴:1962-08-03 製造→ 納入;国鉄;EF6019→ 配属[達13];関東支社→
      1962-08-03 竣工→1962-08-03 配置;新鶴見→1962-09-01 借入;浜松→
      1962-09-15 返却→1963-05-15 借入;浜松→1963-06-24 返却→1965-05-14 浜松→
      1968-07-00 借入;稲沢二→ 返却→1981-07-28(7/29?)高崎二→
      1987-03-31(3/1?)高崎機関区→1987-04-01JR 東日本;EF6019→ 配置;高崎運転所→
      2004-04-01 現在改称;高崎車両センター→2008-04-01 現在;高崎車両センター

車体は汽車製造大阪工場、電気関係は東洋電機で1962年8月3日2次量産車グループ、15号機から46号機の1両として製造されました。EF60の1次量産車がクイル式駆動で製造され、塵埃の混入などで異常振動を発するトラブルが多発したため、2次量産車からは従来の吊り掛け駆動方式となり、主電動機はMT52,台車はDT115A,DT116Aに変更されました。定格出力が2550kwになったことから、歯車比を変更し(16:71から18:69)、定格速度(39km/h)を上げることも検討されましたが、既存グループとの共通性維持から、出力上昇分は引張り力の向上に振り向けられました。

Ef60_19_161029_13
このときに定格速度を上げていれば後年のEF65の誕生はなかったかもしれません。

Ef60_18_000000 写真は1番違いの18号機 撮影時期不明 大宮駅

新製配置は新鶴見機関区で東海道・山陽系の貨物牽引に充当され、浜松機関区や稲沢第二機関区に貸し出されたこともありましたが、1981年7月に高崎区に転じるまでは東海道・山陽系で活躍しました。

Ef60_19_040102 2004/1/2 大宮駅

Ef60_19_041211_2 2004/12/11 高崎車両センター公開時

高崎第二機関区時代は首都圏の貨物列車牽引に活躍し、民営化以降は客車版ジョイフルトレイン「くつろぎ」(1983年から1999年)「お座敷列車やすらぎ」(1986年から2001年まで)、工事用臨時列車などの牽引、さらにSL・ELイベント列車の牽引を担当しています。

塗色は1986年、「やすらぎ」の牽引指定機になった際に客車に合わせた塗色に変更され、1988年、「アメリカントレイン」牽引指定機になった際には星条旗風塗装に変更されました。1989年の運転終了後は「やすらぎ」塗色に戻され、2001年の「やすらぎ」客車廃車後も塗装は維持されましたが、2007年の全般検査で、デジタル無線搭載などの改造が行われ、塗装も国鉄直流機関車標準色になりました。

Ef60_19_100429_4 2010/4/29 横川

Ef60_19_100429_12 2010/4/29 横川

Ef60_19_120303 2012/3/3 馬入川橋梁

さらに、2010年1月には第2エンド側の前照灯がオリジナルの白熱バルブ式大型一灯に戻され、後に第1エンドも同様になりました。

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2016年11月 1日 (火)

高崎鉄道ふれあいデー2016 prologue

先日の記事でも触れましたが、10月29日土曜日は高崎駅傍で開催された「高崎鉄道ふれあいデー」に参加して来ました。2014年以来、2度目の参加となります。

Poster_161029 高崎駅に貼ってあったポスター

2016 入場の際に配られた冊子状のパンフレット(表と裏の表紙)

中は8枚の白紙が綴じこまれており、スケッチや見学で説明を聞いた際のメモにとのことでしょうか。

4_161029_2 いつものように高崎駅を背にした留置線に機関車が並びました。

今回は向かって左からEF6627号機、D51498号機、EF6019号機、EF65501号機でした。

なんといっても最大の目玉は現在は高崎までやってくる運用が無いにも係わらずJR貨物のEF6627号機が配6795レでEF210-173の次位で高崎まで回送され、参加となったことです。あとの3両は地元高崎所属のJR東日本の機関車ですが、吹田区所属のEF66しかも原型に極めて近い27号機が混じっているのはファンにとっては嬉しいことです。

Eh5007_161029

Eh2001_161029_2
さらにこのイベントでは初めてだそうですがEH500とEH200が展示されました。

Dd51_842_161029_5
Dd51_842_161029_2
入り口付近にはDL碓氷のHMを掲出したDD51842号機(お召指定機)が12系客車を牽引するスタイルで展示されていました。

115_t1146_1151201_161029 また115系T1146編成も休憩所として開放されていました。

車両の数的には2014年の方が多かったように感じますが、好天にも恵まれ盛況でした。

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2015年10月28日 (水)

隅田川貨物駅フェスティバル プロローグ

2015年10月25日日曜日は隅田川駅で開催された「隅田川駅 貨物フェスティバル 2015」に行ってきました。

東京地方は木枯らし1号が吹く、冬の到来を思わせる寒い一日となりましたが、週末2日間連続で鉄道関連のイベントに出かけて来ました。

JR貨物関連のイベントはこれまでに東京貨物ターミナル、大宮工場、郡山工場などの公開に行っていますが、隅田川駅の公開は初めてでした。

151025_3
高層マンションを背景にコンテナ貨車が並ぶのも首都圏の貨物ターミナルならではの風景
2015/10/25
再開発でマンションが建ち並んでいる場所もかつては隅田川駅構内でした。

隅田川駅はJR東日本(線路部分)とJR貨物(貨物駅)の管轄する駅で、開業は1896年12月25日、当時の日本鉄道によるものでした。常磐炭田からの石炭、木材、砂利などの荒荷を主に扱う駅で、隅田川の水運を利用した陸と水の中継点的役割を担っていました。戦前までは水路が引き込まれており、構内中央には水扱積卸場が存在していました。戦後はそれらを埋め立て、コンテナ扱いに対応した貨物輸送の拠点としての整備が進められました。

東京から北部方面の貨物を引き受けるのが隅田川貨物駅、西部方面の貨物を引き受けるのが東京貨物ターミナルです。

Ef60_510_2 かつて市ヶ谷で撮影した飯田町からのEF60 510号機牽引の紙列車

また、1999年にはそれまで1972年11月から飯田町紙流通センターが扱っていた紙輸送も新座ターミナル(洋紙と印刷紙)と隅田川駅(新聞紙)で扱うようになり、第1ホーム、今回のイベントのメイン会場がその役割を担うようになりました。

Ipc_151025 IPC隅田川 ビル 2015/10/25 IPCはIidamachi Paper distribution Centerの略だそうです。

1999年7月1日営業開始 地上5階建て、延べ床面積17,324平方メートル、1階が荷役ホームと荷捌き場 2階から5階部分が倉庫スペースで紙15,000トンが保管可能だそうです。紙の輸送の歴史に関してはこちらが参考になります。

一方、以前は東京セメント運輸向けのセメント輸送も担っていましたが、2006年に廃止されました。

151025_4 上屋のあるホームが紙列車発着ホーム 架線はありません。 2015/10/25

隅田川駅は青函連絡船の航走システムに合わせてコンテナ車18両に対応して設計されていましたが、現在の東北本線のコンテナ貨物列車は最大20両のため、その改良工事「隅田川駅鉄道貨物輸送力増強事業」が2012年度まで施行されました。

その結果、荷役線・プラットホームの4面6線を40 - 50 メートル延長し、第1ホームの短い1線を除く5面9線全てが20両編成対応としました。着発線は従来の8線から7線に削減されましたが、このうち6線が20両編成対応となりました。各コンテナホームは一部拡幅して31フィートの大型コンテナの取り扱いが全てのホームで可能になりました。

Eh5001_060305_2

2006年頃の第6コンテナホームと発車待ち3057列車 2006/3/5

さらに単線の常磐貨物線を通る田端運転所との機関車回送を減らすため、第6ホーム・田端信号場寄りに設置されている構内本部と信号扱所の建物、および第5ホームを撤去して跡地に機関車とフォークリフトの検修庫等を移転しました。また車扱荷役用高床ホーム(陸1ホーム)を撤去して総合事務所を建設し、機関区・駅構内本部・信号扱所を設置しました。
Eh50078_151025 新たに設置された機関車溜まりで休息するEH500-78号機 2015/10/25

2
イベントは上記のパンフレットのように、JR貨物の鉄道コンテナを利用したブース毎の展示と機関車2両、EH500-5号機EF65 2089号機、さらにフォークリフト、トップリフターによるコンテナ荷役のデモンストレーションなどから構成されていました。こちらもいくつかを選んでご紹介致します。

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2014年9月17日 (水)

保存機関車 EF60 123号機 足利駅前

日本中のいろいろな場所に保存されている鉄道車両を観て歩くシリーズ、今回は両毛線足利駅前に保存されているEF60 123号機です。

Ef60_123_140405_3 JR両毛線 足利駅前に保存されているEF60 123号機             2014/4/5

この車両は129両製造されたEF60 0番台の中でも1964年7月から10月にかけて製造された100号機以降の第5次量産車に属し、形態はその前の第4次量産車(84~99号機)とおなじ、前照灯が2灯シールドビームに変更され、側面は通気口の上に明かり取り窓を配した構造となりました。その後に製造されたEF65形とほぼ同一の形状となっています。

沖田祐作氏の機関車表のデータによると

EF60123    川崎重工兵庫工場=308/= 川崎電機       1964-09-26 E96tBBB(1067)
   車歴:1964-09-26 製造→ 納入;国鉄;EF60123→1964-10-12 配属[達47];中部支社→
      1964-10-12 発送;鷹取機関区→1964-10-13 配置;米原→1964-10-13 到着;米原→
      1965-10-14 使用開始→1965-09-28(9/27?)稲沢二→1968-07-04 借入;岡山→
      1968-09-03(9/2?)返却→1968-10-03(10/11?)岡山→
      1984-01-30 高崎二→1986-11-00 一休指定→1987-03-31(3/2?)廃車;高崎二→
      保存;栃木県足利市「足利駅前」;EF60123(最終走行距離2,727,626㎞)

東京オリンピックや東海道新幹線の開業直前の1964年9月26日に川崎重工で落成し、米原区に新製配置されています。1984年1月に高崎第二機関区に転属するまでは東海道・山陽線一筋で働き、貨物列車運転の大きな方針転換や国鉄民営化の荒波にもまれる形で1987年3月31日を持って22年半の現役生活を終え、廃車となっています。
Ef60_123_140405_40 運転台屋根上の避雷器がLA15になったのが第4次量産車からで、さらにそれに爆発時の飛散防止にカバーが付けられたのが5次車からだそうです。モニター屋根部分が斜めなのがEF60のこのタイプの特徴でEF65では垂直になっています。

この時期に多くの僚機が廃車解体される中でこうやって解体を免れ、今日もその美しい姿を留めているのは極めて幸せなことですし、しかも現役期間よりもすでに長く保存機としての余生を送っていることになります。

Ef60_123_140405_28
運転台や機械室を見学することも可能です。

Ef60_123_140405_9
メーター類、速度計は破損していますが、上段は電圧計、下段は圧力計

Ef60_123_140405_14
機械室内部 コンプレッサーでしょうか?

Ef60_123_140405_19
電極むき出しといった感じで走行中にこの場所にはいたくない感じです。

Ef60_123_140405_26
ノッチ投入、進段とともにこのリレー類がカチカチと動いていったのでしょうか?

Ef60_123_140405_39
蒸気機関車に較べて電気機関車の場合はどちらかと言えば静的ですが、日本の鉄道から機関車が牽引する旅客列車が消滅しかかっている現在、貨物用機関車でも良いですから、是非こういった形で機関車を残し、内部の機構をきちんと説明する形で残していくべきかと思います。

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2012年12月19日 (水)

1977/3 山陰、九州、そして瀬野八へ 13 瀬野八を行くEF60,61,65牽引の貨物列車

今回は、EF60、EF61、EF65が牽引する貨物列車です。

1977年当時、旅客列車用に製造されたEF61も相次ぐ客車列車の廃止で貨物運用も担当していたことがこの写真から分かります。

Ef60_32_770319
最初は川上西トンネル東側出口上の撮影ポイントで写したEF60 32号機牽引の下り貨物列車です。11月18日の記事の復習になりますが、32号機は量産二次グループですね。

Ef61_8_770319_3
続いては同じポイントで写したEF61 8号機牽引の下り貨物列車です。EF61はかつてこの区間で寝台特急の補機を務めた経験があり、その時の名残の自動開放装置(空気圧でシリンダーを動かし、開放てこを操作)が装備されているのがこの写真から分かります。

EF60の前期タイプ(量産二次以降)とEF61、正面から見ると見分けがつきにくいですが、サイドが見えるとすぐ分かるのがこの二枚の写真ですね。

Ef65_17_770319
こちらは瀬野西トンネル西側出口の上の撮影ポイントで写したEF65 17号機牽引の国鉄コンテナ貨物列車です。17号機は11月19日の記事の復習になりますが、一次車でEF60の量産最終グループと非常に共通点の多い機関車です。

Ef65_100_770319_2
最後はEF65100号機牽引の貨物列車で、些か早押し気味の写真です(お恥ずかしいことに)。100号機は四次車ですね。

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2012年11月26日 (月)

1976/3 磐田へ EF18について

今回は1976年3月、大学2年の春休みの撮影旅行について書いてみます。1975年3月に「高千穂・桜島」に乗車して東海道を旅したとき、これで昼の東海道をゆっくり旅するのもお終いかと感じたものでしたが、1976年の春は東海道を磐田まで各停で行き、当時まだ現役で活躍していた浜松区のEF18を撮影、その後、関西まで足を伸ばして、阪和線で貨物列車牽引に活躍していた竜華区のED60, ED61, EF15, EF58を写し、さらに関西地区の旧形国電を撮影するといった旅をしてしまいました。当時まだ青春18切符はなく、関西周遊券を利用した旅でした。ちなみに青春18切符の登場は1982年春からとのことです。

まずはEF18の簡単な歴史から、

1949年EF58の製造中にドッジラインの影響でその製造が中断された機関車5機がありました。32~34の3機と35,36の2機の計5機で、後の2機は35,36として無事EF58 となって世に出ましたが、32~34の3機は歯車比を20:83=1:4.15に改め(一般のEF58は28:75=1:2.68)、さらに死重15トンを搭載して貨物用機関車としてデビューしました。これがEF18です。EF58 35 36に関しては側窓が通常の機関車より2枚多い7枚窓の異形車体で活躍したことは有名です。本来なら貨物機の番号順ではEF17のはずで、さらにEF58の番号も欠番にはならないはずですが、欠番で残されたのは将来EF58に戻す予定であったのだろうと推察されています。

1951年3月に就役し、沼津~浜松間の貨物用機として沼津機関区に配属となりましたが、32、33は配属後すぐに福島第二機関区に転属となり、1952年3月までの2年弱の間EF16のピンチヒッターとして活躍しています。1953年11月に全機、浜松区に転属、1979年の廃車まで同区のヌシとして活躍しました。

形態的には1960年代半ばまでに33を除いて標識灯を埋込式に、先台車の担いバネを板バネ式からコイルバネへ、さらに33はよろい戸をビニロックフィルター式に変更しました。

以上の記事は「最盛期の国鉄車輌8 直流旧型電気機関車(下) (NEKO MOOK 1667)浅原 信彦 (著) 」のEF18の項の記事を参考に書いています。

私は「電気機関車 快走」でEF18が磐田~浜松周辺で貨物運用に就いていることを知り、是非この特異な経歴を持つ機関車を撮影しておかなくてはと思い、東海道各駅停車の旅でEF18撮影行を思いついた次第です。
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東海道各停で活躍していた80系 クハ86200番台

当時の東海道は80系がまだ頑張っていました。磐田駅は結構、大きな貨物駅でEF18だけでなく、EF60の貨物列車も停車していました(ヨが2両の編成でしたが)。
Ef60_24_760300

EF60 24 貨物列車

そうかと思うとEF66牽引のコンテナ貨物が音もなく接近して通過していったり、
Ef66_12_760300EF66 12号機 牽引のコンテナ列車

先日のEH10の特集で紹介した写真の様にEH10 27号機がモーター音の唸り音を聞かせながら通過して行きました。

一方で、お目当てのEF18は32号機がいつ動き出すとも判らない静かな状態で入れ換え作業行っていました。それではオーバーですが、人生でただ一度の機会に遭遇できたEF18の写真を。Ef18_32_7603


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Ef18_32_7603_4

Ef18_32_7603_3_2

 

Ef18_32_7603_3

 

磐田で無事EF18を撮影した後は浜松まで各停の旅を続け、そこから新幹線で米原へ向かいました。本当は米原まで各停で行くつもりでした。今だったら、豊橋まで行けば名古屋地区の快速列車の充実で大垣まではスピィーディに行けますが当時はそれがなかったもので、先の時間を考えて安直に新幹線を利用してしまいました。

あの頃は浜松駅で何気なく撮った0系新幹線ですが、今となっては結構懐かしいので、写真を載せておきます。

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2012年11月18日 (日)

1975/10 真鶴~湯河原へ 2 EF60について

今回はEF60です。

EF60は1960年に開発された平坦路線向け直流用電気機関車であり、1960年から1964年にかけて、貨物用の0番台129両と寝台特急列車(ブルートレイン)牽引用の500番台14両の計143両が製造されました。登場当時は車体塗装は0番台がぶどう色2号(茶色)の一色で、500番台が前面上部・下部および側面を青15号(濃青色)、前面窓周り・中央部と側面帯をクリーム1号とした塗装でしたが、塗装規定の変更により1965年から側面全体と前面上半部・下部を青15号、前面中央部をクリーム1号とした配色に全機が変更されました。

<0番台、一般形>

1960年に2両の先行試作車が製造された後、1号機をベースにした量産機 3-14が1960年7月から9月にかけて姫路 - 岡山間電化開業用を名目として製造されました。駆動方式は試作車と同様のクイル駆動方式でしたが、異常振動等の問題があり、後年、リンク式駆動装置に改修されました、この駆動装置の問題により試作機を含めた14両は本形式他車と運用が分けられ、EF65形が投入された1970年代には8両がEF61形200番台に改造されました。
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EF60 9号機 このグループの唯一の写真です。

当時、このグループは岡山機関区に集中配置され、運用も糸崎、宇野、梅小路の範囲専用であったと思います。そのため、関東ではお目にかかることがなく、関西に旅行したときに列車の窓越しに撮った証拠写真のみに終わってしまいました。

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1985年4月の二度目の瀬野八訪問で、EF61 206に改造されたEF60 6の姿を写真に収めることができました。

二次グループは1962年5月から8月にかけて東海道・山陽本線増発用を名目として15 - 46号機が製造されました。駆動方式は吊り掛け駆動方式に設計変更され、主電動機は1時間定格出力425kWのMT52形に変更し、それに合わせて台車もDT115A形・DT116A形(軸距を2,800 mmまで延長)に変更されました。外観上の相違としては、前照灯まわりが一次グループの樽形ケーシングから台形のケーシングとなりました。

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EF60 18号機 大宮
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EF60 22号機

現在でもこのグループの一員の19号機が高崎車輌センターにて現役で活躍しているのは喜ばしい限りです。

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やすらぎ塗色で活躍していた頃
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最近は一般貨物機塗色になり、1エンド側ライトもオリジナルの単灯に改造済み

三次グループは1963年7月から1964年3月にかけて東海道・山陽本線増発用、岡山 - 広島間の貨物列車電化用を名目とし47-83号機が製造されました。

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EF60 47号機  保土ヶ谷
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47号機

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47号機カットモデル 大宮工場
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EF60 51号機 六甲道

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Ef60_76_751009

EF60 76号機

四次グループは1964年4月から7月にかけて山陽本線旅客電化用、甲府 - 上諏訪間電化開業用、上越・高崎・東北本線貨物列車増発を名目として84 - 99号機が製造されました。このロットから外観に大きな違いが現れました。前照灯が2灯シールドビームに変更され、側面は通気口の上に明かり取り窓を配した構造となりました。その後に製造されたEF65形も同一形状です。側窓も白Hゴム支持となり、運転室機器類の一部変更され、避雷針をLA15に変更されました。このグループから88号機がEF67 3に改造されました。
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EF60 97号機 1977.3.19 瀬野~八本松間 瀬野西トンネル西出口

五次グループは1964年7月から10月にかけて上越・高崎・東北本線貨物列車増発用、山手線貨物列車増発用を名目として100 - 129号機が製造されました。後年、104号機がEF67 1に、129号機がEF67 2号機に改造されました。

Ef60_100_751009
EF60 100号機

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沼津で休む125号機

四次グループ以降のEF65との相違点はモニター屋根の端が斜めになっているのがEF60垂直なのがEF65

<500番台、寝台特急牽引用>

1963年から1964年に20系客車寝台特急牽引用EF58形の置換え用して製造されたグループで501 - 514が該当し、車体は501 - 511が3次量産車に、512 - 514が四次量産車に準ずる形態をしている。

Ef60_506_2_790519

EF60 506 1979.5.19 西国分寺

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EF60 507 八王子
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EF60 509 飯田町
Ef60_510

EF60 510 市ヶ谷

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510号機は特急塗装を纏って大宮工場に保管されており、2011年9月頃にはお色直しが行われたようで、大宮駅のホームから見える場所に顔を出していました。
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EF60 511 沼津

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EF60 513 一般形の4次量産車以降のスタイル号機が製造されました。

Ef60_501_050816
特急塗装に復元されて碓氷峠鉄道文化村に展示されている501号機

製造当初は、基本番台が東海道・山陽本線の高速貨物列車に、500番台が東京 - 九州間寝台特急列車に投入されましたが、本来はEF15形・EH10形の後継となる貨物機で定格速度は低く、定期の旅客列車とりわけ特急列車の牽引には不向きな形式でした。

後継で標準機となったEF65が登場すると一般貨物を担当するようになり、1970年代後半からは旧型貨物用電気機関車の置き換えで首都圏の中央本線・高崎線・両毛線などにも投入されました。

1980年代に入ると、老朽化や貨物列車の減少などにより徐々に淘汰が進行し、最後に残ったのは高崎第二機関区(現・高崎機関区)に配置され首都圏発着で高崎線・両毛線を通る貨物列車で運用されていた車両と1986年3月から竜華機関区にも配属され阪和線・紀勢本線で運用された数両で、これら残存車は分割民営化直前の1986年11月のダイヤ改正で定期運用がなくなり、大部分はJRグループに承継されず廃車となりました (Wikipedia 国鉄EF60形電気機関車の記述を参考に書いています)。

先日、EF15の際にご紹介した「鉄路100万キロ走行記 宇田賢吉著」(グランプリ出版)にEF60に関する宇田氏の感想も書かれています。EF60はEF15に較べると全てに余裕を持って申し分のない機関車として登場した。初期の1~14号機はMT49モーターを装備して発車などの重負荷時には悲鳴のようなモーターの唸りだけでEF60であることが判った。15号機以降はMT52モーターに替わって、出力増大と定格速度変更があり、性能上では別形式であった。EF15との比較では出力の増大を主に牽引力増大に当てて、バランスの取れた形式であった。ノッチ手動進段という旧来の方式のまま新機軸を採用したため、運転操作からはEF15の改良形であった。空転再粘着装置やノッチ細分化のバーニア装置は使用する機会がなく宝の持ち腐れであった。

晩年は貨物列車の速度が向上したため、定格速度の低いEF60は機関士に敬遠された。
運転室の環境は大幅に改善され、マスコンをはじめ、あらゆる機器が新系列になって今までの常識が一新された。細かい点ではスペース縮小のため運転室への出入りが窮屈になった。隙間風は機械室のドア改善で少なくなったが、機械室の負圧による吸い込みはそのまま残された。
ワイパーは窓の上装備になったが、清掃範囲が凹形になるのは不自然であり、使用しないときに重力で中央部に垂れ下がるのは目障りだった。ワイパーを窓下に移せば解決できたが、計器盤のの点検の邪魔になるので敬遠されたようだ。

とのことです。

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